あべこべ幻想郷に落ちた命   作:てへぺろん

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東方と言えば霊夢と……もう一人がここで登場します。


まだ序章なんです……まだ序章が続いてしまうのです……あと何話程序章を書けばいいのかわかりません。


そんな作者の事情は置いておいて……


それでは……


本編どうぞ!




白黒少女

 「初めて博麗神社を訪れた時の話だな。あの頃は今となっては懐かしい思い出だな。子供の頃の霊夢は可愛かったなぁ……」

 

 「……今は……可愛くないの?」

 

 

 慧吾の膝の上に腰を下ろしている霊夢が上目遣いで聞いてくる。不安そうに瞳がうるうると揺れていた。

 

 

 あれから既に何年も経った。慧吾も成長し今では立派な青年となり、ますます幻想郷中の女性陣からアプローチされる程のたくましく男らしい顔つきに育った。同じく霊夢も成長し今では博麗の巫女として妖怪退治や異変解決に赴いている。しかし霊夢は誰もが思う通りに醜く成長した。先代の巫女である霊香と同じく顔も手も体中に吹き出物一つない透き通った肌色をしていた。ここまで醜く成長してしまい、普通ならば絶望して下手をしたら心が病んでいただろう。しかし霊夢は()()()()では病まなかった……否、病んでしまったのは間違いない。醜く整った顔に絶望して病んでしまったのではなく、そんな不細工な自分を昔から支えてくれる慧吾の存在に病んでしまっていた。

 

 

 「……私のこと……嫌い……?ねぇ慧吾私を嫌いにならないで慧吾に嫌われたら私生きていけない私を嫌っちゃイヤお願い捨てないで捨てちゃイヤ!!!

 

 

 背中の慧吾に抱き着いて懇願する。光を失った瞳が何度も何度も慧吾に必死で訴えていた……「捨てないで」と。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 慧吾と霊夢は幼い頃から親しい間柄だ。男性と親しくなれるなど不細工な女性からしたら羨ましく嫉妬する程であった。しかも慧吾は霊夢の事を嫌ったりもしないし、彼女を不細工と言ったことは一度もない。慧吾には霊夢が可愛く見えるのだから。おまけに慧吾は霊夢に対して優しく接し、共に遊んでいくうちに霊夢の心は慧吾無しでは生きていけなくなる程に歪める結果となってしまった。

 

 

 現在霊夢は親である先代の巫女の霊香と共に二人暮らしだが、慧吾に会えないでいると時々発作を起こすようになった。普段は落ち着いた博麗の巫女の威厳を持ち合わせた少女だが、発作が起きると慧吾を求める嫉妬の塊……通称ヤンデ霊夢へと変わり果ててしまうのであった。

 

 

 慧吾は何度もこんな状態の霊夢を見てきた。初めこそ恐怖心を抱いたが慣れてしまった。それに霊夢をこんなにしてしまったのは自分自身であったため放って置くことはできずに時より霊夢に会いに博麗神社を訪れている。

 懇願する霊夢を見てまたかとため息を吐く。何度も相手しているのでもう手慣れたものだった。

 

 

 「霊夢を捨てるわけないだろ?霊夢は俺の友達だから見捨てるわけなんてないんだ。安心してお前は博麗の巫女としての務めを果たせよ?」

 

 「……慧吾……!」

 

 

 その言葉を聞いた霊夢の瞳に光が戻って来た。いつもの霊夢に戻りホッと息を吐く慧吾……そんな時にふらりと一つの人影が博麗神社を訪れる。

 

 

 「霊夢お邪魔するぜ……!おっす、慧吾も来ていたのか」

 

 「よう魔理沙、相変わらず霊夢にお茶でもたかりに来たのか?」

 

 「流石慧吾、当たりだぜ。私のことはなんでもお見通しってか?」

 

 「昔からの付き合いだからある程度わかるだけだ」

 

 「ぜへへ♪」

 

 

 ふらりと現れたのは白黒の衣装が目立つ金髪に手に箒を持った少女……霧雨魔理沙。男のような口調だがこれでもれっきとした女性で霊夢と同じく不細工である。だが、慧吾は昔から魔理沙のことを不細工と呼んだことなど一度もない。魔理沙も霊夢と同じく慧吾には可愛らしく見えているのだから。仲良く話す二人をジッと見ていた霊夢はほっぺを膨らませながら慧吾の胸をポカポカと叩く。

