【参加者募集中】読者参加型SS スーパーロボット大戦 無限戦争   作:ダス・ライヒ

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陣営:ディバイン・ドゥアーズ
名前:盾松 修人(たてまつ しゅうと)
性別:男
年齢:15歳
階級:無
乗機:ダルタニアス
概要:エルと共に戦おう!で登場した盾松修人本人。
あの戦いの後に元の世界に戻ろうとして次元を超えようとしたが事故があってこの世界に流れ着いてきた。
キャラ提供はM Yさん


ディバイン・ドゥアーズVS連邦&同盟 その3

 各地より集結してきた連邦軍や同盟軍の増援により、ロンド・ベルの増援に駆け付けた戦闘機主体のディバイン・ドゥアーズ艦隊が苦戦しているように見えた。

 が、それは高性能機に乗るパイロットが単独で行っており、大局的に見れば、連合軍は無茶な命令で混乱しており、ディバイン・ドゥアーズ艦隊の高度な連携プレイに押されていた。

 

「何故だ!? なぜ戦闘機主体の艦隊如きに、大量の機動兵器を装備したこの世界最大の二勢力が、苦戦を強いられているのだ!?」

 

 上層部を介し、これまで交戦していた連邦軍と同盟軍を結託させ、ロンド・ベルやディバイン・ドゥアーズ艦隊を迎撃させたロード・ジブリールは、遥か後方に位置するインフィニティ級スーパーキャリア「ロゴス」の安全な区画で、一方的にやられてばかりな連邦と同盟に苛立っていた。

 それもそのはず、先ほどまで戦っていた二大勢力が、いきなり連携を組めるわけがなく、意味も正体の分からない敵と戦えと言われ、協力し合えるわけがない。

 数こそ未だディバイン・ドゥアーズより多いが、混乱している状態で無理に戦わされており、圧倒的戦力のスーパーロボット、一騎当千の戦闘力を持つガンダムなどの質で圧倒されており、次々と戦闘不能にされ、戦域内から離脱する部隊が続出している。

 

 とにかく、ジブリールの命令は無茶が過ぎたのだ。

 いきなり戦って来た敵軍と協力し、存在も知らないディバイン・ドゥアーズと戦えなどと、前線の将兵からすれば意味が分からな過ぎる。現場が混乱するのは当然のことだろう。強制的に従わせている様だが、数で押してあの有様なのは、現場の事を全く考えず、命令したジブリールの責任である。

 

「あれで正規軍だと言うのか!? サーシェスは、スパルタンⅤは? 十指は何をしている!?」

 

『他の十指の者たちは、命令に従わず、現時点を離れていません』

 

「あの馬鹿共が! 何のために特権を与えたと思っている!? 貴様らは十指は、私の両手となる意味で与えたんだぞ!!」

 

 全く連携が取れず、先ほど交戦していた故に互いに足を引っ張り合っている連邦や同盟などの正規軍に呆れ、刺客として送り込んだサーシェスやスパルタンⅤ、十指もろくに活躍していないので、どうしたのかと怒鳴り散らせば、AIは他の十指のメンバーらは、現時点を離れていないと答えた。

 それを聞いたジブリールは更に腹を立て、本来はこの世界の陰の支配者であるヴィンデル・マウザー一派の息の掛かった十指のメンバーを、馬鹿者共と罵倒した挙句、自分の私兵となるべく特権を与えたのだと宣い始めた。

 

「それにしてもあのホルシュタイン家の面汚しの役立たずさは何だ? 意気揚々と鼻息を荒くして出撃しておいて、無様な姿を晒して逃げ回っている! 癪であるが、カンゼンダーの娘を頼るしかないか…!」

 

 苛立つジブリールは八つ当たりなのか、フリードリヒの無様な醜態ぶりに腹を立て、アムロにぶつけて自爆させるつもりであったジークアクスのエリカ・フォン・シュレースヴィヒに頼ることにした。

 

「シュレースヴィヒ大尉に回線を直ぐに繋げ! この際はあのカンゼンダーの失敗作に、頼るしかあるまい!」

 

 そうと決めたジブリールは、AIにエリカに通信回線を繋ぐように命じた。

 

『こちら、エリカ・フォン・シュレースヴィヒ大尉です。どちら様で?』

 

