お昼代契約ランチちゃん   作:昼飯用

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花言葉はマイナスイメージの方で


23.グラウンドの女郎花

保健室を色々と漁った証拠を隠滅した後。久城に案内され、俺達は昇降口までやってきた。

昇降口からはグラウンドの方を一望出来る。見てみれば、グラウンド中央付近に陸上部の部員が集まっていた。

集まった部員の前で何か話をしている中年の男性が一人。恐らくあれが陸上部の顧問だろう。

休日のこの時間帯にグラウンドを見るのも久しぶりだ。もしかしたら、昇降口から見るのは初めてからもしれない。

ランが俺の方を見た。……そっと距離を縮められ、左手の小指を摘ままれた。視線だけで何用だと問えば、ランは「いいえ」とだけ答える。それ以上問う気も、答える気も、お互い無かった。

心配そうなその表情を見れば、何かしらの理由があるのは分かる。ランは俺に無駄に触れたりはしない。

 

「それで、心当たりがある部員は誰だ」

「こっちから行かなくても、向こうから来るよ。もう可愛くてさ、食べちゃいたいね」

 

久城はうっとりとした様子を気取っているが、実際はそんな余裕が無いのは目を見れば分かる。流石に目を泳がせてはいないが、どこか忙し気にグラウンドの方を確認していた。

久城の中では飽くまで噂でしかない筈なのに、こうも彼女を動揺させる存在とは一体誰なんだろうか。

しかしそんな風に落ち着かない様子で近くに居られるのも、こちらが落ち着かない。事実ランはどうにかして声を掛けようと頑張っているが、人見知りが邪魔して話し掛けられないでいる。

仕方がない。何かしらの話をして気を紛らわす事にしよう。

 

「久城が現役中にやってた種目は何なんだ?」

「うん? 短距離走だね。大会じゃあ大した記録は残せなかったけど、一応部内では二番目に速かったよ」

 

この学園の陸上部がどれぐらいのレベルかは知らないが、部内二番目ならかなり足が速いのだろう。

 

「凄いじゃないか」

 

素直な感想を告げると、久城は意外そうに俺を見る。深く考えなくても失礼な事を考えられてるのは丸分かりだった。

まぁ、普段の行いからしてそういった感想を抱かれても仕方がない。久城と話してる時にも胡散臭さが滲み出ていたのだろう。ここは普段からランや桜に散々言われてきた『デリカシー』を考えて、気付かないふりをしよう。ランに溜息を吐かれるのも何か嫌だ。

 

「あんたって、そうやって素直に人を褒めたりもするんだね」

「もっと言葉を選ばなくていいんだぜ。『する』の部分を『出来る』にしたって怒らない」

 

俺が黙っていたのに態々向こうから言ってきた。

ははぁん、これが月島が言っていた『歯に衣着せぬ物言い』か。久城のそういう堂々とした所に月島は惹かれたんだろうか。

 

「芳乃君は良くも悪くも真っ先に事実を事実として見ますから。お世辞が言えない代わりに、褒める時はしっかりはっきり褒めますよ」

 

何故か自分の事ではないのに得意気にランが補足してくる。しかし、言い方からして褒められているわけではなさそうだ。半分呆れている。

月島にとっては憧れの対象でも、ランにとっては呆れの対象。やはり、月島とランは似て非なる感性を持っているのだろう。

 

「優れてる所を言うのに遠慮が要るのか? 面倒なんだな」

「本人が気にしてる場合もあるからね。長所は見方によれば短所にもなり得るし」

 

久城の言葉に、「成程な」と俺は納得した。何がコンプレックスかは当人にしか分からない。人の感性は千差万別とはよく言ったものだ。

会話をしながら暫くグラウンドを眺めていると、どうやら顧問の話は終わったらしい。部員それぞれが頭を下げて解散を始めた。

 

「――――玲先輩!」

 

