よしよーし! 思ってたより俺達を倒そうとするプレイヤーがいなくて肩透かしなほど余裕で終わった! そして選んだランダムボックスを手にいれた俺は他のみんなと解散した後に思い思いの場所でスクロールを開くちょっとしたイベントが始まった。なんだが・・・・・。俺の両隣にメイプルとサリー、女堕天使のままだから胡座を掻いた足の間にイカルが居座り、女性人からの視線が微妙に痛いのは気にしない。
さて、ランダムボックスから開くかな。ザ・オープン!
『星屑の宇宙樹』
『食寶の果実』
『クリスタルフィッシュ』
『エアの種』
『勇者の杖』
『悪魔の木』
『朱雀弓』
『ネメアーの獅子の毛皮』
『若返りの泉』
『高級スキルスクロール』
「・・・・・」
色々ととんでもない食材とアイテムと装備が出てきて声も出ない。でも高級スキルスクロールが手に入ったのですぐに使ってみると。
スキル【黄泉の常闇砲(エレボスディメンションキャノン)】
効果:一日に一度だけ以下の呪文を唱えた後30秒間、半径10メートルのブラックホールが発生した後、半径500メートルの爆発が発生する。〈遠き暗黒の果てより訪れし混沌と虚無よ 我が意志となりて抗う全てを呑み込め〉
ゴンッ!!!
「お姉ちゃん!?」
「・・・また、とんでもないスキルを手に入れたっぽいね」
「頭を打ち付けるほどのスキルって何なの?」
「知りたくねぇ・・・・・」
なら教えねぇよ。後でイカルとメイプルにも釘を刺しておこう。
「ハーデス君。何が手に入ったのか教えてくれる?」
「・・・ランダムボックスから出てきたのは樹木と食材、武器と防具、アイテムに高級スキルスクロールだけだ」
「またハーデスのことだからとんでもない物を手に入ったんでしょ?」
「そうだな。また勇者の武器が出てきた。言っておくが短剣ではなくて杖の方だ。ほらフレデリカ」
「ありがとうハーデス! ・・・・・うわ、ペインの勇者の剣のように複数のスキルがある。うわぁ、すごいスキルばかりだよ」
「よかったじゃないかフレデリカ。これで君もさらに強くなった。後はドレッドとドラグだけか」
斧と短剣か・・・・・機会があればまたボックスを開けてもいいがそれは何時になることやら。
「・・・・・ドレッド、お前何選んだ?」
「スキルスクロールだ」
「くそ、俺もだ。こんなことならランダムボックスを選んで代わりにハーデスに開けてもらうべきだったぜ」
「同感だな」
また次の機会なお前達。しっかしこの毛皮・・・・・。
「イズとセレーネ。この毛皮で防具にできないか」
「どれ?」
「ネメアーの獅子の毛皮・・・・・え、何この素材・・・・・」
絶句するのも無理はない。一時的に節の力を得る毛皮だって詳細に書かれてあるんだからな。
「みんなの方はどうだ」
「新しいスキルが手に入ったよ」
「私もです!」
「私もね。ハーデスのようにスキルを集めておくと、できる幅が増える実感が湧いてくるわ」
「そうだね。スキルはスクロールで買えるけど、それは誰でも買える周知されてるスキルだから、対応もされやすい面もあるよね」
「ペインの聖剣スキルも買うことができるスキルだよねー」
「ああ、だからいつか俺と同じスキルを持つプレイヤーと一度は戦ってみたいものだよ」
「ドレッドの場合はKTKとサリー辺りか。似たプレイヤー同士だから手数とスピード勝負になるんじゃね?」
「だとしても負けるつもりは毛頭ないがな」
「それはこっちの台詞だよ」
和気藹々といつもの賑やかさを醸し出す一同。イカルから離れるように立ち上がってみんなから離れてもイカルだけはついてくる中、オルトーズを呼んでは新しく手に入った苗木と果実、種を渡して畑に植えてもらうが、スペースが足りないと言われてさらに拡張してから再度植えてもらうと・・・・・。
「えええ・・・・・」
「おおおー!!!」
「すごーい!」
まずは星屑の宇宙樹。ユグドラシルより上回る巨大な大樹と化して家を覆うように広がる枝葉に宇宙の星屑の如く煌めく天然のプラネタリウムを彷彿させる光が見える。その光は何かの果実で採取が可能状態だ。
次は食寶の果実。オルトのスキルで一度は種にしてから植えると、一般的な木のサイズに成長するとたった一つしか実らない純金の色をしたバスケットボールサイズの果実。詳細を確認すると全ての植物の栄養を与えることが可能な果実の王と書かれてあった。
エアの種は、成長したら見た目はキャベツのような包皮型の大きな実になった。エアって名前が付く実だからどんなもんだと思ってたが、まだ採取ができない状態で止まった。植えた瞬間から直ぐに成長するのに未成熟なのはおかしいのだ。となるとまだ何かが足りないのかもしれない。
「ご主人! その果実が必要だと思う!」
「・・・・・今使えってことか?」
オルトが急に食寳の果実を欲し始めた。畑の申し子の相棒がそう言うのであれば・・・・・どうやって使えばいいんだ?
