デブでオタクでネガティブで陰キャな俺がクマさん型VTuberになってモテだした話 作:獅子龍
い、言い訳をさせて貰うと……仕事がある意味辛くなってきてしまい……新人に故障連続、その他
本当にすみませんでした!
今後も遅くなるかもしれませんが頑張って更新していくのでどうぞよろしくお願いします。
私の名前は美川 氷華
「お前は我が美川家の跡取りなのだ。婿を見つけて子を作り美川の名を後生に残すのがお前の使命だ。」
昔から父に言われ続けた言葉。
何回も何百回も聞いたその言葉は私にとっては名家というなの鎖にしか見えなかった。
美川家は俗に言う名家であり、その昔とても偉い殿様の家臣だったらしい。
父は跡取りのために男が欲しかった。しかし、生まれてきたのは女の私一人。
故に美川家に残された方法はただ一つ……婿をとること
だから、私は昔からそういうのを仕込まれ続けた。
そんな鎖に縛られ続けて気がつけば大学生になっていた。
この大学だって父に言われたからだ
『美川家の嫁は夫をさ支えるもの……故に大学に入り良い所に就職しろ』
本当にこれで良いのか……このまま流されて、自分の感情を無視して結婚して……本当にこれでいいのか
日に日に不安が溜まってく中。私は、つまらなさそうにスマホを眺めていると一つのサイトが目に止まった。
「V・A3期生応募」
私は、VTuberに憧れていた。
好きではなく憧れだ。私は、VTuber達のその自由に憧れた。
好きに歌い、好きにゲームをし、好きにコラボして、その全てを心の底から楽しんでいる。
どこにだってルールは存在するが彼らはそれを守りつつ楽しく自由にやっている。
そんなVTuberに憧れ、なりたいと思うのはある意味必然だった。
「……やってみたい」
もし、許されるなら鎖に繋がれている私でも自由を得られるなら……私はやってみたい。
そして、私は不馴れながらも動画を作った。
だけど応募はしなかった。っと言うのも一番の壁である。父である。母は恐らくなにも言わないだろうけど父は違う。絶対に反対するに決まっている。
いつもならここで諦めていた。でもこの時だけは私はVTuberになりたいという気持ちのほうが大きかった。
その日の夜私は両親に事情を説明した。VTuberになりたいこと。応募用の動画が完成していること。
「…………」
「VTuberだと?」
予想した通り母は他人事のように聞いている。
父は驚いた顔をしていた。
そこから始まるのは父の反対。やれ、そんなことにうつつを抜かすなとそんな暇があるならお見合いをしろと
私は俯きながらロングスカートの膝部分をギュットつかみながら耐えていた。
いつもの父の言葉に耐えるときの癖になっている行動だ。
でも、この時は……この時だけは少しだけ違った。
「なんだその目は?」
私は無意識に父を睨んでいた。ただ無意識にただの子供の抵抗だった。何も言い返せず睨むしかできなかった。
今思えば私の初めての抵抗だったのかもしれない。
「だから、なんなんだその眼は!?」
「………………ッ!」
しかし、父にそれは無意味だった。父は怒りに身を任せて身を乗り上げた瞬間だった。
いつもは黙っているはずの母が口を開いたのだ。
「やらせてみたら良いんじゃないでしょうか?」
「な、何!?」
「は、母上……!?」
「この子が初めてこんなに言っているのだから……面接でもやらせてみて合格したら」
「し、しかし……」
「氷華……もしやるなら最後まできちんとやりなさい。」
「……ッ!はい!」
父は納得していない感じだったが、こうして私は親に許可を貰いV・Aに応募した。
結果は一次審査合格。次の面接へと移行した。
面接では、自分でも言うのもおかしいが淡々と進んだ気がする。そして最後の質問になった。
「志望動機は」
「VTuberの自由に憧れて、ついでに婿もとれたらと」
「へ?」
「では、最後に貴方はVTuberになりたいですか?」
「………………正直に言えばなりたいけどなりたくないです。」
「え?」
「私は…VTuberの自由に憧れ、なりたく応募しました。でも、もし合格したら一時でも自由になれるかもしれません。でも不安と恐怖があって……本当にこのまま前へ言っていいのか。」
「だから、なりたいけどなりたくないと」
「不謹慎で申し訳ありません。」
「………………」
こうして面接は終った。最後に本心で語った気がした。
この数日後に封筒が届き、開くと合格の二文字が書いてあった。
そこから、父と母に説明したが2人とも予想通りの反応だった。
父はやはり納得していない様子で母は何事もなかったかのような態度だった。
そこから、配信の準備をしていった。
「……顔合わせ」
そう、明日は同期との顔合わせなのだ。
事前に同期の名前とVTuberのイラストとその説明の書類を貰った。
