【完結】【自己ベスト記録】過ぎ去りし時を求めてSS~聖竜の勇者ルートRTA:24時間31分44秒22   作:ryure

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これは両想う愛の話


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Part28 邪神ニズゼルファ戦                     

 

 

 

 

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【自己ベスト記録】過ぎ去りし時を求めてSS~聖竜の勇者ルートRTA:24時間31分44秒22 Part28 陦後″豁「縺セ繧翫?荳也阜縺ク

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←Part27│消滅

 

そして聖竜の勇者は解放される

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ドラクエ11SS/聖竜の勇者ルート/縛りなしRTA


 

それでは「聖竜の勇者ルート」縛りなしRTA、解説動画の最終回、邪神ニズゼルファ戦を解説していきます。

投稿期間は約五か月、これが正真正銘のラストスパートです。

早速戦闘が開始しました。

 

1ターン目、コマンドの「たたかう」を選択した瞬間にムービーが挟まります。

アイくんが先代勇者の「勇者のつるぎ・真」を使用して邪神ニズゼルファの闇の衣を解除する場面ですね。

ついでに控え含む仲間全員がゾーン状態になるおまけつきです。

「聖竜の勇者ルート」はボスの少なさから低レベル攻略になりがちなのでこれも救済措置でしょう。

ありがたく使わせていただきます。

これのおかげで殴れる時間が増えましたし、前衛メンバー全員のゾーンを雑魚相手に粘る必要もなくて快適です。

 

スキップ不可のムービーの方はといえば、逆再生収録であろう不気味なボイスで何かを呟いている邪神ニズゼルファに真っ向から対峙する闇勇者アイくん。

対比がかっこいいですね。

左手の勇者の紋章を光らせながら、勇ましくにらみつけながら「勇者のつるぎ・真」を掲げています。

その光のチカラによって邪神の闇の衣が剝ぎ取られ、ニズゼルファの表情が明らかに「恐怖」したものに変化しました。

これはバクラバ石群でちいさなニズくんから闇パワーを強奪したときのみ起こる変化です。

「恐怖」したニズゼルファはこのターンだけ最後に行動してくれます。

非常に大きな隙ですね。

同時にここで最後の特殊バフが掛かります。

かっこいい名前のバフのテロップが流れて仲間たちにどんどんバフがもりもりされていく圧巻の光景もこれで見納めですね。

寂しいです。

 

アイくんには「闇の勇者・覚醒」、効果は前Partで説明した通り、MPの代わりにHPを割合消費して超ダメージの闇属性技を打つことが出来るというもの。

続いて発動したのは「神の捕食者」、効果は邪神ニズゼルファのHPを一割下げ、狙われにくくなり、受けたダメージの六分の一を反射するというニズくん闇パワーカツアゲの結果ですね。

さらにこの戦闘固有のバフの「創世神話・決着」、こちらは闇覚醒しなくともかかる特殊バフで、効果は勇者が倒れる度味方一人にランダムで1ターン持続のバフがかかるというもの。

上がるのは一段階で何がかかるのか選べませんが、ないよりはありがたいですね。

仲間たちをアタッカー運用することはないですし、防御も「聖竜の守り」に任せるので正直使いどころはありません。

豪華なことにさらにもうひとつ、「枝分かれしたありえざる未来」というバフが掛かります。

これによって毎ターンアイくんの行動前に「せんてい」(選定?)という特殊行動が入り、アイくんにランダムで1ターン持続の一種類のバフが盛られます。

創世神話・決着」のアイくんにかかるバージョンです。

死んでいる時は何も起きません。

これで運がいいと「魔力かくせい」状態になって与ダメージが大幅に増えるので来るのをお祈りしたいところ。

最大HPが半分以上あるとき即死を防いでHP1で耐える「聖女の祈り」、HPが2以上の時HPを1残して耐える「女神の祝福」、死んでしまってもHPを少し回復して自動蘇生される「天使の守り」も選択肢にあるのでこの辺りが来ても嬉しいですね。

後半は確定で死ぬのでバフが腐りません。

 

