虹色に輝く世界で ~あなたは残された時間を何に使いますか?~ 作:トミザワ
本当にお待たせして申し訳ないです
誤字脱字、おかしな点があれば報告お願いいたします。
また感想、アドバイスなどあればよろしくお願いいたします。
「それで?これはどういうことかしら?」
虹ヶ咲学園生活二日目の昼休み、僕は中庭のど真ん中で正座させられていた。
「.....」
「黙ってても何も変わらないのよ?」
朝香先輩はニコニコしながらそう言うが、これは確実に怒ってらっしゃる
まさかアンケート用紙を拾った時にいるとは思わなかったなぁ....。そしてとっさに後ろに隠して秒でバレる事がまずかった。
「....その....落ちてたから拾っただけです....」
「そう....じゃあ何故隠したのかしら?」
「....」
非常にまずい....。言い訳できない上に中庭で正座という非常に目立つ状況ではまた訳の分からぬ噂が出回ってしまう....。
現にまわりの女子生徒からは性犯罪者を見るかのような目で見てくる情報だ。これは確実に僕が盗撮か下着ドロボーをしたと勘違いしてますね。
「はぁ....もういいわ」
黙る僕に痺れを切らしたのか強引にアンケート用紙を奪いとる
「あとエマにこの事は言わないでくれる?」
「でも....」
「言わないでくれる?」
「ひゃい!じぇったいに言いましぇん!」
あまりにも怖すぎて噛んじゃったよ....
「次、移動教室だからもう行くわね」
そう言って朝香先輩は校舎に戻ろうとする。
「同好会に入らないのは自分のキャラじゃないからですか?」
「....ッ!?」
昨日の服飾同好会での様子を見て、なんとなくそう思った。
「....私にだって色々あるのよ」
そう言って朝香先輩は校舎に戻ってしまった。
ーーーーーー
「よーい....スタート!」
放課後、中庭にてエマ先輩のPV撮影が行われていた。ぶっちゃけ参加したくなかったのだが、家に帰ろうと教室を出たところ待ち伏せていた高咲さんに身柄を拘束され、同好会に参加してると言うわけだ。
だが....やる事が一つもない。
カメラは天王寺さん。その他周辺機材は上原さんや中川さん。サポートは近江先輩、高咲さんで撮影が行われていた。
一体なぜ高咲さんは僕を勧誘して来るのか未だに理解できない。
マネージャーは高咲さん一人で十分なはずだ。
「じゃあ着替えてくるね」
そんな事を考えているとエマ先輩が校舎の方に戻るのが見えた。どうやら制服での撮影が終わり、次の衣装に着替えるようだ。
あー....早く終わらないかなぁ....。
ーーーーーーー
遅い....。
エマ先輩が着替えに校舎に戻ってから30分が経とうとしていた。着替えにしてはあまりにも遅い....。もしかしてバックレた?
「おかしいな~。ちゃんと充電したと思ったんだけどな
~」
そしてこっちはこっちでまさかのカメラの充電が切れるというトラブルがおきていた。
「とりあえず充電器取りに言ってくるね!」
高咲さんが充電器を取りに行こうとすると僕の方を少しだけ見て『あっ!』と言った。
なんだろう.....嫌な予感がする。
「祐介君!悪いんだけど、エマさん呼んで来てくれる?」
「えっ」
いや呼びに行くのは構わないが、エマ先輩着替えてるんじゃないの?男の僕が呼びに行くのはいかがなものかと.....。
「じゃあよろしくね!」
そしていつも通り僕に拒否権はないんですね。
ーーーーーーーーー
「部室の前までは来たが、ノックであってるよね?」
不安になりつつもコンコンと部室の扉をノックをする
「.....エ、エマ先輩いますか?」
返事がない。ただのs.....
『祐介君?』
扉の向こうから彼女の声が聞こえる
「ひ、ひゃい!」
『ご、ごめんね?ちょっと考え事してて.....すぐに着替えるからみんなに伝えてくれる?』
「わ、わかりました」
とりあえず中庭に戻るか.....
「あ、朝香先輩.....スクールアイドルに興味あるみたいですよ」
余計な事を言ってしまった。
何を言ってるんだ.....僕は.....朝香先輩に殺される.....。
『.....』
しかも、エマ先輩無反応だし.....。あっ.....もしかして聞こえなかったのかな?じゃあ良かった.....。
バァン!
「ピィィィィィ!?」
突然、勢いよく開けられた扉に僕は驚き腰を抜かす
「そ、それ本当なの?」
「は、はい.....アンケート用紙に書いてありました」
「.....っ!」
突然エマ先輩は鞄を持ち、勢いよく部室を出ていく
「ごめん!私行ってくる!」
「は、はい!」
恐らく行き先は朝香先輩の元だろう.....。
で?僕は同好会の人たちになんて説明すればいいんだ?
ーーーーーーーーーーーーー
「はぁ.....今日も疲れた....」
そう言いながらベッドに寝転ぶ
結局あの後、エマ先輩は突然の急用を思い出して帰ったとうまく言いくるめることに成功しPV撮影は延期となった。
「ふぅ....」
今日も今日で濃い1日だった....。もう本当に学校行かなくていいんじゃね?もう十分楽しんだよ。この2日間で楽しい要素一つもなかったけどな。
「あっ....同好会....」
結局断る事を忘れてしまった。恐らく明日には朝香先輩が入部するだろう。放課後以外で朝香先輩に出会う確率は低い。問題は部活動が始まる放課後だどうにか放課後までに高咲さんを探して入部しない事を伝えなければ....
