恋柱の継子、人の恋路に世話を焼く   作:大同爽

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恋51 恋柱の継子とチーム結成

 

「よし、三人ともこの辺で少し休憩しようか」

 

「「はい」」

 

「おう」

 

 楓子の言葉に炭治郎・善逸・伊之助の三人が返事をする。

 四人はのどかなあぜ道を抜け、土手の脇で座り込み一息つく。

 

「しっかり水分取ってね。お腹空いてない?出る直前に訪ねてきた不死川様から貰ったお饅頭あるよ」

 

「ありがとうございます!」

 

 楓子が言いながらいつも背負っている大きなカバンから箱を取り出す。炭治郎はそれをお礼を言いながら受け取り一つ取って隣の善逸に渡す。

 

「目的地はもうすぐだからね」

 

 饅頭を頬張る三人に微笑みながら言う。

 

「それはいいんですけど……」

 

 そんな楓子の微笑みに善逸が恐る恐ると言う様子で口を開く。

 

「今回の任務の詳細を俺達まだ聞いてないんですけど……」

 

「あぁ、そっか!ごめんごめん、道すがら話すって言っててまだ伝えてなかったね」

 

 善逸の言葉に楓子は頭を掻きながらコホンと咳ばらいをし

 

「今回はこの先にある山間部のとある里での謎の未成年男児連続失踪事件の調査解決が任務内容だよ」

 

「未成年男児……」

 

「連続失踪事件……」

 

楓子の言葉に三人は顔を引き締め耳を傾ける。

 

「今のところ被害者は五人、それも全員未成年の男児達。それがごくごく短期間の間に起きている。恐らくただの行方不明ではないだろうね。鬼の中には特定の嗜好を持って人間を襲う鬼もいるから今回もそう言う鬼の可能性が考えられるわ」

 

「そう言えば、俺も以前に十六歳の女性限定で襲う鬼と戦ったことがあります。なんでも十六歳を迎えてからは日ごとに鮮度が落ちるとか何とか……」

 

「え?何その鬼、気持ち悪ッ……」

 

 炭治郎の言葉に善逸が眉をしかめて言う。

 

「そうそう、そんな感じ。私が知っているのでは、『赤ちゃんを孕む分栄養があるから食べるなら女の方がいい』っていう糞野郎がいたわね」

 

「そっちもそっちでヤバそうな奴……というかその鬼のこと相当嫌いなんですね」

 

 一瞬本気で嫌そうに顔を顰めて言う楓子に善逸が苦笑いを浮かべる。

 

「まああの糞野郎のことはいいの。とにかくまず目的地の里に着いたら事件の詳細を調査して対応するから」

 

 フゥとため息をつき楓子は言いながら三人の顔を見渡し

 

「今回は三人が本格的に突発的じゃなくちゃんと組として戦う初任務。これまで特訓で培った連携を発揮して頑張ろうね」

 

「「「はい(おう)!!」」」

 

 楓子の言葉に三人が力強く返事をしたのだった。

 

 

 〇

 

 

 それからすぐに旅路を再開した四人は楓子の言葉通りそれほど時間を掛けずに目的地である里に着いた。

 泊る宿を先に決めた四人はそこから夕刻まで、炭治郎と善逸は持ち前の鼻と耳を使って周辺の調査、楓子と伊之助は聞き込みを行うため二手に分かれた。

 そして、時間は流れ夕刻、宿に戻って落ち合った四人は宿で用意してもらった夕食を食べながら調査の結果を報告し合う。

 

「とりあえず、俺と炭治郎で里の中をあらかた回ってみましたが、俺の方は気になる音は無かったんですが……」

 

「この里、あちこちに鬼の臭いの残り香がありました。間違いなく今回の失踪には鬼が関わってます」

 

 善逸の言葉を引き継いで炭治郎が言う。

 

「ただ、臭いが薄くて鬼の根城まではわかりませんでした」

 

「そっか…まあしょうがないね。そうやすやすと見つかるほど向こうも甘くはないだろうし、根城まで分かれば御の字くらいのつもりではあったから鬼が関わってるって言うのが確証が得られただけで十分だよ」

 

 炭治郎の言葉に楓子は頷き

 

「私と伊之助君は例の失踪した被害者の家々を周ったり近所で聞き込みをしてみたんだけど……」

 

 二人を見ながら言う。

 

「被害に遭ってる男児達は10~13歳。未成年男児であること以外には特に共通点らしいものは見られないんでけど、一つ共通していることがあったわ」

 

 楓子はそこで一口お茶を飲み

 

