放課後になった。昨日だったら人払いをして空き教室で夜まで眠り転げていたのだが、今日は残念ながらそうはいかない。
秋月さんが調べてくれた情報。この学園の、何個か足りない七不思議。それを調べないといけない。
だが、その前に空き教室に行くのは変わらない。放課後に調査があると言っても、亡者の学園を調べないわけじゃない。亡者の学園での安全地帯は作っておく必要がある。
なので俺とランは空き教室に居るわけだが、明日の昼飯代で契約した精霊は俺が今後の方針を説明する前に興奮した様子で口を開く。
「マスター! あたし、気付いてしまったんです!」
「……一応聞こう。何をだ」
とんでもないどや顔に、頭痛を覚える。椅子に座りながら思わず眉間を揉んだ。
ランの勘は時折鋭いから無駄な事じゃないんだろうが、多分必要な事でもないんだろう。
俺の辟易した様子は完全に無視して、ランは気付いた事を得意気に語り始める。
「順序がおかしいんですよ! 家庭科室、図書室、グラウンドの三ヶ所に七不思議があるのは分かりました。でもそもそも、それは亡者の学園での出来事じゃないですか!」
「そうだな。それで?」
「亡者の学園は“結界”で外界とは断絶されているんですよね? なのにどうしてこっち側で七不思議として語られているんですか!?」
成程。それが気になったのか。
気持ちは分からなくはない。俺とランはこの学園に滞在し続ける事で時間の歪み――ランが言うにはロスタイムに突入し、亡者の学園に潜入している。
俺がランを召喚した日に学園の敷地外から見た校舎は、まったく異常が無かった。外からでも観測を出来るのなら、“月に笑む少女”……だったか。そいつぐらい発見したっておかしくない。
観測出来ない筈の亡者の学園の出来事が、こちら側で観測出来てしまっている。まったくの矛盾だが、仮説はある。
「きっとそれぞれの場所は、校舎の中でも特別なんだ。特別時間の歪みが凄いのかもしれない。そのせいで世界の帳尻合わせが終わった後でもほんの僅かに歪みを残し、亡者の学園が始まる前の夜に校舎内に居た誰かに、時折残像として観測された。こんな所だろ」
残業していた職員。部活を遅くまで頑張っていた生徒。見回りをしていた警備員。観測者の候補は履いて捨てる程いる。
「分かったか?」と視線で問うてみれば、ランは変わらずどや顔のまま首を横に振った。
「相変わらずマスターの説明は長過ぎて分かりません!」
「……だろうな。もういいや。細かい事考えるの止めようぜ。どうせ今のも仮説だしな」
何かしらの理由があるのは間違いないが、今は正しい事は分からない。
歪みが凄いからなのか、それとも亡者の学園を創った人間の個人的な理由があるのか。それはこれから調べていく事だ。
だから先ずは、その為の方針だ。
「今から家庭科室、図書室、グラウンドを回る。まだ夜じゃないが、そもそも毎日毎日残像が残っている保証もない。行くだけ行って、特に何もなきゃ時間帯を変えてみる。調査は地道に、一歩ずつ。可能性を一つ一つ潰すのが基本らしいぜ」
秋月さんの教えだ。その為に何をしたのかは記憶に無い。多分途方もない何かをさせられたせいで、記憶の摩耗があったのだろう。
多分、細かく憶えてたら頭が焼き切れそうになる事があったに違いない。
「さて、そこに何があるのか、何もないのか。パンドラの箱ですらない、宝探しの始まりさ」
「マスターってやっぱり思春期終わってないですよね?」
「だから終わってねえから! ……ラン、お前実体化していいぞ」
「え? いいんですか?」
ランは基本霊体だ。それが一番消費が少ない状態であり、精霊であるランにとって自然な状態である。
実体を持つ為にはランが気合いを入れる必要がある。当然魔力の消耗が激しいので推奨はしていない。
