今後ともよろしくお願いします!
「うおおおおおお?!」
「ちょっとマイケル! もっとスピードを上げて!」
「無茶言うな! もう飛ばしている!」
マイケルとラケールは今軍用輸送大型6×6輪駆動トラックに乗りマイケルが運転席に、隣の助手席にぐったりと意識を失って座っているケイコ。 ラケールが後方のドアからMk 48機関銃を追って来る追跡者達へと放っていた。
「何なのよこれ?! 出鱈目も程があるわ!」
「いいからそのまま────おわ?!」
マイケルが前から目を離した隙にトラックのボンネットに
「この、こなクソ!」
時は少し遡るが、あの不可解な少女との出会いの後、マイケルとラケールは無事ケイコを見つけ出し、運び出すところで人影に襲われた。
どんな人と見ようとしても、文字通り
何とか施設内の防御壁を駆使して距離を取り駐車場に出てもここにも人影が今度は一体ではなく無数に湧いて出て来た。
近くにあった大型6×6輪駆動トラックに二人(+1名)に乗り無理やりイグニッションをかけ施設を離脱した。
この際に人影達は他の自動車に乗り込み追跡する者もいれば、そのまま走り自動車並みの速さを見せる者もいた。
「(まるで悪いホラー映画の様ね!)」
ラケールはトラックの中にある様々な支給品の武器に素早くマガジンを入れて弾を装填し何丁かの銃をマイケルへと渡し、未だに眠っているかのように意識のないケイコを見た。
「まだ起きないの?」
「ああ、呼吸もしているし心臓も動いている。 が、まだ目を覚めない」
「じゃ、このまま突っ走ってクリフかリックかアイリの何れかと合流しましょう!」
「ああ! ここで俺達は止まれない!」
そう二人が意気込んだもの、現在状況は芳しくない。
「このッ! いい加減にしろ!」
施設の人影同様、銃をどれ程撃ち込んだとしても効果は今一つで良くて弾が当たる反動でよろけて転ぶ、悪くて何も起きらないと言った程度。
そして何体かの人影に追いつかれ、今ラケールは肉弾戦を強いられていた。
ラケール一つ一つの拳はただ相手を痛める力ではなく、骨を砕く位力を込めて振っているが────
「(なにこれ?! ブヨブヨしている感じがする、キショい!) マイケル、ショットガンを────!」
「────こっちも今忙しんだよ!」
そして先程トラックのハンドルのコントロールをマイケルから奪う事態へと戻る。
「グッ……オオオオォォ!」
マイケルは最初両手でハンドルから人影の腕(らしきもの)を引き剥がそうとするが全く動く気配がせず、瞬時に横にあったベネリ M3ショットガンを片手に取り銃口を向けようとすると人影のもう一つの腕(モドキ)が阻止する。
「ヌオォォォ?! (何つー馬鹿力だ?!)」
バリバリバリバリッと金属が力尽くで破れる様な音がして横を見るともう一体人影が助手席のドアを破り取り、ケイコを連れ────
「────させるかぁぁぁぁぁ!」
ベネリ M3ショットガンの銃口を人影に押さえつけられている逆方向、つまり床に向けて引き金を引く。 すると反動でショットガンの銃床が前のめりになった人影に当たり、手(?)を離す。
「くらえ!」
マイケルは自由になったショットガンを今度こそ人影に向け、引き金を引くと装填されていたスラッグ弾が人影にめり込み────
────マイケルはその先を確認せず、今度はケイコを連れ出そうとする人影にスラッグ弾を放った。
今度こそ最後まで見ているマイケルはズレたケイコの体を中へと引きずり、人影から血しぶきが出るのが見えた。 見る見る内に人影のまとっていた靄が薄れ中から目が虚ろで不気味な青白い肌をした男性がいた。
身体から力が抜かれたのかその男性は重力に引かれてずるずると落ち、最終的には高速道路へと身体が転び出して消えていく。
「…………ラケール!」
マイケルは後方で一体の人影に首が絞められているラケールを見るとショットガンを構え何発か撃つと先程の人影の様にそこには虚ろな目をした女性が後方エリアの床へと落ちる。
「ゲホッ! ゲホッゲホッ!」
「ラケール! とりあえずショットガンだ! 至近距離スラッグがこいつらに効く!」
「!!! 了解!」
「もう少しで市外に出る! そこまで粘れば────」
その時無数の銃弾がトラックに被弾する音がした。
「のわ、今度は撃ってきた?!」
「マイケルはそのまま運転して!」
「了解!」
…………………
………………
……………
…………
………
……
…
