イズに連絡を取りドワーフの国に行かないと誘うと、元気のいい二つ返事とセレーネも連れてきていいかとの話に快く了承する。その為にヘパーイストスから友人達の同行を確認したんだからな。鍛冶屋の裏で鍛冶師二人とヒムカと待っていれば、駆けてくる二人の女性の姿が視界に入った。
「お待たせハーデス」
「お、お待たせしました」
「これで全員だな」
「おう。そっちの嬢ちゃんは久しぶりだな」
「お久しぶりです。ドワーフの国に同行を許してもらいありがとございます」
「いいってことよ。これから行くドワーフの国にはむさ苦しい男共が大勢いるから、男だけの旅に華がいりゃあ気分がいいしな」
「女のドワーフもいるんだ」
「いなきゃドワーフの種族は滅んでるっての。エルフもドワーフも人間と子孫を作ることはあるが、大抵は身内同士で国を繁栄するがな」
ハーフも存在しているということか。イズ達も感嘆の息を漏らしているから珍しいことを聞いた感じだ。
「それじゃ行くぞ。まだ坊主たちじゃあドワーフの国までいけないようだから特別に転移魔方陣で移動するぞ」
「転移魔方陣?この町から一気にどこにあるか分からないドワーフの国まで行けるのか?」
「普通に向かえば一ヵ月以上は掛かる遠い国だ。そんなのんびりと歩いている間にドワーフの国の問題はさらに深刻化する。だから特別にエルフの商人から買い取った転移魔法のアイテムを使う」
そのアイテムを見せてくれるヘパイストス。手の平サイズの二つのガラス玉だ。
「これを割れば登録した場所を最大6人までなら転移できる。場所はドワーフの国と帰り先のこの町だ。かなり貴重なもんだから、師匠達からの救援が求めて来ない限りは使わんが今使う」
イズとセレーネもヘパーイストスのPTに加わったことでそのアイテムを思いっきり地面に割った瞬間。ガラス玉から眩い閃光が迸り一瞬で視界が真っ白に染まった。
そして視界が回復して視力が戻る俺の目に飛び込んできた最初の光景は草木がない山。何の変哲もないが山の麓に人工的な検問所があった。更に補足するとその山は・・・・・活火山だった。
「あそこがドワーフの国?」
「そうだ。名前はドワルティア。ドワーフ以外にもドワルティアの存在を聞きつけた人間や商人、物好きな他種族も訪れる。まぁ、説明は後だ。さっさと中に入るぞ」
先導するヘパーイストスに続く。中に入るのに時間は掛かりそうだなと見解していたが、そうでもなかった。
入国料として幾ばくかのGを払うだけですんなりと背が小さく顎髭を伸ばしたドワーフの門番が通してくれたのだった。中に入るとすぐに察した。
「中は自然の大洞窟か」
「住みやすく人工的に手入れした場所は多々あるがな」
検問所を潜ってすぐにまた新しい場所を見つけた俺はコメントなしの動画を配信する傍らに、周囲を見渡す。地龍のこと知っているか知らないか定かではないが、住民達は緊張した雰囲気も緊迫した感じがしておらず笑い合いながら闊歩していた。建造物を見ると、機械の町を彷彿させる。でも、敢えて言うなら洞窟の中というわけだから地下都市っぽいな。天を見上げると大きな裂け目があって空や外の風が流れ込んでくるから空気は濁っていない。
「地龍のこと知らないのか?」
「知らされていないだろうな。なんせ鉱山は一番奥にあるからよ。この辺りは見ての通り商店街みたいな場所だ。懐かしいな、昔とちっとも変っちゃいない」
一番奥とは・・・・・あのでっかい城が立っているさらに奥のことかな?
「この辺りに鍛冶屋はありませんか?」
「鍛冶師達がいるなら鉱山との距離が近い一番奥の方だ。そこは別名、『鉄火の花場』と言われてる」
「鉄火の・・・・・花場?」
ドワーフを花と例えるならおかしすぎるな。そんな可憐なドワーフじゃないだろう。
「微妙な反応は尤もだが、花ってのは鍛冶師なら見飽きるほど何度も自分で咲かせているじゃないか」
「え?・・・あ、もしかして」
「おう。熱塊に鎚を叩きつけた際に不純物が散る様はまるで花みたいだろ?そういう意味で鉄の火花が絶えず見える場としてドワーフ達は『鉄火の花場』と称するようになったわけよ」
「なるほど~!」
鍛冶師だけが会話の花を開かせる。まだ鉄の火花まで咲かせてないのにな。
「ヒムヒム」
「なんだ、励ましてくれるのかありがとうな」
「ヒムヒム!」
可愛い奴め。帰ったらガラス細工の環境を整えるのを頑張るよ。
そんな感じにドワルティアの深奥まで足を運ぶと、場の空気が変わったのを感じ取った。肌に突き刺さる刃物のような緊張感が空気を張り詰めていて外から来た
「そう言えば、師匠ってどんな人だ」
「一言で言えば武人みてぇなドワーフだよ。鍛冶をするとき以外は物事言うのに口数少なく、鉄を打つときは鎚を全力で振るい、鉄に魂を込めるのが鍛冶師の当たり前のことだと言うんだ」
「魂を込める・・・・・」
「・・・・・」
「師匠からは免許皆伝を許されたがそれでも俺はまだひよっこの扱いだ」
師匠がひよっこだと?と信じられないヴェルフがそう口から零した。俺も似た感想だ。
「もしかして、師匠は神匠か」
「馬鹿言え。そんなおとぎ話みたいな神の領域に至った鍛冶師はこの世にもう存在しねぇよ」
おとぎ話?