「ロード・ジブリールだ。初めましてかな? シュレースヴィヒ大尉。ホルシュタイン少佐の事は知っているな? 彼は私の部下のような物だ」

 

 先ほどの怒りを抑え、ジブリールは紳士のようにエリカに挨拶を行う。人付き合いに関しては、社交的なようだ。

 

『ホルシュタイン少佐の?』

 

「そうだ。彼は私の部下であったが、その醜態ぶりに呆れた事だろう。そこで、失礼ではあるが、君に頼みたいことがある」

 

 このジブリールの態度で名家の出であるエリカは、ジブリールが上流階級の人物であると分かり、映像越しに移る彼の頼みに耳を傾けた。

 

 

 

『お前の所為で俺は失敗ばかりなんだぞォ!!』

 

「えぇい、お前の事なんて知るか! 第一俺がお前に何をしたってんだ!?」

 

 ジブリールがジークアクスを駆るエリカを手駒にしている頃、ルサンチマン将軍が生み出した悪魔の兵器「ツェアシュテレーン」と対峙する鋼鉄ジーグは、お前の所為で失敗したと喚きながら襲い掛かる巨大に畏怖していた。

 見ず知らずの自分に憎しみをぶつけ、殺そうとして来るツェアシュテレーンを駆るフェイルに問うも、部品と成り果て、怒りと憎しみしか感情が残されていない者から返ってくるのは、自分に対する憎しみだけだ。

 

『ふざけるな! お前が足を引っ張った所為で! 俺が、俺が失敗したんじゃないかァ!!』

 

「意味が分からねぇ! なんだって初対面の俺が、憎まれなきゃならねぇんだ!? うぉっ!?」

 

 そんな問いに答えることなく、ジーグが自分を失敗させた相手としか見えないフェイルは、怒りと憎しみをぶつけるべく、巨大な手を振るった。この戦場では十メートルと言う小柄であるジーグは、捕まれば握り潰されることは確実であるため、悪態を付きながら直ぐにその巨大な手から逃れる。

 

「畜生、相手が大き過ぎて今のジーグじゃ歯が立たねぇぜ! ジーグランサーになりゃあ、風穴を開けてやれるんだが…!」

 

 今の状態のジーグでは、巨大なツェアシュテレーンにはパワーでは敵わなかった。最強の形態であるジーグランサーになれば、難なく勝ててしまうのだが、その形態変化の隙を相手が与えてくれるわけがない。そればかりか、被害者の脳を搭載した無数のビットがジーグを狙い続けている。

 

「アムロ大尉と共闘すべきだが、あいつとあのビットは、ニュータイプに取ってキツ過ぎるもんだ! なんたって人間の脳を埋め込んだ畜生な物だからな! 苦しめるわけにはいかねぇ!」

 

 アムロのHi-ガンダムと共闘すれば直ぐにでも倒せるが、ツェアシュテレーンの無数のビットには、実験に失敗した者や無理やり拉致した難民らの脳が搭載されていた。まだ被害者たちの怨念がビットに残っており、それがアムロなどのニュータイプを苦しめている。そのためか、フェイルのツェアシュテレーンはジーグが相手取ることになったが、大きさで苦戦は必然であった。

 

『アァァァッ! お前ェェェッ! 俺を、俺をどれだけ失敗させれば気が済むんだァァァ!? 殺してやる! 殺してやるゥゥゥッ!!』

 

「どうにか、ジーグランサーになる隙を…! クソっ、こんなんじゃミッチーを巻き込んじまう!」

 

 怒りと憎しみで攻撃を強めるツェアシュテレーンに、攻撃を避けながらジーグはどうにかジーグランサーとなる隙を探し続けたが、この弾幕ではビッグシューターすら巻き込んでしまうことが分かった。どうすることもできないと思った瞬間に、この厄介な敵を代わりに引き受けてくれる援軍がジーグの下へ到着する。

 

(ひろし)さん、大丈夫か!?』

 

「おっ、盾松のダルタニアス! 助かったぜ! あの合体ロボなら、ジムの化け物なんぞスクラップだぜ!」

 

