【完結】【自己ベスト記録】過ぎ去りし時を求めてSS~聖竜の勇者ルートRTA:24時間31分44秒22 作:ryure
何らかの異常により受粉しても、植物の種子ができないこと。
つまり、未来がないことです。
私は、不稔を望みます。
大樹の思い描いた未来など、私はいりません。
大樹が結実させようとしている平和は、非道な犠牲によって成り立っています。
アイさまを犠牲に捧げ、ひとりの罪のない優しい方を食い潰して。
大樹はそうして世界を平定しようとしているのです。
もしも、私が「勇者」を憎めたら、もっと楽に息ができたでしょう。
もしも、私の元に残ってくださらなかったアイさまのことを恨めたら、私はさぞかし恩知らずで、しかしてこんなにも苦しむことはなかったのです。
暗い世界、絶望の淵でも私たちを希望という明かりでまばゆく照らし、私の心の奥にともった唯一の光だったアイさまのことをどうして悪く思うことができたでしょうか。
できるはずもありません。
諸悪の根源は大樹なのです。
だから、私は大樹の不稔を望みます。
大樹の結実を、必ずや阻止します。
この怨嗟の炎をもって、いつか堕としてみせましょう。
「私」。
世界のために命を差し出すことのなかったお姉さまと過ごすことの出来る幸福な「私」。
聞こえていますか?
アイさまの隣にいることができる無知な「私」。
どんな犠牲があったのかも知らず、どんな苦しみがあったのか知らず、どんな悲劇が目の前で防がれたのも知らず、ただ大切な一切合切を失うこともなく弱いままの「私」。
愚かで、甘くて、何も知らない……あぁなんて羨ましい「私」!
ああこんなに胸を焦がす嫉妬の炎を「私」も知ればいいのです!
「私」。
どうか知ってください。
「私」の知らない、冷たくむごい世界では、お姉さまが私たちを生かすために命を差し出しました。
ほら誇りなさい、お姉さまは「勇者」を護る存在としてのお役目を見事全うしたのです!
なんて悲劇だと思いませんか?
ぐずのセーニャはただ一緒になって守られ、ラムダの人間としてお役目を見事に全うしたお姉さまは死んでしまった!
そんな真実を知って泣き崩れた哀れなアイさま!
誰も望んでいなかった死は私たちに暗い影を落とし、しかし、お姉さまの献身のおかげで世界の闇は払われ、何も知らない「私」はこうしてお姉さまと過ごすことができているのです。
「私」、どうか聞いてください。
あの世界ではロウさまも身を挺して愛する者を守って死んでしまいました。
魔王ウルノーガの最期の一撃から愛する唯一の肉親、ずっと昔に死んでしまったと思っていた愛しい孫息子を守って、守りきって、アイさまの腕の中で笑顔のまま死んでしまったのです!
ただでさえボロボロになって戦っていたアイさまはそれはそれは悲しみ、マルティナさまは大いに嘆かれ、皆さまで流した涙は、決して死者には届きはしませんでした。
たとえ魔王を滅ぼしたところで死者が蘇るような奇跡は起きるはずもなく……闇の大樹だけは元通り空に戻りましたが。
無知で幸せな「私」、どうかあの絶望が埋め尽くす世界、私が生まれ育ち、アイさまさえいなくなってしまった冷たい世界のことを知ってください。
もう繰り返さないように。
二度とアイさまが私の前からいなくなってしまわないように。
お姉さまがその命を投げ打った悲劇を止めてくださった恩人に、せめて恩返しをしてください。
「私」、ねぇ信じられますか?
あの世界ではお父さまもお母さまも、お姉さまのいない世界に絶望して死んでしまいました。
あの世界の崩壊を幸運にも生き延びたのに、お姉さまの魂を送ったお父さまもお母さまも私を待ってはくれませんでした。
愚図なセーニャはお父さまとお母さまの生きる理由にはなれなかったのです!
あの世界では私のもとには何一つ残りませんでした。
アイさまも過ぎ去りし時、こんな悲劇が起きないように遥かな遠くへ旅立ち。
最後に共に残された皆さまと共に私は巻き戻る世界に溶け、こうして存在を持たぬかすみとなって消えていくしかなかったのです。
「私」!
