バカとMMORPGと召喚獣!   作:ダーク・シリウス

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第二陣記念イベント三日目~四日目

 

「おっ、あそこに行ってみようぜイカル」

 

「はい、死神ハーデスさん」

 

途中で降ろしてもらって皆と別れてから、うっすらと見える雪山へ目指すことにした俺達。マップで俺達の位置情報を知られる問題があるも、目と鼻の先まで雪山に歩いてもプレイヤーとは遭遇しなかった。

 

「雪、冷たいですね」

 

「砂漠はそうでもなかったが、耐寒性のスキルがないせいか? ここで氷結耐性のスキルが得られるかも」

 

「じゃあ、頑張ってスキルを手に入れましょう!」

 

やる気だなイカル。でも・・・・・。

 

「エスクとオルト達が寒すぎてダメージを受けないか?」

 

「あっ・・・・・」

 

「「ムー・・・・・」」

 

「キュ?」

 

「キィ?」

 

今は大丈夫そうだが、長時間も寒いところにいたらどうなるかわからない。

 

「エスクを畑に送還してスキルを取得出来たらもう一度召喚する手もあるがどうする?」

 

エスク用の従魔の宝珠はあの一週間の間で手に入れている。そうすることも出来るようになっているイカルに提案を持ち掛けた。彼女は少し悩んで、スキル狙いは諦めていた登山をすることに決めた。

 

「・・・・・」

 

満腹度を確認しつつ雪山を登ること一時間。寒いと思える体感はリアルと合わせていたようで、プレイヤーにここまで気温を感じさせるとは・・・・・吐く息が白く、肌が冷たくなっているのが判ってしまう。

 

「し、死神ハーデスさん・・・・・さ、寒いです・・・・・」

 

イカルの顏が林檎のように真っ赤になって、涙目で俺に訴えて来る。オルト達もお互い寄せ合って寒さを凌ごうとしている。現在雪山の山頂に歩いているところだが、山頂に辿り着いてから雲行きが怪しくなっているのも無視できない。

 

「休憩するか」

 

装備を変えて工房を召喚する瞬間。スキル【耐寒】と【氷結耐性】が取得した。それは俺だけの話じゃないようだ。

 

「・・・・・あれ、寒く感じなくなった?」

 

「イカルも寒さに強くなるスキルが手に入ったんだな」

 

「スキルが? ・・・あ、本当です。【耐寒】と【氷結耐性】が取得してました」

 

それでも小休止するべく中へ招いて椅子に座らせる。

 

「オルトはこの先厳しいか。明らかに動きが鈍ってきている。リックは論外だな。冬眠に入りかけてるし」

 

「エスクも寒がってましたし、防寒着なんて持ってきてませんから」

 

「そもそも雪山があること自体、想定してなかったからな。オルト、リック畑で休んでてくれ」

 

「エスクもありがとうね」

 

二人のノームが畑に送還され従魔は木製のテーブルの上で体を丸めてる、イカルの新しい従魔のテトラだけとなった今。用意した温かいお茶と料理を出してしばらくのんびり過ごすことにする。

 

「はわー・・・・・美味しいです」

 

「口に合って何よりだ。イカル、レベルはどのぐらいだっけ?」

 

一口すると顔を緩ます少女は答えてくれた。

 

「18です。死神ハーデスさんは?」

 

「うんと91になってるな。それとフルネームで呼ばなくてもいいんだぞ? ハーデスでいい」

 

「わかりました、ハーデスさん。91・・・凄いですね。レベル上げのコツとかあります?」

 

コツ、コツかぁ・・・・・。

 

「経験値を増加するアイテムを使ったり、経験値取得量が2倍になる称号を得ることが大事だな。レジェンドモンスターのレイドボス、ベヒモスとジズ、リヴァイアサンを倒して称号【勇者】を得ることが大切だ」

 

「リヴァイアサン・・・・・あの大きなモンスターに勝たないと駄目なんですか」

 

「強大なモンスターと戦って勝つのがゲームの醍醐味だ。一人じゃなくて皆と協力すれば勝てないモンスターは例外を除いてないから、負けても何度も挑戦して勝ってみろ。というか、イカルだけでも勝てそうなんだよな」

