俺の妖刀を打ち始めてくれて3日目。約束の日となったのでア=トゥがいる工房へ訪れると、俺を待っていた彼女から完成した武器を渡された。
「ワタシが作った刀の中で一番イイ物に仕上がった。妖刀【覇鬼】だ」
漆黒の鞘に収まっている刀は打刀。鞘から抜き取って赤と紅、黄色の波紋が浮かぶ刀身を見て感嘆の念を吐いた。
「奇麗な刀だな。八百万の瞋恚鋼で作られた刀はこういう感じに仕上がるのか」
「いや、まったくそうはならない。八百万の名がついているように姿形が多彩に変わる。謂わば唯一無二の色になると思ってくれ」
「唯一無二・・・いい響きだな」
EXRARE 『覇鬼』
【HP+750】
【VIT+300】
【魑魅魍魎】
【魑魅魍魎】
HPを支払うことで以下のスキルが使用可能になる
【地獄門】
HP500消費で半径400メートルの穴を召喚する。発動中は装備スキル以外のスキルは使用不可能。スキルを『封印』中は使用可。
【呪怨】
HP100を消費で。呪い系統スキルに20%の即死効果を付与する。
【八百万の怨念】
HP700消費でプレイヤーのスキル効果・攻撃範囲が30%増加。スキル使用中の間一番高いステータスの数値が戦闘の間に一分で100減少する呪いを受ける。
【血涙皆無】
HP300消費でプレイヤーの武器のランクより下回る装備は全て破壊可能。
おおう、凶悪だー・・・・・。こんなスキルを向けられる今後のプレイヤーが怖い思いをするか涙を流すことになろう。
「ありがとうア=トゥ。約束の酒だ。飲もう」
「待っていたよ。ここじゃ何だからワタシの店で飲もう」
ア=トゥの店か。鍛冶師だから妖刀を販売しているよな? 初めて訪れる彼女の店の中に入ると、鬼サイズの広々とした作りで店だというのに扉を開けっ放しだった。
「無防備過ぎないか? ア=トゥの作品を盗み放題だぞ扉開けっ放しで」
「あっはっは。鬼の物を盗むなんていい度胸じゃないか。それだけ活きがいいなら・・・・・新しく打った刀の試し斬りに使う肉人形に丁度いいと思わないかい?」
「ははっ、そうだな」
見てない・・・・・見てないぞ・・・・・ア=トゥの刀を盗ろうとしたのか、聚楽壁(じゅらくへき)に敢えて開けた穴の向こうに丸谷括りつけられたプレイヤー達の姿が。何時解放されるか分からないが、その時が来るまで辛抱してくれ・・・・・。
「剣匠、試し斬り用の肉をまた確保しました」
「裏に突き刺しておいてくれ」
男の鬼人が店の前でア=トゥに話しかけ、あっさりとそう言う彼女の言葉に少ししてドスッと音が聞こえた。憐れなプレイヤーがこうして増えていたのか・・・・・同情はしないぞ。
「はいよ」
「ん、どんな味か楽しみだねぇ」
二つの水瓶を出して蓋を取る俺の目の前で直接盃で掬い取ろうとするア=トゥ。俺もあの最強の鬼から受け取った盃で同じ酒を掬い入れた。
「それじゃあ魔王ハーデス。ワタシとお前との出会いに乾杯だ」
「ああ、完敗」
盃を軽く小突き合いそれからグイッと酒を飲んだ。・・・・・うん、死にはしないけど味が殆どわからんな。妖怪じゃないと分らないのか?
「・・・・・」
「・・・・・ア=トゥ?」
飲んでから静かになった彼女の顔を覗き込みながら呼び掛けた。鬼は酔いに強いらしいが・・・・・目がトロンとしているよなこれ。もしかして酔った?
「ア=トゥ。酔った?」
「おかしい事を言う。ワタシが酔うわけないだろう。ただ・・・・・今まで体験したことがない天に昇るような幸せな味で舌だけじゃなくて頭までフワフワするだけだ・・・・・」
「人はそれを酔ったというんだ。てか、鬼人を酔わせる酒なのに何で俺は・・・・・ああ、【酩酊無効】だからか・・・・・!」
「ふふふっ、これは全てを投げ出してでも永遠に飲んでいたい酒だなぁ・・・・・どれぇ、鬼殺しの酒はどうだろうねぇ」
あ、身体をフラフラしておいてやっぱり酔っているじゃんか。となると鬼人も二日酔いみたいな症状が出るのか? 気になるけどこれ以上は飲ませない方がいい気がしてきた。盃で掬った鬼殺しの酒を飲んでいるア=トゥに注意する。
「おい、ア=トゥ。明日に支障が出るから今日はこれだけ・・・・・」
ドサッ!