『そ、それは食寳ではないですか!!』
不意に麒麟が俺の手の中にある果実を見て聞いたことがない声量で叫びだしたので俺達はビックリした。
「知ってるなら教えてくれるか」
『食寳はすべての生物の成長の母といっても過言ではない神の食材です。あのエアの木も神の食材ですよ』
ほほう、神の食材とは・・・・・。
『エアの木がここまで成長するのに数百年は掛かりますが、私と黄龍の力でここまで成長を遂げるもの、まだ完熟するまでの栄養が足りていないのです。が、その食寳の実があればその問題も直ぐに解決するでしょう』
「どうやって?」
『果実に針を刺してください。その後抜くだけです』
針で? 何でだと疑問に思うが麒麟の言う通りに空の上にいたアイネから借りた針で適当な箇所に刺してから針を抜くと、この世のものとは思えない美しく輝く食寳の実と全く同じ色の液体が決壊したダムのように天高く噴出したのだった。その液体を受ける俺達と畑の植物、オニスズメバチ達に従魔達。畑の土に染み込んだ食寳の汁の効果でか止まったエアの実の成長がもう一度成長を始めて、さらに大きな包皮型の実になって採取が可能になった!
「お、お姉ちゃん! 他の植物が!」
「え? ・・・・・なんだこれは!?」
オルトと畑に植えたすべての植物が巨大化していくんだが!? あ、虹の実まで大きくなってる! エアの木にあげた栄養が同じ畑の作物や植物にまで影響を与えるのか!? 栄養ありすぎるだろうがぁー!!
「えええ・・・・・?」
「あいつ、なにしたらあんなことになるんだよ」
「すごいことになってる・・・・・」
「何を使ったのか気になるわね。セレーネ、行きましょ」
「うん」
それから果汁が出なくなり食寶の実が消失してしまった。植物達もある程度の成長を遂げたらやっと止まってくれたもの植物は太さも長さも数倍成長して、果実や花などは大きくなり、切るのが大変になってしまった。改めて採取してみたエアの実を調べると【自然治癒力 極】スキルが手に入り食べたら一定時間は酸素がない場所で過ごせる副次効果付きも得られる特殊な実であることが発覚した。
続いて悪魔の木。こいつはプレイヤーに千差万別の特殊な力を与える果実が採取できるらしい。採取した端から別の真新しい果実が実り、同じ形と名前の果実は二度と出なく一人一つしか食べれない仕様になっている。面白いことにテイムしたモンスターでも可だ。
後は若返りの泉だが、これは死に戻りする直前のプレイヤーに使えばHP全回復で復活し、状態異常も解除、モンスターに使えば進化前の頃のモンスターに退化させることができるようだな。モンスターに対してこんなことする必要あるのか? って思う所があるが、人それぞれかね。
「ハーデス、何がどうなってんだお前の畑の作物。全部巨大化しちまってんじゃねーか」
俺たちのもとにイッチョウ達がやってきた。ま、当然と言えば当然か。事の経緯を伝えると、「またか」的な反応をされたがいつものことなのでスルーする。
「まだその果実って余ってる? 料理の素材になるかもしれないのだけれど」
「これ以外の食寶の実も出来たみたいだし欲しいならあげるぞ」
「食えるのか?」
「そうじゃないか? 麒麟が言うには神の食材だと言ってた。麒麟、これは果物で間違いないのか?」
『厳密に言えば、それはスープです』
「「「「「スープ!?」」」」」
うん、驚くのも無理はない。さらに麒麟が言うには、俺の畑には神の食材たる虹の実、エアの実、食寶の実が育っているが天界では特別珍しくない一種でこれ以外の食材が山の如く豊富にあるのだとか。
