【参加者募集中】読者参加型SS スーパーロボット大戦 無限戦争   作:ダス・ライヒ

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白薔薇(ロサ・ギガンティア)さん
神谷主水さん
Rararaさん
ボルメテウスさん
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M Yさん
黒鷹商業組合さん
ハナバーナさん
ケツアゴさん
虚無の魔術師さん
Gー20さん
容疑者・山田健二さん
kinonoさん
熱望者さん
速水厚志さん

ご応募いただき、ありがとうございました。


悍ましき戦いの終わり

「こちらローグ・リーダー、各機報告を!」

 

 レジスタンス艦隊の増援として、Tー65型のⅩウィングに乗って駆け付けたウェッジ・アンティリーズは、臨時の部隊であるローグ隊の隊長として、傘下の各機体に報告を求めた。

 ウエッジが率いるローグ隊は、先のハイパー化したジークアクスに乗機を大破され、ⅩウィングやYウィングなどの予備機に乗り込んだ者たちで編成されている。戦闘機と爆撃機の混成大隊と言っても過言ではないだろう。

 

「補給が完了した機は、直ちに再出撃! レクイエムとその中継ステーションを破壊せよ!」

 

 ヴェネター級スター・デストロイヤー「ヒリュウ」にて、艦長であるシオリ・ホオカベは、補給のために帰投した戦闘機と爆撃機に補給が完了次第に出撃するように命じた。

 それに応じ、開きっぱなしのハンガーより、補給を終えたⅩウィングやYウィング、AウィングにBウィングが続々と出撃していく。援軍として駆け付けたスターホーク級バトルシップからも、補給や機体を乗り換えた者たちも続々と出撃していった。

 

「こちらローグ・リーダー、各機準備良し! これより攻撃を開始する!」

 

『了解した、ローグ・リーダー。ダッドリー戦隊やロンド・ベルに鉄華団などの機動兵器部隊が戦端を務める。君たちは他の中隊と共に彼らに続け!』

 

「了解! ローグ隊、続け!」

 

 ウェッジが準備が出来ていることを報告すれば、ラダス提督は先に敵防衛線に攻撃を仕掛けるダッドリー戦隊とロンド・ベルや鉄華団に続くように指示を出した。

 これにウェッジは応じ、MSから戦闘機類に乗り換えたパイロットたちを率いてレクイエム攻撃に参加する。

 

「MSより火力は劣るが、ⅩウィングやYウィングは乗り易いだろう」

 

 傘下の乗り換えのパイロット組に向け、ウェッジはMSより火力は劣るが、ⅩウィングやYウィングは乗り易いだろうと聞く。

 

『あぁ。火力の方は足りないが、言われたとおりにこの戦闘機は乗り易い』

 

「そうだろ! だが、性能は戦えるほどじゃないぞ! 注意しろ! MSなどの機動兵器の類は、ガンダムやバルキリーに任せれば良い! 俺たちは中継ステーションやレクイエムの破壊に専念だ!」

 

 T-70型のⅩウィングに乗り換えたケイがMSより乗り易いと言えば、ウェッジは誇らしく言うが、機動兵器と真面に交戦できるほどの性能は有していないと注意した。

 そのため、敵機動兵器の類はロンド・ベルや鉄華団、ガンダムなどに任せ、自分たち戦闘機や爆撃機は中継ステーションやレクイエムの破壊に専念しろと厳命する。

 

 T-70型のⅩウィングに乗るのは以下の通り。

 ケイ・ムラサメ

 エル・ムラサメ

 アーバード・グランヴィア

 シュウト・ムラサメ

 リリナ・ムター

 ムラサキ・ユズリハ

 

「なんで俺たちは古い型なんだ?」

 

『仕方ないだろ。これしか余っていないんだから』

 

 少なくともこの世界の現行機と戦える性能を有するT-70型は、若手のパイロットたちが全て乗り込んでしまったため、ウェッジと同じ敵の現行機と戦うには荷が重いT-65型しか乗れなかったパイロットたちは不満の声を上げていた。

