詰みゲーみたいな島(四国)に人類を滅ぼす敵として転生した百合厨はどうすりゃいいんですか? 作:百男合
覚悟を決めた園子様が強すぎてバッドエンドが止まらない。
(+皿+)「逃げるんだよー」星屑に紛れ逃走。
園子「人型のバーテックス、絶対許さないんよー!」(全身不随から半身不随へ)
わすゆ編、完!
百合男子としての矜持
乃木園子と十二星座のバーテックスとの戦い…後に瀬戸大橋跡地の合戦と呼ばれる出来事から、半年ほどたった。
銀ちゃんの手を使って四国へと入れるようになってから人間の世界で流れる時間がわかるようになったのはうれしい副産物だ。
俺は守っていた御霊を放棄し、星屑が群がり再生するのに任せることにした。結城友奈は勇者であるの物語では御霊を持つ巨大バーテックスを倒す手段があるし、それが主目的になっているからだ。
もしいつまでも御霊を守っていると物語の修正力が働いて第1戦目で天の神が出張ってくるかもしれない。まぁ、それはあくまで最悪の事態だが、原作通り進めるための環境づくりは大切だろう。
無論、自然発生する星屑の数を減らしたり物語開始前に星座級が結界に入らないようにと監視は怠らないが。
結城友奈は勇者であるが始まるまであと1年。その間にやらなければならないことが山ほどある。
まず1つ。勇者と対話するための精霊づくり。
コシンプがそのっちの手により消滅してからも試行錯誤して再び生み出そうとしたが、結果はてんでダメダメだ。
テレパシー能力に限らなければ喋ることができる強化版人間型バーテックスを使えばいいのだが、人型と比べると戦闘力が天と地ほどの差がある。
人型バーテックスが使える星座級の能力を1つも強化版人間型バーテックスは使えないという点から、いろいろ察してくれるとありがたい。
無論、普通の人間と比べれば破格の強さなのだが、バーテックスとしてみると星屑に勝つのがせいぜいというのが正直なところだ。
よっぽどの戦闘センスがなければ星座級を倒すのは不可能だろう。
というわけで2つ目。強化版人間型バーテックスの強化。
最低でも星座級と互角に戦えるような個体を作ろうとしてみたが、そうしようとすると弱い人型のバーテックスになってしまったり、人間の形を保てず腕だけが巨大化したりと不具合が起こる。
これでは意味がない。人間型は人間と見分けがつかないほどそっくりというのが強みなのだ。バーテックスだとばれては元も子もない。
なので素体を強化するのではなく、別の方向性を探ることにした。
3つ目。精霊型星屑の強化。
これは元となる星屑の質量を多くし、注入する神樹の体液の濃度を濃くすることで解決した。質量が多く、濃度が高いほど強い精霊型星屑ができる。
さらに勇者の力の欠片である大橋の慰霊碑から拝借した英霊碑の欠片を変態するさなぎに混ぜると、面白いことになった。
なんと、精霊がもれなく人型に近い存在になったのである。
これは四国の中へ入るための処理だったのだが、思わぬ誤算だった。もしこれに俺のゆゆゆいをプレイした記憶から情報を抽出して埋め込めば彼女たちの人格を持った精霊を作れるかもしれない。
さらにこの精霊は強化版人間型星屑と一体化することで、飛躍的な能力の向上をさせることができた。いわゆる西暦時代の「切り札」だ。
バーテックスは神樹にとって穢れそのものなので、精神に悪影響を及ぼすことはないのは実験済みだ。まぁ、星屑みたいな化け物と人間の心はそもそも違うのかもしれないが。
なので複数人型精霊と一体化すれば、そのうち人型のバーテックスを超えるほどの能力を得ることができるかも。
だが、最初から複数の精霊を持っているのは怪しまれそうだ。東郷さんは最初から3体精霊を持っていたが、それも理由があったからなぁ。
精霊を増やすなら、大赦を欺く必要がある。いっそのこと大赦を支配下に置いてあの大人たちを
機会があれば、の話だが。
4つ目。どうやって讃州中学に入学するか。
この世界で俺には戸籍がない。まあ、星屑なのだから当然なのだが。
だから小学校も卒業をしていないし、中学に入学するためのいろいろ必要な書類や必要事項が自力では用意できないのだ。
できることなら人間を洗脳するような精霊を使ってそこら辺をうまくやれればいいんだが、そこはおいおい考えていこう。
そして5つ目。これが最大の悩みだった。
それは性別。
女ばかりの勇者部に、男か女、どちらに擬態して人間社会に溶け込むかというものだった。
性別を男と女。どっちにするか。
本来は生まれる時性別は選べない。だがもし選べるならばどちらを選ぶだろうか?