「下界ではかなり希少だけど天界は当たり前なのか」
『その通りです。・・・・・なので、私にスープを飲ませてくれませんか?』
『話が聞こえたぞ! 麒麟だけは認めん! こちらにも飲ませてもらいたい!』
今まで居なかった黄龍は空の彼方からすっ飛んで来ては、既に両手で抱えるほどの大きい器を持っていた。あの器、黄龍用なのか? 麒麟もいつの間にか自分用の器を銜えて俺の足元に置いた。そこまで言うならと、新しい食寶の実を採取して二人の器に果汁を注ぐ。
「一体どんだけ詰まっているんだよって量なんだが」
「ゲーム仕様だからしょうが無いと思うよ」
「ハーデス、俺にも分けてくれないか」
「マイカップって準備がいいなペイン!?」
「あら、ハーデスと一緒にいるとこういうことも起きるのだから色々と用意しておかないと」
「うん、そうだね」
「お姉ちゃん、私も飲んでみたいです!」
「ハーデスさん、私も!」
「果汁なら、害はないよね」
「ハーデス君、私の分もお願いねー?」
「ご主人! オイラにもオイラにも!」
ええい、分かったからちょっと待て! あ、匂いに誘われたなフェル達も!?
お前らの分も用意するから待っていろ! ってことになり、新種の食材での飲み会もとい宴会気分をしばし楽しんでる従魔達を他所に採取する度に実る巨大化した食寶の実を集め続けていた。
「そんなに集めて何するつもりだいハーデス?」
「特には決めてないが、これを集めたら会いに行こうかなと」
「女のNPC?」
なんでそうなる。だから女性陣も「そうなの?」って目をするんじゃない。溜め息が吐くのを堪えながら目的のNPCを打ち明けた。
「レッドドラゴンだよ」
「ドラゴン? まだ旧大陸にドラゴンがいるなんて初耳だぞ」
「四神のように挑むのか?」
「戦いに行く訳じゃない。また物々交換できないかなーと試しに行くんだ」
「レッドドラゴンがいる場所って、私達も行けるの?」
「マグマの中を泳いでいかないと行けないんだが、ネコバスに乗って行けるはずだ」
「マグマってことはドワルティアの火山? そんなところにドラゴンがいたんだね」
「赤いドラゴン、見てみたいです」
質問責めされる最中、イカルの一言でペイン達も一目見たいと言い出し、イッチョウ達もこの流れに乗って俺とレッドドラゴンのところに行くと決めてしまった。んー・・・・・大丈夫か? 仮に戦闘になったら倒せるとは思うけど、言ってしまったからには連れていくしかないな。
「じゃあ、果実と実の採取手伝ってくれよな」
と、頼んでから数十分後。ネコバスの身体の中に乗って目的地に着くまで揺れながら待った。しばらくしてドワルティアの火山が見えてきて、ネコバスは火口を目指すように山の崖を登り、見知った広場に躍り出て停まった。躊躇わずネコバスから降りた俺の目の前に臨戦態勢の構えを既にしていて、侵入者である俺達に牙を剥いて細めた目で睨んでくる赤いドラゴン。
「襲ってこねぇんだよな?」
「始めての頃は俺一人だけだったからなー。大勢できたら警戒して当たり前だ」
「私達、下がってた方がいい?」
「そうだな。悪いが円滑に進めたいから中に入ってくれ。別に俺と仲が良いわけでもないからさ」
ということで、俺一人でレッドドラゴンと対話をする。
「久し振り、また何かあげるからお前のお宝から一つ貰えたりできる?」
「グルル・・・・・」
「取りあえずこれを集めてみたんだ。気に入るか?」
