バカとMMORPGと召喚獣!   作:ダーク・シリウス

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新大陸行き前夜

 

祭りの準備に精を出すある日。食寶の実の果汁を飲む麒麟と黄龍、鳳凰の夫婦とニワトリのモンスター達も器用に果汁を飲んでいる光景を見て、ある事を聞いた。

 

「麒麟と黄龍達は頼みごとをしてくれたら叶えてくれたりするのか?」

 

『戦闘以外ならば構いませんよ。あなたにはお世話になっていますし、数々の偉業を果たしておりますから』

 

「へぇ、そうだったのか。じゃあ・・・・・こういうこともできたりする?」

 

やってほしい事を言ってみると『それぐらいなら』と快く了承してくれた。それなら善は急げってことで―――彼岸の鬼鳴峠の先の死の灰の大地に赴いた。

 

『ここですか。既に大地は死んでおりますね』

 

『酷い有様であり、死と負のオーラが濃く大地から発しているな』

 

「ん、そうなんだ。頼めるか?」

 

『無論だ。まずは灰を降らす雲を払おうか。行こうか凰よ』

 

『久しぶりの夫婦の共同作業である。張り切らせてもらおう』

 

巨大な鳥の姿になった鳳凰、麒麟と黄龍も灰色の雲へ突っ込んでいった。俺が見守っている目の前で神々しい光や、荒ぶるように意志を持っているかのような動きで広範囲に燃える炎が灰色の雲を消していく様は壮観であって時間もそう掛からず全ての灰色の雲が消え去って青い空が見えるようになった。

 

『後は地上のみです』

 

『うむ』

 

麒麟と黄龍が地上に降り立ち、全身を発光させる光が灰で積もった大地に水の波紋の如く広がっていく。灰が全て光となって消え去り、隠れていた大地が顔を出したのを見計らい、食寶の実の果汁を大量に撒き散らした。すると大地に緑が芽生えて命が息吹き草花が咲き誇り出した。

 

『これでよいか?』

 

「ありがとう。完全に見違えたなこの辺り一帯は」

 

『食寶の実の果汁があってこそです。植物に栄養を与える母とならば大地にも同様の恩恵が得られます。故に死んでいた大地を生き返らせ甦らせる力があるのです』

 

「そこまであるのか。凄い物を手に入れてしまったものだな」

 

『それを成せるゆえに神の食材なのだ』

 

納得できるわ。さて、もうここがこれなら餓鬼は現れないと思いたいものだ。残る問題があるとすれば・・・・・。

 

「じゃあみんなありがとう。俺はまだ用事があるから家に戻ってくれ」

 

『そうか。では一足先に帰らせてもらおうか』

 

『用事とは何か分りませんが、あなたに加護を与えましょう。己の欲ではなく自然の為に協力を申し出たその誠意に応じて』

 

麒麟から発せられた光が俺を包み込んだ。一時的なバフだが、とても強力であることは変わりなく感謝してから彼等と別れある場所へと向かった。

 

「この辺りか? ・・・・・ああ、ここそうだな」

 

はた迷惑なプレイヤー達が破壊した墓石。その前に降り立つや否や、墓石からどす黒い霧やら靄やら発生してそれが人の形になるとHPバーが浮かび出した。

 

「さて・・・・・やろうか」

 

一対一の勝負。封印の札を張った刀を含めて三本の刀を装備して、彼岸の鬼鳴峠の本当の意味での問題を解消するべく一人の悪霊と衝突した―――。

 

その後・・・・・。

 

「里長。元凶を封印したぞ」

 

「かたじけない魔王殿。これで真の意味でこの里の平和が保たれた。さて、そんな魔王殿にどんな報酬を与えればよいか・・・・・さすがに我が娘を魔王殿の伴侶にと求められては、父として抵抗してしまうのだが」

 

「・・・(さすがにそれは求めない、と言ったら「娘に何の不満があるんだ」と面倒事になりそうだな)」

 

「うむ、これならどうだろうか? 国の長、一族の長同士、同盟を結ぶというのは?」

 

「おー、それはいいな。よろしく頼むよゼ=ノン」

 