この結城友奈は勇者であるの世界では大前提として勇者というものが神樹に選ばれた穢れなき乙女しかなれないという設定がある。
だから女になるのが一番楽で自然な流れというのはよくわかってる。
だが、だ。俺は『男として女が好き』なのであって、『男として女の子同士がきゃっきゃうふふしてる姿が尊い』と思うのだ。
決して自分自身が女の子になって原作キャラときゃっきゃうふふしたいわけではない。
無論、「百合の間に男混ぜたら売れたわー」「ガ、ガイアッッッ!?」的な展開に思うところがないわけではない。女の子同士イチャイチャしてる空間に男は不要と思う。
それでも、だ。再度言わせてもらう。俺は男として女の子同士がきゃっきゃうふふしてる姿が好きなのである。
別に同性愛に対して偏見があるわけではない。そんな奴は百合男子の風上にも置けないからな。
俺も薔薇小説や女性向けジャンルのゲームを多少たしなんでいる。刀が擬人化したものややたらと世界観カオスな歴史上人物と同名のキャラとイチャイチャするゲームも守備範囲内だ。
まぁ、脳内で百合ゲーに変換しているんだけど。女主人公ちゃん普通にいい子でかわいいしね。
たとえるなら、そう。俺は百合カップルを見守る観葉植物になりたい。
もっといえば無機物になりたい。できることならリリアン女学園や聖ミカエル女学院の空気になって百合イチャする女の子たちを見守りたいというのが俺の夢だった。
まぁ、それがかなわなくて今星屑なんてやってるわけだが。
なのでできるだけ勇者たちから何とも思われず、百合イチャだけを観測したい! さながら室内に置かれた観葉植物くんのようにすべてを見ていたい。
だが、彼女たちを待ちうける最悪の展開を避けるためには積極的に物語には関わらないといけない。
そのためには勇者の中の誰かと特別な関係を築くか、男なのに勇者の力を使えるというイレギュラーな存在である必要がある。
前者は論外…というか俺の中では論外だ。俺はあくまでも観測者として女の子同士のイチャイチャを見たい。なので必要以上に彼女らとの関係性を深めるわけにはいかないのである。
特に風先輩はチョロそうだ。恋愛に免疫ないし、「先輩! 好きッス!」って男の姿で言ったらコロっといきそうな姿が見える見える。
直球勝負に弱いというか、押しに弱いんだよなぁ…。ゆゆゆいでも沖縄を守る西暦勇者の
で、後者は2次作品とかでよく見る展開だ。こちらは男であっても勇者部に入部しやすいし、なにより戦闘に立ち会える。
物語の根幹に関わる事象として「満開」と「散華」がある。それを行わせないためにもバーテックスとの戦闘は必須だ。
そのっちの時は失敗したが、それはそのっちを説得できなかったのとコシンプを失った他にも俺が人型のバーテックスという姿だったというのも原因の1つだと思う。
もし人間型バーテックスのように見た目も人間と変わらず、日常で良好な関係を築けていたら結果は違ったはずだ。
もちろん星座級バーテックスとの戦闘で勇者の誰かが重体ないし死亡する事態を防ぐ目的もある。それに直接関われることは大きい。
問題はなぜ男なのに勇者の力が使えるか、という点だ。元勇者だとか神樹の欠片を身に宿しているとか別作品の特別な力とかいろいろ理由付けはできるが、これはおいおい考えていくことにしよう。
今の俺には勇者の力ではないがバーテックスと戦う力がある。そしてある程度これから起こる未来の出来事も知っている。
物語を最悪の結末から遠ざけることが目的である。そのためにはある程度
全ては勇者の女の子たちが百合イチャできる幸せな世界のために!!