そして解散した直後。やけに無邪気な喜びが混じった声が、グラウンドの方から聞こえてきた。その声は俺には聞き覚えがある。

他の部員達はグラウンドに置いてある自分達の荷物の傍で何やらしているが、そいつだけはこちらへ向かってきていた。

距離が近付くに連れ、俺はその声の主の正体に気付いた。

 

「あいつ……」

「だから言ったでしょ? 可愛いってさ」

 

嘗てない程得意気に言ってくる久城に、『はいはい』とでも言いたげに視線を返す。道理で聞いた覚えがあるわけだ。向かってくる黒い短髪と黒い瞳は見覚えがある。月島(つきしま)志希(しき)久城(くじょう)(れい)の恋人である女生徒だった。今日は体操服ではなくジャージ姿である。

成程。さっきの久城には盛大に惚気られていたわけだ。可愛い可愛くないの程は、言うと一悶着ありそうだったので答えないでおこう。と言うか、その人の姿を自分が気に入るかどうかなんてそれこそ人次第だ。久城が可愛いと思っているのなら、久城にとっても月島にとっても、それが全てで然るべきだろう。

近付く事で久城の隣に居る俺とランが、偶々昇降口で一緒に居たわけではない事に気付いたようだ。

 

「えと、深花先輩……ですよね?」

「よう。保健室ぶりだな」

 

こそこそとランが俺の後ろに若干隠れ始めた。例によっての人見知りが発動している。左手の小指を摘ままれたままなので、俺の左手も背中へ持ってかれてしまった。

まぁ、保健室ではカーテンの裏から会話を聞いていただけだから無理もない。初対面に等しい。

月島はランの存在が気になっているようだった。俺の後ろから様子を窺うランに視線を向けている。

 

「こいつはラン。お前が保健室に来た時に休んでた、俺の連れだ」

「よ、よろしくお願いします!」

 

こうやってランを誰かに紹介するのはもう何回目だか。もう慣れたものである。

ランがやけくそ気味に挨拶をするのを聞くのも慣れた。

 

「私、二年の月島(つきしま)志希(しき)です。よろしくお願いします、ラン先輩」

 

月島も挨拶を返す。ランにしては珍しく早々と俺の背中から顔ではなく身体まで出した。お互いどことなく波長が同じなのを感じ取ったのだろうか。

久城も温かい瞳で月島の事を見守っている。何だか俺だけ薄情者だ。間違いではないが。

 

「部活お疲れ様。今日も無理しないでサポート頑張れたみたいだね」

「あ……はい。体調には、気を付けてます。心配してくれて、ありがとうございます」

 

――――今のやり取りに、僅かな違和感を感じた。

そうおかしな事ではなかった筈だ。恋人が恋人の身体を案じ、恋人が恋人の心配に礼を言っただけの事。

恋人でなくとも、親しい者同士であるならば当たり前に行われる事。俺とランだって、お互いを心配する事なんて当たり前だ。

だが、久城と月島のやり取りは、俺とランのやり取りとは違ったように思う。それはきっと、当事者である事と傍観者である事の視点の違いから来る感想ではない。

 

「それじゃあ、うちは顧問と少し話してくるから。……深花、ラン。悪いけどさ、少し話し相手になってあげて」

 

言うが早いか、久城は月島の隣をすり抜けるようにグラウンドへ降りて行く。

その横顔には取り繕っていても迷いが見える。何が原因かは知らないが、本人同士の好意とは裏腹に上手くいってはいないようだ。

保健室での二人はお互い気心知れた風に触れ合っていた。久城の心配だって素直に受けていたように見えていたのだが。

去っていく久城の背中を月島は見送っている。その表情も久城同様に迷いが見えた。

 

「喘息は落ち着いたか?」

 

まぁ、これは確認しておいた方がいいだろう。デリケートな話ではあるが、あの場に居た人間としては気になる所だ。

月島は久城へ向けていた意識をこちらに向けてくれた。ぺこり、と深く頭を下げてくる。

 

