故・がっこうぐらし!RTA《崩壊の始まり》ルート   作:関所 

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たとえ永遠であろうとも

どうも、今回は重要っぽいイベントの真っ最中なので挨拶省略でいきます。

 

「2人とも、無事…なの?」

 

無事なわけ。と言いたいところですが、今回のプレイはずっと通して初見に出会い続けてるので言い切れ人ですよね。

確かにこの辺はかれらが少ないなとは思いましたけど、まさか彼女らが…?

いやいやいや流石にナイナイナイ。

 

「いや、見ての通り…かな」

「なんとか意識を保ててる…って感じ」

 

なるほど、つまり原作での噛まれた後のめぐねえのような状態なわけですね。だから初見のケースを軽率に出すなとあれほど。いや今更ですけども。

 

「ねえ、そこのおふたりさん?最期にアタシら3人で話したいからさ、教室の外に出といてもらえる?」

 

ファッ!?さてはお前サイコパスか?

こんなかれらだらけの廊下に出ろとか遠回しに死ねと言っているも同然なんだよなぁ…(全ギレ)

死ぬんだぁ!って喚き散らかすぞ?いいんか?ギャン泣きするぞ?

 

「そこは大丈夫だよ。この近くのはだいたい私たちが殺っておいたから」

「この近く、もういないよ。ゾンビ」

 

えぇ…。

いやそんな浅倉式倒置法みたいなの使われても。

くるみちゃんだって信じられませんよねェ!?

 

噛まれても正気でいられるのか…?

 

う、うぅ〜ん????くるみさん???

何言ってるのかよく聞こえないけどなにその複雑そうな顔は(困惑)

 

「さっきから我儘ばっかりなのは分かってる。でもアタシからもお願いだ、ここで話さないと一生後悔する気がするんだよ」

 

………ああもう分かりましたよ!出てりゃいいんでしょ出てりゃ!

まあぶっちゃけると結果がどうなろうと私は戻れますし(外道)

 

「ごめんね。隣の教室にいたやつは全部死んでるから、今は安全」

 

いやマジで何者なんだお前たちは。

下手すると原作時空のめぐねえより意思強いのでは…?

まあとりあえず外に出ましょうか。ほら行きますよくるみちゃん!

 

「えっ…?あっ、ちょっ、待ってくれ!」

 

—————

 

「とは言ったもののさぁ…正直あたしらもう限界が近いんだよね」

「だから貴依、必要なことだけ言うね」

 

スバルたちが教室を出て行ったのを見届けたそのすぐ後に、二人はそう告げた。

正直、なんとなく分かっていた。二人は平然と話しているけれど、かなり無理をしてるんだってことは。

 

「まずは…ハイ、これ。忘れ物」

「やっぱりここにあったのか…!」

 

二人が手渡してきたのは、無くしてしまったことも覚悟していたチョーカーと、アタシの手荷物だった。

このチョーカーは大事なものだから見つかって本当に良かった。

多分、二人がここで守ってくれていたのだろう。

 

「あとね、私たちのコレも持っていってほしいの」

 

ふたりはそれぞれのヘアバンドと髪を結わえていたゴムを外し手渡してきた。

一瞬受け取るのを躊躇してしまう。それらを受け取ってしまえば、二人との一生の別れになってしまいそうだから。

 

「違うよ貴依。貴依が持っていてくれるなら、あたしらはこれからも一緒にいられる」

 

だからお願い。と訴えかけるその瞳。

いい加減受け入れなければいけないと分かっている。スバルたちも待たせているし、こんな余裕のない状況なのだから。

とはいえ、アタシだってこんなにも人の命に関わる状況におかれるのは初めてだ。それがなおさらアタシを優柔不断にさせてしまう。

 

「ほぉら!しゃきっとする!貴依はこれからも生きるんだから。先に進むの。

ゆきも無事なんだとしたら、あの子も守らなきゃなんだよ?」

「っ…」

「だからほら、お願い。アタシらが生きていた証だけでも連れて行ってよ…」

 

よく見ると、二人の血管が浮かぶ手は震えていた。

限界が近いのだろう。

ああ、そうか。二人は今アタシを傷つけまいと耐えている。それに応えないで何が親友か。

覚悟は決まらない。だけど、今は受け取るのが筋なのだろう。

 

「…分かった」

 