そして神暦300年4月。俺は讃州中学に1年生として入学することに成功した。
どうやって入学したか、戸籍や小学校卒業などの必要な書類はどうしたのか。
それについては後々語っていこうと思う。
銀ちゃんの傷は重度であったやけどを含め完治したが、意識が覚醒することはこの1年半で1度もなかった。あ、もちろん千切れた右腕も完治させたぞ。
完全な植物状態。壁の外という環境が悪いのか、理由は不明だ。
できるだけ早くそのっちや東郷さんに会わせたいが、この状態ではかえって怒りを買うだけかもしれない。できるだけ早く四国の病院へ移して意識が回復するのを待ちたい。
さて、と。俺は壁の外から四国へと潜入した強化版人間型星屑に視界と意識を共有させる。
人間の世界の名前では
長門とか陸奥とか大和という戦艦関連の苗字や名前だと東郷さんが変に食いついて興味持たれそうだし、同じ理由で歴史上の人物関連の名前も当然NG。
山田太郎という没個性だけど個性的な名前にするわけにもいかず、図書室を訪れ苗字図鑑から適当に丹羽という西暦時代に愛知県に多かった苗字と姓名判断辞典から明吾という名前を付けた。
後に勇者となる
風先輩が大赦潰すって暴走した理由の本命が樹ちゃんだからなぁ。友奈、東郷さん、夏凛の2年生組は同じクラスだが、彼女だけ1年生で1人だ。
もし満開の代償で声を失った彼女のそばに常に支えてくれる存在がいたとしたら、状況はまた変わっていたかもしれない。
そう思って2年生ではなく、あえて1年生として編入したのだ。
はぁ~、かわいいな樹ちゃん。さすが風先輩が自慢する妹だけはあるよ。
おっと、あまり見ないようにしないとな。目立たぬよう目立たぬように。
丹羽明吾の顔は強化版人間型星屑の特徴として、中性的だ。まあ、本来は無性なのでそのままなのだが。
男ということで通常の人間型星屑よりやや筋肉質にし、胸部は薄くした。下のほう? 作らなかったよ面倒だし。使う予定もないしね。
人間型星屑の特徴として髪と眉は真っ白なので、市販の毛染めで黒髪に染めた。1度染めればバーテックスの身体は不変なのでこれ以降染め直したり散髪に行く必要はない。
ただ、不変というのもいいことばかりではなかった。成長期の人間がいる中学校ではいつまでも変わらない容姿というのは怪しまれるだろう。
それを避けるために定期的に壁の外へと戻り、身長を伸ばしたり成長させたりとアップデートをする必要がある。
それとこの身体には四国へ入るために勇者の力をコーティングしたのとは別に、強化版精霊型星屑を身体に宿していた。
この精霊は人型で、英霊碑の欠片のほかに英霊碑を得るために四国に侵入した銀ちゃんの腕を使った特殊な個体だ。いざという時役に立ってくれるだろう。
さぁ、準備はこの1年半、壁の外で全部してきた。後は待つだけだ。
勇者部が勇者として戦う最初の日、対ヴァルゴ戦の時を。
わすゆルート天の神(百合好き)「なんで男が出てくるんですかヤダー!」
(+皿+)「俺は百合男子だ。百合好きとして少女たちが愛をはぐくむのを見守り、無償の愛を注ぐのが本分。自分が女になりそれに混ざるのとはちがうんだよ」
天の神(百合好き)「わかるけど、わかるけどヤダー! だったら女になって無償の愛を注げばいいじゃない!」
(+皿+)「そこは性癖の差かな、俺、男として百合が好きだし。女にTSしても百合好きである自信はあるけど、それは多分今の百合好きとは違う形になってしまうと思う」
天の神(百合好き)「なるほど…深いな」
(+皿+)「自分の性癖を貫くとき、他の人から批判されることを恐れてはいけない。葛藤は常に己のうちに抱え、本当にそれでいいのか問い続けなければいけないんだ」
天の神(百合好き)「我も、いつかそうなれるか?」
(+皿+)「なっているさ。もうすでに! あなたは女の子になって無償の愛を注ぎ、見守りたいという性癖をすでに持っているじゃないか」
天の神(百合好き)「お、、おう、おうおうおう(感激のあまり嗚咽)」
神樹「まあまあ、どうせみんな最後には我のお嫁さんになって仲良く暮らすんだからいいじゃないか」
天の神(百合好き)「は?(ガチギレ)」
(+皿+)「ついに正体表したなロリコンクソウッド」
神樹「え? なんでキレられてるの? それが1番幸せになれる方法なのに」