「その節はお世話になりました。本当に、ありがとうございます」

「俺は本当に何もしてない。お前が持病をしっかり管理しようと吸入薬を持ってたから、大事にならなかったんだろ」

 

実際俺は保健室の利用者の記録を残しただけだ。月島の看病は一つもしていないので、礼を言われる理由が無い。

 

「そんな事ないですよ。深花先輩が居てくれたおかげで、お母さんが来るまでお話が出来ましたから」

「息苦しい相手に会話をさせてる時点で、迷惑なだけだと思うんだが」

「それこそ、そうでもないです。話し掛けたのは私ですし、深花先輩が私に合わせて話してくれてたのを感じてました。苦しいだけの時間って、凄く不安ですから。深花先輩とお話し出来て気が紛れました」

 

確かに気は遣ったが、真面に息も出来ないような相手に対しては雑な対応の部類に入っていたと思うのだが。

それでも常識的になりきれない俺の対応が月島の助けになったのなら、悪い事ではないのだろう。

 

「それで、喘息の方はもう大丈夫なんですか……?」

 

ランが心底心配そうに訊いていた。傍から見て呼吸が出来ないと言われれば、そういう風に心配するのが普通だろう。俺がおかしいだけだ。

月島は両手を左右に振って、苦笑いで答える。

 

「喘息は一度収まったらもう大丈夫ってわけでもないんです。炎症が収まるまでは不安定な状態が続きますから」

 

どうやら色々と苦労があるようだ。持病というのは本人にしか分からない問題が付き纏うのだろう。そして、そういう自分だけの問題を中途半端に他人に干渉されるのも苦痛の筈だ。

特に深い関わりも無い俺達二人に、そういった心配をさせたくはないのだろう。何でもないように月島は笑う。

 

「でも、ラン先輩みたいに倒れてしまう程でもないので……あれ?」

 

自らの発言に首を傾げる月島自身が、動かぬ証拠だった。

ランはくいくいと俺の小指を引っ張ってくるので、小さく頷いて肯定する。

月島はランが保健室で休んでいた事は知っていても、休んだ理由までは知らない。ランが倒れた事を知っているのは、亡者の学園で魔力切れによって競争中に転んだランを見ていたスプリンターだけ。

こうしてこっち側で亡者の学園の影響を見るのも久しぶりだ。

――――確定した。スプリンターは月島(つきしま)志希(しき)の魂が反転した姿だ。

 

「そうなんだよ。こいつ、燃費悪いからさ」

「なっ、逆ですよ逆! あたし、すっごく燃費いいですから!」

「……燃費じゃないだろ、お前の凄い所は」

 

何しろ普通にしていればお昼代一つだけで一日中活動出来る。魔力以外の対価で契約する対象としては破格の魔力変換効率だ。

どれだけお昼代に掛ける想いがあるのか。残念ながら、俺には計り知れない。

 

「仲がいいんですね」

 

ランが掴んだままぶんぶんと腕を振ってくるおかげで折れそうになる小指を庇っていると、月島が俺達をそう評した。

その表情はどこかで見た事がある。……あぁ、そうだ。さっき保健室で久城が同じ顔をしていた。自分達には無い何かを想う、理由の分からない羨望の表情。

スプリンターの足の遅さとスタミナの無さの説明は付いた。喘息で真面に走り込んだ事など無いのだろうから、基礎が出来てなくて当たり前だ。

だが、それはスプリンターが男である必要は無い。反転が可能な事と、反転させる事は別の話だ。こいつが男になりたいと願う程の、願望の理由を探らなくてはならないのだろう。

 

「お前と久城には負けるけどな。正真正銘の恋人じゃないか」

「うぇ……!?」

 

俺の言葉に、びくりと月島は震えた。

俺とランを見る目は見開かれ、怯懦を感じさせる程弱々しく揺れる。明らかに怯えられていた。

何故俺達に対してそんな感情を抱くのかと考えたのだが、思い当たる節が一つあった。

 