 

 T-65型のⅩウィングに乗るのは以下の通り。

 ギギナ・エグゼナ

 マルス・ランベルト

 ランガ・ロード

 クン・ベーラ・ルー

 

「戦闘機に乗らなくて良かったのか?」

 

『まぁ、こいつは爆撃機と言うか、戦闘爆撃機だしな。臨時隊長の言う通り、中継ステーションやレクイエムの破壊に専念しよう』

 

 Yウィング、それも最終型のBTLーNR2型のYウィングしか乗れなかったパイロットたちもぼやいていたが、戦闘爆撃機らしく標的の攻撃に専念することにした。

 

 そんな最終型のYウィングに乗るのは以下の通り。

 アジス高本

 ギーズ・ジャクセン

 オナー・ジャッキル

 

「MS組が、戦闘機や爆撃機に乗り換えちまうなんて。一体どんだけヤバイ相手なんだか…!」

 

 補給を終え、再び出撃したT-70型Xウィングを駆る並川類は、彼らの乗機を大破させた敵がどれだけヤバイのかと戦慄する。

 だが、今は味方の脅威であるレイクエムとそのビームを標的に誘導させる中継ステーションの破壊は最優先なので、緊張した表情で視線をキャノピーの前に見据え、目標までローグ隊と共に急いだ。

 

「この光は…!?」

 

『これは、戦っている場合ではないな!』

 

 グラハムガンダムでジルベルト・ロードボルトのデスティニーガンダムと交戦しているグラハム・エーカーは、ハイパー化したジークアクスが放つゼクノヴァの光で、戦っている場合ではないと本能で感じ、死闘を中断した。

 

「あれはゼクノヴァの光! それを兵器とするとは、何たる野蛮なことを!」

 

『あの残骸の数々、そのゼクノヴァとやらの仕業か! 某は部下たちと味方を逃す! 貴公は!?』

 

「知れた事! 先ほどラダス提督よりレクエイムや中継ステーションの破壊命令が下った! 機体を乗り換え、任務を果たす所存!」

 

 ゼクノヴァの光の恐ろしさを知っていたのか、それを兵器として扱うこの世界を野蛮であるとグラハムは糾弾する。このグラハムの反応で、ジルベルトは数々の残骸がゼクノヴァの光の仕業であると分かり、残る部下たちや味方を逃すため、戦場から離脱すると告げた。

 その対応にどうするのかとジルベルトが問えば、グラハムはラダス提督より発せられたレクイエムと中継ステーションの破壊命令を遂行するため、トランザムの影響で限界が近いグラハムガンダムから自分用のブレイブ指揮官機に乗り換えると答えてから母艦へ帰投する。

 

「神聖なる実行者の名の通り、神の如き混乱を収束すると言うわけか。貴公の武運を祈る!」

 

 母艦へと帰投するグラハムガンダムの背中を見ながら、ディバイン・ドゥアーズが意味する言葉通りに混乱を収束しに行くと分かれば、その成功を祈り、ジルベルトは残った部下たちと味方を纏めるべく、同じく離脱した。

 

 

 

「貴様のような外道に、もはや手加減は不要! 我が風のランスター、最大の攻撃を受けて見るがいい!」

 

 ディバイン・ドゥアーズがレクイエムと中継ステーションの破壊に移行する中、ハイパー化したジークアクスを駆るエリカに挑むガンダム三機とスーパーロボット等は、総攻撃を仕掛けていた。

 先に攻撃を仕掛けたのは、風のランスターを駆るヒューイであった。風のランスター最大の技であるデッド・ロン・フーンをエリカの駆る巨大なジークアクスにぶつける。

 尚、フドウが駆る山のバーストンは機動力が低い所為か、レクイエムと中継ステーションの破壊に回された。

 

「デッド・ロン・フーン!!」

 

 デッド・ロン・フーンで作り出された竜巻は、巨大なハイパー化のジークアクスにダメージを負わせたが、撃破には至らない。

 

「ちっ、相手がデカすぎたか…!」

 