「決まりであるな。今後とも長く良き関係を築こうではないか魔王殿」

 

「じゃあ、鬼鳴峠にある物を設けていいか? とても便利な物なんだ」

 

「ふむ? それは何なのだろうか?」

 

ある神社の詳細を説明すると、ゼ=ノンは快く了承してくれて―――。

 

「わ、本当に違う場所に来れたのね?」

 

「ここが魔王ハーデスが暮らしている家か」

 

「ふむ、立派ではないか。おお、鬼人族用にか野菜や果実があんなに実っているではないか」

 

ゼ=ノン、桜姫、ア=トゥを世界の社を介してマイホームに招きその日の夜は、俺の従魔と家族のNPCと食卓を囲んで夕餉の時間を過ごして以降・・・・・。

 

「魔王ハーデス、また遊びに来たわよ!」

 

「また世話になるよ」

 

桜姫とア=トゥが毎日のように遊びに来るようになった。たまに彼岸の鬼鳴峠の特産品やその物の中で希少なアイテムを持ってくるのでとてもありがたい。代わりに食寶の実の果汁とエアの実の効果を教えて提供すると、鬼人達の間でどんな扱いをしているか知らないが重宝されているらしい。ま、エアの実は自然治癒力を高める効果があるから鬼人達の身体能力が向上したんだろうな。

 

 

またある日のこと。

 

 

「よしよし、だいぶ溜まって来たな」

 

スライム系のドロップアイテムを求めて一日中ずっとノーマルとメタルのスライムを絶滅にまで追い込みかねないほど大量に、何十回も倒し続けてスライムのジェルを集めまくった。そのおかげで『スライムキラー』『スライムの天敵』『メタルキラー』【金属疲労】なんて称号やスキルを手に入れてしまったほど倒していたらしい。

 

 

【金属疲労】

 

金属、または部分的に金属の身体を持つモンスターに対する高補正のダメージが入る

 

 

今後現れるかもしれないモンスターに備えていいスキルかもな。さて、この二つのジェルを糸にしてジェンティルドンナにスーツの製作をお願いするとした後は・・・・・。

 

「久々に来たぜカジノ! そしてTCG!」

 

ここ最近、色々なことしたから俺の歴史を具現化したカードが増えている筈だ。それを確かめたくて10億分のカードパックを購入して一括表示した結果。

 

「ははは、すげー・・・・・新しいカードがたくさん増えてら」

 

南極での出来事、彼岸の鬼鳴峠の出来事、さらに細かな事までカードになってて見てるだけでも楽しいや。

 

「おい、白銀さんがいるぞ」

 

「また強力なカードを手に入れたに違いない。けど・・・・・」

 

「あの様子の白銀さんに声を掛けてはいけない、だったな」

 

「いつ終わるか分からないが、確認作業している白銀さんの邪魔しちゃいけないぞ。他の連中にも言い回しておかないと」

 

「どんなカードを手に入れたか凄く気になる・・・・・!」

 

「気持ちは分かるからそっとしておけ」

 

そこのプレイヤー達、聞こえているぞ申し訳ないけど。しかも腫物扱いされている気分だわ。お、ULだけどダブった。祭りの景品にしておこうかね。

 

またまたある日のこと。

 

「みんな久しぶり。リアルの仕事でだいぶログインできなかったな」

 

「お久し振りです白銀さん! 本当に私達がしばらくログインしていない間に凄いことになってますね?」

 

「そうだな。ギルドメンバーの人数も見えたし、ギルドが国を建国したし、大変なイベントもしたぞ」

 

「そうでしたか。じゃあ遅れている私達も頑張らないといけないですねー。それで、私達に頼みたい事って?」

 

「土曜日に祭りをする。その際の演奏をまた頼みたい。できるか?」

 

「任せてください! また天空の城で祭りをしますか?」

 

「いや、さすがに大人数になったから場所を変更だ。今から案内するからついて来てくれ」

 

「わかりました」

 

と―――色々と祭りの下準備を済ませているとあっという間に土曜日となったその日の夜21:00。

 