少しでも最後の時間を延ばせるように、ゆっくりとヘアバンドを受け取る。

見上げると、正対しているその表情は弱々しく笑っていた。

次にゴム。こちらも同じように腕の震えを抑えながら、ゆっくりと。

ゆっくりとした時間が過ぎる。その中で、アタシはつい忘れていた。今の世界がそんなに悠長にしていられる世界でないということを。

 

「ッ!?」

 

差し出されたヘアゴムに指先が届くその直前、アタシの腕を掴んだのはもう少しで触れ合うはずであったその手だった。

音もなくゴムが床へと落下する。目の前から聞こえる息が荒い。

 

「…ごめんね。体が、言うこと…聞かなくなっ…てきちゃった」

 

息も絶え絶えといった様子の声。

自分の行動を悔やまずにいられなかった。

なにが最後の時間を延ばしたい、か。さっき言っていたじゃないか。限界が近いと。

再び差し出された手に手を伸ばす。今度はあまり時間をかけないように。

 

「「「…ありがとう」」」

 

アタシたち三人の声が重なる

ふたつの礼は受け取ってくれたことに対する礼、そしてもうひとつ、アタシから発せられたのは託してくれたことへの礼。

思わず顔を見合わせ笑い声をこぼす。

 

 

「それでね、これが最期のお願い。聞いてくれるかな」

 

「…うん。なに?」

 

嫌な予感を覚えつつ、声を絞り出す。

アタシもどこかでその嫌な予感が導く展開に従った方がいいと分かっているのかもしれない。

 

「さっきも言った通りさ、あたしらもう限界が近いんだ」

 

嫌だという叫びはなんとか飲み込む。

でも、それでも。覚悟なんてできるわけがない。

 

「だからさ」

 

だってアタシだってただの高校生だ。

 

「私たちを」

 

子供にそんな覚悟をしろというのはあまりにも酷というものではないか。

自分の親友たちをその手で

 

「殺してほしいの」

——手にかけろというのは

 

嗚呼。

嫌な予感が的中してしまったアタシは、そんな弱く嘆く声しか出すことができなかった。

 

——————

 

先ほどの教室から隣の教室まで半強制的に移動させられ、教室の探索しかすることがないRTAなら再走必至な場面なまま数分が経過したわけですが、さてここで問題です。

チョーカーさんの方がどうなっているのかはわかりませんが、この状況で正気度にどでかいダメージを負うのは誰でしょうか。

1.スバルちゃん

2.くるみちゃん

3.チョーカーさん

シンキングタイムは1秒ですハイ終わり(理不尽)

 

だってそんなもんすぐわかるじゃないですか。

チョーカーさんに決まってるだろJK。友人がかれら化しかけてるんだぞ?私なら発狂して全てを無に帰します。うーむ、我ながらイタイ。

 

「ごめん、おまたせ」

 

む、この声は!…誰?

いや、チョーカーさんなのはわかるんですよ。今はチョーカーもしてますし。

ただなんというか…多いというか()()()()()してると言いますか…。

頭にはなにやらヘアバンドもありますし、あまり長くない髪も低く結わえられてますし。

 

「な、なぁ…」

「待って。後でちゃんと話すから」

 

くるみちゃんがなにやら思いつめた表情なのが心の底から気になりますが、ここのところはさっさと帰りましょうか。もう日も沈んでますし。

というわけで倍速です。やることは変わらないので。

戦闘可能な人数が増えているだけにかなり楽ですね。

くるみちゃんの出力が落ちてたような気もするけど、うん!気のせいだな!

そもそも時間的にかれらも減ってきてますし、らくらくちんちんに帰ってくることができました。

 

「たかえちゃん!!」

「由紀…!由紀!無事でよかった…!」

 

いい話だぁ…(感涙)

これで下がりまくったチョーカーさんの正気度も問題ないでしょう。

あとですね、今更気づいたんですが、チョーカーさん覚醒してますねこれ。

ステータスが全体的に伸びてます。

くるみちゃんの覚醒と違うところはステータスの伸び方がほぼ均等なところですね。ゴリ…くるみちゃんの覚醒はパワー特化系ですし。

 

「星望さん」

 

ゆきちゃんとチョーカーさんの感動の再会を眺めていようと思っていたら、めぐねえが話しかけてきましたね。

 

「まずはありがとう。本来なら大人が体を張るべきなのに…」

 

いやいや本当に気にしなくていいんですって!

