職業:元巫女の少女へ、艦隊を指揮する気はありませんか?   作:月見ノ猫

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アズレンって、ロリも巨乳もみんなエッチだから下半身に血液たまりやすいよね


#2 臭い物に蓋をするっていうのはよく聞くけどまず洗うという発想がないのはおかしい気がする

「聞こう。お前は何を求める」

 

威圧感を出すため固い口調になってるのが自分でもよくわかる。

そうじゃないとこの空気感では聞き出せない、人との会話が疎い私でもよく分かった。

 

目の前にいるこの女は隠そうとした。自分の嘆きをかき消し、誰も聞こえないように、見る

ことができない様に。

 

だが私の前では筒抜けだ。前にも言ったように自らの境遇を嘆く様な声を聴くのが煩わしくて仕方ない私は、それをかき消すためにここに来たのだ。

 

その理由を恐らく声の主であるこの女から聞き出さない限りこの声は消えない。

言わなければ自らそうであると認識させなければ、また逆戻りになる。

 

境遇もこの女から放たれる匂いからよくわかった。強い香料のにおい内に隠れた生臭さ。

おおよそ、男の欲求の捌け口になっていたという所だろう。

いくら禍根をこの身に宿しているといえど、私は堕ちた覚えはない。

故にだろうか、人を玩具等のモノのように扱うその態度に虫唾が走った。故に、同じような態度をする者たちに手をかけた。

 

…まぁ、この女の前で血を出すのは気が引けたので呪殺したのは、ここだけの話だが。

…他の奴?今ころ首がどうとか心配はしなくても大丈夫なようにはしてある…はず

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突きつけられた言葉と威圧に私は言葉が出ませんでした。

 

『何を求める』突然、突き付けられても、何を私はしたいのか。何を求めているのか…必死になって真っ白になった頭の中をかき回すように探ります。

ですが、心の中で傷が疼く様な不快感。口に出すのを恐れる本能のような何かが、体を唯々動かなくしていきます。

私が求めていたもの、分かっているのです。私が求めているものは、今はたった一つだけ。

 

「…さい」

 

ひどく小さく、風のそよめきだけで消えてしまいそうな、か細い声で言葉を紡ぎます。

 

もう一度聞こえていないのか突き付けた棒を動かさない彼女に向って

 

私、達を、助けて…っ!

 

たったこの言葉を紡ぐだけに、この瞬間だけですごく精神を摩耗しました。

そして、その願いを聞こえたのかゆっくりと彼女は近づいてきて。

その歩みが怖くて、恐ろしくて、唯々目をつむってしまいます。いったい何をされるのか、どんな代償を求める気なのか...唯々次に何が起こるのかわからない不安感に押しつぶされそうでした。

 

…ですが、不意に自分の体が上から掬い上げられている様な感覚に気が付き、目を開けると。

 

「はぇ…?」

 

そんな腑抜けた声が自分から出ても気にならないほどに驚きました。

女性の恥部を隠すように少女が私の身を、彼女自身の方に私の体を傾かせて、私の太ももと背に腕を回して担ぎ上げていたのです。いわゆる、お姫様抱っこというモノです。

 

そして一言…

 

「…水浴びできるような場所はあるか?」

 

彼女はそう言いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

担ぎ上げたとき気が付いた。

 

消耗が酷すぎる。筋は歩く事さえままならないほど脆弱なものと化していた。

恐らく男共の欲望の捌け口として余程酷使され、劣悪な環境下で一切の栄養を取らされていなかったかそれに近い状態で折檻されていたような状態だったのだろう。

 

そして何よりも、自ら助けを求めたときに出た、か細い声。

精神の摩耗具合も筋の摩耗具合とどっこいどっこいだろう。

 

が、まずは…

 

(香料がきつすぎる。鼻がもげそう…)

「…水浴びできる場所はあるか?」

 

と聞いてみた。すると担ぎ上げた女は大層驚いたように目を丸めながら恐る恐るといった様子で、指をさす。

 