「あぁ、久城から聞いたんだ。別に偏見とか無いから安心しろ。別に月島が誰を好きでも俺には関係ないしな」

「あ、あたしは少し吃驚しちゃいましたけど……。でも、志希さんの気持ちを否定するつもりはありません。と言うより、芳乃君はもう少し言葉を選びましょう?」

「選んだろ。ちゃんと『どうでもいい』って言わなかったぞ」

 

小指を摘まむ力が強くなった。どうやら俺は怒られているらしい。

これ以上言葉を選びようが無かったのだが、一応謝った方がいいだろうか。

そう思って月島へ何かしらの謝罪の言葉を伝えようとしたのだが、月島は怯えた態度から一転して目を輝かせている。

 

「やっぱり、仲がいいんですね……!」

 

きらきらと輝く目を見て、俺は思い出した。そういえば月島は狂人か馬鹿者のどちらかだった。

ランも照れていいのか引いていいのか分からず、苦笑いでお茶を濁している。

 

「お互い遠慮無く言い合える関係って、信頼し合っている証拠みたいで憧れます」

「信頼し合ってるのは否定しない。お互いに必要な相手だしな」

 

いい加減強く摘ままれていると痛いので、小指を放してもらいながら答える。

ランは俺が居なければ事件の真相には辿り着けない。俺はランが居なければ七不思議達を解放出来ない。

生きている人間が誰一人犠牲にならない事件の解決には、俺達はお互いが必要不可欠だ。非日常の中で結ばれた信頼であるが故に普通の信頼であるとは言えないかもしれないが、それでも俺達の間には信頼はあった。

日頃の行いのせいで俺がランの方から信用されていないのは残念だが。

 

「……私と玲先輩も、そんな風になれたらなぁ」

 

きらついた瞳はどこへやら、月島からは再び羨望の情を感じた。

俺とランの何を羨ましがっているのかは理解出来ないが、これだけの執着を見せる点が何の問題を持たない筈もない。

ランに対して目配せをすると、はっとした表情で頷いた。そんなにはっきりと反応されると俺の目配せが台無しである。

 

「えっと、良かったら色々とお二人の仲を聞かせてもらえませんか?」

「私と玲先輩の仲、ですか?」

 

運良く月島には俺とランのやり取りは不審がられなかった。

そしてそのままランの提案に反応してくれた。いきなり過ぎる提案に多少驚いている事が気掛かりだが。

 

「さっきの反応から見るに、久城との関係は周りに知らせてないんだろ。何か悩みとかあれば、口外はしないから言ってみろ。そもそも、言いふらすような友達なんて居ないけどな」

 

さらっとフォローをしてみるが、こっちの方がよっぽど胡散臭かった。だが、月島からの俺の評価を鑑みるとこうするのが適切だと感じた。

保健室でのやり取りをあれだけ都合のいいように解釈するような奴だ。多少の言葉選びは必要だろうが、根本的に意見を取り繕う必要はないだろう。

……実際、それは正解だったようだ。

 

「そうですね……じゃあ、少し聞いてほしい事があるんです」

 

月島は深呼吸をするようにゆっくりと告げる。緊張を堪えているのが丸分かりで、まるで懺悔をする信者の様だ。

 

「深花先輩なら、きっと素直な意見を聞かせてくれると思いますから」

 

ランについてのコメントが無いのは、ついさっき出会ったばかりだからだろう。だが、こうして会ったばかりのランが居ても話してくれる。お互いの波長が何となく似ているのを感じているのだろう。

相性がいいのであれば自ずと口も軽くなってくれる。今回は俺の存在がきっかけにはなったが、やはりランの存在が話を広げてくれる筈だ。

 

「その……女の子同士って、どう思いますか?」

「……別に女同士の時点で俺に関係な――――ごふっ」

「恋の形は人それぞれだと思います……なんて、当たり障りがない答えですかね」

 