 

 

 「むぅ~!魔理沙とばっかり話してないで私にもっと構ってよ!」

 

 

 霊夢はご機嫌斜めの様子だ。慧吾に相手にされないとふてくされてしまうから面倒なことだ。

 

 

 「わかったから叩くな」

 

 「面白そうだから私も慧吾を引っ叩いてやるぜ♪」

 

 「魔理沙……慧吾に怪我でもさせたら……どうなるかわかってるのかしら?私の慧吾をいじめるクズは永遠の苦しみを与え続けてやがて精神が崩壊する時までじっくりと痛めつけてあげる……魔理沙はどうするの……?

 

 「……オ、オトナシクシテオキマス……」

 

 「よろしい♪」

 

 

 ヤンデ霊夢に睨まれた魔理沙は悪ノリもできずにイチャつかれる光景を眺めるしかなかった……

 

 

 「……霊夢ばかり……ずるいぜ……

 

 

 小さく吐いた言葉は周りの音にかき消されて誰にも届くことはなかった。さて、そんな魔理沙だが、慧吾との出会いは博麗神社を訪れてすぐのことだった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 慧吾達の子供時代の頃のお話……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「紫さん達はどこへ?」

 

 「紫達なら帰った」

 

 

 慧吾は霊夢に連れられて博麗神社の至る所を見て回ったり、参拝のやり方を霊夢に教えられていた。これが霊夢なりに慧吾を楽しませようとしたことであった。慧吾の方も参拝のやり方まで詳しく知らなかったのでこれは良い機会だと真剣に憶えていた。二人が霊香と慧音の元へ帰った時には紫と藍の姿はどこにもなく、霊香によれば帰ったらしいのだが、本当は霊香に帰らされた。発情して今にも慧吾のことを襲おうとする連中をここに置きたくはなかった。脅しをかけておいたが、霊香は紫がどこからかスキマで覗き見して来ることなどお見通しであった。あの男に恵まれない可哀想な妖怪の賢者(笑)がそうそう素直に従うなど思わないからだ。もしそれでも慧吾に手を挙げるならば容赦せずにぶちのめすだろう。慧音も同じく我が子に手を挙げようとするならばたとえ相手が妖怪の賢者(笑)でも容赦なく得意の頭突きで鎮めようと思っていた。そんなことなど知らない慧吾と霊夢はふ~んと言った感じで特に反応はなく終わった。

 

 

 「お茶にしようか。慧吾君が持ってきてくれたお土産をみんなで楽しもう」

 

 「わぁ~い!」

 

 「霊香殿、私はお茶を入れてこよう」

 

 「助かるわ」

 

 「だいどころに、わたしがおちゃをよういしておいたから!」

 

 「わかった。ありがとう霊夢」

 

 

 こうして博麗一家と上白沢一家のおやつの時間が始まった。そしてすぐのことだった。博麗神社を訪れた小さな少女が草むらに隠れてその様子を見ていたのは。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「……あぅ……」

 

 

 片側だけおさげにして前に垂らした金髪に大きなリボンのついた黒い三角帽子が目立つ少女は何度も草むらから顔を覗かせては引っ込める作業を繰り返していた。その少女の視線の先には一組の男女に注がれている。

 

 

 「……うぅ……れ、れいむ……と、となりにいる……お、おとこは……だれなんだじぇ……?」

 

 

 ボソボソと呟くその姿は弱々しく見ていて心配になってくる。霊夢と名が少女から出てくるということは彼女と関係があるのだろう。歳も同じようで周りには保護者はいない。一人でここまで来たのだとわかる。

 博麗神社は不細工な者達の集いの場、そこへ好き好んでやってくることなど珍しいが、少女もまた将来不細工を約束された顔立ちをしていた。それにこの歳で霊夢に関係があるならばこの少女は霊夢と友達であろうということがわかる。博麗神社に少女は遊びに来たのだ……が、そこには思いもよらなかった光景が少女の目に飛び込んできた。

 

 