仲間たちには別の特殊バフがかかります。

こちらはターンごとに変化するバフで、

「復讐の誓い」*1

「仄暗き闇の計略」*2

「???の加護(呪)」*3

「仄暗き決意の証」*4

「仄暗き怒りの誓い」*5

「仄暗き怨念の誓い」*6

「昏き狂乱(氾濫)」*7

「昏き氾濫(福)」*8

と過去にアイくんがもらっていた特殊バフが順番にかかっていきます。

「昏き氾濫(福)」までかかると次のターンから永続で特殊バフ「せんてい」が入ります。

せんてい」はゾーンに入りやすくなるというシンプルなバフです。

なお、バフが入るタイミングは敵含む全員が行動し終えたら即発動です。

2Dモードとバフの入るタイミングに相違はありません。

 

さて、最終戦なのでいつも以上に気合を入れて解説していきます。

 

1ターン目はニズゼルファが最後に行動してくれるので戦況を整える絶好のチャンスです。

アイくんは「覚醒強化:ドルマドン」で攻撃し、セーニャは「ベホイム」でアイくんの減ったHPを回復し、ロウは「暴走魔法陣」、グレイグが超連携「聖竜の守り」を発動します。

挟まる連携ムービーはスキップさせていただきます。

対するニズゼルファの行動は確定なので「なぎはらい、魔力解放、かがやくいき」ですね。

問題なく無効化できました。

ニズくんの周りにちょこんと鎮座する、ちっちゃな「邪神の子」が不気味可愛いです。

 

続いて2ターン目、「通常攻撃、通常攻撃、けがれたきり」の行動でニズゼルファが先行。

「スーパーリング」持ちの二名以外も結構デバフを弾いていますね。

ちょうど「仄暗き闇の計略」のターンなので混乱無効ですし。

アイくんは「覚醒強化:ドルマドン」で削りを入れ、セーニャはアイくんに「ベホイム」、ロウは焼け石に水ですがやることがないので「グランドクロス」、グレイグは各種デバフ対策に「まもりのたて」と行動します。

 

3ターン目、最後の確定行動の「闇のほのお、魔力解放、かがやくいき」をいなし、アイくんは瀕死になりながら「覚醒強化:ドルマドン」を唱え、セーニャは回復しても無駄なのでアイくんに「聖女の祈り」をかけ、ロウは再び「グランドクロス」で万が一の乱数によって削り切れない悲劇に抗い、グレイグは使用:「きせきのしずく」で次の「聖竜の守り」の準備をします。

 

4ターン目、ここからひたすら「いてつくはどう」が来ないようお祈りゾーンです。

早速飛んできた「なぎはらい、流星のごとき攻撃、創世神話・破局」を「聖竜の守り」でいなし「聖女の祈り」で1耐えしながらアイくんは「覚醒強化:ドルマドン」を

なんかノイズ酷くね

動画止まるんだけど

見つけた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「運命」なんてクソッタレだ。

 預言者の語った「運命」を誰よりも信じて行動した癖にそう思った。

 「運命」を定めた神サマが憎かった。

 オレたちが何を考え、どう行動しようとも「そう」なってしまう、結局は神サマに示された通りの道にしか進めない「運命」なんてくそくらえだ。

 アイの「運命」は、あの夜のオレの短剣では打ち砕けなかった。

 「勇者の運命」は、神サマの見ている前では決して変わっちゃいけないことだからだ――。

 

 

 

 

 アイが命を削っている。

 アイが痛みに顔色一つ変えずに、苦しみに眉一つ歪めずに、その魂を差し出して戦っている。

 大樹から吸い上げた闇を行使して戦っている。

 ついさっき、完成した勇者のつるぎを用いて大樹から授かったチカラは……今まで以上に明確にアイの生命を蝕んだ。

 呪文を唱える度デルカダールでの戦い以上に噴き出すおびただしい血も、荒い呼吸も、苦痛にふるえる体も、強い執念だけで抑え込んで、それでもアイは立っている。

 邪神を睨み、オレたちを背にかばい、果敢に戦っている。

 