『お前ェェェッ! 私に傷を付けやがったなァァァッ!?』

 

「ぬわぁぁぁっ! だが、時間は稼いだぞ!!」

 

 相手が大き過ぎたため、決定打には至らず、ジークアクスが放つ巨大な右拳で吹き飛ばされる。が、無駄ではなかったらしく、盾松修人のダルタニアスの最大の必殺技である超空間エネルギー解放の時間を稼ぐことは出来た。

 

「これで終いだ! 超空間エネルギー解放!!」

 

 動力である超空間エネルギーを解放し、それを全身に纏ったダルタニアスは、そのまま自機より二倍ほどの大きさはあるジークアクスへ向けて突撃する。

 

「こいつで、くたばりやがれぇぇぇっ!!」

 

『グワァァァッ!!』

 

 その最大の必殺技は恒星一個分に相当するエネルギーであり、これを纏ったダルタニアスに突撃されたジークアクスは、凄まじいダメージを負って乗っているエリカは凄まじい激痛を感じて叫び始める。さらに攻撃は続く。

 

「宣言通り、風穴を開けてやる! スピンストーム!!」

 

 ダルタニアスの攻撃に続き、ジーグ・パーンサロイドがスピンストームと言う交戦技をジークアクスに叩き込んだ。そこからジーグランサーを叩き込むべく、ジークアクスに駆け込んでジーグランサーを叩き込んだ。

 

「死ねぇ!!」

 

『ノワァァァッ!!』

 

 会心の一撃の如く突きであるが、ハイパー化したジークアクスを仕留めるには威力が足りなかった。

 

「これで終わりと思うなよ! サンダーブレーク!!」

 

 鋼鉄ジーグの攻撃に続いたのは、剣鉄也のグレートマジンガーであった。即座に必殺技であるサンダーブレークを放つが、ジークアクスを倒すには至らない。

 

「この好機、逃すわけにはいかない! 君たち、用意はいいかい?」

 

『応っ! 万丈の兄ちゃんのダイターン3とワッ太のトライダーG7との連携プレイだぜ!』

 

『無敵ロボが集まれば、怖いもの無しさ!』

 

 ダルタニアスが与えた大ダメージを好機と捉えたダイターン3を駆る万丈は、一気に畳みかけるべく、ザンボット3やトライダーG7のパイロットたちに、合体技の準備が出来ているかどうかを問う。これに勝平にワッ太は準備が出来ていると、意気揚々と答えた。

 

「ならば行こう! 日輪の力を借りて、今、必殺の! サン・アタック!!」

 

 先にダイターン3が必殺技である額の中央から強力な太陽エネルギーを放つサン・アタックを仕掛ければ、次にザンボット3が必殺技を仕掛ける。

 

「ザンボット、ムーン・アタック!!」

 

 ザンボット3の頭部の三日月部分より、三日月型の光線刃が放たれる。最後に仕掛けるのは、トライダーG7だ。

 

「トライダー、バード・アタック!!」

 

 サン・アタックとムーン・アタックのエネルギー波に続くように、ワッ太のトライダーG7は、胸部のシンボルである鳥にエネルギーを集めて射出すれば、その鳥のオーラを全身に纏い、ジークアクスに向けて突撃する。その名もトライダー・バード・アタック。トライダーG7歳代の必殺技である。

 先にサン・アタックとムーン・アタックのエネルギーがジークアクスに炸裂し、凄まじいダメージを与えれば、バード・アタックが炸裂し、更なるダメージを与える。

 

「とぉぉぉっ!」

 

『行くぜぇぇぇ!』

 

『とりゃぁぁぁ!』

 

 これで終わりではない。

 その必殺技が炸裂した後、ダイターン3のライダーキックの如く必殺技の蹴りが降りかかる。ダイターン3だけでなく、ザンボット3も続いた。そればかりでなく、トライダーG7のバード・アタックの逃げ機目も加わる。

 

『オワァァァッ!? 痛い! 痛いィィィッ!!』

 