 それは、盾松修人(たてまつ・しゅうと)率いるダルタニアスチームであった。アトラウスにべラリオス、ガンバーなどがジーグの周りを囲むビットを攻撃し、何十機かを破壊した。これにジーグは無事を問う修人に礼を言った後、形勢は逆転したと告げる。

 

「なら、合体の時間を稼がねぇとな! やい、ヒステリー野郎! テメェを失敗させたのはこの鋼鉄ジーグ様だ! テメェがやる前に失敗する失敗すると喚き散らすのが面白いもんだから、それを見るために邪魔してやったのよ! テメェが失敗して喚き散らすの様は大変面白かったぜ! どうだ、悔しいか?」

 

 ダルタニアスへの合体の時間を稼ぐべく、ジーグはツェアシュテレーンを挑発した。余りにも子供染みた挑発であったが、フェイルを自身に引き付けるには十分であった。

 

『お、お前が、お前が俺を、俺を、俺を失敗させたのかァァァッ!? 殺す! 殺す! 殺すゥゥゥッ!!』

 

「うわっ!? 怒らせ過ぎちまった! だが、この司馬宙! 鋼鉄ジーグとしてこんな修羅場は、何度も潜り抜けたサイボーグだ! ほら、お尻ぺんぺん!」

 

 凄まじく激怒し、突っ込んでくるツェアシュテレーンにジーグは驚いていたが、やると決めたからにはやり遂げる精神で思い留まり、数々の修羅場を思い出して、尻を向けて更に相手を挑発した。

 

「クロス・イーン!」

 

『ダルタニアァァァス!!』

 

 ジーグが邪悪で危険なツェアシュテレーンを引き付けている間、修人はアトラウス、べラリオス、ガンバーを合体させていた。

 三つのマシンが同時に変形を行い、一つに合わされば、頭頂高五十八メートル、重量六百七十八トンの胸に獅子の顔面を付けた巨大な合体スーパーロボット、ダルタニアスへとなる。

 

「やい、そこの失敗だのなんだの喚き散らしている奴!」

 

『オォォォッ!? な、なんだぁ!? お前も、お前も俺を失敗させるのかァァァッ!?』

 

「そうだ! やる前から失敗すると抜かし、何もしないでただ喚き散らしているお前のことだ!」

 

 ダルタニアスの合体を成功させた修人は、両腕の飛ばしてツェアシュテレーンの注意をジーグから自身に向けた。これにフェイルが反応し、憎悪と怒りをぶつけようとする中、両腕を戻したダルタニアスは、トランセイバーとトランシールドを取り出して身構える。

 

『俺を、俺を失敗させるつもりかァァァッ!?』

 

「何が失敗させるかだこの野郎! お前を見ていると、むかっ腹が立つぜ! その根性を叩きなおしてやる! シグマビーム!!」

 

 凄まじい憎悪と怒りで襲い掛かるツェアシュテレーンにダルタニアスは怖気ることなく、両肩の十字マークからビームを発射し、展開されたビット数基を破壊した。ツェアシュテレーンにも命中するが、相手は怯むどころか損傷に構わず、搭載火器で撃ち返してくる。

 

「野郎! 超電磁イレーサー!」

 

 ツェアシュテレーンより放たれたビームが命中したが、ダルタニアスの装甲は堅牢なので、修人は怯まず、ある程度の攻撃をシールドで防いでから胸部のライオン顔からエネルギーの塊を放つ超電磁イレーサーで反撃する。凄まじい撃ち合いに発展するが、十数秒も続くことなく、肉弾戦へと突入する。

 

『アァァァッ! 死ねェェェッ!!』

 

「ぬぅ! こいつ、あれだけ撃ち込んでいるのに、怯みもしねぇ!」

 

 先の撃ち合いで損傷が激しいツェアシュテレーンであるが、部品とされているフェイルには憎しみと怒りしか残されていないため、怯まずに巨大なビームサーベルを抜き、斬りかかってくる。この斬撃を実体剣のセイバーで防いだ修人は、狂気的に自分の身を顧みず、殺そうとして来るツェアシュテレーンのフェイルに恐怖を覚える。

 

『お前の所為で! お前の所為で失敗したんだぞ!! なんで俺の足を引っ張りやがるんだァァァ!?』

 