ーーーーーーーーー
翌日
キーンコーンカーンコーン
授業の終わりを知らせるチャイムが鳴る。それも6限目終了の終わりのチャイムがね
「....」
結局、どの休み時間を使っても高咲さんに出会う事をはなかった。あれ?もしかして今日に限って休み?
何にせよ非常にまずい....
このまま朝香先輩に出会えば僕の命は無いだろう。とにかく早く同好会に向かって高咲さんじゃなくてもいいから断る事を伝えないと....。
僕は早足で部室に向かい、扉を開ける
「あっ!祐介君!」
部室には高咲さんたちの姿があった。そして部室を見渡す限り朝香先輩とエマ先輩の姿はない。
「あ、あの高咲さん....」
「ん?どうしたの?」
「そ、その入部のk....」
「えぇー!?果林先輩もスクールアイドルに!?」
中須さんの言葉に僕は凍りついた
「えぇ....そうなの」
そして....間違いない....確実にヤツは後ろにいる....。
「わぁー!また応援する楽しみが増えちゃう!」
僕の事をよそに同好会のメンバーは盛り上がる
「あっ!ごめんごめん!入部の手続きについてでしょ?」
いや高咲さん?なんでまるで入部する事が決まったような言い方するの?
「入部?」
「あーそうそう!果林ちゃん!祐介君まだ仮入部の段階なんだ」
しかもなんでこういう時に限って話に食いついてくるんだよ....。
「へぇー....あっ....そうだ」
朝香先輩は僕の肩に手を置く。あっ...これ死んだわ
「侑、悪いけど少しだけこの子借りるわね?」
「う、うん」
「あなたもそれで良いわよね?」
「い、いや...その...」
「いいわよね?」
「も、もちろんです...」
そういって朝香先輩は僕を引きずり、部室を出た。他のメンバーはキョトンとしてたがエマ先輩はなんとなく察したのか苦笑いをしてた。苦笑いする暇があったら助けてくれ...。
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「で?何か言うことは?」
「申し訳ありましぇんでした...」
「へぇ~...自覚はあったのね」
「...」
ヤバい...めちゃくちゃ怒ってらっしゃる...。怖いよぉ...。
「黙ってても何も変わらないのよ?」
「しゅみましぇん...」
「....」
僕が涙目になりながら謝罪すると突然、朝香先輩は黙りだす
「ねぇ...」
「ひゃい!」
「同好会には入るの?」
突然の質問に少し驚いてしまったが、ここは正直に言おう
「....入らないです」
「それは何故?」
「....僕にも同好会にもメリットがないからです」
「....そう」
僕の回答に朝香先輩は何も言わなかった。
「悪かったわね。時間取らせちゃって」
そう言って部室に戻った
ーーーーーーーーー
「あっ!戻ってきた」
「何を話してきたんです?」
「ふふっ....ちょっとね」
中川さんの質問に微笑みながら答える朝香先輩....これは許されたのか?
「あっ!祐介君!それで入部の....」
「あ、あの....」
「ん?なに?」
「さ、誘ってくれたのはうれしいんですが、入部はしません」
「そっか...ごめんね?しつこく誘っちゃって」
高咲さんは悲しそうな顔をする
「でもこれからも応援はして欲しいな」
これで良かったんだ。
マネージャーは高咲さん一人で十分間に合ってるし、僕が入部してところで同好会にメリットは無い。むしろデメリットしかないだろう
なんか高咲さんには申し訳ない事をしてしまったな....。
「でもさっき彼、同好会に入りたいって言ってたわよ?」
「.....えっ?」
声のする方向を見ると朝香先輩がニヤリと笑っていた
「ほ、本当なの?」
「えっ...い、いや...そ、その」
「えぇ、そうよ。男がスクールアイドル同好会に入っていいのか不安らしいわ」
いや、なにその理由は...。そしてふと高咲さんの方を見ると、彼女の目はさっきとは見違えるほど輝いていた。
「遠慮なんかしなくていいんだよ!スクールアイドルに男も女も関係ない!」
高咲さんは僕の手を握り言う。
「そうですよ!大好きがあれば性別は関係ありません!」
そしてなぜか中川さんも参戦。それと同時に僕は察した。
あぁ...この流れ終わったな...。
「じゃあ先生とかには私から伝えておくね!じゃあとりあえず柔軟から始めようか」
「そうだね」
高咲さんを始めとするメンバーは次々と部室を出ていく
そして部室には依然として状況を飲み込めない僕と朝香先輩の二人になっていた。
「誰が許すと言ったのかしら?」
「ゆ、許さないとも言ってないじゃないですか...」
「何か言った? 」
「いえ...何も」
僕なりに反抗してみるもあっというまに鎮圧されてしまった...。
「果林ちゃん?」
「今行くわ」
エマ先輩に呼ばれて朝香先輩は部室を出ようとする
「あっ...そうだ」
何かを思いだしたのか突如振り返り僕に近づいてくる。
「あ、朝香先輩?」
朝香先輩は無言のまま僕の耳元に顔を近づけ
「私をこうしたセ・キ・ニ・ンちゃーんと取ってよね♪」
と囁かれウィンクをしながら部室を出て行った
その夜、一睡も出来なかったのはまた別のお話
続く
次回はいつになるだろうなぁ(遠い目)