だってあなた外に出すとすぐ死にますし。

 

「私は戦えないかもしれないけど、先生として別の方向で頑張るから!」

 

むんっ!と胸の前で両の手を握りしめるめぐねえ。

可愛いから許す!

 

「スバルちゃん」

 

次はりーさんですか。

それはそうと後ろから急に話しかけるのやめようね!

正気度がギリギリだとそれだけで発狂しちゃうから!

 

「ちょっといい?」

 

え、まあいいですけど。

流石に突然刺されたりは…しませんよね!!

 

「やっぱりスバルちゃんは凄いわ。るーちゃんだけじゃなくてあの子も助けちゃったんだもの」

 

まあ当然ですよ!死んでも私的にはやり直し効きますし。

当然ながらりーさん爆弾も残ってますから、早いところなんとかしないといけない状況ではあります。

日が経ちすぎてしまうとるーちゃんを無事に助けられませんからね。失声症で間に合えばいい方ぐらいの認識でいた方がいいです。それならいろいろな先駆者様の動画通りにのちのち治ることもありますし。

 

「私ね、あなたのことを恩人だと思っているの」

 

……?はい。

イベントはクリアしてないので正式に恩人にはなれていないはずですが。

これはなし崩し的に恩人に慣れている感じでしょうか。

うっひょ〜〜〜〜〜!!!!

私の行動次第でこの時間軸潰すこともできるんだぞって事で

恩人ステいただきま〜〜〜〜す!!!まずはお礼のクッキーから

 

「お願い。明日、私を小学校に連れて行って」

 

コラ~~~~~~~~~!!!!!

恩人にもなっていない上に初日からりーさん爆弾が点火しており、怒りのあまり(走者の)卓上調味料を全部倒してしまいました~!

 

「お願い!!もう一度、私とるーちゃんを助けて!心配で心配で仕方がないの!」

 

い、いやめぐねえが反対するかもしれませんし…。

 

「佐倉先生の許可はもう取ってあるわ!だからお願い!絶対に足手まといにはならないから!!」

 

殺すぞ~~~~~~~!!!

なぜか許可を出してしまっためぐねえのせいで完全に外堀が埋められており、さすがのSUBARUも小学校行きを受け入れてしまいました~!

 

ちなみに、ここでスバルちゃんが断ってりーさんに心中をかまされる様子はぜひサブチャンネルをご覧ください。

 

 

………………と、いうことで、明日から核弾頭「りーさん」処理作戦が始まります。

長くなりそうだぁ(絶望)

めぐねえ…多分圧に負けちゃったんだろうなぁ…不憫。

 

もう決まってしまったことはしょうがないので、さっさと寝てしまいましょう。

面倒なのを早めに処理できると考えればマイナス100の状態からマイナス40くらいにはなるでしょう。プラマイゼロにはなりません。

 

というわけで、明日からの地獄に備えて、ぽや~。

 

そういえば、先程覚醒チョーカーさんの比較対象にしたくるみちゃんなのですが、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

なにやらぶつぶつと呟いてますし。それでさっきちらっとステータス画面開いた時に気づいてしまったのですが、じわじわと正気度とステータス値が低下してるっぽいんですよね。

 

 

 

………これひょっとして詰んだ?




えーとですね、はい。本当にごめんなさい。
前回の後書きで次は2週間後に出せそうだとかほざいておきながら、2ヶ月が経ってしまいました。
本当に反省します。
今後このような間が空いてしまうことの無いよう強く心がけますので、どうか今後ともよろしくお願いします。

さて、本編ですが、ようやく初日が終わりました。
いえ、訂正します。初日《は》終わりました。
次回からの地獄が目に見えていますからね。怖いですね(他人事)

そういえば、チョーカーさんのお友達の装飾品なのですが、いろいろと見返してみるとカチューシャではなくヘアバンドなのでは無いかという説が浮上しまして、私の作品ではそちらの方向を取らせていただくことになりました。

余談なのですが、あるハメ作家さんとの会話の中でウマ娘創作を書くことになりました。
これに関しては今まさに構想を練っている状況なので、続報はまた、という感じです。

後書きでぐだぐだ話すのも良くないので、ここらで切り上げます。
ではまた!

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