鬼滅の刃 鬼滅の鬼武者   作:始まりの0

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第6話 産屋敷 前編

 ー私、天宮 武は現在鬼殺隊のトップのいるデカイ産屋敷に来ています。

 

 カナエと共に隠と呼ばれる者達におぶられて此所にやって来た。目隠しで……何でも場所が分からない様にする為らしい。

 

 広い庭で待っていると何やらデカイ坊主の格好をした男、やたらと派手なのを主張する男など、濃い奴等が集まってきたー

 

「あ゛なんだお前ぇ」

 

 白髪の傷だらけの男が俺に絡んできた。

 

「ちょっと不死川(しなずがわ)君」

 

 

「胡蝶ぉ……コイツは誰だぁ?」

 

 

「この人はお館様のお客さんよ」

 

 

「な゛にぃ?」

 

 何やら白髪が此方を睨んできている。他の者達もカナエの言葉で此方に注目している。

 

 ー周りの視線が気にならないのか? こう言う状況は今までに何度かあったので問題ないー

 

「「お館様のおなりです」」

 

 と声が聞こえた、そちらを見てみると日本人形の様な少女達が並んでいた。そして奥から美人な女性に手を引かれ1人の男がやってくる。

 

 横を見てみるとカナエを始めとする全員が膝を突き、頭を下げている。

 

「ごめんね、待たせてしまったね」

 

 男は穏やかな声でそう言うと笑みを浮かべる。

 

「以前の柱会議から時が経たずにで呼び出してしまって申し訳ない。柱が誰も欠けずに揃ってくれて嬉しいよ」

 

 

「お館様におかれましても御壮健で何よりです……益々のご多幸を切にお祈り申し上げます」

 

 並ぶ者達の中の1人がそう言った。そして男は武に目を向ける

 

「始めましてお客人。私は産屋敷耀哉……この産屋敷の当主であり、彼等柱を始めとする鬼殺隊を支援する者だ」

 

 

「これはどうも御丁寧に……俺は天宮武と言う。色々とあって今はカナエの所に世話になっている者だ。状況から見るに俺の事を知っている様だな」

 

 ギロッとカナエを覗く柱達から睨まれる。

 

「……それで俺に何か?」

 

 柱達の視線を流しながら耀哉の方を真っ直ぐ見た。

 

 肩くらいまでの髪、整った顔立ちをしている。だが一番始めに目につくのは顔の上が爛れており、左目が白濁としていた。それでいて彼から感じるのは穏やかな気配だった。

 

(顔の爛れに眼球の白濁……見えてはないだろう。本人から感じる気は穏やかでいて慈愛に溢れている。カナエや他の連中の態度、余程の信があると見た。だが体を蝕むこの黒いのは……呪いか?)

 

 と武は耀哉を見て思った事を整理しながら、信用にたる人物であることを直感で理解した。

 

「カナエから君の事は聞いているよ。何でも呼吸や日輪刀を用いず不思議な力で鬼を倒したと……そして君はこの時代の者ではなく未来から来た存在だと」

 

 それを聞いた柱達は騒ぎだす。未来から来たと言うのは置いておいて日輪刀を使わず鬼を倒すのは困難であると彼等が良く知っているからだ。

 

「へぇ……よく信じたな」

 

 

「カナエからの報告もあるし……それに私の一族に伝わる書にある事が書いてあったんだ。

 

 戦国の世……彼の信長を始めとする多くの戦国大名が活躍した時代に不思議な篭手を持った侍が異形の怪物を倒していたと。

 

 私も始めは鬼の事かと思っていたけど……当時の当主達の書を見返して見ると違っていた。その異形達は日中も活動していたとある。そして当時の当主の1人がその侍らしき者に会っていてね。

 

 当時は少し戦も落ち着いていたらしく……その者は侍ではなく法師の姿をしており不思議な形をした篭手を持ち、1人の少女を連れていたとあった。彼等は鬼に襲われた当主を倒したそうだ」

 

 武はそこまで聞くと目を細める。耀哉の言う人物に心当たりがあったからだ。

 

「南光坊天海」

 

 

「そう……その法師はそう名乗ったとらしい」

 

 武の言葉に耀哉はそう答える。それを聞いた武は頭を押さえながら天を仰ぐ。

 

「成程ねぇ……と言う事は今回俺がこの時代に来たのは偶然ではなく、必然と言う事か」

 

 

「君はその法師の事を知っているのかな?」

 

 

「知ってるも何も……俺の先祖だからな」

 

 それを聞いた周りの者達は騒ぎ出す。

 

「篭手を見せて貰ってもいいかい?」

 

 耀哉がそう言うと武は素直に鬼の篭手を呼び出した。

 

「ぁあ……書記に書いてあった篭手にそっくりだね」

 

 耀哉は鬼の篭手を見て笑みを浮かべる。

 

 だが柱達の反応は違った。

 

「その篭手は?!」

 

 

「あの時の!」

 

 

「テメェ゛あん時の鬼かぁ゛!」

 

 

「それは!?」

 

 特に反応したのは水柱の冨岡義勇、錆兎、風柱の不死川実弥、炎柱の煉獄槇寿郎だった。

 

「実弥、少し落ち着いて……彼は人だよ。少なくとも太陽の下で生きている時点で私達の知る鬼とはかけ離れているからね」

 

 

「しっしかしお館様!」

 

 

「それに少なくとも義勇と錆兎、実弥は彼に助けられているだろう?」

 

 耀哉は実弥にそう言うと、彼は刀を抜刀しようとした手を止める。

 

「確かにお館様の言うとおりだ、不死川。俺と義勇は最終選別の時に……お前は下弦討伐時、粂野匡近と共に謎の鬼に助けられたと聞く。正体が分からない上、怪しくはあるがまずは感謝すべきだと思うぞ」

 

 

「俺もそう思う……」

 

 実弥にそう言った錆兎と義勇。実弥は耀哉の前とも言う事もあり、大人しく手をひき、その場に膝をついた。

 

「武……だったね。実弥がごめんね」

 

 

「別に気にしていない。俺がいた時代でも良くあった事だしな。取り敢えず……アンタと話すのが優先事項か」

 

 武と産屋敷一族とは奇妙な縁で繋がっていた様だ。

 

 

 

後編へ続く

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