そこまでして俺がランに実体を持ってもらう理由は一つしかない。
「お前霊体のままだと俺以外とコミュニケーション取れないからな。制服になっておくのを忘れるなよ」
「……マスター一人じゃ駄目なんですか?」
「お前、俺の普段の学生生活を憶えていないのか?」
忌々しげに言えば、やたらと納得した様子で手を叩かれた。
「マスターが基本的にあたしに対する態度で誰とでも接しているのなら、重要な情報が得られる程良好な関係は築けなさそうですよねぇ」
「うるせえ。これでも真面になったんだよ。多少砕けた方が親しみやすいらしいぜ」
「砕け過ぎて粉々ですけどねー。しかし、そういう事なら分かりました! 気合いを入れます!」
地面に着地したランが、ゆっくりと目を瞑ってそのまま数秒。そして勢い良く開眼すると同時にランの身体が一瞬輝いて制服を纏う。
「気合い、入れました!」
契約で繋がっている俺には分かる。今、魔力で構成されているランの肉体は実体を得ている。
魔力に実体を持たせるには複雑な手順が必要なんだが、こんな簡単にやってのけるのは流石と言うべきだろうか。気合いを入れただけでやってのけるなんて、世の魔術師が知れば、発狂しかねない話だ。
今までとは身体の感覚が違うのか、ランは自らの身体をぺたぺたと触っていた。
「おや、浮けなくなってます……体重という概念が適応されたんですかね」
「くっついてくんなよ。今までは質量を感じなかったらいいけど、重いのは嫌だ」
「女の子に向かってデリカシーゼロですね……」
よく言われた。どうやらそこは直っていないらしい。
椅子から立ち上がり、ランを促す。扉を開けて廊下に出れば調査の開始だ。
「先ずは家庭科室からだな。夜巡った順でいいだろ」
「その辺りは適当なんですね」
「正解が分からなければ悩むだけ無駄だ。無い頭使うと気が狂うぜ。考えないのが正解な時もある」
放課後から少し間を置いたおかげか、校舎内に残っている生徒は疎らだった。
最後に回る予定のグラウンドや体育館、音楽室等の部活に使う場所には生徒が集まっているだろうが、校内の移動で人とあまり会わないのは都合がいい。
「……そういえば、マスター。私ってこの学園の生徒じゃないんですけれど……大丈夫なんですかね?」
「大丈夫だろ。学園の生徒を全員憶えている人間なんかいるわけない。まぁ見覚えが無い生徒が居ると怪しまれる可能性はあるかもしれないけど、別にその辺りは何とでもなるさ。洗脳、暗示、記憶改竄、どれが好みだ?」
「一番平和な選択肢でお願いします……」
「残念。全部一緒だよ」
「……なるべく怪しまれないようにしますね」
まぁ、それがベストである事は間違いが無い。
ランのアドリブ力には全く期待が出来ないが、上手く行くなら行った方がいい。
「俺の事はマスターって呼ぶなよ。もうそれが既に怪しい」
「何て呼べばいいですか? ……
「何でフルネームなんだ。お前こそ思春期終わってないんじゃないのか?」
「じゃあ、芳乃君でいいですか?」
『私と芳乃君の名前が入ってるじゃないですか。選ぶなら断然ソメイヨシノですよね』。
不意に呼ばれた名前が、脳にノイズが走らせる。一体そんな風に呼ばれたのは何時ぶりか。
最近のような、遠い昔のような。思い出せないのは、きっと時間のせいじゃない。
「……好きにしろ」
どうにか返事をする。忘れたんじゃない。はっきりと思い出せないだけだ。
ランは「了解です」と満足気にウィンクをする。それを受け取って俺達は家庭科室へ向かった。
教室棟の三階であるここから、特別棟の一階の端まで。そこに向かうまでの移動中の渡り廊下。亡者の学園と同じく、ランは足を止めた。
「桜……咲いてませんね」
「当たり前だろ。今は九月だぞ。見るには半年遅いか、半年早いぜ」