「神匠以外にもそんな凄かったり強い職業的な称号みたいなのがあるのか?」
「話だけならばな。剣神、守護神、魔神、神鎚、神獣使い、神官―――とこの世界に存在する全ての職業に神の名が付く称号を得た者は真なる魔王と初めて対等以上な戦いができると伝承が現世までに言い伝えられている」
真なる魔王・・・・・魔王ちゃんかな?でも、魔王は72柱もいると言ってたから別枠の存在か?
「魔神ってなに?」
「神の領域にまで至った魔法使いの呼称だ。魔導の一つ上のな」
「魔導か・・・・・」
「あれはかなりの魔力と魔法が、全ての魔法を取得しないと至れない至高の頂き。魔導に至るには極めて困難な道のりだろうよ」
・・・・・俺達、さらっと最上位職業の転職条件を訊いちゃった?
「えっと、じゃあ神匠に至る方法は知ってますか?」
イズも神匠の存在を知ってか、ヘパーイストスに訊く。彼はどう答える?
「そんなもん知るか」
「「・・・・・」」
切れ味がいい抜刀で斬り返されました!ヘパーイストスはガシガシと頭を掻きながら唸るように言い続けた。
「俺でさえ未だ名匠のままなんだ。師匠から免許皆伝である名匠を得たのはいいが、それより上位の鍛冶師職である古匠の領域にまで至っていねぇ。古匠の領域に達する方法はドワーフの王しか知られていないんだよ」
ドワーフの王・・・・・。
「それって、あのデカい城にいるんだよな?」
「ああ、俺も行ったことが無い。というか、謁見すらドワルティアに住むドワーフ達でも一部を除いて招かれたことが無い話だ。師匠もそうだ」
「出来る方法とかは?」
「この国で鍛冶の腕前の評判を上げるか、王に滅多に手に入らない献上品を直接送るかのどれかだ」
滅多に手に入らない品か・・・・・。
「フェンリルの素材とかイケる口か?」
「悪くねぇな。幻獣種の素材は片手で数えるぐらいしか出回ったことが無い文句のない素材だ。ドワルティアにもない筈だ」
毛皮の素材は残っている。牙の方も・・・・・。
「謁見はできるとしても古匠の転職方法がわかるか断言できないけれど。最後に行ってみるか?」
二人へ振り返って尋ねる俺にブンブンと首を縦に振る女
「私達からも色々出すわ!ミスリルと」
「魔鉱石が、い、いいかな・・・・・!」
「あん?魔鉱石だと?」
未知の鉱石を知らないヘパーイストスに、それを見せると「うおおおおおっ!?」と興奮の雄叫びを上げたのは言うまでもなかった。
魔鉱石の取引は問題を解決してからにしてもらった後、ヘパイストスの師匠の所に訪れた。崖の上にありやや斜面沿いの整備された道を歩く中、ふと気づいた。
「鉄を叩く音が聞こえないな。鍛冶師の仕事は日常茶飯事の筈なのに」
「あ、そう言えば」
「なんで、かな・・・?」
「ヒムー」
俺達はヘパーイストスの背中へ視線を送るが、前へ進む彼からの言葉の返事は沈黙だった。
しばらくしてとある一軒の家の前にヘパーイストスは立ち止まったのであった。
「師匠の鍛冶場か?」
「ああ、ここだ。・・・・・あん時からずっと、変わっちゃいねぇなぁ」
昔のことを思い出し感傷に浸るヘパーイストスの手は扉に触れ―――豪快に拳で殴り開けだした!吹っ飛ぶ扉!中で何かが割れる音が!