「・・・・・ア=トゥさん?」
居間の畳の上でうつ伏せになって倒れたア=トゥ。ヒヤリと嫌な汗を掻きながら近づいて呼吸を確かめる・・・・・よかった。酔い潰れただけみたいで息はしてる。鬼殺しでトドメを刺された感じか。それにしても・・・・・。
「鬼って酔うと寝顔が可愛いのか」
スクショに・・・・・いや、タゴサックの件を思い出すと身の危険が・・・・・止めておこう。でもどうするか。寝ているア=トゥを置いていけないし・・・・・起きるまで掲示板でも見てるか。ついでに膝枕をしてア=トゥが目覚めるまで待つ間に色々と下準備しておこうかね。インベントリの死蔵になってるアイテムを見てると何時だったか手に入れた、今まで獲得したステータスのポイントを全て回収して再度ステータスポイントを振り直す改変薬のアイテムを久し振りに見たが、見過ごして別のアイテムを見続けたけど、改変薬のアイテムのところに戻って手に取った。
「いまこれを使ったら、途中で手に入れた称号のステータス補正の効果の総数に見合ったVITの数値になるか?」
そう思った瞬間。俺の手は薬の蓋を開けて躊躇わず中身を飲み干したのだった。すると装備ステータスを除いたVITの数値が一気に0まで下がり、ならば装備も全て外してからすべてのステータスポイントを改めてVITに振って装備を装着し直し・・・・・
称号の【英雄色を好む】【七天八祝】【英雄】【プレイヤーの独立】、それから樹母神から貰った月桂冠を装備すれば常時取得できる通常より11倍の経験値の恩恵で得た
称号の【出遅れた者】【英雄】【プレイヤーの独立】でレベルアップ時のステータスポイント取得量が合計10倍(レベル10ごと300)だけの状態と強化する前の三天破の時のステータスにするとこうだった。
死神・ハーデス
LV271
HP 40/40〈+800〉
MP 12/12〈+400〉
【STR 0〈+150〉】
【VIT 8100〈+150〉】装備ステータス+644
【AGI 0〈+150〉】
【DEX 0〈+150〉】
【INT 0〈+160〉】
装備
頭 【堕天の王冠】≪【白極ノ光:融解/終焉/暗視/妖眼/メタル化】≫
体 【堕天の王衣】≪【白鯨ノ鎧・Ⅹ:
右手 【堕天の王衣】≪【白熱・Ⅹ:
左手【堕天の王衣】《【白波ノ怒濤・Ⅹ:ブラックホール/マグマオーシャン/溶結/溶熱/ブラックホール/メタルガード/叛逆の障壁】≫
足 【堕天の王靴】≪【白鯨ノ鎧・Ⅹ:
靴 【堕天の王靴】≪【白鯨ノ鎧・Ⅹ:
装飾品 【真祖の指輪】【三天破】【
称号:万に通じる者 不殺の冒険者 出遅れた者 白銀の先駆者 毒竜の迷宮踏破 大樹の精霊の加護 幸運の者 ユニークモンスターマニア 三代目機械神 聖大樹の精霊の加護 最速の称号コレクターⅠ 勇者 魔王の戦友 絆の勇士 村の救援者 幻獣種に認められし者 血塗れた残虐の勇者 エルフの良き隣人 世界樹の守護者 世界樹の加護 英雄色を好む 最速の称号コレクターⅡ ドワーフの心の友 神獣に認められし者 地獄と縁る者 マスコットの支援者 妖怪マスコットの保護者 宵越しの金は持たない ドワーフの協力者 神話に触れし者 ミリオンダラー 最速の称号コレクターⅢ ミリオネア トリオネア ガジリオネア 空と海と大地の救済者 億万長者 カジノの神様 富豪 大富豪 富裕層 資産家 最速の称号コレクターⅣ 大資産家 土精霊の加護 砂漠の義勇兵 真祖の祝福 恐怖の大魔王 南極大陸の観察者 ダイビングマスター 大きさを望む者 嵌る者 英雄 最速の称号コレクターⅤ 旧大陸の守護者 南極大陸の英雄 七天八祝 最初の冒険者 ホームラン王 恐竜王の恩人 カードコレクターⅠ カードコレクターⅡ カードコレクターⅢ カードコレクターⅣ カードコレクターⅤ カードコレクターマスター カードマスター 歴史を振り返る者 青春 強奪者 簒奪者 レジスタンス 猫の恩返し 猫妖精の恩人 兎の国の名誉国民 トレジャーハンター 神世界を超越し冒険者 宇宙飛行士 全人類の先駆者 闇神の眷属 闇神の寵愛 フィギュアスケータ 周回を極めし者 氷精霊の解放者 スノウリー王国の英雄 彼岸の鬼鳴峠の攻略者 半神に至った最初の冒険者 悪神
