デブでオタクでネガティブで陰キャな俺がクマさん型VTuberになってモテだした話   作:獅子龍

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0配信目……前編・面接という名の黒歴史

 朝起きて待っていたのは悲しい現実だった。

 

 

「………………」

 おかしい、何度ケータイを見直しても何回顔を洗っても悪夢が覚めない。

「………………はぁ」

 俺は、諦めてメールの確認を行う。

 メールの内容を簡単に省略すると

 ・一次審査の合格通知

 ・二次審査の通知

 

 うん、やっぱり合格している。現実だ。

 はぁ、何で俺なんかが合格しているんだ。

 合格させたところでなんの意味もないでしょうに。

 買った1Lのお茶を一気飲みするぐらい意味がない。(たまにやる。)

 

 今からでもお断りのメールを……………………いや?待てよ

 そもそも俺なんかが二次審査合格するわけがない!

 つまりVTuberにはならいない!笑い話にできる!

 そうだよ!落ちるに決まってるのに慌てる必要はないな

 よし!さっさとシャワーあびて仕事に行こ。

 

 

 

 

 

 この時俺は、フラグの恐怖を知らなかった。

 

 フラグとは、特定の展開・状況を引き出す事柄を指す用語で伏線と同義である。

 例えばバトルアニメとかで『俺、ここの戦いが終わったら結婚するんだ』っていうキャラはだいだい死ぬ

 逆に敵とかに強力な攻撃をして爆煙に包まれ『やったか!?』と言うとだいだい殺ってない。

 

 

 そんな、フラグを俺は甘く見ていたのだ。

 

 

 

 

 結果だけ言おう面接はオワッタ。

 あ、オワッタってあれだよ?全てが終わったって意味だよ?

 テストで例えるとわかりやすいかな。頭が良いやつと悪いやつでは終ったの意味が違くなっていく人もいるだろう。

 例

 テスト終った~(期間が)

 テストオワッタ~(追試確定。)

 ↑こういうことである。

 ちなみに俺が言ったのは後者の方だ

 ん?落ちて良いんじゃなかったのか?って?

 うん、落ちるのはいいんだ。でも俺が絶望してるいのはそっちではなくやらかしたという意味である。

 

 では、俺と一緒に回想してみよう。

 

 

 

 まず、メールにあった通り、履歴書を持ちスーツを身にまとい会場へとついた……………1時間前に

 うんちょっと早いね?早いよね?

 だって駐車場にいた警備員の人が、ん?って顔してたもん!事情説明したら時計見て若干引いてたもん!

 まぁ、遅刻するよりはマシだよね

 

 

 んで、待合室に連れていかれた。

 なんでも同期が誰になるかわからなくするために待合室で分けてそれぞれ呼んでと面接するらしい。

 ちなみに配られた受験番号は『794』うん、泣くよ。いや、俺が泣くよ!ってか泣きてぇよ!

 そんな、現実逃避していると呼ばれた。呼ばれてしまった。俺は、覚悟を決めて面接部屋へと向かう。

 

 

 ノックをして部屋にはいる。

 面接のマナーを守りながら。

 試験管は3人。女性の人と白髪のおじさんと黒髪のおじさん。

 

「こんにちは、お名前をどうぞ」

「大山 優希です。」

「特技は?」

「料理です。」

 そこからの質問はいたって普通だった。出身は?仕事は今なにしてる?とかそういうの

 

 

「では、次の質問です。貴方はなぜVTuberになりたいのですが?」

 後から気づいたけどこれ俗に言う志望動機ということだ。

 だいだいの人は

『◯◯◯に憧れたので』とか、『夢だから』とか、言うのかもしれない。

 なのに俺は…………

「い、癒しになりたくて」

 

 え~何言ってんのぉ?

 癒し?癒やしになれるとおもってんの?デブなのに?オタクなのにもう現実みろや!

 んで、次の質問が

「癒し、ですか。では何を癒したいのですか?」

「す、全てです。」

「全て?」

「リスナーだけでなく、ライバーやスタッフやその関係する人達。全ての人を癒したいです。」

 

 

 うん、帰れ!!

 なんやねん!全てのってなんやねん!

 本で、なんで少しキメ顔やねん!キメてもかっこよくないねん!!

 

「なるほど。では、逆にVTuberになったとしてこれは、やりたくないこととかありますか?」

「やりたくないこと…………コラボですかね。」

「コラボ!?それは、何でです?」

「え?だって…………こんな俺なんかとコラボしたらコラボ相手に失礼ですし、何より下手なことして迷惑かけるに決まってますもん。」

 

 

 

 …………………………

 ……………………

 ん?俺、何か間違ったこと言いました?

 何故か知らないけど面接でも微妙な空気が流れたんだよなぁ~

 まぁ、いいか。次見てみよ

 

 な、なるほど。では、最後の質問です。」

「は、はい。」

「貴方はVTuberになりたいですか?」

「…………」

「?」

「いえ、正直に言えばなりたくありません。」

 

 貴様がいる、その場所となぜいるのか!を100回ググって出直してこい!!

 あー!!!?何で!?やりたいから応募した人がほとんどなのに『いえ、正直に言えばなりたくありません』?バカなの?ねぇ?バカなの!?もうもう!本当に帰って!お願い!な?500円あげるから!

 

 

「なりたくない?」

「……俺なんかよりもっと上手く配信できる人やリスナーを癒せる人はたくさんいると思います。そんな人達がいるのに自分なんかがVTuberになるのはおこがましいかと」

「ふむ」

「今日面接に来てるい人達を合格させるほうがよっぽど有意義です。」

「………………」

「それに人の夢を邪魔するのは、なんていうか野暮ってもんじゃないですか。」

「ッ!!」

「それで、自分の夢が叶わなくても?」

「はい。俺は、他の人の夢を応援したいです。」

「では、逆に自分がなったとしたら?」

「絶対に確実にないとは思いますが、その時は…………できる限り頑張りたいと思います。」

「そうですか。では、これにて面接は終了です。結果は後日発送します。」

「はい、ありがとうございました。」

 

 こうして俺の面接《黒歴史》は終った。

 うん………………はぁ、寝よ

 どうせ落ちるし、なれないし、なったとしてもだし

 

 よし、さっさと寝て。明日も仕事だ仕事

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ~2週間後

 

「ん?封書…………V・Aから」

 なるほど不合格の通知ね。

 はいはい、わかってますよ。中を見たら『この度はご縁がなかったので』とか『審査の結果』とかで不合格なんですよね。

 いや~わかりますよん

 さて見てみますかね!

 

『合格』

 あっるぇぇぇぇぇぇぇ~~~?!?

 合格している~。?!!!?

 

 

 

 大山 優希という1人の男のVTuber物語が今動き出した。

 




読んで頂きありがとうございました。
次回も気長にお待ちいただければ幸いです。
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