 男がいたのだ。しかも少女と同じ年齢の男の子……勿論それは慧吾であった。そしてその保護者である慧音には少女は見覚えがあった。寺子屋の教師をしているのを何度も見たことがある。そして霊夢の親である霊香は少女にとって見慣れたものだ。だからこそその中で一人だけ男であり、見たこともない男の子の存在に少女は困惑した。友達である霊夢に会いに来たのに知らない男の子がいる。咄嗟に草むらに隠れて様子を見ていたが、霊夢と仲良くしているのを見てしまい更に困惑する。少女は人見知りで霊夢と友達になるまで時間がかかったのは言うまでもない。出ていくこともできずにただ草むらの中で霊夢が楽しそうにしている姿を見ているしかなかった。

 

 

 そんな時だった。霊香が指さしたのを見た……それも少女がいる方向を指していた。こちらに顔を向けて指さす先に少女の視線は向かって行った。背後に何かあると思ったが、そこは草木が生い茂っているだけで何もない。何故こっちを指さしているのだろうと少女は思った時に聞きなれた声が聞こえた。

 

 

 「あっ!魔理沙だ!!」

 

 「――ッ!?」

 

 

 声にビクリと肩を震わせる。その声に振り返った少女は目を飛び出す勢いで驚愕してしまう。

 

 

 「この子が魔理沙と言う子か?」

 

 「うん、わたしのおともだち!」

 

 

 霊夢が目の前にいた。少女を見つけて駆け寄って来たのだと……しかし不運なことに隣には例の男の子が立っていた。そしてその子は嫌な顔一つせずに霊夢の傍にいる……何故嫌な顔一つせずに傍に居られるのかと普通は考えたりするが、男の子を前にして少女は冷静な判断ができずに言葉が出て来なくなった。

 

 

 「あぅぁ……あぁうぅ……

 

 

 魔理沙と呼ばれた少女は男の子……慧吾と目が合ってしまった。人見知りだった魔理沙にはとても厳しい状況でしかも相手は男だ。体中の体温が上昇し始めて言葉がつまり、息さえも出すことが困難に陥ってしまった。それでも瞳を離せなかった。そしてその視線を返すように慧吾はジッと魔理沙を見つめる……

 

 

 パタリッ!

 

 

 「お、おいどうしたんだ!?」

 

 

 その視線に耐えられず魔理沙はその場で倒れて意識を失った……

 

 

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 「ごめんなさいね慧吾君……」

 

 「いえいえ、これぐらい手伝わないと罰が当たる」

 

 「霊香殿、タオルの変えを持ってきました」

 

 「助かるよ慧音」

 

 

 今度も金髪……名前は霧雨魔理沙と言うらしい。この子は霊夢と友達で俺が「お前には俺以外に友達はいないのか?」と聞いたらこの子の名前が出来てた。って言うかこの子の名前しか出て来なかった……少し霊夢に同情してしまったが、胸を張って笑顔で「わたしのおともだち!」と嬉しそうに言った。霊夢にとって魔理沙は唯一信頼できる相手なのだろう……喜ばしいことだ。だから霊香さんがいきなり指を指した時は何事かと思ったが、草むらから飛び出た大きなリボンのついた黒い三角帽子がでかでかと目立っていたのには噴出しそうになったぞ。隠れているつもりらしいのだが、どこからどう見てもバレバレだったからな。ドジっ子なのか?

 

 

 草むらから飛び出た帽子を見つけた霊夢は駆け寄って行った。また霊夢が転ぶかもしれないと心配して慧吾もついて行くことにした。そして霊夢が声をかけるとビクリとして振り返った魔理沙と慧吾は目が合ってしまった。するとどうだろうか……魔理沙は頭から湯気を発生させてそのまま倒れてしまったのだ。

 気を失ってしまった魔理沙を慧吾は担いで布団に寝かせた。霊香が言うには魔理沙は人見知りで霊夢と友達になるのも時間がかかったということを聞いた。しかも男である慧吾が人見知りの魔理沙の元へと近寄って来るという行動をしでかしたため、魔理沙の脳はオーバーヒートを起こしたもよう……不細工である彼女には見ず知らずの男性への免疫など持っていなかったのだ。

 

 

