書記長が行く第四次聖杯戦争   作:ガチタン愛好者

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第4話~会合の後~

展開していた兵器を納め、暫しの間静寂がその場を支配する。その静寂を破ったのは

 

「ガハハハ!大した奴だ!面白い。貴様、余の臣下になる気はないか!?」

 

イスカンダルだった。それにスターリンは

 

「丁重に断らせて頂く」

 

「そうかー、残念だなー」

 

断られてもあまり悔しそうにないイスカンダル。断られるのは想定済みなのだろう。

 

「ところで、これからどうする?セイバーとランサーが一騎討ちをしているところに邪魔をしてしまったようだな。私は帰ろうか?」

 

スターリンの提案にランサーは

 

「ああ、それはありがた…………何!?」

 

いきなり叫ぶランサー。何やらマスターと口論のようだ。そして

 

「うぐっ!」

 

ランサーの体が一瞬光に包まれ

 

「ぐぬぅ、令呪を………避けろ!バーサーカー!」

 

ランサーへ令呪を以て行われた命令。それはセイバーと共闘しバーサーカーを倒せというもの。ランサーのマスターは先程の戦闘でスターリンへの警戒心を跳ね上げていた。

 

「すまない!我が主の命令だ。セイバー!私と共闘しバーサーカーを倒してくれ!」

 

グシャグシャに美しい顔を歪めてそう叫ぶランサー。無理矢理言わされているのだろう。それにセイバーは

 

「ああ、合わせよう」

 

悟った顔でそう答えた。バーサーカーは十分脅威的な相手であり、潰せるならばここで潰してしまいたかった。共闘せよという令呪が働いている以上ランサーが裏切る心配も無いだろう。

 

 

 

「ほほう、これは面白い」

 

接近戦にめっぽう弱いスターリンは門からT-34の車体だけを出して剣と槍をいなす。しかしその威力に車体は一瞬で切られてしまう。しかし

 

「フハハハハハハ!」

 

受け止める車体と攻撃する砲身をそれぞれ召喚し器用に接近戦をこなすスターリン。すると

 

「ふむ、何とかなりそうだな。どれここいらで………分かった」

 

いきなりそう呟いたスターリンは

 

「すまない。同志(マスター)から帰投命令が出た。今日はこの辺りで失礼させてもらおう」

 

するとスターリンは新しく門を開いた。その門からは

 

グォォォォォォォ!!!!

 

凄まじい吹雪。視界が白一色になりそのせいで姿を見失うセイバーとランサー。吹雪が収まるとそこには

 

「逃げられたか。申し訳ありません。主」

 

「まさか我らから逃げ切るとは。恐ろしい相手だ」

 

当然スターリンの姿はなく、凍りついた地面だけが残されていた。

 

 

 

「お帰りなさい。同志書記長。先程のはもしや……」

 

「ただいま同志(マスター)。恐らく君の想像通りだよ」

 

先程の吹雪。それは兵器では無いものの幾度もソヴィエトロシアを救ってきた最強無敵の吹雪。そう

 

「冬将軍。まさか自由に使えるとはな」

 

冬将軍。それはソヴィエトロシアが誇る最強の防御である。凄まじい寒波は生半可な装備では凍死、ちゃんとした装備でも兵士が疲弊し不利になる冬限定の味方だ。

 

「サーヴァントには効果が薄いようだがマスター相手や目眩ましには有効だ。さて、これからどうする?同志(マスター)

 

「うーむ、取り敢えず偵察に徹しよう。下手に仕掛けて漁夫の利を取られたら敵わない」

 

「漁夫の利。確か同志(マスター)の国の諺だったか。確かにそれをされるのは気に食わん。既にNKVDも放ってある。暫くはゆったり過ごすとしよう。幸いここでは私の公務は存在しない。インターネットとやらにも興味がある。知識があるだけなのと、実際に使うのとでは大違いだからな」

 

現代のサーヴァントだからだろう。随分とこの時代を謳歌するつもりの書記長であった。それを見た雁夜は

 

『インターネットがアメリカの軍事ネットワークが元になってることは言わない方がよさそうだな』

 

声には出さずそう考えた。

 

 

 

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