 今、アイと共に前衛で戦うセーニャ、じいさん、おっさんは至極真っ当にアイの指示に従いながら戦っているが後衛を任されたオレたちは違う。

 もちろん戦闘補助は本気でやっているが、邪神から離れている分、多少は周囲を見、他のことを考える余裕があった。

 このままでは間違いなく使い潰されるアイを救うべく、おのおの見極めていた。

 

 デルカダールの城下町で戦ったあの夜。

 それぞれ異なる考えでアイをクソッタレな聖竜から奪ってやろうと、その残酷な運命から引き剥がそうと、何をしてでも「ただの」アイに戻そうという結論に達したオレたちはアイの目を盗んで話し合った。

 その結果が、「勇者」を定めた元凶である大樹を燃やしつくし、アイに宿る勇者のチカラを何とかして無効化し、闇のチカラの触媒になっているであろう勇者のつるぎをとり上げ、可能ならば破壊してしまおうというものだった。

 

 あぁ笑っちまう。

 心のどこかで冷静で現実が見えているオレが鼻で笑う。

 誰がどう考えても杜撰な計画だろうよ、こんなこと何一つ上手くいくかすら分からねぇけど、何もしないわけにはいかないだろ。

 デルカダールが誇る知将さえ真面目になって考えて、窮地に瀕して絞り出した馬鹿げた計画だ。

 

 とはいえ実行前にアイが……肉体が変質しちまうほどの闇を大樹から吸い上げるなんて思いもしなかったが。

 決意を止めることは、また、出来なかった。

 アイの悲痛な目を見ていれば、本当の意味で無理やり止めることなんてできやしなかった。

 

 危うく、死の香りを漂わせ、悲壮な覚悟で戦うお前をどうにかして止めたくとも、オレたちは結局高潔なお前の意志を蔑ろにすることが出来なかった。

 

 それでも。

 アイをいいように使っているクソッタレな大樹に一杯食わせてやりたかった。

 どこかでほくそ笑んでいるであろう、助けちゃくれないお偉い神サマや大樹の手からアイを盗んでやりたかった。

 

 なにか。

 きっとなにか、どこかに糸口があるはずだと信じ込む。

 そう信じなきゃやっていられねぇ。

 

 あの勇者の紋章をずたずたに切り刻んでやれば、勇者のチカラが無意味になるのか?

 紋章を宿す左腕ごと切り落とすことが出来ればあるいはどうにかなるのか?

 それとも勇者のつるぎを今すぐもぎとって、海にでも捨ててしまえばいいのか?

 人魚の女王だってアイのことをあれだけ心配していたんだから事情を察して見ないふりをしてくれるだろ、きっと。

 あのつるぎが朽ち果てるまではよ。

 それとも、マルティナの言うように勇者のチカラを直接奪う方法を見つければいいのか?

 オレだって代わってやれるなら……恩を加味しても、相棒としても、出来るものならやってやりたい。

 だが、方法が分からない。

 

 何もわからない。

 何も確証がなく、雲を掴むようだ。

 だからなんだ。

 分からなくても、考えろ。

 考えなきゃ絶対に見つけられないだろうが!

 

 どれも今実行するには現実的じゃないことだ。

 同じ方法を試しても紋章はまたオレを阻むだろうし、戦うアイを止めたら世界もろともアイは死ぬだろう。

 だが、戦いが終わるまで悠長に待って、すべて終わった後にどうにかするにはきっと遅すぎる。

 オレはそう、思っていた。

 

 方法があるはずなんだ。

 なぁ、アイ。

 オレは諦めねぇぞ。

 決して諦めねぇからな。

 

 なんでも、この世界は神話の時代の太古、聖竜だった頃の大樹によって創生されたときから光を縁取るように闇に満ち、闇の大樹が頂く空のもと、闇に魅入られた愚かな人間どもがしきりに争い、殺し合い、奪い合って。

 地にも空にも常に邪悪な魔物がのさばり、だからただ生きるのだって一苦労だ。

 オレはこれまで何とか生きていて、死にそうな目にあう度、きっと……ここよりももっといい世界があるんじゃないかと思った。

 何の根拠なんてなかったが。

 