「見たか! これが無敵ロボの必殺技、無敵コンビネーションだ!!」

 

 三体の無敵ロボによる凄まじい攻撃が加わり、大ダメージを負ったジークアクスであるが、ハイパー化して能力が強化されているためか、撃破には至らない。

 

『な、なんて頑丈な奴なんだ! 俺たちの無敵コンビネーションを受けても、ピンピンしてやがる!』

 

『あれを受けてまだ動いてるなんて! もう出来ないよ!』

 

「このダイターン3もだよ! だが、こちらにはまだガンダムが残っている! 最後はガンダム三機に任せよう!」

 

 無敵コンビネーションを受けても、まだ動いているジークアクスに子供たちは驚くが、万丈はまだガンダムが三機残っていることを告げ、任せることにした。

 

「スーパーロボットたちの頑張りを無駄には出来ない! ヒイロ、三日月! 分かっているな!?」

 

『了解した! 任務を遂行する!』

 

『うん。ここで止めるわけにはいかない! 最後は俺たちが…!』

 

 ハイパー・メガ・バズーカ・ランチャーを用意し、エネルギーを充填していたHi-νガンダムを駆るアムロが問えば、ウイングガンダムゼロを駆るヒイロとガンダムバルバトスルプスㇾクスを駆る三日月に、準備が出来ているかと問えば、両名とも出来ていると答え、フォーメーションを組んで攻撃を開始した。

 

「その父親の歪んだ完璧主義者ゆえの教育の所為か、可哀想で哀れだが、あの所業でもう許すことは出来ない! 直撃させる!!」

 

 エリカの境遇に最期まで哀れんでいたアムロであったが、これ以上の所業は許すことは出来ないとして、展開したフィン・ファンネルで自機周囲にバリアを展開し、フル充填したメガ・ランチャーの照準をハイパー化したジークアクスに向け、引き金を引いて発射した。

 

「ターゲット確認。攻撃目標、ハイパー化したジークアクス!」

 

 ウィングゼロを駆るヒイロは、連結させたツインバスターライフルの照準をジークアクスに定めて構える。

 

「エネルギー充填率、百パーセント! お前は哀れで可哀想だが、それで命を弄んでいい理由にはならない!」

 

 コンマの狂いも無い照準を済ませたヒイロは、アムロと同じくエリカの境遇に同情していた。が、それで蛮行が正当化されることは無いと告げ、ツインバスターライフルを発射した。

 Hi-νのメガ・ランチャーとツインバスターライフル最大出力の強力なビームが合わされば、コロニーを破壊できるほどの威力となり、それがエリカのハイパー化したジークアクスに命中する。これを受けても、まだジークアクスは生きていたが、悪魔の名を持つガンダムが完全に殺そうと迫っていた。

 

「なんかアムロやみんながお前のことを可哀想だと思ってるけど、俺は思わない。可哀想だからって、人を傷付けたり、殺して良い理由にはならない。お前は危険なんだよ。必ず殺さなきゃならない奴だ…!」

 

 エリカの境遇に同情せず、三日月は彼女を自分の仲間や家族たちを傷付ける存在とし、バルバトスのリミッターを外して能力を最大限に上げ、必ず殺そうとテイルブレードを瀕死のジークアクスに突き立てた。

 半壊状態のためか、ジークアクスは真面に反撃できない状態だ。赤い双眼を光らせるバルバトスは、そのままコクピットがある胴体に得物である超巨大メイスを叩き込んだ。

 

「ウェアァァァッ!?」

 

 ジークアクスのコクピットに叩き込まれた超巨大メイスに、エリカは圧し潰された。その一瞬、エリカは走馬灯のように辛い人生を思い出す。

 

「クソが…! 私を容姿だけでなく、お父さんのように完璧に生めや、アパズレ貴族が…! お前の所為で、私がお父さんに捨てられちゃったじゃねぇかよ…!」

 

 自分を容姿だけの人間として生んだ母親を恨みながら、エリカは徐々にメイスに圧し潰されて肉片と化そうとしていた。

 