 

微妙な気持ちと一緒に笑って言う俺に「む、無理ですよぉ~!!」と否定するイカル。まぁ、そう思うのは仕方がないにしても、スキルを集めに集めた今後のイカルが俺の次に凄いプレイヤーになりそうなんだよな。インベントリを開きながらそう思う。

 

「・・・・・結構集まったなぁ」

 

メダルと交換できたアイテムは全種類。消費したメダルも数億枚はくだらない。オリハルコンだけでもかなり使ったぞ。魔王ちゃんに渡した世界樹の葉と世界樹の枝、世界樹の雫も大量に手に入ったし、今回の第二陣記念イベントは実りあるものだな。ほくほくとした笑みを浮かべていた俺にイカルから指摘される。

 

「楽しそうですねハーデスさん」

 

「インベントリが収まり切れないぐらい数の景品を手に入ったからな。改めてみると感慨深くなるさ」

 

「収まり切れなくなったら持てなくなるのでは?」

 

いい質問だねイカル君。インベントリから腕輪を取り出す。

 

「この『征服人形(コンキスタドール)格納鍵(インベントリア)』が全てを解決してくれるのさ」

 

説明も加えて教えるとイカルが感嘆の念の息を吐いた。

 

「ドールと契約したら今後の生産活動が楽になる。いつかイカルも契約してみたらどうだ?」

 

「お手伝いさんみたいなことをしてくれるんですか?」

 

「寧ろそれ以上のこともしてくれる。一緒に冒険をしてくれたり、サポートしてくれたり、もう一人プレイヤーと居るかのような言動をしてくれる。経験値は必要としない存在だから、装備を整えるだけで自分の代わりに倒してくれる」

 

景品としてあったそれを一つイカルにトレードして譲渡する。

 

「俺に憧れて俺と同じスタイルでしようとするなら、イカルも契約したドールにこれを渡すんだ」

 

「貰っていいんですか?」

 

「構わないさ。戦闘を楽しむつもりじゃなくて、のんびりとゲームを楽しむならこれは必要不可欠だ。知り合いのファーマープレイヤーでもドールを契約してるぐらいだからな」

 

素直に受け取ったイカルもドールに何時か渡す日が来るだろう。そしてロボットを操縦する時でもある。

 

「それじゃ、少し休んだことだし行こうか」

 

「はい」

 

閉めた扉を開けた瞬間。

 

 

ビュオオオオオオオオオオオオオオッ・・・・・!!!

 

 

「「・・・・・」」

 

山の天候まで再現したのか運営。凄い吹雪だぞ。まだ日の出が出てる時間帯なのに、曇り空で目の前が暗くも真っ白な外に手を突っ込んだら、手先だけ霜だらけになって状態異常が氷結・小の状態になった。

 

「・・・・・止むまで待ちませんか」

 

「そうだな」

 

おそらく長時間も吹雪に見舞われたら氷結状態となって身動きが取れなくなったところ、モンスターに襲われるかもしれない。

 

 

うわぁあああああああっ・・・・・!! 助けてくれぇぇぇぇぇぇっ・・・・・!!

 

 

「っ!?」

 

どこかにいるプレイヤー達の悲鳴が聞こえ、身体を委縮させてビビるイカル。扉を閉めてベッドで寝て過ごすことに決め合ったのだが、おずおずとイカルが寄って来た。

 

「あの・・・・・一緒に、いいですか?」

 

「ん? いいぞ。あ、装備を解除してくれ」

 

俺の言う通りに装備を外した後で掛布団の中に入ってきて同じベッドに寝転がる。

 

「怖いものは苦手か」

 

「好きじゃないです。他の人の悲鳴もあまり慣れません」

 

「恐怖と悲哀の籠った悲鳴が好きな人間の性格はヤバいから。それが当然だ」

 

亀のように縮こまった背中を掛布団越しに撫でて落ち着かせる。しばらくそうしていると、さらに距離を縮めてきて俺の胸に頭を押し付け、身体をくっつけて来るので小さな身体に腕を回して抱きしめた。

