ニートだったけど高収入って聞いたから鬼殺隊に入った。   作:さばっぺ

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※一話目を加筆修正致しました。

一番くじを求めてローソンを3軒はしご。結果、収穫ゼロ。
いい運動になったよ……( ´∀`)ハハハ


花屋敷って聞くと思い出すのは浅草だよね。

「……よし、朱花丸(しゅかまる)、紙と筆を出してくれ」

 

森田さんがそう言うと何処からか器用にくちばしに紙と筆を咥えたカラスがやって来た。

 

「カァー! ハイ、ドウゾ!」

 

キェェェェェェアァァァァァァシャァベッタァァァァァァァ!!

 

「カラスが日本語を喋っている!?」

 

は? え? なんで!? カラスとしての言葉なら分かるが日本語を喋ってる所なんて見た事ないぞ!? もしかして俺が引きこもっている間に都会では喋るカラスが流行していたのか!?

 

……都会って凄いんだなぁ(遠い目)

 

「ははは。びっくりしたかい? 朱花丸は鎹鴉(かすがいがらす)と言って鬼殺隊からの指令を届けてくれたりする役割を持っているんだよ。僕の心強い相棒さ」

 

「本当に、びっくりしましたよ……。都会ではこんなカラスがいっぱい居るのかと思っちゃいました」

 

ビックリさせるなよな……。てっきり勘違いしてしまった。まあ外にあまり出ずに家にばかり居る俺も俺なのだが。

 

「という事はこの朱花丸? から俺の家に鬼が出た、っていう指令を受けてここまで来たんですか?」

 

「いや、違うよ。あのカラスが教えてくれたんだ」

 

そう言って森田さんが指さした先にはカー坊が居た。

 

「あっ、お前が助けを呼んでくれたのか……。ありがとな、カー坊!」

 

「カァー!」

 

俺が礼を言うと嬉しそうに翼をパタパタと振るカー坊。それはそうといつの間にカー坊は朱花丸と仲良くなっていたんだ。交友関係でカラスに先を越されるとか悲しすぎるだろ俺……。まあ外に出なかったのが悪いのだが。

 

「はい、この紙を柿椿山に居る佐木崎って人に……って言いたい所だが、骨、折れてるだろう?」

 

え? あぁ……確かにそうだったけどあまり痛くなかったし──と、ズキっという痛みが胸の辺りから全身に駆け巡り、思わず膝をつく。

 

「痛ったぁっ……。今まで痛くなかったのに何故……?」

 

焼けるかと思うほどに痛い! 何だこれ!? 砕けた骨が臓器に刺さっているのか……!?

 

「多分戦いで気を張り巡らせていたから気に留めなかっただけだろう──って!? 朱花丸、花屋敷の人を呼んでくれ! 大至急!!」

 

花屋敷……? 浅草に出来たっていうあの娯楽施設か……?

 

「ああ、まず──が──れ! ──ち堪──ろ!」

 

まずい……意識……が……遠の……い……て……行……

 

 

 

 

 

 

※※※

 

 

この青年はただの一般人でありながら家にたまたまあったという日輪刀を手に鬼と戦ったという。ありえない、心の中でそう思いつつも、恐らく刀など初めて握ったであろう青年が肋骨を折りながらも実質鬼を倒したという事を見たのだから、否応なく信じざるを得ない状況だ。だから気がついたら言ってしまっていた。

 

 

──君も鬼殺隊に入らないか、と。

 

僕は取り返しのつかない事をしてしまったのだ。そのまま生きて、普通に働いて、普通に結婚して、普通に子を授かって、普通に死んで行く──そんな普通に人生を生きられたはずの彼をこちらに引き込んでしまったのだ。

 

だからせめて、せめてこの青年が危なくなった時、僕は責任を持って自分の身を捨ててでも守らなければいけない。そしてもし死んでしまった場合は、僕も腹を切って死ぬしかない。

 

もう二度と(・・・・・)、こんな事はしないと誓ったのになぁ……」ぽつりと、心の中で呟いたはずの言葉が漏れていた。

 

僕は地面に寝かせて応急処置をした彼の手を握った。

 

 

その手は、心までも包まれそうな暖かさを持っていた。

 

 

 

 

 

※※※

 

 

 

 

じゃあな夢満(ゆめみつ)。父さん、ちょっと遠くまで仕事に行ってくるからな。

 

父さん……? 何処に行くの父さん!! 行かないで!!

 

 

 

夢満、どうか幸せに……生きて……

 

死なないで! 母さん! 起きてよ……母さん!

 

 

 

「──母さん!!」

 

あれは夢……か……? いやにはっきりとした夢だったな……。

 

そういえばここは……どこだ? うちにはこんな……べっど? だっけか。高級なものは無かったぞ?

 

確か……鬼と戦って、森田さんと出会って……あ。

 

 

……骨は? 骨が折れてたよな!?

 

「あれ、治ってる……?」

 

ぺたぺたと胸の辺りを触ってみても、痛みを感じない。ただ左手を見てみると、腕の所に管が繋がっており、最新の医療法と言われている点滴か輸血をされているようだった。

 

俺がのそのそとべっどの上で動いていると、扉がガチャリ、と音を立てて開いた。そこには、たおるを沢山抱えた俺より少し下らしい(背はかなり低い)少女がいた。

 

「やあ」

 

「……!? 姉さん! 起きた!」

 

俺が右手を上げて挨拶をしたのをみた少女は驚いたような顔をして踵を返して走り去りながら大きな声でそう言った。

 

 

しばらくするとドタドタという賑やかな音が聞こえて、やがて扉の前に来たと思うと勢いよく大きな音を立てながら扉が開いた。

 

「良かった……! 起きたんですね!」

 

かと思うといきなり花の咲くような笑みを浮かべながら手を握って俺と同じくらいの年齢に見える女の子がそう言った。

 

 

……ん? 手を握って……?

 

「あっ!? ててて手を……!?」

 

「あ、ごめんなさい。癖でつい……」謝りながらパッと手を離す彼女に思わずあっ……と声を出してしまう。

 

チクショウ! 普段人と接さない事による弊害が出てしまった……。もう少し堪能したかったのにッ……!!

 

 

「姉さん……? いつもいつも言っているじゃない! 簡単に男の人の手を握ったりしちゃ駄目だって! 勘違いされて困るのは姉さんなんだからね!」

 

イツモノコトナンデスカソウデスヨネハハハ(乾いた笑み)

 

「それで……ここは何処なんですか?」

 

「ここは花屋敷。鬼殺の隊士が怪我をした際に入院をする、病院のような所です」

 

妹の方の少女が説明をしてくれる。森田さんが言っていた花屋敷ってここの事だったのか。

 

「ちなみに私の屋敷でもあるの。私は花柱、胡蝶カナエ。よろしくね」

 

柱……? 俺がなろうとしている地位の人……?

 

「……はぁ!?」

 

こんなに間抜けな声を出したのは人生で初めてかもしれない、そう思いながらニッコリと笑っているカナエさんの顔を見つめるのだった。




はい。主人公の名前が判明しました。一応プロフィールも載せておきます。

浮嘉田 夢満(うきかたゆめみつ)

血液型: B

身長: 168.4cm

体重: 58.9kg

誕生日: 11/28

年齢: 16歳

好きな食べ物: よもぎ団子

嫌いな食べ物: 無い

好きなこと: ダラダラと過ごすこと

特技: 動物の言葉がわかる
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