 俺は少し罪悪感を抱いてしまった。人見知りの女の子に不用心に近づいてしまった俺の責任を感じたからだ。だからこうして魔理沙の面倒を見ている。御袋も霊香さんも嫌な顔せずに手伝ってくれるのがありがたいぜ。霊夢も危なっかしく水の入った桶を持って来ようとしている……危なっかしいぞ。

 

 

 ヨロヨロと水の入った桶をふらつきながら持って来ようとする霊夢。その光景が危なっかしいと思った。それに気づいた霊香が霊夢に言った。

 

 

 「霊夢、危ないから私が持つわ。そこに置きなさい」

 

 「は~い……あぅ!」

 

 

 霊香がそう答えた矢先にそれは起こった。霊夢がつまずいてしまい手から水の入った桶が宙へと舞う。その光景がスローモーションのように見え、舞い上がった桶はひっくり返り中の水が落下していく。こうなってしまったら誰も落ちていく水を止められない……この場にいる全員が唖然とする。ゆっくり……ゆっくりと落ちていき落下地点に全員が慌てふためいた。

 

 

 これは……ヤバいッ!?

 

 

 慧吾はそう思ったがどうにもできなかった。

 

 

 バシャンッ!!

 

 

 水が辺りに飛び散った。熱くなった体温を下げるために用意したのは冷水だ。その冷水に触れれば当然冷たいのは当たり前。慧吾達は直接冷水を浴びることはなかったのだが、その冷水を直接浴びてしまった可哀想な存在が一人だけいた。

 

 

 「ふぃひゃあああ!!?」

 

 

 魔理沙だった。あまりの冷たさに一気に意識が覚醒し飛び上がり変な声が出た。目が覚めた当の本人は何が何だかわからずに混乱していた。そのため周りのことに意識が向かず傍にいる慧吾のことなど気づかなかった。

 

 

 「大丈夫か魔理沙!?」

 

 「れ、れいかおねえさん……うぅ……さ、さむいじぇ……」

 

 

 ブルリと体を震わせる。当然ながら冷水をもろに浴びてしまったのだから体中に鳥肌が立っていた。

 

 

 「寒いか?とりあえず今着ている服を脱ぐんだ」

 

 

 慧音は魔理沙が風邪を引かないようにびしょびしょになった服を脱ぐように指示した。その指示に驚いた様子の我が子に気づくことができなかった。霊夢が起こしたハプニングで動揺したのはこの場にいる全員である。慧音は魔理沙を最優先に考えて我が子のことを意識から放してしまっていた。

 そうとも知らずに魔理沙は慧音の指示に従い、服を脱ぎだす。冷水で濡れた服は気持ち悪く冷たいので早く脱ぎたくて仕方なかった。ポチポチとボタンを外していき、白のブラウスのような服の上に黒いサロペットスカートのような服を脱ぐとシャツ一枚の姿になった。そしてシャツも冷水が染み込んだのか薄っすらと肌が透けて見えており、幼くもツヤツヤして、柔らかな肌をさらけ出した。このままいけば確実に今よりも不細工に育つこと間違いない。人里にいる吹き出物だらけの美しい女性が見たら哀れすぎて笑ってしまうし、気持ち悪いと唾を吐くことであろう。しかしこの場にはそう思わない者達だけだ。霊香も慧音も不細工で霊夢も魔理沙と同じだ。そして何よりも一人だけ違う意味で慌てている人物がいた。

 

 

 おいおいおいおいおいおい!!?いきなり脱いでんじゃねぇよバカ野郎が!!?

 

 

 慧吾だった。慧音達はハプニングで慧吾がこの場にいる事実をスルーしてしまっていた。自然に流れていく会話に慧吾は驚いたが遅かった。魔理沙も慧吾に気づかずに服を脱いでしまった。慧吾にとってラッキースケベに当たるが興奮することはない。歳は同じかもしれないが精神的に慧吾の方が断然上で決して幼女好きのロリコンではないのだから。しかし自分がいるにも関わらずシャツ一枚になってしまった魔理沙の姿に動揺してしまう。

 

 

 落ち着けよ俺……御袋も霊香さんも俺の存在を忘れているようだし、何より魔理沙も気づいていない様子だな。シャツ一枚の姿を俺なんかに見られたとあったら魔理沙が可哀想だ。幼くても女なんだから男である俺がここにいたらまずいだろぅ……ここは覚られないように気配をころして抜け出すしか……

