【炎帝ノ国】と別れ、水瓏を介してギルドのマイホームへ戻る【蒼龍の聖剣】のメンバー達を送ると、再度特殊エリア・・・・・砂漠のダンジョンに戻ってみるとノロワレが出現した。
「よしよし、出てきたな~? ヘイヘイヘーイ! もっとカモーン!!」
セキトの背中に乗りながらノロワレを呼び集め、イズに作ってもらった爆弾・改をノロワレの群れに放り込んで爆破していく。一気に十数は屠ったと思いながらそれを長い時間を掛けて幾度も繰り返すと巨大なノロワレが出現した。
「1000体ぐらい倒して出てくる感じか? セキトありがとう」
さーて、他のプレイヤーが来る前に倒すとしようか!
プレイヤーside
「情報にあった砂漠のダンジョンはここか。確かにあったな」
「結構厄介らしいぞ。呪いって攻撃をするらしいが状態異常じゃない別モンだと」
「それでもここで耐性をつけておかないと後々厄介だぞ」
「ここまで来るのにも時間が掛かったし、始める前に中で休もうぜ」
「中に白銀さんがいたりして」
「いたら攻略方法を教えもらえないかな」
「そのためだったら俺は全力の土下座をしてやるぜ」
「漢だぜお前・・・・・」
プレイヤーの集団、それも神獣の眷属がタラリアから買った情報で得た砂漠のダンジョン。無所属の【蒼龍の聖剣】と辰のギルド【炎帝ノ国】が先に攻略したとのことで、ならば自分達も負けられないと同眷属のプレイヤーに声をかけ砂漠エリアまで足を伸ばした。
「よーし、行くぞみんな!」
「「「「「おおおー!!」」」」」
「―――お、もう来たのか。じゃあ頑張れー」
「「「「「おおおー!?」」」」」
ピラミッドの門から白銀さんこと死神・ハーデスが出てきた。目の前にいたプレイヤーが目が飛び出そうな勢いで驚いた他所にハーデスか足跡を残しながら歩いて行き―――。
「は、白銀さんお待ちをー!!! (ズサッー!)」
全力の土下座をすると宣言したプレイヤーが砂の上を滑りながらスライディング土下座をかました。
「・・・・・ふむ、アクロバティック土下座だったら100点だったな。新鮮さがないから40点」
「厳しい! 頑張ります!」
「で、呼び止めたのは攻略方法を伝授してほしいことか?」
「その通りでこざいます! どうか、卑しい我々に教えを!」
と、頭を下げるプレイヤーのPNを見てレジスタンスをした仲間であることに気付き、軽く了承した。
「軽く教えれば、雑魚モンスターを1000体倒すまでボスは出てこない。ここに来たってことはある程度の情報を知っているからだろうけど、散らばって倒すより一度に多く倒した方が早いぞ」
「どのような方法で?」
「騎乗できる馬がいたら、都市の中を駆け回ってモンスターを集めつつ爆弾で爆破していくのが一番楽だった。他のやり方だと罠で仕留めるか、囮になったプレイヤーを追いかけるモンスターを一網打尽にできるとなおいいだろう」
「それができた場合、ボスはどうやって攻略を?」
「ボスは雑魚モンスターで回復するから、まず二手に分かれて対応するのがベストだ。ボスに回復を許すと地獄のループが始まる」
他のプレイヤーも話を耳にしたいと集まり、ハーデスに座れと指で促され座るプレイヤー一同。
「なお、同じ神獣の眷属全員で挑んだ方が得る報酬も高いぞ。二つ以上だと報酬はランク制だから下がる。最高はSランク。最高ランクの報酬は相手に永続的な呪いの効果を付与するスキルと、その耐性の無効だ。さっき、従魔と攻略したばかりでそれらを手に入ったところだよ」
「あのー、呪いって状態異常じゃないって本当ですか?」
「全く違うな。生半可な状態異常より状態異常だ。毒状態のようにダメージが入るどころか、呪いを受けた身体の部位がまったく動かせなくなる効果がある。そんな状態で戦うのはまず無理だから、個人的に耐性を大まで進化させてからボスに挑むことをオススメする」
「回復はできます?」
「受け付けない」
うわ、キッツと声が上がるのも無理はない。これから挑むボスのためにヒーラーを集めたのに回復の効果を得れないなら意味がないのだ。
「あーあと、ボスはHPを三割まで減るとチャージした後に広範囲攻撃してくるから気を付けておけよー。破壊不能のオブジェクトの建物の中には入れないけど、建物を壁にして隠れると生き残れる」
「わかりました! あとは俺達だけで頑張ってみます! ありがとうございました!」
「おう、ボス攻略を頑張れよー。【テレポート】」
目の前で消えたハーデスの後、ホットな情報も頼りにしてダンジョンに挑む一同。
「うおおおー!! コイツらコエー!?」
「こいつらを1000体も倒さないといけないのかよ!」