ワイワイガヤガヤと【蒼龍の聖剣】の祭りに参加しに来たギルドメンバー達が鬼ヶ島の内部に集まり、料理人プレイヤーや自分達で作ったり、NPCの店で購入して用意したたくさんの料理がプレイヤー達が独自に準備した屋台から受け取り、腰を落とせる場所で仲間と飲食を楽しんでいた。音楽プレイヤーの演奏が三、四曲ほど流れた後は録音したオルゴールで繰り返して流した。

 

「美味ぇー!!」

 

「なんだこれ、美味すぎだろ!」

 

「おーい! こっちにガンナーが準備した射的があるってよー!」

 

「あ、もうそれ終わったらしいぞ。銃弾切れで出来なくなったってさ」

 

「なんで銃弾!? コルクだろそこ!」

 

「それ以上に的当てゲームを参加した双子ちゃんがお手玉で的を粉砕した目撃が・・・・・」

 

「お手玉でぇー!?」

 

「おいおい、それならこっち来てみろよ。意図的にそうしたって感じのネコだらけの空間があるぞ?」

 

「ロ、ロリネコバージョンの白銀さんはおられる・・・・・?」

 

「残念ながらいなかったが、たくさんの猫に交じって猫耳をつけたKTKさんならいたぞ」

 

「お、おうそうなのか・・・・・」

 

「た、大変だー! ツイスターゲームをやっているぞー!」

 

「何だと、あの伝説のゲームが!? しているのはもちろん女だよな!?」

 

「女に性転換した男だよ」

 

「・・・・・そこは敢えて女だと言ってほしかった」

 

「たとえそれが白銀さんだったら?」

 

「・・・・・ファンだからOKに決まってるだろー!」

 

どこもかしこも賑やかで祭りを楽しんでいるようだな。一階のフロアの中心は従魔と合体した姿で相撲の真似事をして盛り上がっている。うーん、楽しそうだなぁー。だが、そろそろ頃合いだから準備しないと。

 

一階フロアを一望できる上階へ移動して待機させていたサイナと次の段階への準備に入った。

 

「サイナ、準備はいいな?」

 

「完了:何時でも構いません」

 

「よし、なら始めようか!」

 

パチン! と指を鳴らすと鬼ヶ島の内部全体の灯りが消失して真っ暗になったところで、サイナが指揮者のように空中投影のキーボードにピアノを演奏するかのように指を動かし、二階にいる俺にライトアップしてくれるだけでなく、全てのフロアの全部屋に設けた大型テレビが起動して俺の姿を映っている筈だ。

 

「全員、祭りを楽しんでいるかー!」

 

ウオオオオオオオオオオオオオオオオッッッ!!!!

 

「よーし、それならこの日のために頑張ったプレイヤー達に感謝しながら次の催しを始めたいと思う! 内容は―――宝探しだ!」

 

宝探し? と風にざわめかれてもお構いなしな俺は言い続ける。

 

「今日この日の為に俺は宝にしたアイテムを鬼ヶ島だけではなく、全てのホームへそこに置いてきた。分かりやすいところ、見つけにくい場所にな。そしてその宝の中身はお前達にとってハズレな物もあればアタリの物もある。なお、宝の中には大当たりがある。例えばこういう物とかな」

 

ジェンティルドンナ達のお手製のスライムスーツとメタルスライムスーツ、その二つを融合して装備スロットが付与されたスーツを10着ずつとダブっている俺のカードの他、俺や従魔達を彫ってラプラスの協力で色を付けた木造、勇者の大剣と斧と短剣などなど・・・・・。

 

「豪華すぎねぇっ!?」

 

「魔王のカードは絶対に欲しい! あれ、プレミアだから仮にプレイヤーに売ったら億はくだらないぞ!」

 

「木像って嘘だろ!? 人形だろって思うぐらいの完成度が高いんですけど!? しかも等身大ー!」

 

「スライムスーツ!? スライムのスーツだと!?」

 

「サ、サスシロだぁー!!!」

 

より一層ざわめき、色めき立つギルドメンバーを遮って言い続ける。

 