 

 

 慧吾はこの事態を回避しようと思い行動に移そうとした時だった。ガバリと視界が真っ暗に染まる……慧吾の目を塞ぐ小さな手がそこにあった。

 

 

 「慧吾はみちゃだめー!!!」

 

 

 霊夢であった。霊夢は慧吾が自分を褒めてくれたことが嬉しかった。しかも嫌な顔一つせずに一緒に居てくれる……これほど嬉しいことなどなかった。慧吾の瞳が自分に向いてくれていることに心がポカポカと温かくなっていた。しかし今、慧吾の瞳は魔理沙に釘付けになっていた。霊香も慧音もみんな魔理沙に向いて霊夢は一人ポツンと残されていた。原因は霊夢なのだが、その状況が嫌だと感じた。そして魔理沙は服を脱いでしまいそれを見た慧吾の様子が変わったことに霊夢は気づいていた。そんな慧吾を見たら胸の奥がモヤモヤした。そして気づいたら行動に移していた。

 

 

 霊夢が大声を放ったことで全員の視線は霊夢と慧吾の元へと集まる。そして気づいてしまう。

 

 

 「慧吾君のこと忘れていた!?」

 

 「慧吾お前見たのか!?」

 

 

 霊香と慧音はこの場に慧吾がいることを思いだした。慧音に至ってはシャツ一枚の魔理沙を見たのかと問いてしまった。慧吾は弁解するために霊夢の手を振り払い幼女に欲情するような奴ではないと無実であることを必死に証明する。

 

 

 「御袋達が俺の存在を忘れる方が悪いだろ!?俺は悪くねぇぞ!!」

 

 

 慧吾の主張は尤もであった。シュンと正論を言われて目に見えて落ち込むのは慧音……大事な我が子の存在を忘れてしまった自分がとても悲しいのだろう。霊香の方は申し訳なさそうに頭を掻いていた。そうなると残り一人の反応が気になる……

 

 

 「!?!?!?」

 

 

 案の定の反応であった。魔理沙は慧吾がいるとは思わずに服を脱いでしまった。そして見られてしまった……

 

 

 「……あぅ……」

 

 「お、おい……どうしたんだよ魔理沙……!?」

 

 

 慧吾は弱々しい声をあげる魔理沙を心配して声をかけたが……慧吾は見てしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 魔理沙の瞳から涙が流れていたことに。

 

 

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 ぶさいく!ぶさいくはちかづくな!よごれちゃう!

 

 

 ちかづかないでくれる?みんないこう。

 

 

 あっちいきなさいよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 嫌な思い出ばかり思い出す。同世代の男の子や女の子には除け者にされ、邪険に扱われてしまう日々……魔理沙はポツンとその場に佇むことしか出来なかった。

 

 

 魔理沙は裕福な家庭で育ったが、訳あってあまり家に居ようとしない。外に出向くが、魔理沙自体人見知りな性格をしていたために自分から声をかけづらかった。勇気を出して声をかけてもそっぽを向かれるしまつだ。

 不細工がこの世界で良い思いをすることは殆どない。結婚している女性はみんな美しい人物ばかりだ。目の下にはクマができ、顔にはシワが目立ち、ガサガサな肌が男達の瞳を独占する。それに同じ不細工であっても強硬手段に出ようとする者も中にはいる。そのせいで不細工は男性を襲おうとしているケダモノと思われてしまっていることがある。全ての不細工がそうでないのは多くの者は知っているが、中にはその通りな者がいるのだから嘘ではないことが魔理沙を拒絶する原因にもなった。魔理沙は一人寂しい思いをしながらトボトボと歩いていると見知らぬ石造りの階段を発見して好奇心に負け上って行った。そこで出会ったのが霊夢だった。

 

 

 「わたしは霊夢、あなたはなんてなまえなの?」

 

 

 ドキリとした。初めて面と向かって話してくれた相手に……でも魔理沙は中々言葉が見つからず頭がボウッとした。そして魔理沙は意識を失ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 目が覚めた魔理沙は驚いた。知らない天井を見つけたのだから……そして隣には先ほどの女の子が心配そうに自分を見つめていたことに更に驚いた。そこからだった。霊夢と少しずつではあるが関係を持つようになったのは。そして今では友達と呼べる存在にまでなっていた。

 

 

 

 霊夢と友達になってから度々博麗神社を訪れるようになった魔理沙は今日も霊夢に会いに行こうとする。しかし魔理沙はそこで見た。

 

 

 ……だれなんだじぇ……あれ?