「本当に雑魚なレベルだけどこうも一気に群れると夢に出てきそうだ!」
「ギャー!? 噛まれたー! あ、呪い!? マジで動かせなくなった!」
「・・・・・最初は耐性を身に付けようか」
「だな。ボスはその後だわ。これ、時間掛かるなー」
「あ、お帰りなさい! まってましたよ!」
「お、ジェンティルドンナ、ルシファー。完成出来たんだ?」
「とても有意義な時間の中で作ったわ」
「勝手がわかってきたので性能も増えました!」
マイホームに俺の帰りを待っていた二人からスーツを受け取った。
【スライムスーツⅩ】
品質☆10 レア度10
【HP+100】【MP+100】【INT+100】
【魔力操作】
【メタルスライムスーツⅩ】
品質☆10 レア度10
【HP+200】【MP+200】【INT+200】【VTI+200】
【魔力操作】
どちらも、俺が着てみたいと依頼したデザインの服で完成してくれた。言葉に出せない感動が俺の顔に浮かんでいるのだろう。二人がハイタッチしてやり遂げた感じの言動を窺わせてくれる。
「早速着てみてくださいよ!」
「勿論だとも」
【堕天使変化】でイカルが好きな女に性転換して、ジェンティルドンナのスライムスーツを装着した俺の姿に感嘆と歓喜の声が上がった。
「おおおおー!! 格好いい! 凄くステキですね! 町中を歩いたらまず全員が振り返るオーラと魅力がありますよ!?」
「やだ・・・・・夫よりステキと一瞬でも思っちゃった」
続いてルシファー作のスーツを着るとステータスがアップした。
「こっちも中々・・・・・これらを融合させたらどうなるか気になってくるな」
「融合? ああ、装備同士を融合させる秘薬のことね。話は聞いてるけど本当にあるの?」
「これだ」
「うわ・・・・・本当に? でも半分の確率ですかぁー」
「他にも手段はある。ゴールデン!」
大声で呼ぶ俺の声に金色のスライムが跳ねながら来てくれた。
「このスライムも二つ以上の装備を融合することができる」
「スライムスーツに金色のスライム。不思議な縁があるわね。ジェンティルドンナ、私達のスーツ一つにしてみない? 嫌なら構わないわ」
「いえ、是非とも見てみたいのでお願いします白銀さん!」
二人の気持ちを尊重し、ゴールデンに二着のスーツの融合をお願いした。スーツを吸収するゴールデンはぷるぷると蠢いた後、金色に輝きだして―――。
【魔王の衣】
品質☆10 レア度10
【魔力操作】【多重操作】【形状記憶】装備スロット空欄
「うん・・・? 見た目は・・・・・」
「細部すら変わってないわね」
「変わったのは内面の方だ。【多重操作】【形状記憶】と装備スロット空欄って効果が追加されたぞ」
「装備スロット・・・・・?」
装備スロット
職業専用の装備関係なくスロットにありとあらゆる装備をセットすると、その装備ステータスと付与されたスキルを受け継ぎ使用可能となる。
セットした装備は取り外し可能。
スロットはレベル50毎に五つ追加される。
―――再現してくれてとても感謝しております。by運営一同
・・・・・最後のは見なかったことにしよう。装備スロットなるものを二人に教えると、それはすごい、と目を丸くした。
「装備し放題じゃないですか! 間違いなく最強の装備の一つですよコレ!」
「魔王が着る衣としては最高の一品でもあるわ。そのような物を手掛けれて凄く誇りに思える・・・・・ねぇ、物は相談なのだけれど、私の夫の分も用意してくれない?」
唐突に発生したエクストラクエストに俺とジェンティルドンナは快く引き受けた。そのクエストが達成できたのはアップデート明けで後日、俺の元に現れた魔王が感動的な衣服をありがとうと涙を流しながら感謝された。
「この【魔力操作】と【形状記憶】でやっと男の服を・・・・・!!!」
「ああ、そういうことね」
「ありがとう、ありがとう・・・・・!」
ものすげー感謝されて、魔王の好感度が限界突破したっぽいこの時までまだ知る由もない俺は、ちょっとカジノへ赴き―――。
「あれ!? カードの魔王と同じ衣装を再現!?」
「うっそー!?」
「カードのキャラクターの衣装を再現できるプレイヤーがいたのかよ!」
「ヤバ、あの服が欲しいんだけど・・・!」
大いに見せつけ自慢しては残り数日で一週間もログインができなくなるし、そのままカジノで百面スロットマシーンを10極になるまで遊ぶと武器庫に足を運んだ。
「まだ買う気はなかったが。特別な思い出を作りたいからな」
バカ高い額の宇宙戦艦やロボットを一括で全て購入する。それに関するアイテムも忘れずに買い漁るとあるマイホームが買えるようになった。