みんなで集めた〈食寶の実〉を出して置く。が、なんだそれは? と怪訝に目を細められた。さらに黄龍がこの果実から出る果汁を入れるための容器も出して、その中に神々のスープとして飲む食寶の実の果汁を大量に出した。並々に溜まるまで見守ってくれるレッドドラゴンの前で長々と注いでやったら、ものの数十秒で溜まった。
「飲んでみてくれ」
「・・・・・」
警戒しながらも興味はあるようで、首を動かして飲む前に匂いを嗅ぐ仕草をするレッドドラゴン。それから口を開けて伸ばした舌先だけ舐めるようにスープを掬い取るように下の上に乗せて口の中に運んだ瞬間。
「―――!」
黄色い双眸がカッ! と大きく見開くと器用に前足で器を持ってがぶ飲みするレッドドラゴン。
「そうか、美味いか。まだ飲むよな?」
「グオオオオオンッ」
上機嫌になったレッドドラゴンにまた大量のスープを用意すると美味しそうに飲み干す、その繰り返しを何度もした末にようやく満足してくれたレッドドラゴンは、翼を大きく広げて空を飛び財宝を隠している崖の前に降りては出入り口を閉じていた巨岩をどけて中に入って行った。待っていると財宝の隠し場所から飛び出してきて俺の前に降りて来たら口に何かを銜えたまま、それを受け取れと風に突き出してくる。
名称:ドラゴンアップルの苗木
効果:竜・ドラゴン族が好む林檎。与えると好感度と親密度が高くなる。
・・・・・ほう? まーた懐かしい物まであるのか。
「これを育てて実った林檎をお前に渡せばいいのか」
「グルル」
その通りだと鳴いた気がする。クエストの類ではないが、それならそうしてやろうとレッドドラゴンと別れて皆を乗せたまま、始まりの町の農業地区へと向かった。
「ありがとうネコバス。少し待っててくれ」
着いた農業地区へ降りると何人かのプレイヤーと鉢合わせしても自分の畑に入った。
「見守り隊としての長年の経験から告げてるぜぇ・・・・・白銀さんがまたトンデモやらかしをするってな!」
「農業地区に一度も足を運ばなかったペイン達まで居るんだから、もう嵐の前触れだよなー」
「すぐに仲間に連絡してるぜ!」
「配信モードオン!」
「おーいタゴサックさ~ん! 白銀さんがまた何かするぞー!」
なんか外で騒がれているし。まぁ、そうかもしれないけどさぁ・・・・・。さて、黄金リンゴ畑と化している畑のマスを半分空けるように黄金リンゴを半分だけどかしてからドラゴンアップルをと。
「おいハーデス。今度は何をやらかすって?」
「今新しいリンゴの木を植えただけなんだが」
「新しいリンゴの木?」
「ドラゴンが好むリンゴのだ。あと、この畑でも効果があるのか試す」
食寶の実をインベントリから出して軽く針で差せば、決壊したダムの如く大量の果汁が噴水のように溢れ出た。
「な、なんだこれは!? ・・・・・(ペロ)あ、美味いな」
「それだけではない。見てみろ」
「何を・・・・・は?」
畑の土に染みこむ食寶の実の果汁に含まれている栄養が、植物の成長をさらに促す。ニョキニョキ、ムクムクと通常の数倍以上も巨大化、植えたばかりのドラゴンアップルの苗木も立派な木に成長して黄金リンゴと一緒に巨大な実になっていくのだった。
「でぇえええええええええええええええええ!!?」
「白銀さんの畑の作物とか木とかが、なんか全部巨大に成長していくー!?」
「なんじゃこりゃああああああああああああああああああ!?」
「ちょ、本当に何かやらかしたぞ白銀さん! 一体何をしたんだよ!?」
「俺、農業地区にいるプレイヤーに言い触らしてくる!」