 オレたちが失敗したように、アイを止められず、お前を……ひとりぼっちにしてしまったように、この世界はきっと間違っている。

 なぁ。

 オレの中にいる誰かがそう言っている。

 オレは何も知らないが、何があったのかも分かりやしないが、それでも、この叫びは聞こえたんだぜ。

 もう二度と間違えるものかと。

 

 オレを許すなよアイ。

 この期に及んでも「思い出せない」オレを。

 

 きっとどこかにあるはずなんだよ、大樹がこんなに残酷ではなく、世界がこんなに生きづらくなく、「勇者」が光のチカラを行使し、お前がそんなに傷ついて戦わなくても良かった世界が。

 その世界はオレたちのふるさとではないだろうが、あったはずだ。

 

 なぁ、大樹の広げる枝が世界だとしたら、すぐ隣の枝がそうなのかもしれない。

 オレは知っているはずだ。

 なぁ。

 知っているはずなんだ、あぁ……オレは、知っているはずなんだぜ。

 

 繰り返し、繰り返し、「勇者」は戦っている。

 大樹の頂く世界に生まれ、育ち、そして、「邪神」と戦って勝つ。

 そんな「勇者」の旅路を誰よりも、オレは見て来たんだ。

 そのはずだ。だってオレとアイは何があろうとも出会うはずだからだ。

 何度でも、何度も。

 オレは。

 相棒として、その隣に。

 

 喉元まで来た「何か」をそれでも思い出せないが、今も神サマがオレたちを見ているのは分かる。

 アイが「聖竜の勇者」である以上はオレのことだって一瞬目に入るくらいはあるだろう。

 そしてオレは失敗してきた。失敗して、アイが今も身をすり減らして戦っている。

 

 今のままだとオレが目論んでいるように勇者の紋章を傷つけることはできない。

 マルティナの言うように勇者のチカラを奪い、肩代わりすることもできない。

 ホメロスが伝えてきたように勇者のつるぎを奪い、破壊することもできないだろうよ。

 

 なにか、なにか方法を見つければそれらは可能になるはずだ。

 だが、今のままではないものねだりだ。

 このままならば、行き止まりのないオレたちの世界は……これまで通りに闇に満ち、歪んだ節理の通りに生命は闇から生まれて闇に消え、繰り返し「邪神」と「勇者」が殺し合う。

 

 あぁ、神サマの目がなければ、……あるいは、オレの望みは叶うかもな。

 どこかで見ている神サマの「目」さえ潰せれば、アイの勇者の運命をなかったことに出来るのかもしれない。

 

 狂った考えだ。

 神サマは見ているだけだ。

 オレたちに何もしちゃくれないが、滅ぼしもしない。

 苦しむ誰かも、死にゆく悲劇も救わないし、誰かの悪事を止めやしないし、しかし誰かの幸福を破壊することもない。

 

 クソッタレな大樹は「運命」によってアイを苦しめているも同然で、「神サマ」はそれをただ見ているだけだ。

 なのに「神サマ」をどうにかすれば全て叶えられるようになるかもしれないなんて考えている……オレはきっと愚かな、窮地で狂った人間なのだろう。

 

 神サマ。

 運命を見通して、限りないオレたちの苦しみを見ているだけの神サマ。

 神サマさえ見ていなければ、……永遠に繰り返すこの輪廻から抜け出せる。

 何の根拠もなく、ただ、すがるようにオレは思った。

 

 だからオレは空を仰いだ。

 神サマがいるのはいつだって空だと相場が決まっているからだ。

 

 ここは邪神の創りだした異空間。

 ケトスが覚醒したチカラで闇のひずみをぶち破って突入した異なる世界。

 

 オレは、そんな不気味な空を見て、そして。

 

 息も、鼓動も、思考も。

 一瞬すべてが止まった。

 

 アイがまた、破滅の呪文を唱える。

 たったそれだけのことなのにアイの体には致死の負荷がかかり、セーニャの祈りのチカラがなければ即死していたであろう代償が襲い掛かる。

 その痛々しい姿を、なにか、「なにか」……いや、「誰か」が見ている。

 なにも、オレには見えやしねえ。

 見えないに決まっているだろう、神サマなんてお偉い存在なんてよ。

 