 

「ハーデスさん、温かくてこうしていると落ち着きます」

 

「イカルも温かいぞ」

 

互いの温もりを感じながら穏やかに眠れる。その方がイカルにとって安心できる時間が過ごせる。なのだがそう問屋は卸してくれなかったようだ。扉を強く何度も叩く打撃音が聞こえだして、イカルが身体を強張らせ俺にしがみ付いてきた。

 

流石にこれはどうにかするべきだと、イカルと一緒に扉の方へ向かい開け放つと複数の影が転がって来た。当然それはプレイヤーであり・・・・・。

 

「あれ、グラニュートゥ?」

 

「その声は・・・白銀さん?」

 

魔王ちゃんに爆破されて以来の再会だ。そして見知らぬプレイヤーはパーティのメンバーだろう。扉を閉めながら久しぶりと挨拶する。

 

「さっきの悲鳴はもしかしてお前達だったりする?」

 

「聞こえていたんですか。吹雪に紛れてきたイエティの群れに襲われたので対応してたんですが、初心者のプレイヤーとタンクと魔法使いの仲間が倒されてしまい、逃げた先にこの家があったので藁にすがる思いで・・・・・」

 

可愛い外見をしたモンスターじゃなさそうだな。白い毛がモフモフしてそうではあるが。

 

「一応、この家は装備のスキルで召喚した工房だからな。戦闘行為はできないし、不用意な真似をしない限りは吹雪が止むまでいていいぞ」

 

「助かります」

 

横になれるベッドはありますか? と当然の質問に首肯して場所を教えるとグラニュートゥの仲間の二人が先にベッドで横になりに向かった。

 

「相当疲れているんだな」

 

「恐怖と戦っていたようなものでしたからね。昔の戦争で夜襲をされた人達の気持ちが少しだけ分かったかもしれない経験をしました。暗視のスキルやアイテムがないと、戦いがあんなに不便になるとは思いもしませんでしたよ」

 

「リアルでも夜間での雪山や山の活動は危険だからな。運営はそのへんも再現したんだろうよ」

 

苦笑するグラニュートゥ。椅子に座る俺の隣に椅子を運んで座るイカル、目の前で座るグラニュートゥに特製のホットドリンクを渡す。

 

「辛いけど温まるぞ」

 

「ありがとうございます。いただきます。―――本当にからぁっ!?」

 

「トウタカ、唐辛子を原料にした飲み物だから当然だな。でも、耐寒のバフが付いた筈だ」

 

「耐寒のバフが? ・・・本当だ。30分の耐寒が付与されている・・・・・あの、まだ在庫にあるならば買い取らせてくれませんか?」

 

「10個しかないけどそれでいいなら」

 

3000Gもゲットしたぜ!

 

「でも、【耐寒】と【氷結耐性】のスキルを取得したんじゃ?」

 

「それでも精神的に温かい物が欲しくなるんです。これはかなり辛いですけど」

 

「あー納得」

 

気持ちはわかる、と微苦笑する。グラニュートゥが求める香辛料の激辛さじゃなくて、ホッとする温かさが欲しかったか・・・・・。

 

「こっちがお望みだったのなら申し訳ないな。はい、イカルも」

 

「豚汁ですか。いただきます・・・・・はぁ~・・・・・」

 

「・・・・・温かいです」

 

心から安堵した表情になる二人。

 

「白銀さんが雪山に来てくれて本当に良かった。せっかく集めたメダルも落としてしまうところでしたから」

 

「知っているとは思うけどカジノに行けば稼げれるぞ」

 

「見てましたよ配信。三十六倍のルーレットで稼いだノームが凄すぎでしょう」

 

「その後、運営から稼いだメダルを他のプレイヤーに譲渡してはならない警告を食らったがな」

 

グラニュートゥにもそのメールを見せると少し残念そうに苦笑した。

 

「残念。あわよくばメダルを分けてもらおうかと思ってたのに」

 

「来るのが早ければ渡せたんだがな。俺を倒す以外メダルは手に入らないぞ」

 

「やはり大量に景品と交換したので?」

 