「もう、憲兵は何をしているの?! ぜんっぜん見ないんだけど?!」
「知らん!分からん!俺に聞くな! それに市外だ!」
マイケルとラケールとケイコが乗っているトラックは既にボロボロになり、高速道路の周りは高層ビル等ではなく霧が深く、視界が遮られる橋の上を彼らは走っている。
ここは市外、
市外はかつてハウト連邦とティダ帝国がモビルソルジャーなど開発する前に大量破壊兵器に力を入れ打ち合っていた頃の所謂ノーマンズランドと化した土地。
雑草一本生えておらず、放射性降下物で放射能もあり、未だに余熱が地面を焼いてその所為で霧がずっと発生していると言われている。
だがそのおかげでハウト連邦とティダ帝国の両国にはこの様な場所に常時兵をパトロールさせるのは“戦術的価値が無い”とされていて放置に近い扱いをされている。
「ラケール、まだまだあの変な奴らがいるぞ!」
「弾が……スラッグ弾がもう残り少ない………」
「………そうか」
マイケルは振り返らずにトラックを運転し続け、ラケールは残りの武器を見る。
武器本体の銃はまだあるとしても、弾数はお世辞にも“残り少ない”とも言えない状態だった。 空の箱に薬莢、そして敵からの血痕がトラックの床に充満していた。
このような事になればいくら銃があってもただの鉄の塊と化す。
「でも、まだ“合図” を上げるのは────きゃあ?!
大きな破裂音がしてトラックはガタガタと大きく揺れ始め、ラケールは近くの固定されたハンドルを握ってバランスを保とうとする。
「チィ! ラケール、使えるものはまとめろ! トラック止めて迎撃に出────!」
迎撃に出る。 そうマイケルが言い終わる前にトラックは横に転覆にして、マイケルとラケールの意思が飛ぶ。
「…………………(ん? 気を………失ったか)…………う」
マイケルは目を開けようと、辺りを見ようとすると激痛が体中に走り、顔をしかめた。
今度はゆっくりと目を開けると同時に金属が軋む音がして、マイケルはトラックが横に転覆した事に初めて気付く。 窓ガラスが酷く割れていて、固定されていない小物は辺りにばら撒かれていた。
横の助手席にはシートベルトをしたのが幸いでて意識を失ったケイコがまだいた。
「グッ………ラケール………………………は?」
マイケルはゆっくりと後方へと視界を移すと────
「────あれは。 やばい」
そこには横たわっていたラケールと、歪な方向に曲がっている彼女の右腕。 マイケルとケイコみたくシートベルトをしている訳でも無くトラックが転覆する際に自らバランスの為に固定物を握っていたのが裏目に出た。
それにしてもさっきからの軋む音は何だろう、と思ったマイケルは周りを見るとギョッとした。
何故なら彼らの乗っているトラックが半分橋からはみ出ていて今にも落ちそうだったからだ。
「ラケール……ラケール! 起きろ!」
「…………ん…………マイ、ケ────い”?!」
ラケールは身を起こそうとすると右腕の異常にやっと身体がそれに気が付いたのか痛みに顔が歪む。
「ラケール、そのままでいいがヤバイ。 俺たち今落ちそうだ」
「落ちそうって────」
ガダンッ! ギリギリギリギリッ。
トラックが一瞬沈みそうになり、金属が軋む音がさらに酷くなりらけーりの目は見開かれた。
「マイケル、まさか────」
「────俺がケイコのシートベルトをゆっくりと外して、自分のも外す。それからラケールの方へと移動して後方ドアから出る、いいな?」
「………うん。 マイケル、私の右腕は付いている? 大丈夫?」
「……ああ、多分骨折と関節が外れてだけだ」
パチン! ドサッ、ガダン。
マイケルがケイコのシートベルトを外すと彼女の身体が自分の方へと落ち、彼がそれを受け止め激痛がまた走る。
「ウッ…………俺も骨……折ってるな……多分」
そう言いながらマイケルがシートベルトを外すと何かが崩れる音と突然の浮遊感に彼とラケールは襲われる。
「うわ、マジか?!」
「わわわわわわわ!」
そして彼らを乗せたトラックが橋から落ち、深い霧の中へと消えていく。
作者:ふいー、何とか書けた
三月:たのもー!
作者:ウェ?! 何でここに?!
三月:へ?いやだってFate/Zeroでの五話、私出番少なかったじゃん? だーかーらーひーまーなーのー
作者:いやいやいや、決した蔑ろにしている訳じゃないよ? 何せ次の話では────あ、これ聞かなかった事に
三月:お!やっと出番ね! ヒャッハー!
作者:……………ハァァァァ