「ハズレの宝箱があるとは言えど、中身は空っぽというわけではない。在庫処理として俺が集めまくったユニーク装備を入れているからな。数多あるユニーク装備の中からみんなが装備出来ない物を手に入れてしまうかもしれないからハズレの宝と言う意味だ」

 

「ユニーク装備!? ユニーク装備ってそう簡単に手に入る物だっけ!?」

 

「みんなも手に入るぞ。ただしベヒモスとジズとリヴァイアサン級の強さと体の大きさのモンスターが、クリスタルモンスターズのように一気に群れで襲い掛かってくるがな」

 

「「「「「(あ、狩場を移したな白銀さん・・・・・)」」」」」

 

「「「「「(み、味方でよかった・・・・・!!)」」」」」

 

んー、何か考え事しているな結構の数でさ。

 

「そう言うわけでこれから班分けするぞ! まずは第一班、第三陣のプレイヤー諸君、宝探しに参加したいなら天空の城へ移動だ! 第二班の第二陣は温泉旅館へ移動だ! 第三班の俺と同じ第一陣のプレイヤーはこのまま鬼ヶ島で待機だ! 今から30分までの移動時間の猶予を与える。宝探しに参加したいプレイヤーは今指定したスタート地点のマイホームへ移動して30分まで待機するように。場所はそれぞれのホームの中にいるなら適当で構わない。そして宝の奪い合いに言い争い、喧嘩することは絶対に許されない。最初に宝箱を触れたかインベントリに入れたプレイヤーの物だ。後から見つけて自分のモノだからと言い張っても、最後に手に入れたプレイヤーの物となるから潔く諦めて別の宝を探してほしい。―――それでも納得できないからと言って手を出したり暴言や陰で悪口を言うプレイヤーは・・・・・わかっているよなお前ら」

 

本気で怖い顔を浮かべてカメラに向かって睨むと、一階のフロアにいるプレイヤー達の喧騒がなくなりお葬式のように静まり返って押し黙った。

 

「よし、わかってくれるならそれでいい。それじゃあ、最初は第三陣のプレイヤーから移動開始してくれ。その次は第二陣のプレイヤーだ。他のプレイヤーとぶつからないように気を付けて移動してくれよー」

 

俺からの合図で動き出すプレイヤー達。

 

「お、お前ら・・・・・ちゃんとルールを守ろうぜ・・・・・」

 

「あ、あたぼうよ・・・・・」

 

「白銀さんってあんな怖い顔もするんだ。初めて知った」

 

「やっとこのギルドに入れたんだ。追放だけはされたくねぇよ・・・・・」

 

「モラルを大切にしよう。その上で宝を手に入れるんだ」

 

「初のユニーク装備! 必ず手に入れたい!」

 

初期から遊んでいるプレイヤー以外の第二陣と第三陣のプレイヤーが鬼ヶ島から離れて天空の城と温泉旅館のマイホームへ移動するのを待ち、そこに待機してもらっているイッチョウとペインからの報告を待つこと30分後。

 

『ハーデス君、天空の城に全員集まったみたいだよー』

 

『温泉旅館に集まったプレイヤーはこれ以上来ないようだ』

 

「よし、それじゃあ宝探しの合図を出してくれ」

 

『『わかった』』

 

「全員待たせたな! それじゃあ、第二回祭りの最後を締めくくる最後の催し『宝探し』を開始だー! 他のマイホームにも宝箱は置いてあるから好きに別のマイホームへ向かっても構わないからなー! それと交換もOKだから楽しい宝探しをしてくれ!」

 

うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおー!!!

 

雄叫びを上げるプレイヤー達。一階にいる仲間達が一斉に四方八方へ子供の蜘蛛のように散らばって宝箱を見つけに動き出した。

 

「宝箱はどこだー! 特に白銀さんのカードォーッ!!!」

 

「木像! クママちゃんの等身大の木像はどこにあるのー!?」

 

「スライムスーツが欲しい!」

 

「―――あ、あったぁー! おおっ、ユニーク装備の杖! でも、俺は魔法使いじゃねーよー!」

 

「ああ、確かにハズレだなそりゃあ。白銀さんの言う通り、俺達にとってハズレな宝箱があるんだな」

 