「ユニーク装備の素材になるオリハルコンを×多く交換したのが原因の一つ。イベントが終わったら販売機に出すつもりだから。一つ1000万Gぐらいで」

 

「すぐに買われない額なんですね。他にも何か交換したので?」

 

興味津々に訪ねて来るグラニュートゥにイカルとも話を交えながら教えていった。時間も見計らって寝たもしたから雪山で召喚した工房の中で一日過ごすことになってしまった。

 

 

四日目―――。

 

 

吹雪が止んだ早朝。グラニュートゥ達が死に戻った仲間と合流するため一足先に出発した。俺達は更にその30分後経ってから出発した。

 

「うーん、見渡す限り雪山が見えるな」

 

「雪の世界、って感じですね」

 

「雪と氷系のモンスターがいる話を聞いたし、用心して進もう」

 

空飛んで行った方が早いだろうけど、何かの出会いがあるかもしれないから徒歩で移動する。

 

「ハーデスさん、どうしてあの人達は戦わないで行ってしまったんですか?」

 

「俺が相手だと負ける可能性があるからだ。ただ負けてもいいなら戦っていただろうが、苦労して集めたメダルを落としてしまうことになるのは誰だって嫌だからな。でも、他の仲間に渡せば一対一で戦うことも出来るけどあいつはそれすら避けた」

 

どうしてだと思う? イカルに訊ねた。

 

「えっと・・・・・ハーデスさんが勝って減っちゃった仲間が危ない、からですか?」

 

「それも正解だろう。あのパーティの主軸、中心はグラニュートゥだ。あいつがいなくなったら残された仲間だけで数の暴力に抗うことはほぼ難しい。本人達もおそらくその状態を避けたいから仲間と合流することに優先した」

 

他にも理由があるだろうけれど、グラニュートゥの主な気持ちはそれだと思う。世話になった俺に戦いを挑むなんて失礼だと思っているかもしれないし、メダルを持ってなくフルメンバーだったら戦いを仕掛けに来たかもしれない。

 

―――他のプレイヤーの気持ちを考えてもしょうがないか。意識を切り替えよう。

 

「雪山にもプレイヤーがいることがわかったし、襲ってきたら戦うぞ」

 

「はい!」

 

気合を入れるイカルとユキを掻き分けるように踏んで雪山を移動する。が、実際プレイヤーと出会うと。

 

「白銀さんだ!」

 

「白銀さんだ!」

 

「白銀さんだ!」

 

「あ、有名の・・・こん―――」

 

「「「逃げるぞっ!!!」」」

 

「ええええっ!?」

 

俺を見て一目散に逃げてしまう。

 

「やろう・・・人を化け物みたいな言動しやがって」

 

「あははは・・・・・ハーデスさん、強いですからしょうがないですよ」

 

大量のメダルを積んで勝負しろと言っても強く拒絶されるのが目に浮かぶレベルでだぞ? 俺が強いのは否定しないけど、反応が遺憾なんだ。

 

「こうなったら、職業と装備を変えてやる」

 

ユーミルから受け取った装備の試運転も兼ねてな。重戦士から格闘士に転職して・・・・・【侵略者】と【絶対防御】の効果は強力すぎるあまりに使用条件まで付いてるからな。【STR】と【VIT】以外の能力値に振ってみるか。『三天破』の指輪無しでもこの装備なら戦える。

 

 

死神・ハーデス (格闘士)

 

LV1

 

HP 25/25

 

MP 12/12

 

【STR 0】

 

【VIT 0】 

 

【AGI 0】

 

【DEX 0】

 

【INT 0】

 

 

 

 

 

装備

 

 

 

頭【鳥帝の羽冠】

 

体【海羽衣の帯】

 

右手【覇壊の豪牙】

 

左手【覇轟の豪牙】

 

足【海皇蛇の路】

 

靴【比翼連理】

 

 

 

飾りとして、髪に挿した二枚のジズの黒羽。透き通った海のような青を基調として、羽のように腰に巻かれた帯。全てを噛み砕かん、呑み込まんとする表現をした手の甲から伸びる鋭利な三本の牙、手の平に獣の口を彷彿させる生え揃えている牙。素足を包み込むは皇蛇の鱗と皮で作られたインナー。足の横に備わっている今にも大きく羽ばたきそうな小さな黒い片翼。