 ただでさえオレはただの一般人だ。

 大樹によって遣わされた聖地の賢者の生まれ変わりでも、慈愛と騎士道でここまで戦ってきた変わり者の旅芸人でも、大樹の国の前王でも、いまだに健在な大国の戦姫でも、亡国の生き残りの英雄将軍でもない。

 だが、だが……オレは、きっと、敬虔に祈っていただろう。

 その時だけは、アイを救う方法を探して、奇跡を信じていた。

 

 この世界には「奇跡」が起きる。

 特にアイの隣なら、たとえアイが「勇者」でなくても、預言者の運命がなくとも、きっと、アイと出会えただろうという「奇跡」を信じているオレには、その時だけは、「奇跡的に」見えていた。

 

 あぁ神サマ。

 その姿は一人じゃないように思う。

 何人もの目がオレたちを興味深げに覗き込んでいる。

 一人の視線だったら、些細すぎて気づかなかったかもしれねぇな。

 

 あんたたち、結構優しい顔してオレたちを見ていたんだな。

 なぁ、その表情、大好きなものを見る目だ。

 オレがマヤを見るように、マルティナがアイを見るように、セーニャがベロニカを見る時のように。

 あんたたちはオレが思っていたような足掻く姿を鑑賞するようなクソッタレじゃあなくて、むしろ、オレたちのことを応援しているようにすら感じる。

 

 オレたちの残酷な運命をそうやってそこから見ながら、同時にオレたちのことをそうして愛しているのか。

 オレたちを苦しめたり、陥れようとしたりなんて微塵も思っちゃいねえんだろうな。

 なぁ、無邪気な神サマ。

 無邪気ゆえに残酷で、救っちゃくれなかった神サマ。

 見守るだけの、オレたちをあいする神よ。

 

「見つけた」

 

 なぁ、神サマよ。

 大樹のクソッタレとあんたたちは別の存在かもしれないが、あんたたちはもっと……穏やかな世界を見るといいさ。

 そんな優しい目ができるなら。

 オレはオレたちを愛してくれる神サマを拒み、きっと大樹を燃やし、気高い勇者の何もかもを貶めて、崇高で健気で一生懸命な勇者サマをただの少年に引きずりおろすからよ。

 そんな姿、見たくないだろう?

 だから、その目をつぶってくれ。

 見なかったことにしてくれよ。

 

 そんな祈りを込めて、短剣を投げた。

 

 果てしなく続く邪神の異空間に、小さなヒビが入るのをオレは確かに見た。

 投げた短剣は音もなく砕け散って、オレは「視線」から解放されたのが分かった。

 

 不意に体がずっと軽く、あるいはずっと重苦しく、そしてずっと自由になった。

 邪神とアイとの間に割って入ることなんてさっきは思いつきもしなかったのにできると思った。

 これまで後衛からあいつに呪文で攻撃しなかったのを不思議に思った。

 神サマが見ていることで維持されていたこの世界の(ことわり)がすっかり消えてしまったことがわかった。

 

 この戦いで、邪神の巨腕に当たればぺちゃんこになるだろう。

 そんな無惨なひき肉に蘇生呪文が意味をなすわけがない。

 さっきまでなら、どんな攻撃でも死体は形を留めただろうよ。

 そんなこと、考えてみればありえないことだ。

 世界が正しく回り始めたのか。

 

 いや。

 さっきまではその方が正しかった。

 神なき世界では、残酷な現実はどこまでもオレたちを蝕むだろうし、だが、オレたちは解き放たれ、自由になった。

 

 世界の理が音もなく変化しようとも、アイは今も戦っている。

 復讐に憑りつかれたように、強い執念だけで立ちあがり、何度息絶えても諦めることなく、蘇生を繰り返して戦っている。

 大樹の加護は今も作用し、攻撃魔法の反動でひき肉よりも木っ端微塵になった腕さえ呪文ひとつで再生する姿は異様であり、痛々しかった。

 オレは止めなきゃなんねぇ。

 