これから、私と一緒に歩んでいく同期に会うのを少し楽しみにしていた。
「どんなお人達なんでしょう……」
叶うなら良い人達だったらいいのですが
そして、顔合わせ当日
「ど、どうしてこんな日に……!」
そう、顔合わせ当日にあの日になってしまったのだ。
俗に言う女の子日だ。
体調が最悪、頭は痛いし、体はだるいし、そして、なによりお腹が痛い。
でも、いくらあれでもドタキャンしてまえばまだ知らない同期にはもちろん、マネジャーさんにも迷惑をかけてしまう。
私は必死に体に鞭を打って家をでた。
本当は両親に送って貰うのが良いのだが
父は微妙だし、母は仕事だった。それにしても、朝2人に顔合わせたが2人ともいつもと変わらない態度だった。
恐らく、私の変化には気づいてない。
本当に気づいてないのか。それとも気づいてもどうでも良いのか
私は苦しくなりながらもバスに乗った。しばらくして事務所について部屋の前についた。
ここまでバスに乗っている人達、警備員、誰1人気づかれなかった。誰も私の苦しさに気づかない。
ここのドアを開けて顔合わせが済んだら、終わりだ。あともう少し頑張れば…………私はドアを開けた。
そこにいたのは白い眼鏡を掛けた少し太っている黒髪の男性。太っているとはいえ、背が高いのか個人的にはがたいが良いという表現のほうがあっている気がする。
彼は、少し止まっている。しまった挨拶をしなければ失礼では…………
「だ、大丈夫ですか!?」
「え?」
彼から言われた一言はなんてことはない。心配する一言だった。しかし、私はえ?っと返してしまった。
ただ次の一言で私は驚かされてしまう。
「いや、だって顔色凄く悪いですし」
「ッ!?」
「ん?」
誰にも気づかれなかった。でもこの人は気づいた。
実の親でさ気づかなかった私の体調不要をあったばかりのこの人は気づいてた。
ただ、私は驚いていた。もしかして、私があの日ということも?彼は、気づいているのか
そのまま、彼は私に自分の上着を渡して着て、椅子に座らせる。そのまま飲み物を買いに行ってしまった。
もしかしたら、風邪だと思ってるのかもしれない。
そうであってほしい。
しばらくして、彼は、戻ってきた。
「これ、良かったらどうぞ。」
「あ、ありがとうございます。」
彼は、暖かいお茶とミルクティーを買ってきた。ミルクティーは私が好きな飲み物だ。彼は、恐らくそれを知らないなら何故?こういう時は暖かくするのが…………
「こういう時は暖かくするのが一番ですよ」
「え?」
「ん?」
ほ、本当に彼は、私があの日だということを知っているのか。か、確認しなければ…………
「し、知ってるんですか?」
「はい?」
は、はい!肯定した!私があの日だということを彼は、知っている!だから暖かくしたほうが良いと言ったのでしょう。だから、暖かい飲み物をくれた。ブランケットを渡してきた。
は、恥ずかしい!これが同性ならなんてことはないけど今日初めて会う人にさらに異性に知られるなんて!
そんな、恥ずかしい思いをしながら見知らぬ彼に素っ気ない態度をとってしまう。
そのあともう1人の同期がやってきて一波乱あり、自己紹介が互いに終った。
先程のこともあり私は気まずくなっていた。
そんな彼から言われた一言は
「よ、よろしければ送りましょうか」
そこから始まる彼の弁解。慌ている様子が必死の様子が可愛くて面白くて、少し笑ってしまった。
そして、送って貰うようにお願いした。彼は、それを快く承認してくれた。
恐らく、彼は、自分に自身がない人なのだろう。ブランケットをくれたときも送ると言った時も、俺なんてと言っていたのだから、でも優しく暖かい人だ。
「それじゃ…………あれ?」
私が立とうとした瞬間立ちくらみをしてしまい、倒れそうになる。私はこれから感じる痛みを感じてグッと目を瞑った。
しかし、痛みはなく代わりにあるのは柔らかく暖かい感触。そっと眼を開けると彼が私を抱きとめてくれていた。
「すみません。失礼します。」
彼は、そう言うと私をお姫様抱っこし始めた。始めての体験と恥ずかしさで私の顔が赤くなるのを感じた。
彼は、本当に私のことが心配なのだろう。彼は、もう1人の同期である夏さんに気を遣いながら急いでいる。
この胸の高鳴りはいったい何なんだろう。
今の私にはわからないことだった。
彼の車の中でも彼が悪い人でないことがわかったり
家に送って貰ったが誰も居なかった。でも……彼、優希さんは最後まで心配してくれた。お礼を言おうとすると『大丈夫ですよ』そう言ってくれた。もう1人の同期である七海さんと優希さん……いや、レアさんとクマさんと楽しみたいと思った。
それから、数日後~
初配信の日にちが決められる時クマさんはトップバッターを言い出した。自分に自信がない彼が何故?