「でも交換していいって言ってたから落ち込むな! インベントリに入れず持ったまま交換してくれるプレイヤーを探せ!」

 

「そ、そうだな。よーし、魔法使いのプレイヤーに交渉してくる!」

 

「ち、ちがーう!! ウッドちゃんの木像も可愛いけど推しのゆぐゆぐちゃんの木像の方がほしいのー!」

 

「へいへーいそこのお兄さん。ウッドちゃんを蔑ろにしていないかーい?」

 

「してねぇよ! ゆぐゆぐちゃんの木像が欲しいの俺は! というかお前、ウッドちゃんの推しだからって他の可愛い樹精を蔑ろにする言動をしたら、彼女達のご主人様である白銀さんが許さないぞ!」

 

「うっ・・・・・!」

 

「可愛いのは共有できるが、あからさまに差別しないのが白銀さんの従魔ファンの掟! これ明日の宿題に出るぞ! 覚えておくように!」

 

「分りました先生! 以後気をつけます!」

 

「ゲ、ゲットォー!」

 

「あ、くそ! 取り損ねた! 次だ次ぃー!」

 

「なぁ、中だけじゃなくて外にもあったりするんじゃね?」

 

「・・・・・探し回りつつ外に出よう」

 

と―――こんな具合に大盛況な宝探しとなった。望んだ宝物が手に入ったかそうではないか、宝箱を見つけたプレイヤー次第だがまた宝探しを開催してもいいかもな。

 

後日―――【蒼龍の聖剣】でユニーク装備、白銀さんの従魔の等身大の木像、カード、スライムスーツ等が入った箱の宝探しをしたという投稿掲示板や配信動画で公表と公開されていて、他のギルドや神獣の眷属のプレイヤー達は。

 

:めっちゃ羨ましすぎるんだが? するんだが?

 

:ナニソレちょー楽しそうじゃん! 【蒼龍の聖剣】いいなー!

 

:うちのギルドじゃあそんなことできない零細ギルドなんで・・・・・

 

:ユニーク装備を大量に集める方法あんの!?

 

:自慢かコノヤロー!!!!!

 

って具合な羨望と嫉妬のコメントでたくさん返されていた。いやー何かすみませんねーうちのギルドメンバーが自慢投稿しちゃってー。

 

 

 

運営side

 

「また独自で祭りをしましたね」

 

「いいことだいいことだ。これで触発された他のプレイヤー達がさらに活発的になってくれれば俺達運営も嬉しいもんだ」

 

「では、白銀さんにもっと活発的になってくれるよう頼みましょうか」

 

「いや、お前? さすがに白銀さんがフルスロットルに動かれると運営としてはちょっと困るかなーって思わないかね?」

 

「プレイヤーに開拓されるのが運営の本懐ではないっすか?」

 

「そ、そうだけど・・・・・そうなんだけど・・・・・! もっとこう、遅めにクリアしたり何度もモンスターに負けても不屈の精神でゾンビ殺法で何度も戦ってほしい気がしなくもないんだが? ・・・・・遅めで」

 

「気持ちは分からなくはないっすけどね。もう滅多な事じゃない限り白銀さんの防御力を突破できないっす」

 

「だからこうして試行錯誤しているじゃないかー!」

 

「分ってますから落ち着いてください。それより、主任の娘さんの話を聞かせてくださいよ」

 

「・・・・・・NWO入りを果たした」

 

「おお、おめでとうございます。その後の進捗は?」

 

「・・・・・・白銀さんのギルドに入ろうと頑張っているみたいだ」

 

「みたいって、まさか立場を利用して娘さんを覗いているんですか?」

 

「うわぁ~・・・・・・」

 

「してねぇよ!? メールでのやり取りをして知っただけだ! だからあからさまに引くな!」

 

「どちらにしろ次のイベントまで娘さんが白銀さんのギルドに入れてもらえるまで頑張ってもらいましょうか」

 

「そうっすねー。久しぶりのギルド対抗戦・・・・・【蒼龍の聖剣】参加してくれるっすよね?」

 

「「・・・・・」」

 

「ちょっと、そんな不安な顔をして黙らないでくださいっす」

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