 血の気のない白い肌には呪文の代償によるおびただしい裂傷が刻まれ、しかし真っ黒に変質した瞳が絶えることのない恩讐の炎を宿している。

 オレたちを見守っていた神サマがいなくなっても、この世の摂理が変わろうとも、アイは止まらない。

 アイは操られているわけではなく、まぎれもない自分の意志で戦っているからだ。

 

 だが、今のアイならきっとオレにでも止められる。

 あの神サマの視線がなければ、オレたちは自由だ。

 そして大樹がなければ、きっと、今度こそ上手くいくだろう。

 あとは運命を打ち砕くだけだ。

 

 オレの行動を見ていたベロニカが、「剪定(せんてい)したのね」と一言だけ呟いた。

 決して咎めたわけではない。

 静かな声で、何かを悟ったように、呟いただけだ。

 

 そうか。

 これは「剪定」だったのか。

 

 そうだな。

 大樹の枝葉のひとつをオレは切り落とした。

 愛する神サマが見ていない世界なんて……きっと未来はない。

 今は良くとも、きっと遥かな未来には、「神サマ」という世界のくさびを失ったこの世界は静かに砕けて消えていくだろう。

 神サマは摂理でオレたちを守っていたんだから。

 行き止まりへ、行き止まりの世界へ、オレたちは往くだろう。

 

 もしかしたら。

 この世界のことを神サマさえ覚えちゃいないかもしれない。

 あの神サマたちだって見えなくなった世界のことなんてどうでもよくなって、もっといい世界を見るのに夢中になって、今にもすっかり忘れ去ってもおかしくない。

 

 庇護者をなくし、摂理を失い、そしてオレたちは滅ぶだろう。

 

 だからなんだっていうんだ?

 アイを救えるなら。

 世界が滅んだって知ったことか。

 「剪定」したから、なんだ?

 切り落とした枝の先から、若く新しい葉を伸ばせばいい。

 

 最期には新たな枝が伸びることなく枯れ落ちることになると分かっていても、定められているわけではないオレたちだけの未来を刻んで、散るだけだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真ラスボス邪神ニズゼルファ戦で!

あのいまいましい「いてつくはどう」が!

なんと!

一度も!

来ない!

という素晴らしい豪運!

このことはもちろん完走してから編集していた私は知っていたのですが、それでもなお嬉しいものですね!

相当幸運でしたよこれ。

 

こんなに幸運でもあくまで私の自己べスト記録であって世界記録ではない「()()()()()()()()R()T()A()」ってどれだけ過酷なのでしょうか。

そして今、アイくんがとどめの「つるぎのまい」でニズゼルファを撃破しました!

 

これにてプレイヤー側の操作はほぼ完了、残りはエンディングです!

以降、セニカが時のオーブを割って「過ぎ去りし時」を求めたり、過去作の場面が流れるエンディングムービーが流れたり、双賢と一緒に大樹に「勇者のつるぎ・真」を奉納しに行ったりするのですがこれ以降は何一つタイムに差がつくところはありませんので流すだけにして、私の解説は先に終わらせていただきます。

 

Part28にも及ぶ長い解説動画になりましたが、ここまでお付き合いしてくださった方々には感謝いっぱいです!

本当にありがとうございました!

 

それではまた、別の動画で会いましょう。

長時間のご視聴ありがとうございました。

 

                     

 

 

 

 

 

THE END

 

 

 

 

 

 

 ❘                                 CC ろ わ だ 

両想う愛の話

                                  い う へ共有 …

さようなら、私たちをあいした神よ

←Part27│終わり!

 

邪神を倒すRTA

この動画の生放送アーカイブは こちら

 

ドラクエ11SS/大樹の勇者ルート/縛りなしRTA

【追記】

これにてドラゴンクエスト11SS()()の勇者ルートRTA解説動画の更新を完結とします!

もともとの動画がかなり長かったので解説動画もすごく長くなってしまいましたが、これまで閲覧してくださった方々の励ましのおかげで無事完走することが出来ました!

チャートを組みなおしたらまた走ろうと思います! 

そのときは生放送チャンネル こちら から是非ご覧になってくださいね!

