メリーさんの電話の都市伝説を偶然目にして、「そういえば最近都市伝説とか聞かなくなったな…」と思ってつい書いてしまった…

人気出たら連載版で書くかも?

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襖を背にしてメリーさんの電話に対応したら、襖に嫁が嵌まった件について

メリーさんの電話…

会談系都市伝説の一つで有名なそれ…

古い外国の人形、メリーを捨てた少女にその人形から電話がかかりつづけるというそれは、ラストがどうなったか解らないお話である…

 

「…で、そのメリーさんがなんで俺の家の部屋の襖に嵌まってるわけ?」

 

「…ごめんなさい…」

 

とある夜…

突然の電話に出たら

 

「あたしメリーさん。今ゴミ捨て場にいるの…」

 

と、電話がかかり悪戯か?と思って切ったらすぐまたかかって来たのだ…

 

「あたしメリーさん。今タバコ屋さんの角にいるの…」

 

「人違いです」

 

少し怒りながら切ってもまたかかる

 

それを繰り返していくうちに「あたしメリーさん。今あなたの家の前にいるの」という電話がかかった瞬間…

 

キレてしまった

 

「悪戯する暇あんなら別のことやりやがれ!!こっちは明日休みだからお酒飲んでんだよ!!週に一回の楽しみを邪魔すんな!!」

 

そう叫んだ後に電話を切ると、「イライラするな…」とお酒を飲む気を無くしてもう寝よう…

襖を背にしながらそう思ったらまたもや電話が…

 

「…何や」(怒)

 

青筋を立てながら電話に出ると

 

「あたしメリーさん。今 あなたの後ろに”っ!?」

 

-ガタンッ!!

 

という音と共に後ろに人の気配を感じて後ろを向くと…

 

「…た、助けて…」

 

…襖に、高校生位の少女が嵌まっていたのだった…

 

_____________

 

「えっと、説明するので助けてください…」

 

ぷらーんと襖に体をぶら下げながらたのむ少女を見る…

ロリータファッションに身を包んでいるそれは、一般的には美少女と言われるものだろう…

 

服に包まれていても自己主張の激しい双丘が潰れていて目に毒である…

 

「…取り敢えず、何しに来たか教えて貰ってからだ」

 

それに対して冷静に返す…

決して潰れている双丘をもう暫く見たいとかではない…

 

「…私の右ポケットの中のものを取って下さい…」

 

「?」

 

-右ポケット?

 

疑問に思いながらも言われたとおりに右ポケットに手を突っ込み、取り出すとそこにあったのは…

 

「…社員証?」

 

“怪談広報株式会社社員証”と書かれた首にかけられるカードがあった

 

「…私、そこの社員なんです…」

 

「…それと何の関係があんの?」

 

「…今度は左のポケットに入っているもの取って下さい…」

 

「?“ゴソゴソ”……あ、無くしたと思ってた財布!?」

 

取り出すと無くしたと思ってた財布があった…

それを聞くと説明を始める

 

「最近、都市伝説系の怪談が広まらなすぎていることが業界では問題の一つになってるんです…」

 

「そうなんだ…?」

 

「それで、起死回生の一手として、それぞれの怪談話で出来ることを生かしてボランティア活動を行い、有名になってはどうだろうかと言う話になり…!!」

 

「…色々ツッコみたいけど、続けて…?」

 

「私こと、メリーさんの電話は落とし物や無くし物を届けるボランティア活動をしていたんです!!」

 

「……」

 

「それで、貴方の後ろに現れたら、こんなことに…」

 

「阿呆だろ、お前?」

 

「阿呆って何ですか!?これでも高校では優等生だったんですよ!?」

 

「あるんだ、怪談にも高校…」

 

そう思いながらも、ひとまず納得した彼は彼女を助ける…

数分後、何とか抜けた彼女にお茶と羊羹を出すとズズズと啜り始める…

 

「ふー…いやぁ、焦りましたね…」

 

「(婆くせぇな)…で、弁償してくれんだよな?」

 

「……」

 

穴の空いた襖を指さしながら問うと目をそらすメリーさん…

 

「……会社に訴えても良い?」

 

「それは勘弁して下さい!?」

 

涙目で訴えるメリーさん…

 

「…あのさ、じゃあどうすんの?」

 

「えっと…その…給料日まで待ってくれませんか…?」

 

「…はぁ…」

 

泣きそうな顔で言われてため息をつく

 

「それで良いよ、もう…明日休みだから、直す際のお金とか後で請求s“グゥゥゥゥウッ”…」

 

突然の音に驚くと、メリーさんは紅くなりながらおなかを押さえる…

 

「…腹減ってんの?」

 

「…えっと…///」

 

赤くなるメリーさん…

 

-仕方が無い…

 

それを見て、色々と諦めた顔で台所に向かうのであった…

 

_____________

 

「今でもあの時のチャーハンは忘れられないなぁ~♪」

 

「そういえばそんなことあったな…」

 

数年後…

その二人は左の薬指に指輪をはめあいながらその時の話をする…

 

「てか、あの後住み着くなっての」

 

「あら、別にいいでしょう?」

 

―この子にも出会えたんだから♪

 

そう言いながら、妻になったメリーさんは、腕の中で眠っている小さな命に微笑むのであった…

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