「おいクソッタレ師匠! いるかぁっ!?」
「し、師匠ぉっ!?」
「おいおい・・・・・」
ノックの作法・・・・・知ってるよな一応?と思い浮かんだ次の瞬間。暗がりの奥から物凄い勢いで何かが飛んできて、それがヘパーイストスの顔面に突き刺さって、ガタイの良い巨体ごと吹っ飛ばした様を見せつけられた俺達は言葉を失った。
「―――来たか」
ヘパーイストスの師匠らしき人物が鍛冶場の暗がりの奥から鈍い足音を鳴らしながらこっちに近づいてきたのがわかる。
意識は完全に部屋の奥へと注視していて、俺達は玄関から差し込む光で見えるようになったドワーフの姿を捉えた。身長は140cmか低くも鍛え上げられた肉体が服の上からでもわかるぐらい逞しい体つき。ウニのようなツンツンした黒い頭の髪と豊かに蓄えた黒ひげを複数の紐で結びあげていた。歳は見た目で言えば50歳代だろうか?ドワーフもエルフと同じ長命の種族だからもっと年上かもしれないが。
「ぐっ、ぐふっ・・・!クソッタレ、相変わらず人のこと金槌で殴るのは変わっていないようだなっ!」
「・・・・・矯正が終えていない馬鹿弟子には丁度いい」
彼のドワーフがヘパーイストスの師匠・・・・・。片手を徐に動かすとその手に向かって飛ぶ飛来物。パシッと難なく手中に収めたドワーフは俺達に視線を向けて来た。
「・・・・・この人間達は」
「赤髪の小僧は俺の弟子だ。他の三人は・・・・・あー、その・・・・・」
気恥ずかしそうに言葉を濁すヘパーイストス。なら、代わりに言ってあげるのが優しさか。
「初めまして。ヘパーイストスのお師匠さん。俺達はヘパーイストスと友好を交わしている者です。この国に棲み付いた地龍の問題を解決の協力に馳せ参じた所存です」
「・・・・・馬鹿弟子が連れて来た者。如何な者だ」
「こいつは俺が最も信頼している冒険者だ。実績もある。なんせ、ベヒモスを討伐した勇者だからな」
「・・・・・」
ジッと俺を見つめるドワーフ。俺というよりユニーク装備を見つめているのかもしれない。ヘパーイストスから指摘を受けた。
「おい、実際にブツを見せた方が早い」
「あー。これだ」
ベヒモスの豪皮を見せると触り出すドワーフ。ヘパーイストスも感触を確かめていたが鍛冶師は素材を触らないといられないのか?
「・・・・・ついてこい」
「?」
いきなり扉がない出入り口へと足を運ぶドワーフ。どこに案内してくれるのかは分からないが・・・・・。
「死神ハーデスだ」
「・・・・・ユーミル」
お互い自己紹介を済ませてなかったモノで名前が分からないままなのはコミュニケーションし辛いよな。
崖の道を歩くユーミルの後に続くこと十数分。ドワルティアの城から更に離れるにつれ崖の大きな切れ目の中でドワーフの工房らしき建物があった。灯りは松明で光源を確保してるも少し薄暗い。だが、その薄暗さに相まって閑古鳥が鳴くほど鍛冶師の仕事をしている音は一つも聞こえない。代わりにといったか商店街にいるドワーフ以外の鍛冶師のドワーフが工房の外に出て酒を飲んでは酔い、すっかり鍛冶師としての誇りが失ってしまった様子で一人も真っ当な鍛冶師のドワーフが見当たらない。
「ヘパーイストス。地龍がこの国に現れてどのぐらい経ってるのか知ってた?」
「俺が知った時は最近だが、このクソ師匠は元弟子の俺にそんなこと手紙に書かないでいたからもっと長い筈だ。じゃなきゃ、俺に救援を求める手紙をよこさねぇからな。そうだろ」
問われたユーミルは短くだがしっかりと頷いた。
「・・・・・8年」
「8年!?このクソ師匠!どうしてそんなこと黙っていやがったんだよ!」
「・・・・・ひよっこ程度の力は不要」
「それでも免許皆伝してくれたからお前と同じ名匠だろうが!」
「・・・・・自惚れるな小僧」
足を止めてヘパーイストスの膝に向かって金槌で叩いた。うわっ、いまガンッ!って鳴ったぞ。流石のヘパイストスも耐えられない痛みで膝を抱えて蹲ってしまった。
「・・・・・人間とドワーフの寿命は違う」
「ぐぉおおおっ・・・・・! ね、年季が違うって言いたいのかよ・・・・・!」
「・・・・・数十年程度の若造に数百年の経験を培ったドワーフを超えられるものか」
「お、俺だってあれから成長しているんだ! 小僧、対刃を見せろ!」
狼月の【上弦】【下弦】をユーミルに見せる。最初はまじまじと見つめていたが、次は興ざめと言った呆れた目つきになった。
「・・・・・未熟。希少な素材を完全に活かし切れていない」
活かし切れていない?同じ鍛冶師であるイズ達にどういうことなのかと視線で問う。
「強化されていない・・・からかしら?」
「・・・・・否・・・・・お前は」
「え・・・えっと・・・・・ごめんなさい。わかりません・・・・・」
「・・・・・お前は」
「え、俺?・・・・・すみません」
ヴェルフまでわからないとは。ますますわからないぞ。俺にとってヘパーイストスの作品は最高の・・・・・待てよ?確かここに来る前とここに来た時のヘパーイストスは・・・・・。
「あっ・・・・・」
「・・・・・言ってみろ」
「いや、これは弟子のヘパイストスが言った方がいい気がするんだが」
「俺が、だと?」
「だって、ヘパーイストス自身が言った言葉だ。鍛冶師じゃない俺が言うのもおかしいだろ。寧ろ長年師弟関係だったヘパイストスがよく覚えている筈だ」
押し黙り出したヘパーイストス。自分がここで長年鍛冶の腕前を磨いた時を思い出しているだろう。しばらく沈黙を貫いたヘパーイストスは徐に握った拳で地面を殴った。
「ちっ・・・・・鍛冶師でもねぇ坊主に思い出されるなんざ、クソッタレ師匠に文句言われても仕方がねぇじゃないかよ。坊主、狼月をよこせ」
「は?何で、もう完成してるのに」
「まだ完成じゃない! もう一度鍛え直さなきゃこのクソ師匠がグチグチと文句を言われるんだよ! 余ってる牙もよこせ!」
えええ・・・・・これでも十分強いのに・・・・・。
「・・・・・未熟者より俺」
「黙ってろ!クソチビ師匠!」
「・・・・・触れてはいけない琴線」
ガンッ!!!