脇腹を思いっきり叩かれて発言を中断させられ、代わりにランが答えた。素直な意見を聞かせてほしそうだったから言おうとしたのだが、ラン的には良くないようだ。

月島はランの意見に「ありがとうございます」と頭を下げた。ランとしては当たり障りのない答えでも、月島にとっては貴重な意見だったのだろう。上げた表情からは緊張が少しだけ消え、表情筋が緩んでいた。

……理由は何となく想像出来る。俺は自分に関係が無いので特に感想は抱かないが、ランは同性同士の恋愛に驚いていた。それはランにとって驚きが強い内容だったからだ。

だが、大抵の人間は違う感想を抱くのだろう。表向きではランと同じように言うのかもしれない。頭では俺と同じように考えるのかもしれない。

……だがきっと、心のどこかで少しは思うのだ。『同性同士なんてありえない』と。

その染みは上辺だけの言葉に滲み、相手へ届けられる。そして相手は知るのだろう。『自分の恋愛は、世間では異常と認識されるのだ』と。

 

「言っておくけど、ランはこういう時に嘘は吐かない。信用していいぞ」

「そういう言葉が白々しく感じさせるんですけれど……でも、本当ですよ。志希さんと玲さんの関係を、あたしは否定しません」

「……優しいんですね、先輩達は」

 

ランはともかく、俺を『優しい』と評するのは中々狂っている。その評価を否定しても一向に譲らない事は、俺の隣に居る存在が散々教えてくれたので何も言わないが。

だが、今の言葉で月島が何を悩んでいるのかは分かった。後はスプリンターがグラウンドで走っている理由を探ろう。

 

「マネージャーをしているのは、玲さんの為なんですか?」

 

ランが訊いてみれば、月島は顔を赤らめながら頷く。

 

「……はい。陸上をする玲先輩の力になりたくて」

 

それは建前である事は、スプリンターを知っている俺とランにだけ分かった。

きっと本人も気付いていない走りたい願望と、そう願う理由が存在している。それをスプリンターが亡者の学園で叶えているのだ。反転した魂には身体の都合などないのだから、喘息に縛られず思う存分走る事が出来る。

スプリンターが走っている理由は分かった。だが、走りたい理由は俺には分からない。

ランはここから、どうやって月島の事を探っていくつもりだろうか。

 

「――――深花、ちょっと」

 

これからの話の展開を思案していると、突然グラウンドの方から俺を呼ぶ声がする。

声の主は久城だ。視線を向ければ、自らの方へ手招きしていた。そっちに来いというわけか。

ランの方を見ると、自信満々で「どうぞどうぞ」と俺の背中を押してきた。頼もしくなったものだ。人見知りは大丈夫だろうか。

問題は月島の方だろうか。恋人がいきなり俺だけを呼んでいたらいい気はしないだろう。

 

「悪いな。久城に少し借りられてくる」

「いえ。……その、玲先輩には『ラン先輩ともう少し話してます』と伝えてくれますか?」

 

一応気にしてはいなさそうだが、実際の所どうかは分からない。

ランが情報を引き出すのに都合がいい揺らぎが生まれる事を願って、俺は久城の方へ歩いていった。




人物メモ

深花(しんか)芳乃(よしの)
魔術師。
月島に対しては気を遣わない方が良さそうなので言葉だけ選んだのだが、それでもまだ足りないらしい。

ランチ
昼飯代で契約した少女。
凄いのは燃費ではなく魔力変換効率。
月島とは中々相性が良さげ――――マスターはあたしの保護者ですか。

月島(つきしま)志希(しき)
喘息が持病の二年生の女生徒。“走り続けるスプリンター”は彼女の魂が反転した姿。
陸上部のマネージャーをしており、久城の為に始めたらしい。
俺とランを見てどこか羨ましそうにしていた。
恐らく自らの性別にコンプレックスがあるのだろう。
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