「さっきから聞いてりゃあ、初対面の奴に失敗しただの所為だのと抜かしやがって! イライラしてくるぜ! こっちだって頭に来たぞ! 一気に叩き潰してやる!!」

 

 喚き散らしながら攻撃してくるツェアシュテレーンに、遂に修人も怒りを覚えてか、ダルタニアスの必殺技で一気にケリを付けようと、相手の胴体に蹴りを入れ込み、いったん距離を取ってからセイバーとシールドを仕舞い、シグマビームや超電磁イレーサーを放った。

 

「次はこれだ、ライサンダー!」

 

 一斉攻撃を行った後、右腕から手持ちのボウガンを召喚し、白い矢を火を噴いているツェアシュテレーンに向けて放った。

 

『ガァァァッ!? お前、お前ェェェッ! 俺を、俺をまた失敗させる気かァァァッ!?』

 

「何が失敗だこの野郎! 最初から失敗するだの抜かして何もしない時点で、失敗なんだよ! 成功するまで、何度失敗しても挑戦するのが成功の秘訣だ! 火炎剣!!」

 

 白い矢を受け、激しい損傷を負ったツェアシュテレーンは、まだ挑もうとしていた。これに修人は成功するまで何度失敗しても挑戦するのが人間であると告げてから、トドメを刺すべく、右手に握った炎の剣、火炎剣を投擲した。投擲された火炎剣は瀕死のツェアシュテレーンに直撃し、機体を戦闘不能どころか、爆発寸前にまで追い込んだ。

 

『アァァァッ! 失敗したァ! また失敗したァァァッ!! そうだ…! 俺が、俺自体が! 失敗だァァァッ!!』

 

 ツェアシュテレーンが爆発していく中、内部に搭載されていたフェイルは、また失敗したと喚いていたが、最後の最期で自分の存在自体が失敗だと認識し、機体の爆発に呑み込まれた。

 この報告を遥か後方の空母で受けたルサンチマン将軍こと連邦軍のゴーマン将軍は激怒し、辺りにある物全てに怒りを当たり散らしたと言う。

 

「こいつ、一体なんだったろうな…?」

 

「一々気にしていると、気が滅入っちまうぜ。それじゃあ身が持たねぇぞ。まぁ、お前の気持ちは分かるけどよ」

 

 爆発していくツェアシュテレーンのフェイルが、あれだけ他者を憎むのか心残りであった修人が疑問を口にしたが、本体が破壊されて停止した残りのビットを全て破壊していたジーグは、相手のことを一々気にしていては、持たないと告げる。気持ちだけは理解していると言った後、最後のビットを破壊した。

 

「さぁ、あのジムの化け物は片付いた。だが、まだ戦いは終わっちゃいねぇ。行けるか?」

 

「あぁ、まだエネルギーは余りあるくらい残ってる! 連邦や同盟の奴らを、捻ってやるぜ!」

 

 ジーグよりまだ戦えるのかと問われた修人は、ダルタニアスのエネルギーが余りあまっていると答え、戦闘を継続した。

 

 

 

「連邦軍と同盟軍が一緒に戦ってる…? 一体なにと…!?」

 

 ミシュリーヌ・ル・ベーグら取材班は、ISAヴェクタのアレックス・グレイ長官に「ヘルガーンの地はベーグ家には毒」と言う理由で後方に搬送が必要な多数の重症者等と共に病院船に無理やり乗せられ、宇宙へと追い出されていた。

 ヘルガスト軍との決戦は激戦であり、双方とも大多数の負傷者と戦死者を出していた。ヘルガーンの地上各所では、ヘルガスト軍の狂気的な抵抗の前に、侵攻側である連邦軍はかなりの損害を被って苦戦していた。その様子を民衆に知られたくはないのか、民間の取材者らを追い払い、自軍の報道部隊ですら後方へと追いやり、ヘルガーン戦の悲惨さの事実を隠している。

 

 夥しい数の犠牲者が出ているにも関わらず、不都合なことを隠し、自分らが優勢であるように装う連邦軍に腹を立てたミシュリーヌは、我慢できなかったのか、後方に配置されていたUCA海軍の艦隊に合流した後、UCAの偵察部隊のパイロットたちを使っても使いきれない自分のポケットマネーによる賄賂で買収した。