「あぁ…これで、解放され…」

 

 最期まで言い終えることなく、エリカは三日月のバルバトスが放ったメイスに完全に圧し潰された。

 容姿もこれ以上も無いくらい恵まれ、十分な才能を持っているエリカ・フォン・シュレースヴィヒであったが、実父の歪んだ完璧主義者のカンゼンダーの要求を満たさないことで、歪んだ性格の少女に成長してしまった。

 ようやく固執していた歪んだ完璧主義を止められたのは、回避不能な自身の死の直前であり、余りにも遅過ぎた。

 もう少し早く離れていれば、圧し潰されると言う悲惨な最期を迎えず、それなりに充実した人生を歩み、十八歳の少女のまま死ぬことは無かったろうに。

 

「歪んだ完璧主義の父親から離れるべきだったんだ…! そうすれば、不自由も無い安全な生活を送れ、こんな最期にはならなかったろうに…!」

 

 三日月のバルバトスにトドメを刺され、元のサイズへと戻っていくジークアクスを見ながら、アムロは歪んだ完璧主義の父親から離れていれば、極悪非道な道と辿らず、不自由も無い安全で充実した生活を送れたはずだと嘆いた。

 

 時間が戻るわけがなく、こうして圧し潰されると言う無残な最期を遂げてしまう。歪んだ完璧主義の父親に固執せず、自由に自分の人生を歩んでいれば、十八歳であんな最期を迎えずに済んだのだ。

 彼女がそれが出来なかったのは、カンゼンダーがそれほどに恐ろしい存在であったと言う事だろう。子供は、生まれる親を選べないのだ。可哀想であるが、あのような行動を取っていれば、誰も手を差し伸べないだろう。

 故にエリカは、極悪非道な差別主義者で自分勝手極まりない我儘な女ではなく、歪んだ完璧主義の父親と環境に潰された哀れで可哀想な少女なのである。

 アムロはニュータイプの力でそれが分かり、今まで誰も差し伸べなかったエリカに手を差し伸べたが、歪み切ってしまった所為で所為で彼女はその手を振り払い、こうして自業自得を表すかの如く悲惨な最期を迎えてしまった。

 

 同じことを二回も言うが、時間は決して戻らないのだ。

 

 

 

『オレ、タダチィーッ!!』

 

「こんなところで…!」

 

 惑星ヘルガーンの衛星軌道上まで、クスィ・パンツァーとクスィに追い込まれたトルネードパック装備のVF-25Fメサイアを駆るマリ・ヴァセレートは、ここで終わるのかと思っていた。

 二機の怪物機動兵器の連携はプログラムされたとおりか強力であり、圧し潰されたビアンナ・ドバルドのザクⅣとの戦闘で疲弊していたマリのVF-25を追い込んで、撃破しようと猛攻を続けている。

 

「あんな奴らに追い詰められるとは、当主殿の見当違いじゃないかな?」

 

 パンツァーとクスィに追い込まれる程度では、ファルツ家の当主であるバルトルトの機体に添えないと、ヴィクトリアのクローンであるツヴァイは遠目で眺めながら口にする。

 

「こんなところで、こんなところで! 終われない!!」

 

 が、愛しのルリを見付けるまで、こんなところで終われないマリは、逃げることを止めて迫るクスィに挑んだ。旋回式対艦ビーム砲とミサイルを同時に放てば、予想外のマリの動きにクスィは対応しきれず、撃破されてヘルガーンへと落下していく。

 

『戦闘不能! 戦闘不…』

 

「一機!」

 

『オレタダチィーッ!?』

 

 追い詰められたことで、凄まじい反射神経と判断力を開花させたマリの動きに、パンツァーの生体ユニットであるウラジミールは驚愕し、ファンネルミサイルやファングを乱発するが、搭乗するバルキリーの長所と短所を知り尽くしている彼女はその全てを躱しながら迫る。

 

『オレタダチィーッ!!』

 