 

要点を言えば頭に羽飾りを付けた、上半身裸でズボンを青く透明な羽衣で縛り、スパイク付きのナックル、足の甲と足底に布を巻いてる素足に片翼を付けた感じだな。

 

 

 

【鳥帝の羽冠】

 

【AGI+30】【HP+100】【破壊不可】

 

スキル【神避】

 

【海羽衣の帯】

 

【DEX+15】【AGI+10】【破壊不可】

 

スキル【反鏡水華】

 

【覇壊の豪牙】

 

【STR+30】【DEX+20】【破壊不能】

 

スキル【武器破壊】

 

【覇轟の豪牙】

 

【VIT+10】【HP+30】【破壊不能】

 

スキル【全呑】

 

【海皇蛇の路】

 

【INT+10】【MP+100】【破壊不能】

 

スキル【海渦】

 

【比翼連理】

 

【AGI+10】【DEX+20】【破壊不能】

 

スキル【縮地】

 

 

レジェンドモンスターの素材で神匠が創った装備は凄いな。全装備にスキルが付加されてる。

 

 

スキル【神避】

 

対象される攻撃を10秒間すべて回避する。再使用待機時間十分。

 

スキル【反鏡水面】

 

一日に一度だけ水鏡を生み出し、モンスター、プレイヤーの一撃を二倍にして反す。

 

スキル【武器破壊】

 

十%の確率でプレイヤーの装備の耐久値を百%削る。

 

スキル【全呑】

 

ありとあらゆる全てを吸収して糧に変える力。容量オーバーの力はHPとMP、ステータスに蓄えられる。

 

スキル【海渦】

 

全ての攻撃や魔法を受け流す。再使用待機時間五分。

 

スキル【縮地】

 

直径十メートル以内の空間の中で瞬時に距離を縮める。

 

 

ポイントを振らなければ【AGI+50】【STR+30】【VIT+10】【INT+10】【DEX+55】【HP+100】【MP+100】が今の俺のステータスになるわけか。第一陣の戦闘職プレイヤーの中で低い方か? 【大物喰い】が変動しそうな数値だな。

 

「・・・・・」

 

格闘士に職業を変えて装備を変えてる辺りから物静かなイカルだったけど、なんだか顔が赤くなって熱い視線を向けてくるのはなんでか? 上半身裸でいる俺を見るのが羞恥心でおられる?

 

「女になった方がいいか?」

 

「ふぇうあっ!?」

 

「なんて?」

 

言葉にならない驚きをしたないま? でも、まだ上半身だけでも男の裸を見慣れてるわけでもないから女になった方がいいか。

 

「【皇蛇】」

 

「あ、あそこにプレイヤーがいるぞ」

 

「よし、やっと見つけた相手だ。勝ってメダルを奪うぞ!」

 

「いや待て、あの人もしかして・・・・・」

 

スキルを発動した直前に向こうから一パーティが駆けて来た。同時に俺の身体が、男から女に性別が変わると共に変化して女体化になった―――。

 

ぷるん。

 

「うん・・・・・? これ、運営側のミスじゃないか?」

 

「きゃあああッ!? ふ、服を着てくださいお姉ちゃん!! 見えちゃってます、思いっきり見えちゃってますよぉ!?」

 

女体化になるとこうなるのか。上半身裸のまま、しかも豊かな胸の桜色の突起物まで晒してしまったぜ。イカルはさっきより別の意味で顔を真っ赤にして騒ぎ出すし、眼前のプレイヤー達は人の身体を見てガン見して・・・・・あっ、イカルも気づいた。

 

「―――お姉ちゃんの身体を見ないでください! 【エクスプロージョン】!!」

 

ドッカアアアアアアアアアアアアンッ!!!

 

「「「「「「あ、ありがとうございましたぁあああああああああっ!!!」」」」」」

 

お星様となったプレイヤー達はメダルだけ落として消失した。いや、いらないけどなもう。

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