中庭を覗くランを引っ張って、先を促す。確かに重量の概念が適応されている。簡単には引っ張れなかった。
「……慰霊塔は、そのままなんですね」
「気になるのか」
「はい。何となくですけれど……」
ランの態度ははっきりとはしなかった。ラン自身にも理由は分からない、文字通りの何となくなのだろう。
ランにもはっきり分からない時点で、俺にも確証は無い。
優先してやる事は出来ないが、同じ事態を調査している相手の疑問を放っておく程の事でもない。
「……時間がある時に連れて行ってやる。今は家庭科室が優先だ。行くぞ」
「あ、はい。そうですね。……あれ?」
「……今度は何だ」
歩き始めたランが再び何かを疑問に思った。
記憶を穿り返すように指でこめかみを叩いて、何度目かのそれで思い出したようだ。
「慰霊塔の周りにある桜……亡者の学園でも一本だけ咲いていなかったような?」
よく憶えているな。桜が咲き誇るインパクトで見落としていたと思っていた。
「こっちでもあの一本だけ、今年は咲かなかった。去年は咲いていたのにな。あれだけ桜の種類が違うから、特別何かに弱かったのかもしれない」
「……枯れてしまったんでしょうか」
「枯れてない。開花をしていないだけだ。……ほら、そんな事より着いたぞ」
家庭科室の前まで辿り着いた。当然だが、中から何かしらの圧を感じたりなんかしない。
至って普通の学園だ。夜になれば亡者が登校してくるなんて信じられない。
鍵だって掛かってない。放課後には必ず使う人間が居ると知っている。
「邪魔するぞ」
一応ノックをしてから扉を開ける。
「マナーが……一応、ある……」と後方で感心していたランには何も言わない。
中は当然普通の作りだった。九つ並んだ小さなキッチンに、教師用の大きなキッチン。包丁差しにジャックナイフなんて物騒な物は刺さっていない。
「あら……?」
女生徒が一人だけ、ぽつんと存在していた。丁度、亡者の学園でジャックナイフが座っていた場所だ。
髪は肩口までの焦げ茶色。髪と同じ色の温厚そうな瞳。およそジャックナイフとは正反対だ。
「放課後に来るなんて珍しいね。どうしたの? 家庭科室に用事?」
部屋の中央まで移動したこちらを見た女生徒は、不思議そうに問い掛けてくる。いきなり入室した俺達を訝しむ様子がないのは助かる。
とりあえず自己紹介をした方がいいか。怪しまれないに越した事はないだろう。
「俺は
「よ、よろしくお願いしますねー」
ランは緊張しているが、人見知りが発動したわけではないようだ。この女生徒の雰囲気が柔らかいからだろう。
一方、嘘混じりの自己紹介を受けた女生徒は困った風に笑っていた。何かおかしな事を言っただろうか。
「私は
俺にはよろしくしてくれないのは何故だろうか、なんて考える前に、物凄く言いにくそうに三葉は続ける。
「……深花君と私、クラスメイトなんだけど。それも、一年生と二年生の時からずっと。憶えてる?」
「マス……芳乃君、まさか」
「……悪い」
ランが横目に伝えてくる『嘘だろお前』みたいな念を受け止める事すら出来なかった。
普通に謝罪するしかなかった。間違いなく問題があるのは俺だ。
三葉は苦笑いしながら、「私目立たないから、仕方ないわよ」とフォローしてくれた。心苦しい。
そういえば、確かにクラスに居た気がする。一年か二年かははっきりとしないが、今年ではない確信がある。三葉の言う通り、入学当時から同じクラスなのだろう。と言うか教室で孤独なのは俺の方である。
折角の仮面も、使う機会が無ければ宝の持ち腐れだ。
「それで、家庭科室に何の用かしら? 二人は三年だし、部活動見学ってわけでもないんでしょう?」
「部活動?」