「いっでぇええええええええええっ!?」
「・・・・・・ヴェルフ感想を一言」
「あんな師匠は初めて見る」
「ハーデス。何が分かったの?教えてくれない?」
「・・・・・」
「ヒントはヘパーイストスの言葉だ。思い出せば納得できる」
「ヒムム?」
あー、ヒムカは精霊だから関係ないと思うからいいぞ気にしなくて・・・・・多分な?
そして三人は―――。
「「「あっ・・・・・」」」
鍛冶師としての大切なことを思い出したことでようやく歩みを再開する。新武器とフェンリルの武器は没収される形でヘパーイストスに預けた。
「・・・・・ここから先は火山の領域」
「・・・・・俺も何度死にかけたことやら」
「「「「・・・・・」」」」
崖の裂け目の深奥の先、そこは赫赫たる赤い世界だった。川のように流れる赤い液体はマグマに、足場の切れ目から赤く光った直後に噴出する溶岩。
「これ、炎上耐性が必要かな」
「でしょうね。真っ赤な足場だもん」
「う、うん・・・・・」
「そっか。お前等もないのか」
ヴェルフもないという。ヒムカは火属性の精霊だから耐性は元からあるとして問題ない。ヘパーイストスとユーミルは当然のようにあるだろう。
「問題ないぞ。鉱山は溶岩が流れない場所にあるからな」
「あ、それなら良かった」
「ただ、道中は気を付けろよ。常にポーションで体力を回復する意識をするんだ。地形ダメージでどんな高い防御力でもダメージは入るぞ」
「うげ、それは大変だ。因みに火山にモンスターとかいる?」
いるなら本格的に無効化まで取得したいところだ。
「手を出せれねぇもんがそれはもううようよな。特に火山のボスモンスターのラヴァ・ゴーレムが筆頭だ」
「ラヴァ・ゴーレム?」
「身体がマグマと溶岩のゴーレムだ。マグマがある場所に必ず現れて襲い掛かってくる。動きは鈍いが溶岩で攻撃してくるから逃げに徹する他ないんだよ」
「・・・・・古代から誰も討伐できていない」
うわぁ・・・・・そいつは極めてシビアだな。となると素早く動く必要があるか。
「ヴェルフ。足は速い方?」
「一応はな」
「じゃあ、イズとセレーネか」
二人とヒムカだけなら問題ないか?銀狼のローブを纏いフェンリルの姿に変身した。
「へぇ、初めてみた。そうなるのねぇ銀狼のローブの効果は」
「イズ、凄い・・・・・」
「鷹の羽衣みてぇなもんか。やるな嬢ちゃん」
「・・・・・いい鍛冶師になる」
「おお・・・・・」
良かったな。名匠達からお褒めの言葉を貰ったじゃないかイズ。
「これならイズとセレーネ、ヒムカぐらいは乗せられるだろ」
「そっか。AGIが低い私達が乗れば問題なくなるのね。それじゃ乗せてもらうね?」
「お、お邪魔します」
「ヒムヒム!」
鐙がないのは我慢してくれよ。姿勢を低くして三人を背中に乗せる。落ちないように気を遣いつつゆっくりと立ち上がる。
「それじゃ、案内よろしく」
「・・・・・こっちだ」
火山地帯に続く折坂へ足を運ぶユーミル。地面から一定時間で噴き出す溶岩の地系ダメージを避けて鉱山へ向かうその道中。何となくマグマの方へ眺めていた時だった。
「・・・・・何か、小山並みにマグマが盛り上がってないか?」
「え?」
「―――全力で走り抜けろぉっ!!!」
ヘパーイストスが叫ぶ前にはすでにダッシュしていた。ユーミルもそうだった。一瞬だけ呆けてしまった俺達は地面を舐め尽くすように迫るマグマを一瞥してヴェルフを銜えて全力で駆ける。
「え、なんだっ。もうラヴァ・ゴーレムが出たのか!?」
「マグマがある所ならどこに出も現れるって言っただろうが!」
「こんな早く出るとは何も知らない俺達にはわかるかよ!」
「というか、マグマの塊から出て来ちゃってる!?」
「次のエリアにはマグマはない! そこまで突っ走れ!」
マグマゆえに速度は遅いらしいが、追われる恐怖感は半端じゃない! その次のエリアまでには余裕で辿り着けて、迫ってきたマグマは本当にマグマがない場所のここまでは来なかった。
「ぜぇ・・・ぜぇ・・・また、死が襲う走りをしなくちゃならなねぇとはな」
「・・・・・昔の方が速い」
「うるせっ!寄る年波に逆らえねぇんだよ!」
もうそれなりに年だもんな。これはどうしようもないことだわ。
「それで地龍は?」
「・・・・・ここじゃない」
ならどこ?という俺達の疑問はヘパイストスが解消してくれた。
「地龍はよ。鉱石類を喰う龍だ。鉱石を使う俺達鍛冶師にとっちゃあそいつは死活問題の話で、この火山に鉱脈の匂いを嗅ぎつけて来たんだろうな。―――地下からな」