それに沿って、ゆっくり…

 

(あ、だめだ。香料の臭いきつすぎる。吐きそぅ…)

 

(主に胃からの逆流を防ぐために)大急ぎで地を蹴り、浴場へと駆け込んだ。

 

浴場の中はやけに綺麗に管理されていて、一見ここはマシかと思った。だが、用途不明の粘り気のある液体が入った容器や、やけに膨らむビニールの様なものがちらほら見つかり、此処も恐らく何かしら【別の用途】で主に使われていたことがわかる。

 

そこから先はとりあえず、湯の出る機械で女の身を洗うことにした。

私は湯浴みをする必要はないし何よりもまずこのきつい臭いを掻き消したい、その一心だったので着の身着のままで、女の方は元々衣類も何も身に着けていなかったのでそのままで。

 

ある程度の熱さに温度を調節した後に女の肌に湯をかける。

終始無言だった女の顔が、湯をかけられた瞬間に傷口が沁みた時のように強く目を瞑ったのを見た。

 

「…熱かったか?」

 

「…い、いえ」

 

「…もし熱かったら言えよ?」

 

そう言いながら、それなりの値はするであろう、やけに材質の良いタオルを手に取る。

石鹸を泡立てた後に肌を傷付けないように、ゆっくりと洗ってやる。

 

前の方は女が自分でやるからというので、泡立てたタオルを渡した。

 

「…貴女は、一体何者なのですか。あんなにも無差別に攻撃して何故私だけを助けたのですか?」

 

ふと、女が疑問を口にした。

なるほど、此奴以外の全員を殺したのだと勘違いしているのか。まぁ、そう思われても仕方ないか。

 

だが、釈明しておかないと気が済まないので。

 

「殺したのは銃を持ったあの男共だけだ。それに女子供にはそもそもお前以外誰も見かけなかったぞ?」

 

と、答えた。

実際、先頭になった時、建物から出てきたのは全員同じような服装に同じような武器を持った男ばかりだったし。嘘は言っていないはず。

 

うん…たぶん。余波で吹っ飛んでたりとかでは…多分死んでないはず。

 

湯を張った浴槽に女を入れた後に私は一度外に出る。

あのまま、あの姿で徘徊すれば確実に風邪をひく。故に色々と衣類を捜しに行くことにした。

 

「六道拳・『天上道』」

 

そう唱えた後、常人ならば可視化不可能な次元の壁ができる。

当面の間はこれで大丈夫だろう。さて、とりあえず衣類を探すとするか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

半ば無理やり、というよりは流されるがまま、湯船に入れられた後にあの少女はどこかに出かけてしましました。

 

彼女に湯を浴びさせてもらい、そして背中を洗ってもらった時。先の、まるで捕食者の様な威圧は彼女から完全に抜けさって、純粋な一人の少女のように見えました。

 

その時の手つきも私という身体をまさぐる欲望に満ち満ちた手つきではなく、絹を扱うような繊細な手つきで、優しく。

そして、彼女は私の身体を洗う際に、静かに耳元で呟いたのです。

 

「…今は休んでくれ。あとは私が片付ける」

 

そう言った後に大浴場から立ち去りました。

 

求める物は何だと聞かれれば、今度は大浴場に連れられて身体を洗わされ。体を癒すように休めることが出来る。

 

心のどこかでこれは夢なのじゃないか、そう思ってしまいます。

 

お湯を掬い、自らの身体にまとうように全身に掬ったお湯をかけていきます。

 

…自然と顔がいつの間にか下に俯き、やがて、頬からゆっくりとお湯の様な生暖かい水が流れてきて…

 

「…ッグ、ヒグッ…!!…ッッ!!」

 

声を押し殺し、唇をかみしめ涙を湯船の中に流していました。

 

幼い子供の様に、情けなく、ただ泣きじゃくる自分の顔を湯船に映しながら、涙をひたすらに手で拭いました。

 