あぁ幸せな私、太陽なき、滅びた世界を知らない弱い「私」!
空より降り注ぐ隕石、地表を焼き払う闇の炎、そこらじゅうを闊歩する凶悪な魔物たちを知らぬ「私」!
さぁもっと強くなって、もっと苛烈に、もっと、もっと強くなるのです。
そうでなければ、泣いても縋っても、死者の言葉を浅ましく騙ってもアイさまを止めることはできないのですから!
今の「私」よりずっと強かったはずの私は、アイさまの留まる理由にはなれず、振り返らせることもできず、みなさまで平穏に暮らすこともできず、泣きながら遠くへ旅立っていく姿を見ることしかできなかったのです!
あぁ、せめて強くなって!
「私」!
心して聞いてください。
出来る限り早く、あの忌まわしき大樹を燃やしてください。
私には、実のところ炎の魔法の素養があるのです。
お姉さまが命を挺して私たちを守った時のように、無意識下で封印しているだけで私たちはもっとたくさんの魔法が使えるのです。
本当は、私たちは同じ存在なのですから、お姉さまに出来ることが出来ないはずはないのです。
ただ、見た目にはふたつの命に分かたれて。
双葉となり、双子という支え合える状態では私は弱いまま。
お姉さまが命をなげうった後、私はお姉さまのすべての能力を引き継ぎました。
あのひと時はお姉さまの願い、お姉さまの魂によるものだったのかもしれません。
ですが、私の肉体は確かに炎の魔法を自在に操ったのです。
だから出来ないはずなどないのです。
「私」が覚悟を決めることができないから、弱いままのだけなのです。
覚悟があれば。
きっとできるはずです。
お姉さまが健在でも、私はもっと強くなれるはずなのです。
ねぇ、「私」。
分かりますよね、私なら。
そもそも私たちを空から見下ろし、チカラを与える大樹がなければ、きっとこの悲劇は起きなかった、と。
もしも、大樹がアイさまを「勇者」にしなかったら。
私はアイさまと人生で出会うことすらなかったのかもしれません。
でも、あのような悲しい別れになどならなかったはずなのです。
出会わなかったとしても、私は大切な人をこんなにも失うことにはならなかったのです。
「勇者」がこの世にいなければ。
すなわち、大樹が存在しなければ。
ならば、今。
燃やしてしまえばいいのです。
大樹こそが「勇者」が闇を払う運命をつくりだしたのです。
大樹の加護を受けたアイさまを魔王ウルノーガと戦わせ……それに飽き足らず、魔王ウルノーガを打ち倒せば今度は闇の根源たる邪神ニズゼルファと戦わせようとしています。
太古の昔、ロトゼタシア創生の時。
聖竜は邪神と戦ったと聞き及んでいます。
誰もが知っている有名な神話です。
その時に聖竜が勝っていれば、その身を闇に汚染させていなければ……そもそもこの戦いはなかったのかもしれません。
アイさまがこのように闇のチカラを取り込み、自分の身を顧みずに戦うことなどなかったのかもしれないのです。
アイさまは聖竜の写し鏡として運命づけられ、代行者として戦いを余儀なくされています。
聖竜が真に光の存在であれば……あるいは少しは、明るい世界だったのかもしれません。
あぁあるいは、聖竜が私たちと同じ人間を「勇者」にしなければ私はこんなに悲しむ必要はなかったのです。
どうして、生きとし生ける人間から「勇者」を選び、弱いはずの人間に加護を与えてまで、戦わせようとしたのです?
聖竜が生み出した、聖竜の分身に戦わせればよかったのです。
アイさまのように肉親があり、人格があり、優しく、穏やかで、本当は平穏こそ似合う慈悲深い人物をわざわざ選ばなくともよかったのではありませんか?
だから、大樹さえなければ。
大樹のもとを聖地と定め、「勇者」の伝説を語り継ぎ、先代賢者の出身地たる聖地ラムダの人間がこう考えるのはおかしなことかもしれませんが。
「私」はこのことに忌避感を覚えますか?