「「「地下?」」」
マグマが流れて来ない場所・・・その場所が地下かい。
「だから鉱石類を喰い尽くす前に倒さなきゃいけないって話だったんだ」
「・・・・・地龍は最高峰の硬さ」
「ドワーフ達はあの手この手を尽くして討伐しようとしたが、地龍の硬さの前に歯が立たず殆どの鍛冶師の連中は鉱石を喰い尽くされてる運命を受け入れてしまった。要は諦めたってことだ。このクソ師匠を除いてな」
親指でユーミルを指すヘパイストス。諦めた鍛冶師達は酒に溺れることを選んだ。その姿がアレなわけか。
「・・・・・ドワーフは鍛冶を司る存在」
ぽつぽつとユーミルが感情のない声で語る。
「・・・・・鍛冶から手放す。即ちそれはドワーフの存在意義を放棄」
「・・・・・」
「・・・・・魂のない抜け殻。許容できん」
「師匠」
「・・・・・最後の希望、託す他ない」
それが冒険者ってことか。ユーミルは全ドワーフの存在意義を守ろうとしてヘパイストスに救援を求めた。そしてヘパーイストスは俺を信頼して頼った・・・・・。
「責任重大だー。やってやるけれど!」
「防御力が堅い同士の戦いは滅多にみられないけれど、私も援護するわ」
「私は、長距離からの支援をするね?これでもサブ職業は弓使い」
弓使い。初めて戦うところを見るな。
「弓の種類は?」
「単発型のクロスボウ。防御力が高くても、貫通攻撃でダメージは入るはず」
「・・・・・撃たないでね?」
「だ、大丈夫!絶対当てないから、安心して!」
それは俺にも通ずる鬼門みたいなもんだ。貫通攻撃に対するスキルは無いもんかな・・・・・。
「さて、やる気は十分として地龍のいる場所は地下なんだよな?」
「・・・・・否、地中を移動して火山の鉱脈のを喰らいつつ移動する」
「地龍が掘った穴は見つけやすいが、そこから探して移動するのは危険すぎる。巨体に押し潰されたりモグラみてぇに移動速度が速いんだ。それでドワーフ達は討伐が出来ないでいる理由の一つでもある」
やっぱりモグラじゃないのか地龍って。うーん、地中から鉱石類を・・・・・。
「・・・・・」
誘き出すのはオオサンショウウオモドキ以来だな・・・・・。うん、これならイケるかもしれない。
「ユーミル。次のエリアはどんなところだ?」
「・・・・・マグマの溜まり場がある。ラヴァ・ゴーレムが現れる」
「じゃあ、地龍の穴とマグマがあるエリアは?」
「・・・・火山の頂上」
―――決まりだ。俺は皆に伝える。
「頂上で地龍を誘き出すぞ。かーなり危険な賭けになるがな」
なのでNPCのお三方には火山から退場してもらい、俺達は一気に頂上へ駆けだす。ラヴァ・ゴーレムが出現する気配はあれど、フェンリルの速力に追い付くことはなかったので、火山に生息する火属性と土属性のモンスターを無視して移動する。エリアを走る続けること30分後。広大なマグマの噴火口の場に辿り着いた。この広さ、そして噴火口の場に巨大なぽっかりと開いた別の穴があった。あれが地龍が掘った穴だろうな。そこへ歩み寄って二人を下ろす。
「セレーネ。頼んだ」
「うん」
イズは準備してもらう。長い縄にクロスボウの矢に括りつけてもらい、その矢をセレーネが縦穴に向かって射抜く。真っ直ぐ穴の壁に突き刺さって縄―――に結ばれた魔鉱石が矢からぶら下がっている。
「考えたわね。鉱石の臭いをかぎ取れるなら鉱石で戦いの場に誘き寄せるなんて」
「餌で相手を動かすことは前にもしたことがあったからな」
二人には魔鉱石やミスリルを全部撒き餌のように地面にばら撒いてもらう他、変身を解いた俺の身体に魔鉱石を結んだ縄を巻き付けて完全に地龍を誘き寄せる作戦を徹底した。
「地龍が来る前にラヴァ・ゴーレムが来られると凄く厄介だからな。死に戻り覚悟はしてくれ」
「うん」
「あくまでも倒すのは地龍だね」
「そうだ。だが、戦う必要はそんなにない。―――マグマに落とす」
地龍といえどマグマには耐えられない筈だ。どれだけ防御力が高かろうとマグマには―――。
「っ!ハーデス、マグマが盛り上がってる!」
「マジかよ・・・・・」
先に現れてしまったのはラヴァ・ゴーレムだったようだ。はっきりと見てないからどんな姿か拝もうか。
マグマから現れたラヴァ・ゴーレムは全身がマグマであるのに巨大な手と両目と口がある。
うん、あの姿を見て勝てる勝てないの問題じゃないと思うのは俺だけじゃないと思いたい。
HPの概念はあるみたいだけどさて・・・・・倒すとしたらどうするべきだ?