そう思っていたいた。
そして、彼の初配信
最初の噛みまくりの挨拶からの配信タグ決め、そして、最後の同期への挨拶。
彼から言われた私達へのメッセージ。
・自分がトップバッターになれば同期のためになる。
正直言えばその通りだ。彼が色々決めるとき最後の挨拶も考えるところは素直に言えば考えてなかった。
・「ちょっとのミスも2人は可愛いから許されるだろうし」
可愛いという言葉に少しドキッとする
・「怖がらず一歩を踏み出して楽しんでほしい。」
その言葉に背中が押される。
まるで自由にやってみたら言いと言われた感じがした。
彼の優しさが嬉しくて心が……キュッと閉められるような感じがした。
そして、次の日私の初配信。
彼に応援された分も頑張らなきゃ、私はもう鎖に縛られた氷華ではない。自由なVTuber。一華 氷乃です!
「皆さんこんばんは、初めまして聞こえているでしょうか」
コメント 始まった!
コメント 声良いね!
コメント 声が透き通ってるゥゥゥ
コメント なんか、キモチイイ
「はい。変なこと言っている人は速やかに退場してください」ニコッ
コメント 冷たっ!
コメント 冷てぇ!
コメント さ、寒いよ!!
コメント ヤバイ 新たな扉が開きそうだ
コメント 閉じてもろて
「あら、冷えすぎたかしら?まぁ、いいわね。まずは自己紹介からね。一つの華に氷を……すなわち……一華 氷乃です。皆さまどうぞよろしくお願いしますね♪」
コメント 一つの華に?
コメント 上手いね!
コメント とても冷静やな
コメント 氷だから冷たいのかな
コメント ひえひえやで
「それでは、プロフィール紹介のちタグ等を決めていきますので皆さんよろしくお願いしますね」
コメント イエッサー!
コメント 了解しました!女王さま
コメント はーい!
コメント サー!
コメント サー!って男に対してじゃね?
私は自分のプロフィール画面を出して軽く説明して、タグ等を決めていく。
最初にあった緊張は不思議と溶けていた。
理由はわかっていた。彼の言葉のおかげだと。彼は、そんなつもりはないのかもしれないでも彼の言葉はまるで私に自由を与えてくれた気がした。
『自由にやってみたら良い』っと背中を押された気がした。だから不思議と気持ちは楽になっていた。
「皆さんのおかげで色々決まりましたね。ありがとうございます」
コメント 良かった!
コメント 女王様のお役にたてて良かった。
コメント 俺達は下僕?
コメント そりゃそうだろ
「さすがに下僕は言い過ぎですよ?少し時間が余ったわね」
コメント 同期への一言!
コメント 熊さんと同じで同期に一言!
コメント 一言!!
「一言?そうですね。では、もう1人の同期から。
ふぅ、確かにすごく緊張するけど……熊さんの言う通り……いざ始めてみると楽しくできるから、頑張ってくださいね。初配信が終わったら一度会いましょ?3期生の中で同じ女性ですし仲良くしたいです。」
コメント ええ言葉や
コメント 女子2人やもんな
コメント てぇてぇ希望
コメント 熊さんとも仲良くしてあげて
「そして、森野 熊之さん。貴方の言葉で私は少し前に歩き出せた気がします。緊張することも、配信で気を付けることも……貴方がトップバッターを引き受けてくれてとても感謝しています。貴方の言葉を少し借りますがこんな私ですが末長くよろしくお願いします。」
コメント ええ話やなぁ~~
コメント ん?
コメント お?
コメント え?
コメント 末長く?
コメント こ、告白!?
コメント プロポーズ!?
「へ?ち、違います!同期としてです!!そ、そりゃ優しいし暖かいし、とても好感が持てますけど……まだそういう関係では…………」
コメント 色々ツッコミどころ満載なんだが!!
コメント 暖かい……ねぇ……抱き締めたの?
コメント 暖かい(意味深)
コメント まだ
コメント まだ(意味深)
「…………ッ!!貴方たち!!いい加減にしなさい!!」
コメント はーい!
コメント いじりた過ぎる
コメント しょうがないな
コメント 仕方がない
「ふぅ~。それでは、私の配信は終わりにします。最後の1人です。皆さん見に行ってくださいね。」
コメント はーい
コメント 了解
コメント 了解
「それでは、皆さんひんやりでした。」
コメント ひんやりでした!
コメント ひんやりでした!
コメント 最後の挨拶『ひんやりでした』っていうのも新しいな
コメント 氷乃が冷たいからちょうどええな
私は配信を切って夜空を眺めた。少し顔が熱くなるのを感じた。
「きっと気のせいね。この顔の熱さも、この気持ちも……」
少し袖で口元を隠して改めて夜空を眺めた。まるで少し赤い顔を誤魔化すかのように……
読んで頂きありがとうございます。
感想、マシュマロ(活動報告)も気軽に書いて頂ければ幸いです。
次回はもう1人の同期、レアの初配信をやります。