 

 

 慧吾との出会いだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 目の前にはこちらをジッと見て来る男の子……慧吾がいた。魔理沙はシャツ一枚の姿である。目が覚めた魔理沙は状況を掴めぬまま周りの声に耳を傾けて服を脱いだが、それがいけなかった。

 

 

 み、みられた……わたしの……きたないからだをみられた……!

 

 

 魔理沙が感じたのは羞恥心などではなかった。魔理沙は自分が不細工であることを理解していたし、散々周りから言われて傷ついたのだから痛いほどわかっている。よく男性からも同世代からも舌打ちされた。どうして自分はこんなにも不細工に生まれてしまったのだろう……そう思わずにはいられず、また舌打ちされたり拒絶されることが怖かった。そしてたった今、自分は目の前の同世代の男の子に醜い姿を晒してしまったのだから恐怖せずにはいられなかったのだ。

 

 

 拒絶され避けられる……恐怖で瞳から涙が流れ落ちる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そう思っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「大丈夫か!?泣かないでくれっと言ってもお前を泣かせてしまったのは俺のせいだよな……わるい魔理沙!」

 

 「……えっ?」

 

 

 目の前の男の子は嫌な顔一つしなかった。寧ろ自分を心配して頭まで下げてくれている男の子の行動に魔理沙は今まで受けてきた対応とは全く違う反応に訳がわからなくなってしまった。

 

 

 「女の子の素肌を見るなんて男として最低だった。御袋が俺を忘れてしまったせいでもあるが、お前を泣かせてしまったのは俺だ。悪いのは俺だから謝らせてくれ……魔理沙わるかった!」

 

 

 もう一度男の子は頭を下げたのだ。同じ子供であるはずなのにその姿はとても大人びていた。しかも男の子の方が自分に非があると言って謝罪したのだ。そんなことなど考えてもいなかった魔理沙は体が固まってしまった。

 

 

 「魔理沙、彼は上白沢慧吾君でここに居る慧音の息子さんだ。拾い子で血は繋がっていないが立派な親子なんだよ」

 

 

 霊香は魔理沙が呆然としていたので意識を戻すためにも慧吾について説明した。すると魔理沙は何度も視線を慧音と慧吾に見比べた。そして魔理沙は思ったことを口にした。

 

 

 「……なんで……あやまるんだじぇ……?」

 

 

 どうしてわたしなんかのためにあやまるんだじぇ?あやまるのはわたしのほうなのに……

 

 

 気持ち悪がられても文句はない。だって不細工である方が悪いと片づけられてしまうこともある世界で何度もそんな経験をした魔理沙からしたら慧吾の行動は理解できない。しかし慧吾は魔理沙の問いにこう答える……

 

 

 「泣かせてしまったからだ。魔理沙のように()()()()()女の子を泣かせるなんて男として最低な行為だからな」

 

 「じぇ!?」

 

 

 ……い、いま……な、なんて……いったんだじぇ……?

 

 

 魔理沙は耳を疑った。慧吾の口から()()()()()と言う言葉が出てきたのだから……これはきっと間違いだと思ったが心の奥底ではそうではないと思いたかった。魔理沙は勇儀を振り絞りもう一度聞き返す。

 

 

 「……いま……なんて……?」

 

 「?魔理沙のように()()()()()女の子を泣かせるなんて男として最低な行為だと言ったが?」

 

 「――ッ!?」

 

 

 聞き間違いではなかった。今度はハッキリとそう聞こえた……()()()()()と。

 

 

 か、かわいい……わたしが……かわいい……!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 かわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいい!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「……きゅぅ……」

 

 

 魔理沙は再び気を失ってしまうのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 魔理沙が再び目を覚ました時にはもう夜になっていた。布団に寝かされ周りには誰もいなかった。月の光が地上に降り注ぎ虫たちの音色が聞こえてくる。それ以外は静かな夜だった。

 

 

 ……だれもいない……

 

 

 魔理沙は孤独感に包まれた。傍に霊夢が居れば良かったが叶わなかった。一人で博麗神社へやってくるほどの度胸はあるが、やっぱり夜に一人は寂しいものだ。

 

 

 ……霊夢……霊香おねえさんはどこなんだじぇ……

 

 

 二人を探そうと床に手をついて布団から起き上がろうとした時に手に何か触れた。

 

 

 ……てがみ?