 大型の偵察機に取材班と共に乗り込み、混乱極まる前線の真実を見ようとしたが、ミシュリーヌらが目撃したのは、ジブリールの命令で無理やりディバイン・ドゥアーズと戦わされ、混乱状態に陥っている連邦と同盟の連合軍であった。

 

「あの状況は何が? なんで戦争をしている二大勢力が共に戦っているんですか!?」

 

「し、知らない! 上層部からは、ただアンノウンと戦えと言われているだけで…!」

 

「あんた、ル・ベーグ家のお嬢さんなんだろ…!? あんたの方が、連邦軍と同盟軍が戦っている謎の連中について、何か知っているんじゃないのか!?」

 

「この私が聞いているんですよ? あの謎の勢力の事なんて、知っている訳がないでしょ!」

 

 事情を知らなければ、意味が分からないことが遠くの方で起きていた。それをミシュリーヌは偵察機の大尉の階級章を付けた機長について問うが、彼も上層部からの命令に混乱しているようだ。副機長は彼女がコロニー国連合(UCN)きっての名家であるル・ベーグ家の者だと知ってか、自分らよりも詳しいとさえ聞いてくる。逆に聞いてくる副機長に腹を立ててか、ミシュリーヌは自分が聞いているのだから知っている訳が無いと言い返した。

 

「と、とにかくカメラを回そうか…? これを視聴者に伝えれば…」

 

「止めとけ! 上層部からアンノウンについて口外するなと釘を刺されているんだ! 賄賂を貰って民間のあんた等を乗せた時点で海軍から追い出されるってのに、そんなもんを流してみろ! 諜報部か影の部隊に消されちまう!」

 

「機長の言う通りだ! これで満足だろ? あんたのとこの系列企業なんかに頼んで、俺たちを再就職させてくれ! 約束しただろ!?」

 

 取材班のカメラマンは、そのディバイン・ドゥアーズとの戦闘の様子を撮影しようとしたが、機長にカメラを抑えられた。

 上層部からはディバイン・ドゥアーズについて何も言及がなく、そればかりか戦ったと言う事を口外するなとさえ言われている。もし破れば、銃殺刑にさえすると脅されているので、自分の命が欲しくなったパイロットたちは必死に撮影を抑え、ミシュリーヌに海軍を追いだされた後の再就職をせがんだ。

 

「たく、あれの何処が他言無用だい!? 馬鹿でかい宇宙戦艦どころか、ロボットまで居るじゃないか! おまけにガンダムは強過ぎると来た! これじゃあ死んで来いって言ってるようじゃないか!」

 

 上層部の強制命令に従い、対ディバイン・ドゥアーズ戦線に到着したビアンナ・ドバルド率いる二十一機のザクⅣで構成されたローグレッド隊であったが、ラダス提督のMC75スター・クルーザーに破嵐万丈のダイターン3、一騎当千の戦闘力を誇る数機のガンダムを見て、戦意を失い掛ける。

 

『他の部隊は混乱の極みでさ! 連邦の奴らも一方的にやられてやがる!』

 

「冗談じゃないよ、全く! 背中に銃口を突き付けられながら、敵の十字砲火に突っ込まされるようなもんだ! これは不調だと言って、離脱するかね…?」

 

 味方の同盟軍が連邦軍と共に倒され続けているのに、自分らが向かったところで、スーパーロボットに軽く捻られるか、ガンダムに蹴散らされるか、XウィングやAウィングの対機動兵器戦法で倒されるかのどっちなので、ビアンナは機体が不調と言って戦線に参加せず、離脱しようとしていたが、ここでミシュリーヌらが乗るUCA海軍の偵察機を発見してしまう。

 

「おや、植民地軍(UCA)の大型偵察機? 奴らビビッて後方に引っ込んでるかと思ったが、参加してますってポーズでも取ってんのかい? だが、護衛も無しに」

 

 ミシュリーヌらが乗る偵察機を発見したビアンナは、UCA海軍も協力しているポーズのため、偵察機を出しているのかと思い、調べるために接近した。

 

「おわっ!? ざ、ザクだ! 同盟軍のザクが来る!!」

 

「な、何ですって!? 今はアンノウンの戦うため、休戦状態なのでは!?」

 

「こうなったら、護衛の奴らも連れてくればよかった…!」

 