 

皆さんも魅力的なキャラクターやストーリーがいっぱいに詰まった「()()()()()()()()」を好きになってくれたら嬉しいです!

それではまた、今度。

ご視聴ありがとうございました!

一部を表示

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 運命、使命、あるいは預言。

 大いなる神の手から離れて、孤独の世界で私たちは足掻く。

 「聖竜の勇者」はもはや存在しない。彼を主人公にしていたはずの物語は今や閉ざされ、読み解く存在のいない結末なんて、どうして定められようか。

 

 同時に、読み解く者のいない世界のその後など、一体誰がその物語の頁をめくるというのだろう。それでもなお物語を紡ぐとしたら、「神」によって頁が増やされないその本は、めくる頁は存在しなくなり、しまいには裏表紙にまで物語を書き込んで、足掻いた末に物語を書き込めなくなった本は……最後にはおしまいにするしかない。

 見守る神なき世界は、結局は行き止まりにしか行き着かない。

 

 行先が行き止まりなら。

 それ以上紡がれることのない世界なら。

 世界を救う生け贄がその役割をどう剥奪されようとも、未来はもはや変わりはしないのだ。そうだろう?

 邪神を滅ぼし、大樹を焼き払い、支配する者のない世界は混沌に満ちるだろう。

 自由の果て、行く末は瓦解してゆく滅びのみ。

 

 だからなんだというのか?

 私たちに、神によって定められた未来なぞ必要ない。

 未来はその手で切り開くものだとうそぶきながら、私たちはその実、ただ大いなる手によって指し示された道に沿って繰り返し歩いていただけなのだ。

 

 私たちは神から逃れ、大樹を拒絶し、自由になり、そして失いかけたものを取り戻すだろう。

 

 奇跡は起きないから奇跡なのだ。「過ぎ去りし時」を思い出すような都合のいい奇跡など起きやしない。

 奇跡は起きたからこそ奇跡なのだ。

 一度も起きなければ「奇跡」という概念はないだろう?

 

 失いたくなくて、少年は孤独を選んだ。

 失いたくなくて、私たちは、少年を救う道を探した。

 世界を滅ぼすとわかっていても。

 

 あぁ、私は救われたのだ。

 私は、それが枝分かれしたありえざる未来の私と異なる道を歩んだ。

 悪心に取り憑かれることなく、闇に堕ちることなく、幼き日の約束を違えることなく、今も正義の人として生きている。

 枝分かれした別の未来の私は、この私のことを痛烈に否定するかもしれないが、「私」は、今こうして人として生きていることが誇らしい。

 それもこれもアイが私を救ったからだ。

 ならば私も応えたい。

 運命に抗い、宿命を断ち切り、私はアイを救うのだ。

 

 さぁ、刮目しろ。

 私たちが切り開いた未来の一葉を見るがいい。

 

 手に残る醜い火傷のあとに布を巻く。

 いまだじくじくと痛むが、しかしそれは私が見つけた()()()なのだ。

*1
攻撃力アップ、攻撃魔力アップ、聖女の祈り(1回)

*2
混乱無効、呪文暴走率上昇

*3
闇属性耐性上昇、HPが少し減少

*4
女神の祝福(1回)、HPが低いほど攻撃力および攻撃魔力が上昇

*5
デバフ無効

*6
防御一段階低下、呪文暴走率上昇

*7
すべての攻撃技が確定で暴走・会心の一撃になる

*8
すべての攻撃技が暴走・会心の一撃になりやすくなる、HP100回復




聖竜の勇者ルートはもう存在しない

どこ好き?

  • RTA部分:数値付き解説
  • RTA部分:ストーリー解説
  • RTA部分:走者の他作語り
  • 小説部分:アイ視点
  • 小説部分:カミュ視点
  • 小説部分:セーニャ視点
  • 小説部分:マルティナ視点
  • 小説部分:ロウ視点
  • 小説部分:シルビア視点
  • 小説部分:グレイグ視点
  • 小説部分:ホメロス視点
  • 小説部分:その他視点
  • 全般:再構成ストーリー
  • 全般:原作死亡キャラ生存
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