「ここは家庭科部の活動場所なんだ。専ら料理とかお菓子とか作ってたらしい。……見た感じ、今は活動してないみたいだな」
『料理』や『お菓子』という単語が出た瞬間に涎を垂らし、『活動してない』と聞いた瞬間に涎を引っ込めたランを、俺は見逃さなかった。
「一年の頃、同学年の仲間と寄り合って作ったの。新入部員も入らなくて、今年の夏休み前には皆辞めちゃったから、もう正式な部活じゃないんだけれどね。……あ、そうだ」
当時を思い出したのか、照れくさそうに笑って三葉は立ち上がった。
よく見ると手元には林檎の入った籠を持っていた。……どっかで見た光景だ。
「今日、お世話になってた顧問の先生から林檎を貰ったの。一人で食べるには少し多くて、持ち帰ろうかなって思ったんだけど。お客さんが来たなら丁度いいかなって」
キッチンの一つに寄った三葉は、包丁差しから包丁を一つ抜いて洗い始めた。
特に断る必要も無いので、ご相伴に与ろう。と言うか、やっぱり食べ物が出てくる事に気付いたランが、もう涎だらだらで断る選択肢が無かった。どんだけ林檎好きなんだこいつ。
誘われるようにキッチンに向かったランを追って、俺もキッチンの椅子に座る。
「林檎、林檎……!」
「ふふ、ランちゃんったら林檎気に入ったのね……あら?」
「はい、以前食べた林檎が美味しくて!」
三葉が何か引っ掛かる事を言った気がするのだが、ランが返事をした事により流されてしまった。
再び何か言うかもしれない。問い詰めなくてもいいが、憶えておこう。
「それで、二人は何で家庭科室に? 特に二人が用事があるとは思えないんだけど……」
「七不思議を調べに来たんです。家庭科室が七不思議の舞台の内の一つだったので」
器用に林檎の皮を剥き始めた三葉の問いにランが答える。
ランがこうして頑張ってくれれば、俺が話す必要も無くなる。今回は偶々クラスメイトだったので助かったが、いきなり乱入してきた挙句こんな粗暴な感じで接したら誰もが警戒するだろう。向こう側のアリスの様に怯えられるのが目に見えている。
亡者の学園は相手も大概おかしな奴等なのであまり問題は無いが、こちら側で順当に調査を進める為には、ランは必要なのだ。
「七不思議……そういえば、最近よく聞くようになったかも」
俺は全然聞いた事なかったのだが、そもそもほぼ誰とも話してなかった。
とりあえず、学生間のコミュニティでは、七不思議は一定以上の濃度の噂話になっているのは間違いないようだ。
「最近、ですか。何時からですか?」
皿の上に積もっていく繋がった林檎の皮に釣られながら、ランは顔を動かしている。
「えーっと……夏休み明け、からかしら? そもそも、どうして調べようと思ったの?」
「ランがオカルト好きで調査したいんだとさ。俺はその付き添いだ」
ランが異議を申し立てたそうにこちらを見てきたが、知らないふりをしておこう。
調査をするって意味じゃ嘘を吐いてるわけじゃない。
「そうなのね。あ、林檎剥けたわよ」
キッチンから出した紙皿に、皮を剥いた林檎を切って置いてくれる。
随分と綺麗に剥かれている。剥かれた皮には実が殆ど付いていなかった。
「いただきます!」と言って案の定機能停止してしまったランを放っておいて、話を続ける。
この仮面で一体どこまでいけるだろうか。あいつを信じるしかなかった。
「家庭科室での七不思議は、“林檎を剥く少女”。内容は知ってるか?」
「ええ。怖い話だと思うけれど、どうしてだか嫌いになれないのよね。私が入学してからずっと、放課後は家庭科室に居たからかしら? でも、おかしな事が起きた事もなかったし、所詮噂話よね」
「ま、七不思議なんてそんなもんだろ。別に家庭科室におかしな何かもないしな」
いきなり当たりを引けるとも思っていない。何かヒントがあれば儲けもの程度の感覚だ。