「私」も私なのですから、私の考えはきっと理解できますよね。
大樹さえ、燃やしてしまえば。
大樹を落としてしまえば。
きっとすべて好転します。
他ならぬ人間の手でやってのけましょう。
魔の手ではなく、人間の手でやるのです。聖地ラムダで双賢と謳われ、賢者セニカさまの生まれ変わりなのだと幼少期から言いつけられてきたこのセーニャがそう考えるのはおかしいことだと思いますか?
それとも盛大な皮肉なのでしょうか。
なんだって構いやしません。
「私」。私ならもうわかったでしょう?
もう理解したでしょう?
本物の賢者セニカさまはあの誰もが忘れ去ってしまった、神秘的な塔の上にいらっしゃいました。
お姉さまと私が賢者セニカさまの生まれ変わりのはずがありますか?
セニカさまの魂はあそこにあるのに。
アイさまが真に勇者ローシュさまの生まれ変わりだとしても、大樹が定めた通りに「勇者」なのだとしても。
セニカさまの生まれ変わりではない私たちはひとりでは「賢者」たりえませんでした。
二人合わせてようやく、セニカさまと同じ力を発揮できるまがい物なのです。
まがい物であれば、大樹に
もし少しでも罪悪感があるならそう考えれば良いのです。
あの世界で、お姉さまを失ってようやく「賢者」として覚醒した私。
目覚め、ようやくひとりで「賢者」たりえた私。
それでは遅いのです。
遅かったのです。
「私」、今すぐ目覚めなさい。
お姉さまが健在だとしても。
また失いたくないのであれば。
炎のチカラでも氷のチカラでも、闇のチカラでも何でもいいのです。
チカラに目覚めなさい。
大樹を空から消し去ってしまえるならばどんなチカラでも構いません。
闇の大樹なんて私たちを惑わす存在だったのですから、憎しみでも憎悪でもいいのです。
だって、アイさまを「勇者」と運命づけ、「勇者」を護る双賢をこの世に遣わせたのですから!
双賢の片割れが反旗を翻すなんてちっとも考えてはいなかったでしょうね!
さあ、「私」。
目覚めてください。
失敗したこのセーニャの夢はきっと
この大樹への憎しみを。
ただそれだけでいいのです。
運命を定めた、チカラあるものを生み出したのが大樹なのです。
定められた命を持つ私たちを、手駒のように扱う偉大で恐ろしい、我らの母への愛を持って帰ってください。
強く憎んで。
どうか、あの根源を憎むのです。
セーニャ。
「私」。
「私」。
少しも恐れることなどありません。
憎しみという名の愛をもって焼き払いましょう。
燃やしてしまいましょう?
私たちはすでに恐ろしい母親と決別する段階に来ているはずです。
運命など自分たちで切り開けばよいのです。
たったひとりの優しい人にすべて背負わせて、私の愛しい人がまたいなくなるのを見送るのは真っ平ごめんなのですから。
お姉さまも、アイさまも、今度は誰も失わずに、皆さまの平和を手に入れましょう?