何度も、何度も…必死に涙濡れた頬を、目を拭って

 

水面に映った私の瞳が真っ赤になっているのを映し、ようやく涙が枯れたころ。

 

―ガタッ

 

脱衣所の方で物音が。

 

とっさに身を縮こまらせて隠れようとしますが

 

「…服とタオル、適当な物を置いといた」

 

先の少女が簡素に内容だけ告げました。

 

何故でしょうか、その時にホッ…と、私の強張った体が緩くなった感覚に気が付きました。

…自分の感情の昂ぶりが大分落ち着いたのを確認すると。私は湯舟から上がり脱衣所へと上がりました。

そして、棚の一角にあった、あの少女が置いたであろう、タオルを手に取ると…

 

「これは…」

 

タオルの下に隠れていた衣類に気が付き、慌ててその服に手を伸ばします。

その服は…

 

「私の、最初に着てた時の…?でも、一体何処に…」

 

私が着任して、しばらくの間だけしか、着ることの出来なかった服。もう二度と袖を通すことはできないだろうと思った。指揮官に獲られたはずのものがどうして…?

 

「着たか?まだならもう少し待つけど?」

 

ふと、棚を挟んで向かい側からか先の少女の声が聞こえてきました。

 

「い、いえ!すぐに…!」

 

感傷のような記憶に浸るのも、つかの間。慌てて着付けようとしますが。

 

「慌てなくてもいい。あの雑兵どもは蹴散らしてある。暫くの間だけど、多少時間はできたはず」

 

と、言われ。ゆっくりと動いてどこか不快感が無いように、それでも彼女を待たせるのは失礼だと思い。できるだけ早く着付けを終え…

 

「…終わりましたよ?」

 

そう呟きながら。棚の裏に回って少女の元へと向かいました。

目を瞑り、棚にもたれかかる格好で腕を組み立っていましたが気配を察知したのか、彼女は目を開きます。

 

「それで合ってたか?服の場所を聞いて探してみたらそれしかなかったけど…」

 

そう言いながら、もたれ掛かっていた棚から背を離して。最初にあった時のような鋭い狩人の様な目とは違った、ぶっきらぼうな目つきで私の姿を見ると。

 

「似合うな、羨ましい…」

 

そう呟いて ―行くぞ と、ただ一言言って先に脱衣所を後にしました。

 

(似合ってる…ですか)

 

今言われた言葉を頭の中で反芻しながら、なんだか少し暖かいものに心をくるまれた気がして、少しだけ自分でも気が付くのに少し遅れたくらい、小さくですが

 

「ふふ…っ」

 

と、微笑んでいました。

 

何時ぶりでしょうか、自然と微笑んだのは。

そう思いながら、少女の後を追うように次いで脱衣所を後にしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時間を少しだけさかのぼる。入浴させてある女のタオルや衣類を探していた時の話だ。

 

例の警備員らしき武装集団の一人を倒したときに気が付いたのだが。

 

(そういえば、私。ここの構造全く知らない…)

 

これは非常に由々しき事態だ。仮にもう湯船から上がっていたら湯冷めするのは必至だ。

慌てて、まだ逝く前だった男を一人。胸座を掴み、無理やり起こして。

 

「おい、タオルと銀髪の女の衣類はどこにある。」

 

と、問いただす。

 

「ぎん、ぱ、つ…?イラ、スト…リアスの、事か…?」

 

「イラストリアス…?」

 

聞きなれない言葉に首をかしげる。いや、もしや…?