どんどん成長していく植物達もようやく最大限に達したみたいで止まった。いやー、これ一つで全部の作物を巨大化に促す栄養ってどんだけだよって話だ。日本家屋と個々の畑にある四人の樹精とオレアの木も見事に巨大化を果たしたし、桜の木もでっかくなったわ。食寶の実、これだけしか使い道がないはずだ。模索してみたいな。
「ハーデス、なんだソレ!? 説明してくれ!」
「魔王討伐イベントの報酬の中にあったランダムボックスを選んだ結果でこの食寶の実が手に入った。植物の成長を促す栄養があるって情報なんだが、最初ここまで成長するとは知らなかった」
「最初ってことはもう一度はしたってことか!?」
「うおおおおおおおおおおおおお!? 本当に白銀さんの畑の作物が巨大化してるー!」
「白銀さん! 失礼しますー!」
身内のプレイヤーも騒ぎに聞きつけたか。荒らさなければ自由に出入りしていいっと事前に言ってあるからみんなが俺のところに来るまで時間は掛からなかった。
「いたいた! 白銀さん! これどうなっているんです? なんでこんなに巨大化したんですか?」
「私のイチゴ畑も巨大化できますか!?」
「ネネネがまた一度も聞いたことがない声で叫んだ! でも私も知りたいです!」
「はいはい、ちゃんと説明するから静かに聞け」
「「「「「はい!」」」」」
元気のいい返事をする身内のファーマー達に、食寶の実を片手に持ちながらタゴサックに説明したように敬意を伝えた。案の定の反応を窺わせてくれたがな。
「お、俺も欲しいいいい!」
「ぐああああー! なんで俺はスキルじゃなくてランダムボックスを選ばなかったんだー!!?」
「いや、選んだからって白銀さんみたく手に入るもんじゃないだろ」
「ってことは、他にもまだレアな食材となり得る種とか苗木とかお持ちなんじゃ・・・・・?」
「あ、あり得る・・・・・」
・・・・・察しのいいプレイヤーは嫌いじゃないぞ。
「確かにあるが、料理人プレイヤーの領分となるだろうな」
「宝の持ち腐れにしたくないから当然だな。・・・・・でだ、ハーデス。食寶の実の種か苗木、俺達にも分けてもらえることって出来るのか?」
「巨大なイチゴ畑の為にほしい!」
「ブレねぇなネネネ」
うん、本当だな。
「勿論できるが・・・・・そうだな。ここは条件付きで譲ることにしようか」
「条件? なんだ?」
俺はいい笑顔で人差し指だけ立てて皆に告げた。
「今週の土曜日、巨大化した畑の作物を使った料理の立食パーティーをしよう。その次の日、別の新大陸に向かう記念日の祭りをするためだ」
「「「「「!!!」」」」」
「料理人プレイヤーの仲間に声をかけて一緒に協力して準備をする。―――お前ら、久し振りに祭りをしたくないか?」
不敵な笑みで問うと、仲間達が「したい!」と声を上げた。
「よし。食寶の実は一時間後、今ログインしているファーマーの仲間に渡す。それまで待っていてくれ。これから用事あってまだ集めていないんだ。悪いな?」
「わかった!」
「久し振りの祭りじゃー!!!」
「楽しみ過ぎて待ち遠しい!」
「いえいえ、白銀さんは悪くないんで! 寧ろ感謝するのはこっちですよ!」
ええ子がいた。そんな子に免じて・・・・・。
「じゃあ、最後に手元にあるコレは欲しいよな?」
「「「「「欲しい!」」」」」
「では公平を求めるべく一人になるまでじゃんけんしてくれ。ただし、数が数だから最初はそこに暇そうにしているペインとドラグ、ドレッド、フレデリカ達とそれぞれ分かれてな」
「「「「え?(は?)」」」」
「「「「「勝負だぁー!!!」」」」」
ふふふ、自分達は無関係だと姿勢でいさせるつもりはないぞ?