 敵に対する怒りと憎悪以外の感情を全て消し去られてしまったウラジミールであるが、迫るマリのVF-25を見て恐怖を思い出していた。

 ガウォーク形態からバトロイド形態に素早く変形したVF-25は、踊るようにパンツァーの攻撃を躱しながらシールドから対装甲ナイフを取り出し、振るわれる打撃を躱してからナイフを敵機のコクピットの部分であろう胴体に突き刺した。

 

『オレ、タダチィーッ!?』

 

 生体ユニットを収める部分にナイフで穴を開けられ、四肢を切断されて搭載されていたウラジミールは放り出され、ヘルガーンの重力に呑み込まれて落ちて行った。そのまま大気圏の熱で燃え尽き、生身故に完全に燃え尽きた。

 

「倒した!? これが、当主様が彼女に興味を持たれる所以…!」

 

 二機の危険な機動兵器を短時間で倒したマリに、ツヴァイはようやくバルトルトが彼女の興味を示す理由を理解する。

 

「駄目! もう離脱できない…!」

 

 だが、ヘルガーンの重力に捕まってしまったのか、既に離脱できない状況であった。

 

「どうにか、墜落は避けないと!」

 

 既に離脱できないなら、このまま大気圏に突入するしかないと判断し、機体をファイター形態へと変形させ、機体を安定させるために操縦桿を必死に動かす。

 バルキリーはMSや他の機動兵器とは違い、専用の装備を持たずとも、大気圏突入や突破能力を持っている。度重なる戦闘で損傷はしているが、幸いなことに突入機能に損傷はなく、安定した姿勢を取れば、突入は可能な状態だ。

 

 このままマリはヘルガーンへと降下し、仮面ライダーホワイトウィッチこと白い魔女に変身するのは、また別の話。

 

 

 

『この防衛線は…!』

 

「抵抗が激し過ぎる!」

 

 レクイエムと中継ステーションを破壊するべく、防衛線を突破しようとしていたディバイン・ドゥアーズであるが、ジブリール傘下の防衛部隊の抵抗は激しく、ビル・フォックスのBウィング中隊が大損害を負っていた。当のビルが乗るBウィングは、コクピットを吹き飛ばされて彼は戦死する。

 ビルが戦死するのは無理もない。何せ、レクイエムと中継ステーションの防衛線に展開されている敵部隊は、多数のデストロイガンダムのみならず、ザムザザーやゲルズゲー、ユークリッドを初めとした連合系MA群、無人MSのビルゴⅡの大群、無人戦闘機Vー9ゴーストまで居た。

 

「こんな機体が出てくるとは!?」

 

 トム・テイラーはV-9ゴーストに狙われ、次々と僚機を撃墜された挙句、撃墜されてしまった。

 

「ヌワァァァッ!!」

 

 Yウィングの中隊を率いていたボブ・ストーンは、中隊共々デストロイの一斉射で消滅してしまった。

 

「クソっ! 我々だけでは、防衛線の一つも突破できないなんて!」

 

 クエーサー・ファイア級クルーザーより指揮を執っていたベン・ダッドリーは、防衛線の一つも突破できず、自身の戦隊が壊滅していく様を見て、自分らだけで防衛線は突破できないことを悔しがりながら、レクイエムが放ったビームで座乗艦を射抜かれ、轟沈する艦と運命を共にする。

 

「ワァァァッ!」

 

 だが、一機だけ防衛線を突破で来た機が居た。

 ファースト・オーダー戦に使用されていたRZ-2型のAウィングを駆るジム・エヴァンスであり、既に同型機に乗る傘下の部下たちを失い、中破した単機で防衛線を突破していた。

 尚も無人戦闘機群から追撃を受けているが、ジムはリミッターを外して速度を倍増させており、自身がミサイルとなって中継ステーションに特攻する。生身の人間を必要としないゴーストの追撃されても、見事に中継ステーションに体当たりで来たジムのAウィングであるが、標的が大き過ぎる為に破壊するには至らなかった。

 

「フン、無駄なことを! あの失敗作は無駄死にし、両軍は壊滅状態で逃げ出している! レクイエムで、全て沈めなければ!」

 