 

「あの女の名前のことか。その、イラストリアスと言うのは」

 

「ああ、そう、だ。だから、たのむ、たす…っ!」

 

その言葉を紡がせぬまま、首を胴から自由にしてやる。飛んだ男の首は怯えた醜い表情を保ったまま、廊下を転がった。

 

赤い色水を出す噴水を後に私はその場を後にしようとした…が、

 

「しまった。場所聞き出すの、忘れてた…」

 

…結局あの後、もう一人警備の雑兵が来たので聞き出せたので良かった。

 

そして今に至る。

 

名前を聞き出せたのは思わぬ収穫だったが…。如何せん、何時名前を始めて言うのが一番良いのか…。

私みたいな異邦人が突然名前を言い出せば、不自然且つ、どうして知っているのか。という状態になり今この薄氷のような関係性も一瞬にして瓦解しかねない。

だがしかし、さすがにこれ以上お前呼びも、悪い気がするし…。

「…あの」だがしかし一体いつ言い出すのが不自然じゃないのか…

「あの…?」自然と言ってしまうのが一番ベストなのか?

「あのぉ…?」いやそんなタイミングがそもそも訪れるかどうなのかも怪しいs…

 

「もしもし!?」

「な、なな、なんだ!?イラストリアス!?

 

あ…やってしまった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あのぉ…?」

 

さらにもう一度、声をかけてみますが…

駄目です、帰ってきません…

…少し待ってみますが。気づいている様子は一切ありません

 

―――っ!!さすがにここまで気づかれないと先の恐怖も忘れ、痺れを切らしてしまいつい…

 

「もしもし!?」

 

大きな声で、つい声をかけてしまいました。

 

「な、なな、なんだ、イラストリアス!?

 

あ、やっと返してくれました…。

え、あ、あれ…いま私の名前を…?

 

「あ、あの。どこで私の名前を?」

 

今まで一度もあったこと無いはずなのに、名前を知っているという事に疑問を持ち聞いてみると…

 

「あ、いや、その、少し警備兵に服の居場所を聞いてた時に名前が出てきて多分そうじゃないかって思って。いや、別にアイツらとは一切の面識はないし私自身ここに来たのも今さっきだしここにだれがいるかなんてさっぱり知らないし...!!」

 

その慌てようを見ると何故でしょうか、先までの彼女に対する怖さと冷酷さや威圧を主とした印象は自然と薄くなり、見た目相応の少女なのかも…だなんて思ってしまいます。

 

彼らと面識がないのは、多分嘘ではないはずですし。おまけに軍の関係者ではないのは行動

を見ればなんとなくわかります。

 

軍の人間なら、常時何人かの集団で活動し、軍内での憲兵の扱いで殺害はせず、まずは拘束するのは周知の事実ですし。

対して彼女はたった一人で、見えない所に誰かを配置させている素振りもなくこの母校の憲兵隊の大半を壊滅及び殺しているのですから、軍の動きとは真反対。故に何も知らない外部の人間なのがまるわかりです。

 

警戒されないように必死に話すその様子を見て

 

-クスッ

 

自然と微笑みが漏れ出てしまいます。

心から、笑みが一日に二回も出てしまう。そんな時が来るなんて、昨日までの私なら思いもしなかったでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、いや、その、少し警備兵に服の居場所を聞いてた時に名前が出てきて多分そうじゃないかって思って。いや、別にアイツらとは一切の面識はないし私自身ここに来たのも今さっきだしここにだれがいるかなんてさっぱり知らないし...!!」

 

口を滑らせてしまい女の名前…イラストリアスという名を口走ってしまった。

 

慌てて弁明しようとするも。口が先走って、正直自分でも何を言ってるのか、半ば理解できていない。

 

―クスッ、とふとイラストリアスが微笑むのに気が付く。

 

…数瞬前の自分の慌て様が、今更になって恥ずかしくなり。左下に視線を落として頬を掻く。

 

暫くの沈黙の後。ふぅ…、と息を吐いて自身の精神を落ち着かせ。

 

「いくぞ、あの雑兵共の長に挨拶しに行く」

 

そう言うと【指揮官室】と書かれた札がかけられた部屋を見つめる。

イラストリアスに一度扉の内側でしゃがむようにジェスチャーを送り待機させる。

そして、覗くように扉を開くと、残り少数の雑兵が籠城を試みているのか。前後左右上下にせわしなく視線を動かしている様子が窺えた。

 