―――それから唐突に始まったじゃんけん大会。最後まで勝ち残ったのが、イチゴが大好きなネネネで好物に対する執念を感じずにはいられず、俺から受け取るや否や猛スピードで自分の畑に戻ったネネネを追いかける仲間達を見送り、こうして話している間にドラゴンアップルの採取をしてくれたペイン達固定パーティ以外のイッチョウ達に感謝しながらレッドドラゴンのところへとんぼ返りをした。
「ほら、お前が望んでいたドラゴンアップルがこんなに大きく育った。どうだ凄いだろう」
「グオオオオオオオオオオオオオオオオオーン!!!」
「お? へぇ・・・・・そうしてくれるんだ。ありがとうな」
【蒼龍の聖剣】色々を語るスレ47part【和気あいあい】
329:ノーフ
久々に白銀さんがやらかしたぞー!!! 者共であえであえー!!
330:タゴサック
ファーマーだけの掲示板で語る出来事じゃない!
331:ネネネ
しゅごい、しゅごいのよ白銀さーん!!!
332:つがるん
料理人プレイヤーも他人事じゃねーぞー!
333:ふーか
私達も他人事じゃないってなに? 白銀さん何したの?
334:石田
ファーマーのみんなが結構騒いでいるようだから、白銀さんの畑がとんでもないことになってる感じ?
335:エネルジー
白銀さんが何かしたんですかー?
336:宝生覇王
畑違いだが気になるな
337:タゴサック
ハーデスの畑の全ての植物が全部、巨大化したんだよ
338:ねうねう
植物が巨大化?
339:ネネネ
一口サイズのイチゴが、スイカ並みに大きくなってぇ~~~!!! しゅごく美味しいのぉ~!! □□□
340:赤星ニャー
何このサイズ、カメラをドアップして撮った?
341:佐々木痔郎
これが通常の大きさとして採取できるみたいなんだ。で、俺達の畑でも可能かって興味を持ってしまったのが始まりなんだ。白銀さんが持っている新しい果実の果汁を畑に撒いてもらったらかなり巨大化をしたんだよ
342:プリム
ネネネのイチゴのスクショがまさにそれで、今ネネネがスイカを食べているかのように幸せな顔で齧っているところでーす
343:ウサミ
その果汁、プレイヤーでも飲めます?
344:チャーム
というかもう飲んだ。語彙力と表現ができないほどスゲー美味しかった。「美味しかった」この感想と文字しか言えなくなった瞬間だった。白銀さん曰く植物を巨大化させるほどの栄養が詰まった果実は『食寶(しょくほう)の実』と言って天界では当たり前のようにある果実の果汁は神々の間じゃあスープとして飲まれているんだって
345:オイレンシュピーゲル
果実の果汁がスープ!? なにそれ飲んでみたい!
346:ヒット
ひじょーに気になる味
347:佐々木痔郎
さらに白銀さんは『エアの実』って実を手に入れたみたいで、触った感じは肉に近く、鉛のような重さと今にも動き出しそうな弾力性を持っているそれを食べたら【自然回復 極】ってスキルと一定時間酸素がない場所を活動できる副次効果が得られるという月に行ったことがないプレイヤー的には嬉しい朗報だ。これもまた美味かった。サラダで食べるといいかもってぐらいに
348:ウサミ
白銀さんに会ってくる!!!
349:エネルジー
わ、私も!
350:ふーか
スープの味を知りたい!!!
351:石田
魚の食材はないのか。残念だ・・・・・(´Д`)ハァ…
352:タゴサック
あるぞ。クリスタルフィッシュって魚も手に入ったらしい
352:石田
みんな待ってぇ! 俺も一緒に行くー!!!
353:ウルスラ
板前職人が2コマ落ちした
354:アメリア
可愛くないプレイヤーの2コマ落ちは興味なし! 白銀さんとイカルちゃんの百合ニャンならイイ!!
355:佐々木痔郎
話題を変えさせてもらうが、次の新大陸行きは妖精の国じゃなくて西方面の水の都になるそうだぞ。その付近に人魚がいるそうだ
356:オイレンシュピーゲル
に、人魚だと~!?
357:赤星ニャー
あらら、板前職人がこれを知る前に行ってしまっちゃったねー