「ハーデス、ゴーレムは基本的に核があるわ。もしかするとラヴァ・ゴーレムもあるんじゃない?ゴーレムの名前があるんだし」
「あの何でも溶かす溶岩の前にどうやって核を破壊しろと?」
「うーん・・・・・爆発で?」
飛び散るマグマに気をつけろよと言いたかったが、揺れ始める地面に意識を変えざるを得なかった。
震動はどんどん増していき、やがて―――縦穴とは別の方から何かが地面から飛び出してきた。
それは・・・・・・一言で言えば動く岩石だった。体格はワニっぽいが顔は龍で岩石を鎧のように外殻として成り立っているのか動きはスムーズ。地龍なのに対翼があるのはどうして?という疑問はこの際スルーだ。その翼はプテラノドンのように手としても機能するらしく、撒き餌に使ったミスリルや魔鉱石を拾っては口の中に放り込んでガリガリゴリゴリと食べ始めた。あのラヴァ・ゴーレムさんの存在は無視?
「本当に来たね。あれが地龍・・・・・」
「ええ、本当に。ねぇ、ハーデス。ちょっと相談があるのだけれど」
「オーケー。言わずともわかる。理解できるとも。でも、討伐が優先だ」
「・・・・・凄く残念だわ」
俺だってそうさ。思いもしない新発見を知ってしまったんだからな。―――地龍の外殻に採取ポイントが三つほどあるんだから気になるよな。
「【八艘飛び】!【パラライズシャウト】!」
一気に地龍の傍へ寄り麻痺攻撃をした。痺れ・・・・・ない?あれ?
「岩石だから麻痺状態は通じない?」
『ギィアアアアアアアッ!』
食事を邪魔され怒り片翼を薙いでくる地龍の動きを見切る。
「逃げるなよ?【咆哮】!【覇獣】!」
動きを十秒間停止させることに成功の間も置かず、ベヒモスに変身して地龍の尻尾に噛みつく。
いつの間にか目と鼻先まで迫って来ていたラヴァ・ゴーレムを見て、ピンと思いついた。顔を横に捻って―――豪快に左へ振って地龍をラヴァ・ゴーレムに叩きつけた。するとどうだろうか。マグマの身体が弾け飛びHPが削れたではないか!これは面白い発見だと地龍を振り回してラヴァ・ゴーレムのHPを削ることにした。弾けた体の一部はHPと共々少しずつ再生するのが分かってきたので、バシンバシン!と間も置かず叩き払い続けた。両手から弾いた後は胴体に地龍を鞭のように叩きつける。胴体の核攻撃が他の攻撃より大きく削れたので核を狙う。
「イズ・・・・・」
「気にしちゃダメよ。味方ならいいの味方なら。うふふ、うふふふ」
ラヴァ・ゴーレムのHPを半分も削った直後だった。ラヴァ・ゴーレムが天に向かって咆哮を上げた。
攻撃のモーションが変わるのかと警戒していると、ラヴァ・ゴーレムの腕がもう二本増えたり地面からマグマが至る所に噴火した。
「・・・・・嫌な予感がするな。二人共、背中にしがみ付いてくれ」
既に瀕死の地龍を噛み砕き、討伐をクリアにする。尾を操って二人を巻き付いて背中に乗せ、口から極太のビームを放って溶岩体を貫いた。ただし、俺の身体の下からも灼熱のマグマが噴火してダメージを与えてくる。
「【グランドランス】!」
巨大な岩の複数の槍を発生させて地面の噴火口を閉じつつラヴァ・ゴーレムにも貫いてみせた。こっちに突き出す溶岩の四本の腕から火山岩と飛ばしてきた。それらを岩の槍で受け止めるも、足場から大噴火した溶岩―――ラヴァ・ゴーレムの手に狙われ移動して回避する。が、更なる数多の溶岩の手が迫ってきた―――。
「まだだ!」
【覇獣】を解除、二人を脇に抱え【八艘飛び】で溶岩の手と手の隙間を縫うように回避。