大樹を堕とした罰なんて、ただの独り立ちの時期なのですからありませんわ。
子を操り人形に仕立て上げる存在なんて偉大でも何でもないのです。
ほらセーニャ。
大樹を憎んで、燃やしなさい。
私のように後悔する前に。
さあ。
デルカダールでの戦いのあと、謁見を終えて。
私たちはマルティナさまの部屋で休めるように取り計らっていただき。
ようやく一息つきました。
静かにやわらかなベッドに腰かけてもなお、静かな場所だというのに頭の中には戦いの喧騒と血しぶきの匂いが染みついていて、世界はぐわんぐわんと歪んで見えました。
私はくらくらしながら、今日の戦いでお役に立てたのかわからなくて、少しだけ弱音を口にしました。
だって、今日の戦いは熾烈でした。
皆さまは何度も倒れ、私も倒れ、必死に立っている者が時間を稼いでいるという戦いでした。
アイさまだけが攻撃に専念し、他の誰もが「次の瞬間生きること」だけに夢中だったのです。
そんな戦いは毎日のように見る「夢」の中の出来事と重なったような気がしました。
「夢」がいつも実体を持たないあやふやなものでしたが、それでも「夢」を見たことや「夢」が悲しいものだったことは胸に焼き付いていました。
「夢」の中の誰かは今日のような惨劇のおとずれを訴えかけていたのでしょうか。
「今日もアイの苦難はひっきりなしだったわね。そんなに自分を責めることはないわセーニャ。今日だって……セーニャは大活躍だったじゃない。セーニャがいたからみんな生きて帰れたの。優秀な私の妹なんだから今日くらい胸を張ればいいのよ」
「……」
「セーニャ?」
「今日、今日も、『夢』を、見ました。お姉さま」
「夢……?」
「お姉さま、私はいつも『夢』を見ています。ただの夢だとは思えません。決まっていつも悲しい『夢』で、でも、いつも、ぼんやりしていて……長老のように人に助言とするにははばかられるような、霞がかった曖昧な『夢』です。お姉さま、『夢』は毎日私に悲劇を見せ、何かを訴えているのです。ですが実体はつかめないのです。そんな毎日でした。でもやっとひとつだけ、私は『夢』から学び取りました……」
口ついてでるのは私の言葉。
決して無理やり体を操られて言わされている訳ではありません。
繰り返し見た嘘偽りのない悲劇から成る、「夢」の中で訴えかけてくるあの人物が……私に必死に伝えた唯一のこと。
詳細など、未だに私に残ってはいませんが。
言葉は半ば勝手に口ついて出ました。
しかして、私はその言葉に何ら反発はありませんでした。
「『夢』の中のその人は、大樹を憎めと言いました……だから、……『燃やしなさい』、と。『勇者』を遣わせたから、……大樹こそが、『勇者』を選び、アイさまに苦難を背負わせたから……」
「燃やす? 大樹を? 夢の中の人はセーニャに燃やせって言ったの? 火の魔法を使う私じゃなくて?」
「はい。お姉さま……だって私、今なら火の魔法が使える気がするのです。いいえ、今すぐではないのかもしれませんが。お姉さま。大樹が『勇者』を選んだのですよね。大樹が、アイさまを選んだのですよね。大樹が選んだから、アイさまは戦っているのですよね。大樹が、『勇者』としてのチカラを与え、運命づけたから戦っていらっしゃるのですよね。だから、だからなのだと思います。大樹を憎め、燃やしてしまえ、と」
「極論過ぎるわよセーニャ。結論を急いじゃダメ」
「……えぇ、お姉さま。私だって今すぐ大樹に赴いて火を放とうだなんてたとえこの場で神託が下ってもしません。今はその時ではないことは理解しています」
「最低限は冷静で安心したわよ」
強い憎しみ。
燃え上がる嫉妬。
嘆き、悔いて、懇願する誰か。
胸の内で嘆きの声が聞こえるので、私は耳を傾けました。
「お姉さまはアイさまが『勇者』に相応しいと思いますか?」
「何よ突然ね。分かっているでしょ、聞かなくても」
「えぇ。私もそう思います。そう思いますから……だから大樹はわざわざアイさまを選んだのですよね」
「……セーニャと双子だから、全部言わなくたってわかるわ。今日は本当に堪えたんでしょ。私もよ。目の前で一撃を与えるためだけに命を半分差し出すなんて無茶されたら大樹を燃やしたくもなるわよ。だってアイが『勇者』じゃなきゃ、やらなかったことなんだから」
「……」
幼い姿のお姉さまが私の目を覗き込みました。
双子ですから、まるで幼い頃の何も知らない私が、過激な考えを咎めるように私を見ているようでありました。
実際は、魔物によって可愛らしい姿になってしまったお姉さまなので決して私を咎めてなどいないのですが。
お姉さまの小さな手を握ります。
全部わかっていらっしゃるお姉さまは冷たい私の手を優しく握り返してくれました。
小さくともあたたかい手で。
「お姉さまとアイさまはよく似ていらっしゃいます」
「そうかしら」
「えぇ、とっても似ています。優しくて、強くて、私の知らない覚悟をしていらっしゃる」
