デートアルケミスト   作:+無音+

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書き直しだよ!


第十九話 大罪

 

 

灯夜はコツコツと、硬い床を歩き周りに足音が響く。

そこはケミスト店内の地下に存在している地下。

コンクリートで固められた長い廊下を歩き、厳重に隔離されている扉を電子ロックを解除することで先にある部屋へと入る。

電子音と共に扉が重たげな音を出しながらゆっくりと開いていく。

完全に開ききると、部屋の様子が明らかとなる。

薄暗い空間には円形状のガラスポットが無数に並べられていた。

ポットの中は赤い液体に満たされその中には赤く輝く宝石が浮かんでいた。

どれもが怪しい輝きを放ち、明かりが無い室内を妖しく照らしている。

その間を歩いていき、奥にある扉を開いてさらに奥へと進んでいく。

 

扉の無い入り口を通ると先程とは打って変わりに中は、広大な広さの空間。申し訳程度の明かりと柱が並び立ち、神殿にも似た空洞。

しばらく歩くと赤黒い線で書かれた錬成陣が書かれてあるのが見えた。その中心には台座があり、上には先程の部屋にあった赤い石が幾つも置かれてあった。だが、その色は赤黒く、見ているものを震えさせる得たいの知れないモノを感じさせる。

錬成陣に近づいた灯夜は、置かれていた台座の上の赤い石を掴み取る。

そして、台座に別の物が置かれる。

それは、独りでに蒼く輝く宝石。これを造るのにかなり苦労をしたと思いながら錬成陣に向かい合う。

 

「賢者の石。……哲学者の石、天上の石、大エリクシル、赤きティンクトゥラ、第五実体。様々な呼び名があり、その形状は石であるとは限らない」

 

持っていた赤い石をばら蒔く。固い音が響き渡り石は地面に落ち、まるで生き物のように書かれている五つの円の中に転がりこむ。

 

「此処からだ」

 

ローブの裾から出された手を合わせる。乾いた音が響かせる。

 

 

 

「さあ、始めよう私の戦争(錬成)を!」

 

 

 

地に手を付く。錬成陣から凄まじい錬成光を放ち、目を焼く程の光が迸る。

円陣の赤い石……賢者の石(・・・・)は浮かび上がり、その内に秘めているエネルギーを解放する。

錬成光は、赤く輝き更に光の放出を高めていく。

中心の台座にエネルギーが集まり、蒼い宝石をその赤で染めていく。

宝石はまるで抵抗するかのように、バチバチと蒼い火花を飛ばす。

だが、時間が経つにつれ弱々しくなり遂には赤色へと犯されていく。

 

宝石は錬成をされる。

 

ナニかが錬成され始める。

 

それを見た灯夜は、口端を上げ子供の様に笑いはしゃぐ。

 

「アハハハ!ファントム、お前が何を考えているかは解らないがそう簡単に思い通りにはさせないぞ?」

 

笑い声が響き部屋の中、台座の上には赤黒く光を放ち脈動する宝石が浮かびあがっていた。

灯夜は、更に錬成を行い形状を変え液体化させてそれを台座から造ったグラスに注がれていく。

それを手に取り、何かを確かめるように見つめる。

血にも似た色。赤、朱、紅。

 

灯夜は、グラスに口を付け躊躇いもなく液体を飲み込む。

ゼリーのような感触が口から喉を通り、身体に溶け込むのを感じながら様子を見る。

直ぐに変化は起きた。

身体から赤い錬成光が走り、その身体を造り変えていく。より強く、より頑丈に。賢者の石に適応するように。

身体の内から、細胞から破壊され、また再生させられそれが幾度も行われる。

その細胞破壊され変えられていく痛みは、半身を焼き貫かれた以上の激痛がその身に襲う。

 

石が内包している力が途切れるか、身体が適応するか、取り込んだものが死ぬまでそれは続けられる。

腹を貫かれた以上の痛みが身体中に走り、立っていられずその場に倒れこむ。

 

喉の奥から溢れ出た血塊を吐き出し、賢者の石が血管を通り作り替えられていく血管がズダズダに引き裂かれ、皮膚から漏れ出た血液で着ているローブを濡らす。

激痛で叫びを上げるが、それは喉の奥から溢れ出る血で声にならなず嗚咽を漏らす。

錬成の音と床に落ちる血の音、咳き込みながら叫ぶ声が響く。

 

数分、数十分、いや数時間以上に感じられるその地獄は終わりを迎える。

身体中を走っていた錬成光は消え、部屋の中に静寂が走る。

灯夜は、ピクリとも動かず血溜まりに倒れ込んでいる。

 

「……っはぁ!……がはっ!げほ、ごほ……ぐうぅっ」

 

やっと動き出した灯夜は空気を吸い込み、止まり掛けていた心臓へと酸素を送り込んでいく。

喉に貯まった血を吐き出し、身体中に残っている痛みの感覚を慰めるように身体を手で抑えながら立ち上がる。瞳が痛むのか、思わず片目を抑える。

ふらつく足取りで確認するようにその場で錬成を行う。

いつも行っているモーションは無く、錬成時に発生する青い錬成光ではなく赤い錬成光が走り、飛び散った血痕に血だらけとなったローブを作り変え新しい物へと作り替え、最後に椅子を錬成し終えそれに座る。

 

「げほっ、……錬成は問題なく使える。それも...以前よりもスムーズに」

 

抑えていた手を離し、何度か手のひらを握り開いて感覚を確かめる。

その手は、黒く鉄のように変化していた。これは炭素変化で表皮をダイヤモンド並に硬化させていた。

そして、抑えていた瞳の奥には自分の尾を飲み込み、円形をなしている蛇の印「ウロボロスの印」が現れていた。

 

灯夜は、何を思ったのか錬成を始め、自身の周りの明かりを作り上げる。すると灯夜の後ろに影が浮かび上がる。

すると、影はまるで意思があるかのように動きその規模を広げ中からギョロっと目を開き、鋭い牙を見せ付ける。

 

「うーん、問題なく使えるな。あとこの影、リアルで見たら結構キモい」

 

自身の影にドン引きするが、影はまるでそんな灯夜を心外だ言わんばかりに目を細める。

もうここに用は無い。その場を後にしようとする。

地下から戻り、自室へと戻る際に必ず通るケミスト店内に行くと、黒執事が何故か待機していた。手にはお盆とその上に飲み物。

 

「気が利くね、ありがとう」

 

『いえ、大したことでは。自室に戻られるのなら一度シャワーを浴びることを進めます。臭いますので』

 

プラカードでそう伝えてくる黒執事に、思わず自身の臭いを嗅ぐ。

これといって臭いわけではないが、黒執事の嗅覚では臭うのだろう。

再度、礼を言って言われた通りシャワーを浴びてから自室のベットへと横になる。

直ぐに睡魔が襲い、薄れていく意識の中でこれからの事をふと思いながら睡魔へと身を任せ、眠りにつくのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ほんと、黒執事優秀。是非うちにもきてください

さて、おり主が七つの大罪の能力を手に入れました。
正直、錬成だけだとなんか味気ないと思い折角だしハガレン内の七つの大罪の力でも使ってやろうかなと

チート過ぎるとキャラを動かせなくなるんで、あんまり強化したくないなぁと今日この頃思う。

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