スキル:【絶対防御】【手加減】【逃げ足】【体捌き】【瞑想】【挑発】【極悪非道】【シールドアタック】【
スキル【傲慢の王】の効果でステータスポイントが+321も増えた
称号:【神世界を超越し冒険者】でステータスポイント+300。
称号:【恐竜王の恩人】で保有者の特に高い数値のステータスが永続的に+200
アイテム『百年に一度のスープ』を飲めばステータスポイント+100
アイテム『守りの護符』+150
称号:【氷精霊の解放者】ステータスアップ10
称号:【スノウリー王国の英雄】でステータスポイント20
称号の【勇者】【英雄】【プレイヤーの独立】でステータスポイントで払って得るHP MP【STR】【VIT】【AGI】【DEX】【INT】の数値が常時10倍。
総計1101(+8100=9201×10=【VIT】+92010)
―――そして『三天破』の指輪を最大強化した末に『最高到達点』という指輪に進化し、100回以上周回を繰り返して手に入った称号:【周回を極めし者】で手に入ったスキル【運極】。
『最高到達点』
HP+1800 MP+2000
【STR+1500】【VIT+1500】【AGI+1500】【DEX+1500】【INT+1500】
【三天災召喚】【破壊不能】【レベル成長】
スキルスロット空欄空欄空欄
【三天災召喚】
一日に一度だけ大陸の覇獣ベヒモス 空の鳥帝ジズ 海の皇蛇リヴァイアサンをHPとMPを含めた全ステータスが『最高到達点』の装飾品のステータスと同等の状態で召喚する。その間『最高到達点』のステータスは封印される。再使用待機時間72時間後。
【レベル成長】
プレイヤーのレベルアップ時で得られるポイントとは別に、この装備品も同等のポイントが得られ【最高到達点】に振るうことが可能。
これらを全て―――
称号の【七天八祝】【オール・フォー・ワン】【旧大陸の守護者】【神獣の脱却】、スキル【絶対防御】【
スキル【フォートレス】の効果で【VIT】が1.5倍
―――を加えて更新した俺の最高はこれだ。因みに夜限定時のステータスだ。
死神・ハーデス
LV271
HP 160/160〈+10800〉
MP 48/48〈+12000〉
【STR 0〈+9000〉】
【VIT 2118465 〈※朝の場合(1836003)〉】
【AGI 0〈+9000〉】
【DEX 0〈+9000〉】
【INT 0〈+9400〉】
装備
頭 【堕天の王冠】≪【白極ノ光:融解/終焉/暗視/妖眼/メタル化】≫
体 【堕天の王衣】≪【白鯨ノ鎧・Ⅹ:
右手 【堕天の王衣】≪【白熱・Ⅹ:
左手【堕天の王衣】《【白波ノ怒濤・Ⅹ:ブラックホール/マグマオーシャン/溶結/溶熱/ブラックホール/メタルガード/叛逆の障壁】≫
足 【堕天の王靴】≪【白鯨ノ鎧・Ⅹ:
靴 【堕天の王靴】≪【白鯨ノ鎧・Ⅹ:
装飾品 【最高到達点】【
・・・・・は、はは、はははっ・・・・・100万どころか200万越えになっていたよ。だからか俺にこんな通知が届いたよ。
《おめでとうございます! 死神・ハーデス様の【VIT】が100万に達しました! 称号【
《創世神話の神々が死神・ハーデスの神如きの防御力に感嘆し、闇神がここまで成長した眷属に報酬として称号【闇神の守護神】とスキル【星屑の風】、天神が称賛してスキル【天神の加護】を送りました》
称号:【防御力極振りの冒険者】
効果:プレイヤーに直接ダメージを与えるレジェンド、ユニーク以外の武器を破壊する
称号:【闇神の守護神】
効果:夜間の間のみ系統:悪のスキルの攻撃範囲・効果範囲がスキルの回数と距離関係なく視野内の全ての敵となる
凄い効果だな・・・・・。回数制限関係なくて視野内の敵を全て一度使っただけのスキルで倒せるじゃないか。これなら【闇神の加護】に内包されてるあのスキルと組み合わされば・・・・・。
スキル【星屑の風】
INT依存で50の数値ごと魔法を放つことが可能。
『ハーデスの大鎌』の【無双乱舞】の魔法版か。今後使う時が来るのか分からないが、使う時まで敵味方関係なく使わず温存しておこう。【天神の加護】も見る限り使えるスキルだ。