「セーニャだって変わりはしないわ。そうやって他者のことを思いやって、心を砕けるんだから」
お姉さまは目の前にいます。
あたたかい手で、私を見てそこにいらっしゃいます。
大樹は健在で、「勇者」は加護を受け、私たちは双賢として共にあり……今は奇跡でした。
私はまばたきしただけでお姉さまを見失ってしまうのではないかと、不意に恐怖しました。
「お姉さま、お姉さまと私は芽吹くときも、散るときも。共にありますよね?」
「……さぁどうかしら。セーニャは愚図だから」
「お姉さま」
「悪い冗談よ。私は大丈夫よ。だって、アイが守ってくれたじゃない。だからセーニャはアイにお返ししたかったんでしょ?」
「?」
脳裏によぎったのは不可侵の闇の気配。
高らかに鳴る死の足音。
焼け焦げた大地の静けさ。
そんな中、ひとりぼっちで、私は暗い空を眺めていて。
お姉さまと再会する日を待ちわびながら。
嗚呼。
光の彼方にアイさまが去ってしまう。
二度と会えないのに、死よりも彼方に行ってしまう。
その魂すら私のもとには欠片も残らないで。
涙はもう流れません。
だって流しつくしてしまったから。
「お姉さま。やっぱり、大樹を燃やしましょう。アイさまを『勇者』から解き放って差し上げるのが私のなすべきことかと。だってアイさまはこれでは救われないではありませんか。闇の大樹は
お姉さま、今日の戦いでは闇の大樹からの加護がアイさまを包んだのをはっきり目にしました。唱える呪文はすべて暴走し、襲撃した魔物たちを打ち払いました。戦いのさなか、アイさまは止まりませんでした……命を削って、恐らくそのまま投げ出しても、止まりませんでした。闇のチカラは暴走し、狂乱し、氾濫して! 大樹がそれを強いたのです! お返しをしなくては、私はお救い差し上げねば、だって私はひとりぼっちではないのです!」
「セーニャ……」
「ですからお姉さま! 全部、大樹が原因ではありませんこと?」
本当はもっと苛烈になれるはずなのです。
私はお姉さまの妹なので。
炎と氷、光の炸裂。
それを自在に使いこなすお姉さまの妹なのですから。
本当はもっと強くなれるはずなのです。
私はお姉さまの妹なので。
お姉さまのような献身と覚悟を、私も持っているはずなのです。
今こうしてお姉さまが健在で、お姉さまが私の隣にいてくれるから、だから私はアイさまを救わねばなりません。
誰に定められた使命ではなく、私が思ったことなのです。
お姉さまの手を握る、震える私の手。
そんな私の服の袖には乾いた血が黒くこびりついていました。
アイさまが戦いのさなか魔力が枯渇しているのにもなお、無理やり魔法を唱えて、肉体が耐えきれずに噴き出す血を間近で浴びた跡でした。
聖竜、闇の大樹の加護を受けたアイさまは、どれだけ無茶をしてもすべての傷が、完璧に癒えます。
ご本人の素養もあるのでしょうが、私との魔力の相性もあるのでしょうが、それにしてもありえない領域である回復魔法との親和性は加護としか言いようもない奇跡なのです。
それすなわち、大樹はどれだけ無理をしても、どれだけすり減ってでも戦えと、闇を打ち払う「勇者」たれと、アイさまに厳命していることに他ならないのです。
私はいつの間にか部屋に戻られていたマルティナさまの決意を聞きながら、私の意志も固めていました。
悲劇の再現その3 大樹堕とし
一方そのころアイくんはロウにラリホーかけられて速攻寝かしつけられていた
どこ好き?
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RTA部分:数値付き解説
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RTA部分:ストーリー解説
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RTA部分:走者の他作語り
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小説部分:アイ視点
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小説部分:カミュ視点
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小説部分:セーニャ視点
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小説部分:マルティナ視点
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全般:再構成ストーリー
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全般:原作死亡キャラ生存
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