――――まぁ、それでも随分と儲けさせてもらったが。これだけじゃ確証は得られないが、図書室とグラウンドを回り終わる頃にははっきりするだろう。
一人で林檎を食べまくっているランを放っておいて、俺も林檎を一つ頂く。ここまで見事に剥かれた林檎は見た事が無い。普通に綺麗だった。
「さっき剥くの見てたけど、手際良いな。慣れてるのがよく分かる」
「……そう、かしら」
三葉の反応が悪い。俺としては素直に称賛したつもりだったのだが、何か気に障る事を言ってしまっただろうか。
謝る為に口を開こうとしたその瞬間、ドアが開く音が聞こえた。音がした方へ振り向くと、眼鏡を掛けた男子生徒が一人立っていた。
「あ、
三葉の慣れた風な様子を見るに、どうやら普段から家庭科室に来る間柄の様だ。
晴と呼ばれた男子生徒も、気慣れた様子でこちらへ向かってくる。
近付いてきたおかげで分かったが、上履きの色からして二年だった。背丈は俺と同程度。三葉の様に温厚な印象を受ける。
「恵理ちゃん。今は部活の休憩時間だから、ちょっと来ちゃった……お二人は、恵理ちゃんの友達ですか?」
先輩後輩を無視して名前で呼び合う仲でもあるようだ。幼馴染か何かだろうか。
名乗ろうと思ったが、それより先に三葉が紹介してくれた。
「深花君とランちゃんよ。深花君とはクラスメイトなの」
「俺、
「改めて、俺は
「そうなんですか。その林檎、恵理ちゃんが剥いたんですよね」
長い付き合いらしく、山中は確信を持って確認してきた。
頷くと、何かに火を点けてしまったのか自慢気に語ってくる。
「恵理ちゃん、子供の頃から料理上手なんです。包丁使うのもとても上手で、見てて安心出来ます」
自慢気どころか、唯の幼馴染の自慢話だった。
誰かが誰かの事を自慢気に話す様子を、久しぶりに見た気がした。
そんな自慢対象の三葉は、笑顔ではあるものの、その色は純粋な喜びではなかった。
「……そうかしら。ありがとう」
笑顔を隠れ蓑に、三葉の様子が仄かに沈んでしまった。明らかに褒められているのに、何か嫌な事でもあるんだろうか。
まぁ、それはそれ。俺達が干渉する事じゃない。個人的な問題に突っ込んでいい事なんか一つもないし、当人もきっとそれを望んでいないだろう。
付き合いの長いのであれば、こういった事もあったに違いない。それでも上手くやってきたのだから、ここはいつも通りの関係になるように退散するに限る。
「じゃ、俺達は次があるからこれで。林檎ご馳走様。美味かった。……ラン、何時まで食べてるんだ。と言うかどんだけ食ったんだお前」
「もぐもぐ……まだ半分ぐらいです! 本当に美味しかったです。ご馳走様でした!」
とか言いながら新たに両手で林檎を掴んだランに、三葉は微笑む。
「林檎だったら買っておくから、また来てもいいわよ」
「先輩方、お疲れ様です」
見送ってくれる二人に適当に返事をする。林檎を食べているランを担いで、俺達は家庭科室から退散した。
人物メモ
俺。魔術師。
好きかどうかは知らないが、名前で呼ばれるのは久し振り。
クラスメイトの顔も憶えていなかったのが発覚してしまった。
ランチ
昼飯代で契約した精霊。理由も分からないが、慰霊塔が気になっているらしい。
林檎大好き。折角実体を持ったというのに、林檎を食べる事に夢中になり機能停止――――林檎美味しかったです!
三年生で俺のクラスメイト、らしい。現在は非公式の家庭科部。
肩口までの焦げ茶色の髪と同じ色の瞳。温厚そうな外見と女性的な口調が相まって大分大人びている感じだった。
何かしら褒められる事が嫌な様子。詳しく知る気もないけれど。
ランが林檎を気に入ったと、よく分からない事を言っていた。
三葉の幼馴染の二年生。眼鏡。
温厚そうな感じだった。背は俺と同程度。