 ジムのAウィングが特攻を嘲笑うジブリールは、成果を出せなかったエリカや連合軍に苛立っていた。

 圧倒的な防衛線を展開し、レクイエムでディバイン・ドゥアーズの艦隊全てを破壊しようとしていたが、その敵対する異次元勢力の力をジブリールは見誤っていることに気付かなかった。

 

「ダッドリー戦隊が! あんた等の犠牲は、無駄にはしないぜ!」

 

 ダッドリー戦隊の全滅を知った類は、その仇を取るために乗機であるT-70型Xウィングで突撃を仕掛ける。

 

「クソっ、味方機が!」

 

 いくら現行機に対抗できる性能を持つT-70型でも、ジブリールが有する無人兵器群の防衛線を突破できなかった。だが、見誤ったとの言葉通り、単独で一騎当千の力を持つガンダムが、その防衛線を蹂躙する。

 

「心の無い機械共に、この俺は倒せん!」

 

 それは、アルトロンガンダムを駆る張五飛であった。

 ドラゴンハングと火炎放射で無数の機動兵器群を一掃した後、ツインビームトライデントで次々と切り裂いていく。リフレクターシールドを持つMAのみならず、常人では捉えられないゴーストですら撃墜してしまった。

 

「こいつのレーザーであるなら、中継ステーションの破壊は容易だ!」

 

 Bウィングを駆るダン・ブロックは、同型機で編成された自身の中隊と共に、合成ビームレーザーの一斉射撃で意図も容易く大きな中継ステーションを破壊した。

 

「やらせるかよ!」

 

 合成ビームレーザーの一斉射の隙を狙おうとするゴーストの編隊に対し、類のXウィングはその側面から仕掛けた。一気に殲滅すべく、レーザー砲を機関銃のように撃つため、フルオートモードに切り替え、一斉に敵編隊に向けれ発射すれば、ゴーストの編隊はレーザー攻撃で引き裂かれて壊滅した。

 

「レクイエムを撃たせはしない! ハァァァッ!!」

 

 修理を終えたインフィニットジャスティスガンダム弐式を駆るアスラン・ザラは、フリードリヒより奪ったミーティアを回収し、その全ての火器を一斉に撃ち込んで中継ステーションの防衛線に穴を開けた。

 

「グレー中隊、このチャンスを逃すな!」

 

 グレー中隊を率いるトーマス・ハマーは、乗機のT-65型Xウィングから同型機の集団を引き連れ、アスランが開けた防衛線に滑り込むように入っていく。対空砲火に晒されるが、怯まずに攻撃態勢を取り、プロトン魚雷の照準を中継ステーションの弱点に定める。

 

「こいつでバラバラだ! 行けぇぇぇっ!!」

 

 照準が合えば、同じ型のXウィングを駆るアスヤ・トドロキの叫びと共にプロトン魚雷が放たれ、目標に向かって飛んでいく。魚雷は見事に標的に命中し、十数機のXウィングのプロトン魚雷攻撃を受けた中継ステーションは割れて破壊された。

 

「この戦闘機は落とす…!」

 

 ジムと同じRZ-2型のAウィングを駆るマリヤ・サクライは、そのリミッターを外して格上のV-9ゴーストを、あろうことか一方的に追い回していた。並のパイロットでも、リミッターを外したところでやられるのは変わりないが、マリヤは対異星人様に生み出された戦闘用クローンであり、常人では扱えないAウィングを手足のように扱っていた。

 逆にゴーストを追い回すマリヤのAウィングは、標的にしたゴーストを撃ち落とせば、次から次へと性能で遥かに勝るはずのゴーストを撃ち落としていく。それも五飛やアスランのように。

 

「遅れはしたが、その埋め合わせをする上! トランザム!!」

 

 疲弊したグラハムガンダムに変わり、専用のブレイブ指揮官型に乗り換えたグラハムは、機体のトランザムを発動し、防衛線に展開された敵戦力を単機で蹂躙し尽くした挙句、中継ステーションまでも破壊した。