「【悪食】!【巨大魚】!」
MPを補填して毒竜の水魔法版のスキルを発動する。頭上に巨大魚を彷彿させる魚が具現化して水鉄砲を放った。
「溶岩だろうがマグマだろうが、水をぶっかけられると固まるよな!【悪食】!【巨大魚】!」
水にぶっかけられ水蒸気を発するラヴァ・ゴーレム。濡れた個所からマグマが冷えて固まり黒く変色し―――。
「出番だ二人共!」
「OK!」
「当てる!」
イズの特製爆弾が冷えたラヴァ・ゴーレムの身体の部分に投げて爆破。崩れた部分にラヴァ・ゴーレムの赤い核が見えてセレーネのクロスボウの矢が放たれ狙い違わず核を貫く。俺は飛んでくる火山岩と地面から生える溶岩の腕から完全に回避に専念しながらも水魔法を放って身体を脆く、イズが爆弾で更に崩して露出した弱点をセレーネの矢が射抜く。その繰り返しを三十分以上も行った結果・・・・・。
『オ・・・オォォォォォォォォォ・・・・・・ッ』
難敵だったラヴァ・ゴーレムの討伐を三人で果たし遂げたのであった!その様子を見送った後で二人から手を放して仰向けに倒れた。
「お、おおお・・・・・疲れた・・・・・」
「す、凄い・・・・・私達だけでボスを倒しちゃった・・・・・」
「あはは、レベルが一気に上がったわー。そう言えばこの火山ってダンジョン扱いかしら?宝箱があるのだけれど」
いや、フィールドだろう。宝箱が出現していないし。
「は?宝箱?」
「うん、三つね。どれかがユニーク装備じゃないかしら?」
上半身を起こすと確かに赤い宝箱があった。立ち上がる俺達は宝箱の前に止まってお互い顔を見合わせながら頷き合う。それぞれ箱に触れて同時に開け放った―――。
【ドワーフの国】またやらかした白銀さんについて語るスレ1
57:デデーン
おおおー!ラヴァ・ゴーレムを倒しやがったぁっー!
58:満〇
やっぱり溶岩とかマグマには水魔法必須か。冷やして固めて、脆くなった部分に攻撃して弱点の核を露出してから弓使いの一撃。凄く理に適った戦いだった
59チョイス
いやいや、初見で倒せるモンスターじゃないだろこれ。放っておけばHP回復するんだから普通は倒せないだろ。地面から噴火する溶岩の手も躱す動きも反射神経も普通じゃない
60:ぽろろん
ベヒモスになって地龍を鞭のようにラヴァ・ゴーレムに叩く光景は言葉を失いました。モンスターをあんな風に扱うことが出来るなんて初めて知った。白銀さんあんた魔王ですか?
61:最終兵器鬼嫁
新ステージの火山は一体どこにあるのだろうか?是非ともドワーフの国にも行ってみたい
62:サジタリウス
一部システムの解放とかのアナウンスが放送されてないから、もしかすると行けるエリアにあるんじゃないか?
63:大言氏
あり得そうだな。先の獣人族の里も遠くても第2エリアにあったわけだし、探してみようぜ
64:満〇
え、なに。レアな報酬が入ってそうな宝箱が三つも出てきたんだけど
65:ぽろろん
知らないのか?どんなダンジョンでも早い者勝ち的な要素で初めてダンジョンを攻略したプレイヤーに様々な恩恵の報酬がもらえるらしいぞ。ただし単独の方がよりいい報酬が入手できるけどな
66:デデーン
羨ましィ・・・・・となると、白銀さんの装備もその手で手に入ったんだろうな。ベヒモスの単独討伐のときはきっと凄い報酬を手に入ったんだろうか
67:サジタリウス
だな。ベヒモスに変身できるスキルもそれだろ絶対
68:チョイス
いいなーレア報酬いいなー
69:最終兵器鬼嫁
お、報酬の中身が分かるぞ!