一人一人倒すのは時間がかかるし、纏めて束になっているのは私からしたらありがたい状況だ。

 

呪術を扉にかける。浸食されるように呪言が扉の外面を這っていく。

そして、全体に這い渡った呪言が赤黒い光を放つ。

 

-轟音。それと共に扉は中心から木っ端微塵に爆破四散する。

構えていた兵達が、煙に隠れた扉のあった場所に向かって集中砲火。横殴りの鉄の雨を降らせている。

 

だがしかしそこに私は居ない。

 

「上だ!」

 

兵の一人が漸く私のいる場所を見つける。

 

天に足を、地に頭が向かうようにバク転の状態で軽やかに跳んでいる自分の身体。

その最中に呪符を一枚、服の袖から取り出す。

そして着地と同時に、

 

 

闇よ、轟け...!

その言葉と同時に呪符を地面にたたきつける。

 

-すさまじい破壊音と共に振動が地面を伝う。

その振動はやがて兵たちの骨や臓器に伝わり、行き場を失った振動はやがて凶器に変わり。兵達の骨を粉砕し、内臓を四散させる。

 

呻き声も上げずに、体内で暴発した臓器の中にあった血が口から垂れるように出てくる。

 

「汚っ…」

 

ただその言葉を兵達への送りの言葉にして、イラストリアスを中に入れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

銃声と轟音はわずか十秒程度で収まりました。どうやら決着はスンナリと決まったようです。独特の重桜の子たちが着るような服の袖と、痣が這うように覆った腕が手首を二回、上下に傾けさせてこちらに来るようにジェスチャーをしています。

 

爆発した扉の木屑の上に幾重もの憲兵の方々の身体が横たわっていました。

そしてその奥にある指揮官の机を…

「何だ、これ…?開かない。不良品か?」

遠慮なくまさぐる、憲兵の方たちの山を築いた、痣付きの少女の姿がありました。

 

「まったく…。ふんぬっ!!」

 

呆れるように息をついた後、勢いよく机の棚を引っ張ると。

 

―ベキっ

 

嫌な音を立てて棚が飛び出すように、開き…いえ、壊してこじ開けました。

 

「なんだこれ…封筒?」

 

そう言うと彼女は、封筒の中身を惜しげもなく机の中にまき散らします。

中から出てきたのは束でくるまれた紙幣の山。

それが何個も棚の中から出てきました。

 

「汚れた金…ってやつか?」

 

つまらなさそうに呟きながら他の棚も開けていくも。出てくるのは金、金、金…。

それを興味が本当にないのか、確認するためだけに机の上に撒き散らしていきます。

普通ならあんなにも多くの金を目にすれば息を呑んだりと、それなりの反応をするはずなのに。ゴミでも見るかのような目でお金を出していきます。

 

「…貴女は、一体。お金にも目をくれないなんて」

 

その異様性に、背筋が少し冷えるような感覚と、疑問を抱き。改めて聞いてみました。大浴場ではぐらかされるかのように聞けなかったことを。

 

「…博麗(はくれい)霊禍(れいか)

 

唯それだけをつぶやいて、また棚の中を探り始めます。

…いえ、確かに名前を聞くのも大事なのですが。私が効きたいのはそういう事じゃなくて…

「そうじゃなくて、その…本当に貴女は…一体、何者なんですか?」

 

そう聞こうとした際に…

 

「何だこれ…?」

 

物珍しそうに、棚の中から一枚の白い紙を取り出しました。

 

「…ユニコーン、退役済み?」

 

そう彼女、霊禍さんはつぶやきながら不思議そうに呟きますが、私はその瞬間、我を忘れてその紙を半ば奪い取るようにして、紙面を隅々まで読み…やがて、事実を突きつけられ膝から崩れ落ちました。

 

「…知り合いか?」

 

「ユニコーンは…私の、妹です…ッ」

 

退役、それは私とあの子は二度と会うことがないという事を示していました。

 




禍さん、クールなだけじゃつまらない
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