 

 

 魔理沙は霊夢が置いた手紙なのかと思った。だが、その手紙にはまだ習っていない漢字が使われていて魔理沙には読めなかった。魔理沙に読めないならば霊夢にも読めない……これは一体誰が書いたものなのか?

 そんな時に、廊下から足音が聞こえた。霊香が魔理沙の様子を見にやってきたのだ。目が覚めた魔理沙が手紙を持っているのを発見した霊香は傍まで近寄った。魔理沙は霊香に対して「この手紙は誰が書いたの?」と目で訴えた。

 

 

 「それは慧吾君が魔理沙ちゃんにって書いてくれた手紙よ」

 

 「……わたしに?」

 

 「そうよ。魔理沙ちゃんのためにってね。慧音と慧吾君はもう夜が遅いから帰らせたのだけど、慧吾君は魔理沙ちゃんに手紙を残して置くって」

 

 「……どうしてわたしなんかに……?」

 

 

 魔理沙は疑問に思った。慧吾は自分を真っすぐ見てくれた……あの瞳を忘れられる訳はない。今まで自分のことを見てくれる同世代の子は霊夢だけで男は一人もいないし、不細工である魔理沙の顔を直視しても笑ったりしなかった。霊夢以外の友達になれるかもしれない……しかし魔理沙は自分に自信がない……そんな自分を見てくれた慧吾は最後に手紙を残したのだ。もしかしたら先ほどまでの男の子は幻で自分は夢でも見ていたのではないかと思うが現実に手紙を持っている。どうすればいいのかわからずに霊香に助けを求めるように視線を送るが……

 

 

 「開けて見て」

 

 

 霊香は促す。答えは霊香から得られなかった……答えはこの手紙の中に書かれている。罵倒する言葉が書かれていないか魔理沙は怖かったが自然と今日の出来事を思い出す。知らない男の子に出会い、素肌を見られた挙句に少しだけだが会話した。ほんの少しだけの間だったが、今思えばこんなにも同世代の男の子と会話したことは今までなかった。すると止まっていた手がゆっくりと手紙を広げていく……

 

 

 「……あっ」

 

 

 声が漏れた。魔理沙は手紙を広げたまま固まっていた……霊香は何が書いてあるのかと横から覗き込むとそこに書かれたのは一文のみ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『今度は一緒に遊ぼうな!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ふぅえぇ……」

 

 

 魔理沙の瞳から大粒の涙が溢れ出ていた。今まで受けてきた苦しみから解放されていく……涙が溢れ出す度に体が軽くなっていくのだ。気持ちが楽になっていく魔理沙は何も考えることはできなかった。今はただただ感情に任せて泣きたい気分だった……

 その後、霊香の膝の上で泣き続けた魔理沙は眠ってしまった。霊香は泣き疲れた魔理沙の頭を娘の霊夢にやっているようにそっと撫でる。寝顔を覗き込むとその表情は憑き物が取れたように安らかで月の光が魔理沙を照らし、虫たちが祝福しているように聞こえるのであった……

 

 

 「よかったわね……魔理沙ちゃん」

 

 

 今日という日を霊香は忘れることができないだろう。眠っている魔理沙の頭を何度も撫でてあげる霊香の表情もまた月の光に照らされてとても輝いていた……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ブー!!慧吾のバカ!!」

 

 

 霊夢は障子の隙間からこの光景を見ており、魔理沙にだけ手紙を残していく慧吾にむくれていて機嫌が悪かったそうだ。だが、霊夢もこの日のことを忘れないだろう……否、忘れるわけがない。霊夢はこの日を境に慧吾を求めるようになっていくのだから……

 

 




追記


ヤンデレ文章をフォントを変えてみました。病み具合が増したでしょうか心配です……


読みにくいとの指摘があったので少々変えてみました。
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