スキル【マグマ耐性小】
「「「・・・・・」」」
え、このスキルだけ?二人の手にはスキルスクロールが握られていて、何とも言えない微妙そうな表情を浮かべていた。
「二人は・・・・・?」
「【マグマ耐性小】のスキルスクロールよ」
「私もだね」
「俺もそうだけどさ・・・・・何、ここでマグマ耐性を無効化までしたら何か凄いスキルとか取得できる訳か?」
報酬がこれだけだとはちょっと納得が出来ないんだがな。
「取り敢えず、取得できるスキルは取得しちゃいましょ?」
「したら試しに飛び込んでみる」
「えっ!?」
さっさと取得した【マグマ耐性小】を調べてみようじゃないか。念のために防御極振り状態にしてからだ。マグマ溜まりに近づきまずは片足から突っ込んでみた。
「あー、これ毒状態みたいにじわじわと減っていくな。しかも炎上する」
「それ絶対にハーデスだからよ」
今度は両足・・・・・ダメージは変わりないか。じゃあ、極振り状態を止めて首まで浸かって入ってみると。
「おー、なるほど~マグマはこんな感じか」
「一体どんな感じ?炎に包まれて燃えちゃってるんだけれどさ」
「沼とか泥的な、とにかく体にまとわりつく感触がするし熱さが丁度お風呂に入る温度だ」
『スキル【マグマ耐性小】が【マグマ耐性中】進化しました』
『スキル【炎上耐性小】が【炎上耐性中】に進化しました』
「耐性が中に進化したぞ。ん、ダメージも少し減ってるな」
「そう、じゃあ、そろそろドワルティアに戻らない?報告しないと」
「地龍のドロップアイテムは拾ったよ」
「ああ、そうだな。ん・・・・・?」
火口の中心に採取ポイントのマーカーを発見した。
「何か、マグマを採取することができるっぽいぞ?」
「へっ?あ、本当だわ!」
「何で、かな?」
さぁ、分からないけどちょっと泳いでくる。その前に【生命簒奪】!
「ふははは!マグマでHPを回復しながらマグマを泳ぐことが出来るプレイヤーは俺だけだろう!」
「「うわぁ・・・・・」」
マグマの泥のような身体の抵抗感を覚えながらもクロールで難なく泳ぎながらHPの回復をする。採取ポイントがある火口は直径100メートル。うん、問題ないな!
『スキル【マグマ耐性中】が【マグマ耐性大】に進化しました』
『スキル【炎上耐性中】が【炎上耐性大】に進化しました』
スキルも上がった報せと火口の中心にまで泳いだのはほぼ同時。採取ポイントのマーカーが表示されているこの辺だけ黄金色に輝くマグマを触れると、それだけで採取が出来た。採取できるのはどうやら一回きりか。二度と手に入らないかそれとも日を跨いでなのかはまだ分からないがとりあえず戻ろう。
『スキル【マグマ耐性大】が【マグマ無効】に進化しました』
『スキル【炎上耐性大】が【炎上無効】に進化しました』
「んー?これだけか?毒竜みたいにはならんのか」
二人の下まで泳ぎ戻り地面に這い上がった。
「お帰り、何が採取できたの?」
「気になる」
「待て待て、今見せるから」
インベントリから採取したマグマを取り出す。マグマの状態は耐性のある謎の容器に収まっていた疑問が湧くものの、説明文の方が気になるからスルー。
『大地の生命の源』
この世界の大陸を創り上げた生命の地盤。世界の誕生と共に存在する黄金のマグマを扱えることが出来る存在は神の頂に挑戦する者だけだろう。
「・・・・・これって」
「もしかすると・・・・」
「神匠の職業に転職するための必要アイテムだったりする・・・・・?」
「ヒムヒム!!」
突然、ヒムカが騒ぎ出した。火口の方へ指差して何かを伝えようとするヒムカの行動に俺達は視界に入れた。火口のマグマがゆっくりと盛り上がって、巨大な両手と顔を持つマグマのモンスターが再び姿を現したのだった。
「あー・・・・・なるほど。ラヴァ・ゴーレムはこのアイテムを守護する為だけのモンスターだったんだな。火山の各エリアにあるマグマの溜まり場でちょっとずつ戦いながらここの頂上で最終決戦をするはずだったところ、俺達は完全にスルーしてたから戦闘の難易度がハンパなく高かったと」
「でも、HPが回復するのよね?」
「するけれど、幾分か戦い易くなる設定をされていたかも」
「じゃあ、再度出て来たラヴァ・ゴーレムって・・・・・」
うん、アレだな。
「難易度が高いままの状態だと思います」
インベントリにマグマを仕舞い銀狼のローブを取り出してフェンリルに変身すると、イズ達を背中に急いで乗ってもらいこの場から緊急離脱を図る!
「また今度なー!」
そしてちらりとステータスを見た。
死神・ハーデス
LV43
HP 40/40〈+300〉
MP 12/12〈+200〉
【STR 0〈+129〉】
【VIT 885〈+2145〉】
【AGI 0〈+120〉】
【DEX 0〈+120〉】
【INT 0〈+100〉】
装備
頭 【空欄】
体 【黒薔薇ノ鎧:
右手 【新月:
左手【闇夜ノ写】
足 【黒薔薇ノ鎧:
靴 【黒薔薇ノ鎧:
装飾品 【生命の指輪・Ⅷ】【古の鍛冶師の指輪】【
称号:万に通じる者 不殺の冒険者 出遅れた者 白銀の先駆者 毒竜の迷宮踏破 大樹の精霊の加護 ユニークモンスターマニア 三代目機械神 聖大樹の精霊の加護 勇者 最速の称号コレクター 魔王の戦友 絆の勇士 村の救援者
スキル
【絶対防御】【手加減】【体捌き】【瞑想】【挑発】【極悪非道】【シールドアタック】【
ファッ!?VIT10000超えちゃったんだけど!!?