 このビアンナのザクの接近に、パイロットたちは慌てふためき、逃げる準備をしていた。

 通常、三機編成か四機編成の小隊を護衛として随伴させるのだが、ミシュリーヌから貰った賄賂を自分たちの物とするため、偵察機のパイロットたちは上官を含め、護衛のパイロットらに知らせなかった。その所為か単独で行動しているところを不審に思われ、ビアンナの注意を引いてしまう。

 

『隊長、周囲にはジェガンもダガーどころか、MSの一機も見当たりません! どうやら、一機だけで来たようで!』

 

「なんたってカモ一機で来てんだい? まぁ、事情は聞けば分かるかな?」

 

 部下に周囲を偵察させ、護衛が居ないことを確認したビアンナのザクは、偵察機を空いている左手で掴み、接触回線で単独行動の理由を問う。

 

『接触回線で聞こえているな? UCA海軍の偵察機と認識した。そちらは誰の命令で単独での偵察行動を取っている? 返答次第では敵前逃亡と見なし、この場で撃墜もやむを得んが?』

 

「ど、どうすんだ!? 逃げるか!?」

 

「馬鹿野郎! 逃げたら、あのザクに殺されるぞ!」

 

 ビアンナに理由を問われる偵察機のパイロットたちは、逃げようとしていたが、これほど接近されていては逃げるなど不可能であった。

 

「なら、ベーグ家の令嬢を渡して…」

 

「あ、貴方たち! まさか私を!?」

 

「馬鹿! そんなことをすれば、俺たちベーグ家に殺されちまうぞ! どうにか、逃げる手段を…!」

 

 逃げることが不可能と分かった機長は、あろうことかミシュリーヌを渡して自分たちだけ逃げようとしていた。これに彼女が睨み付けたが、機長の判断は悪手であったらしく、副機長はル・ベーグ家に殺されると言って、別の手段を考える。

 

「あたしゃ気が短いんだ。速く答えんと、撃っちまうよ? それともあんた等、脱走兵かい? なら、捕虜にするか、この場で沈めないとね…!」

 

 操縦室内でパイロットらとミシュリーヌが言い争う中、ビアンナはマシンガンの銃口を突き付け、返答を催促する。が、直ぐに返答が来ないことで、脱走兵と見なし、同盟軍の捕虜にするか、この場で撃墜しようと火器のトリガーに指を掛けたり外したりしていた。

 

「どうなんだい!? 速く答えないと、この場で撃っちまうよ!」

 

『隊長、九時方向より正体不明の熱源が接近中! 数は一!』

 

「一機で来る? 正義ヅラしてる奴にしちゃあ、向こう見ずにも程がある。何処の馬鹿だい、そいつは?」

 

 返答を催促する中、ビアンナらローグレッドに近付いてくる熱源が一つあった。それを部下の知らせで知ったビアンナは、傘下の二十機のザクⅣと共に迎撃態勢を取った。

 ビアンナのローグレッドに向かって接近する熱源の正体は、武器商人「ブラックジャック」の宇宙武装商船から発艦した可変戦闘機VF-25Fメサイアだ。そのバルキリーのパイロットは、あのマリ・ヴァセレートであった。

 

『接近中の熱源、データに無い機体です!』

 

『見た目が戦闘機だぜ! 形状からして、連邦軍の奴か?』

 

「アンノウンだってのかい? 戦闘機一機で来るなんて、こっちを舐めてんのかい?」

 

 向かってくるマリのVF-25のデータが同盟軍には無いのか、ローグレッドのパイロットたちは動揺する中、ビアンナは不満を覚え、照準を迫る彼女のバルキリーに向けた。




初っ端から自分の思い通りに行かないからキレるジブリ。

中盤は失敗だーマン、ダルタニアスの必殺技でご退場。

後半はこれのオマージュ↓

https://syosetu.org/novel/223795/140.html

なるべく似ないようにしてたら、こうなっちゃったよ…。
オリーブドラブさん、ごめんなさい。

ダイターン3か鋼鉄ジーグ、カミーユを向かわせるつもりでしたが、昭和ロボ二機だとビアンナが捻られ、カミーユがまたキレる羽目になるので、マリにしました。

次回はラスボス登場。
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