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マイケルと歩き、家に戻ると「迷惑じゃないのか?」や「合って間も無い」など聞かれる。
私は彼が“優しい”と答えると彼の虚を突いたのか、顔を逸らす。
彼自身は気付いて無いかもしれないが、彼に掛けた“意思疎通の風”は私を媒体としているので彼の発している声からある程度の“意思”のような感じが何となく分かる。 魔術の心得がある者は自身の魔力を使って遮断はできるけど、彼にはそんな事をする素振りも無い。 気が引けるけど、私はこれも使い彼の“意思”を感じ取る事にした。
今まで感じ取ったマイケルを一言で表現すれば“興味津々”。 時々他の“負”の様なものが入っているけど純粋な、まるで子供のような“興味津々”が主な意思として伝わってくる。
家の中に入り、お茶を出し、飲みながら落ち着いたマイケルと話し始め、数々の疑問について質問した。
……
マイケル・レナルト。 という事は家名持ち? しかも初対面の人に家名を堂々と?! え?! い、いえ何か理由がある筈。
……
“はううとれんぽう”に“うーちゅー”、“わくせい”。 聞き慣れない単語や
彼は本当に一体何者なのだろう? 何処から来たのだろう?
……
成程、彼は空の彼方より来た戦士。 そして彼はこの星ガイアとは別の星から来たと。 空のかなたを行き来する船が故障しここガイアに降りたと。
「成程、それは災難でしたね。」
優しく微笑みながら相槌を打つ。
マイケルが言う“はううとれんぽう”や“でぃだていこく”のどちらかが“天空人”なのかもしれない。 もしかすると彼自身も……
でも、さっき彼が自分の事を“戦う者”として話をした時に感じた“意思”は“誇り”や“義務”等ではなく、“
何なんでしょう?
私は思い切って彼に質問をする。
「マイケルは戦士と言いましたね。では何と戦っているのですか?」
「ハウト連邦の他にディダ帝国ってのがってそいつ等と結構長く戦っているな。」
さっきのこの“意思”の感じは……そう、例えるのなら“疲れ”だった。
やはり他の星でも“戦士”は疲れるのですね。
「それは……家族の者たちもさぞ心配なさってるのでは?」
彼の父君や母君は大丈夫なのだろうか?
「“家族”? ああ、あれだろ。“血縁者”の“親”とかだろ? 分からないな、俺家族いないし。」
「────え?」
「そんなの
「……長く戦ってると言うのは────」
「ああ、もうかれこれ数世紀ぐらいかな? あ、“世紀”って“100年の期間”って意味で今は昔と違って物理的兵器だけじゃなくビーム兵器や人型の兵器も────」
「────ちょ、ちょっと待ってください!」
何で立ち上がったんだろう? 彼の冗談は笑えない。 場の空気が少々気まずいものに変わり始める。
「で、さっきのどうしたんだ?」
「い、いえ……その……」
「まあ、もっと入り込んだ説明は後にして、この星の事をもっと聞きたいんだが────」
彼の気遣う提案に私はホッとした。
……
彼は巫女と言う職業に馴染みが無かったらしい。 次に私が知っている近い職業の祈祷師もだ。 簡単に私は説明をする。
「ちなみに戦争とかは無いのか?」
「戦、と言うのは聞かないですね。」
戦なんて、英雄譚以外から聞かない。
「え? 争いとか無いわけ?」
「それはもちろん人と人の価値観が少々違ったりしますが────」
そう、価値観の違いからの争いはある────
「いやだから宗教とか文化とかの違いで“オラァ、ワレェ!何言っとんじゃワレェー!国で戦争だーボケェ―!”とかの王とか将軍とか」
「え、ええと……それは、何ででしょうか?」
「え"。」
「確かに時々価値観などが違う者が合うと口論や喧嘩など発生しますが国全体の兵士を上げるのは無駄なのでは?」
国全体の兵士を戦いに投じる事には貨幣も資源もあまつさえ人の命も使い、結果がどうなろうとも失ったものは取り戻せない。
それこそ同じ貨幣を武器や道具を作成するのに使うなら他の者の為や世代に残せる形にした方が良い。
それに命は何よりも尊い。
この世の何よりも。
? 何だろう、マイケルからから何か別の“意思”が流れ込む。
これでハッとし、私は気が付く。
マイケルの息遣いが荒く、彼の顔色も青白くなっている事に。
この、彼から流れてくる“意思”。 これは────
“拒絶”。
「マイケルさん?!」
彼の体が横に落ち、床を叩きつける。 私は彼の痙攣する体に駆け寄り、素早く彼を“診る”。
息遣いがもっと荒くなり、彼の脈が速く、体は冷たかったのに対し汗が滝のように噴き出していた。 私は急いで彼をベッドに運び、上着らしい服を少々強引に脱がし、彼の上半身の汗を桶に入れたお湯の中に染み込ませた布で拭いたあと予備の布で彼の上半身に巻いた。
まだ体を痙攣で小刻みにし、苦しそうな唸り声をあげるマイケル。 体はまだ冷たい。
この症状は過去に山に登り、急な吹雪にあってロクに雪と急激な温度低下に対応していなかった者たちと似ている。
このままでは危ないと思った私は胸に巻いていたサラシを解き、寝着に着替えた後まだ震えながら苦しい唸り声をあげるマイケルの体を前から抱擁した。
「ゥ……ァァァ……ァァァ……ゥゥゥゥ」
「大丈夫、大丈夫ですよ。 私はここにいますよマイケルさん。」
まるでわが子をあやすような母みたいに私はマイケルの頭を撫で、優しく声を掛け続ける。
余程効果があったのか、マイケルの息遣いが収まり始める。
「ゥ……ゥ……」
体温も徐々に上がり始め、唸り声も苦しいものから変わる。
マイケルが落ち着くまで彼に声を掛け続け、撫で続けた。
……
どれだけの時間が経ったか分からない。 ただふと窓を見ると日はきもに沈み、星々が出ていた。
「スー……スー……」
胸の中で静かに寝息をするマイケルを見ながら私の顔が優しく微笑む。
「フフ。 こうしているとまるで大きな子供ですね。 余程────」
────寂しかったんでしょう、と言う前に気付く。
ああ、成程。 彼から感じ取っていたのは“常に寂しい”、“癒しが欲しい”と言った欲でしたか。 私自身長らく
彼はどれだけの時間戦い続けていたのだろう?
彼には休養が必要だ。
彼の精神がどれだけ削り取られるのか私にはわからない。 どれだけ彼が苦しんだのか理解しようもない。 どれだけ哀しい思いをしていたのか見当も付かない。
こんなに傷付いた彼を“天空人”等と疑っていた自分が恥ずかしい。 彼は唯の“人”だ、それ以上でも以下でもない。
だけど、少なくとも彼の話し相手位にはなれるはず。 傍にいる事もできるはず。
神よ。心から感謝します。
こんな私でも
彼が,私と言う“揺り籠”が必要にならない日まで。
神よ、私にこの役割を授けたあなたに感謝します。
どうか。
どうか。
ええ子や。(´;ω;`)ブワッ