 

「無人機やMAなんかで、俺たち鉄華団は止まらねぇぞ!」

 

 乱戦や突破に優れるオルガ・イツカ率いる鉄華団は、自分たちの最大限の力を発揮し、防衛線を見事に突破。そのまま中継ステーションを破壊してしまった。

 

「こんなものを…! こんなものがあるから人は!」

 

 レクイエムを見て怒りを覚えたカミーユ・ビダンは、乗機であるZガンダムのバイオセンサーを発動させ、巨大化したビームサーベルの刃で防衛線諸共中継ステーションを切り裂いて見せた。

 彼らだけでなく、ロンド・ベルやガンダム等、戦闘機に乗り換えたMSパイロットたちも活躍もあり、レクイエムの中継ステーション全てが破壊し尽くされてしまった。

 

「ちゅ、中継ステーションが全滅だとぉ!? これでは、レクイエムのビームが当たらんではないか! 守備隊は何をしているのだ!?」

 

 レクイエムのビームを曲げる中継ステーション全てが破壊されたとの報告を聞き、ジブリールは酷く慌てふためく。ディバイン・ドゥアーズの戦力を見誤ってツケだが、当の本人は歪んだ完璧主義者のカンゼンダーの娘であるエリカのようにジブリールは省みず、意志も無い無人の守備隊に責任転嫁を行う始末だ。

 

「奴らの次なる狙いはこのロゴスだ! 早く退避しろ! 化け物共が、この私を殺しに来るぞ!!」

 

 中継ステーション全てを破壊したディバイン・ドゥアーズの狙いが、自身のロゴスであると分かっているジブリールは、直ぐに退避するように命じる。これに応じ、ロゴスはレクイエムのチャージを止め、彼の命に応じて戦場からの離脱を始めた。

 

「あれが敵の旗艦! この温存していた反応弾、届けェーッ!!」

 

 レーヴェ・アスタリカが駆るアーマードパック装備のVF-31Sジークフリードがロゴスを捉え、温存していた反応弾を発射したが、殿として残された無人兵器部隊に阻まれ、届かなかった。

 

『ヌゥ! 後一発だったのに!!』

 

「馬鹿野郎、撃ち過ぎなんだよ!」

 

 最後の一発である反応弾が届かなかったことに、レーヴェが悔しがるが、彼のバルキリーを狙う残敵であるゴーストを、アクセル・ダイバーのアーマードパック装備のVF-25Sメサイアが仕留めた。その後、無駄弾を撃ち過ぎるレーヴェの悪癖を責める。

 既にジブリールのロゴスは、追い付けない距離まで逃げられており、追撃は不可能であった。

 

「敵旗艦に逃げられたか…!」

 

 Yウィングのイオン砲で一時的に行動不能になったデストロイを、プロトン魚雷の一撃で仕留めたXウィングを駆るウェッジは、ロゴスが逃げたことを知り、残敵を掃討すれば戦闘が終わることを予見した。

 

 こうして、残敵の無人兵器の掃討が完了すれば、この異常な戦いは幕を閉じた。




ようやく年内に終われたわ。あっ、エピローグが残ってた。書こう。

取り合えずスターウォーズ旧三部作の常連だったウェッジ・アンティリーズを忘れる所だったので、ここで登場。出番は少ないけど(笑)。
続三部作で居なかったけど、エピソード9でひょっこり出てたんだね。ナイン・ナンはちょい役なのに常連だったのに。

G-20さんのエリカは、プロイスト次期大帝の如く極悪非道な我儘で自分勝手な奴にしたけど、単に分かり易い悪役じゃ面白くないから、リアルの完璧主義の親の所為で壊れちゃって、非行に走る少年少女みたいな可哀想な子にした。

https://syosetu.org/novel/272189/22.html

マリマリはそのままヘルガーンに大気圏突入しちゃうけど、↑これに続きます。

さて、エピローグでも年内の内に書くか。
  1. 目次
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