「失踪した少年達はみんな一様に失踪前に揃って同じことを家族や友人に話していた。曰く『おかしな言葉を言うものすごく背の高い洋装の女性を見た』ってね」

 

「ものすごく背の高い……」

 

「洋装の女性…ですか?」

 

 楓子の言葉に炭治郎と善逸はその言葉をつぶやき

 

「それって外国の人とかじゃないんですか?洋装って言うのも、おかしな言葉って言うのも。海外の人は日本人よりも背が高いって聞いたことありますけど」

 

「それは確かに考えられるね」

 

 善逸の問いに楓子は頷き

 

「でもね、失踪した少年達の何人かの話では『ものすごく背の高い女性』は見た時にそばにあった生垣から顔が出るほど、その生け垣が約七尺はあったらしいからそこから顔が出るくらいだから八尺近く。もしそれが本当なら岩柱の悲鳴嶋様よりも大きいわ。いくら外国人が日本人よりも背が高いとはいえ女性でそんなに大きな人なんてそうそういないでしょうね」

 

「それは……」

 

「確かに……」

 

 楓子の言葉に炭治郎と善逸は以前に会った行冥の姿を頭に思い浮かべ納得した様子で頷く。

 

「この聞き込みの後この里の中を探して回ったけど、そんな目立つ女性は見つけられなかったし、その失踪した少年達以外に目撃したっていう人も見つけられなかったわ。そもそも八尺近くなくても外国人がいればそれだけでもっと噂になってるはずだけどそれもなかったしね」

 

 楓子は言いながら肩を竦め

 

「それに、失踪した少年達の話ではその女性、自分の方を見ながら何かを呟いていたんだけど、言語を話していた、という印象は無かったって。たった一音『ぽ…ぽ…』って呟き続けてたんですって」

 

「「ぽ?」」

 

「ぽ」

 

 首を傾げる二人に楓子は頷く。

 

「そんな特徴の人間がそう何人もいるわけないから恐らく同一人物なのは間違いない。そして、失踪した少年達が揃って目撃してるから、里中で『八尺様』なんて呼ばれてかなり噂になっていたわ。『八尺様に遭ったら神隠しにあうって』」

 

「「八尺様……」」

 

 楓子の言葉に二人は呟くようにその単語を繰り返す。

 

「八尺様っていうのが恐らく今回の主犯の鬼なんだろうけど……一つ気になることがあるのよね」

 

 頷きながら楓子は顎に手を当て考える素振りを見せる。

 

「その失踪した少年の話は共通しててね。見た目は同一で『洋装に腰まであるような長い黒髪。さらに頭に大きなツバの帽子を被ってる』らしくて、それが一人でいるときに急に目の前に現れるらしいんだ」

 

「それのどこが気になるんですか?」

 

 楓子の言葉に炭治郎が訊く。

 

「うん…それがさ……」

 

 楓子はそこで言葉を区切って

 

「『八尺様』が目撃されたのが…〝昼間〟なんだよね……」

 

「「え……?」」

 

 楓子の言葉に二人はあんぐりと口を開ける。

 

「それって……」

 

「その鬼は、太陽の光を克服している…ってことですか?」

 

「いや…そうとも言いきれないんだよねぇ」

 

 疑問の言葉を言う善逸と炭治郎の言葉に楓子は眉をひそめながら言う。

 

「少年達が失踪してるのは揃って夜中、本人の家でいつの間にか忽然と行方をくらませてるんだよねぇ……夜は鬼の本領発揮の時間だしなぁ……」

 

 楓子はムゥ…と考え込む様に腕を組む。

 

「一応仮説としては、『八尺様』は鬼の本体じゃなく何かしら血鬼術の産物、って言うのが一番有力だけど……何事も最悪を想定しておくべきだろうね」

 

「つまり……」

 

「太陽を克服した鬼、そう考えて動くべきだね」

 

「「…………」」

 

 楓子の言葉に炭治郎と善逸は顔を強張らせる。

 

「とりあえず、これを食べ終えたらもう一度里の中を見て回ろう。昼間には見つけられなかった痕跡があるかも。今日聞いて回った中では『八尺様』を目撃した子は出てこなかったけど、単に会えなかっただけかもしれない。探せば鬼が現れる場に出会えるかも」

 

 楓子の言葉に炭治郎と善逸は頷き

 

「でぇ!!お前さっきから飯食ってないで話に参加しろよ!!」

 

 食べ物を頬張ってリスの様にパンパンの口になった伊之助に向かって善逸が叫んだのだった。

 

 

 〇

 

 

 その後、夜明け前まで里の中を調査した楓子たち四人だったが、残念ながら鬼そのものも、鬼の痕跡も見つけることが出来なかった。

 朝方宿にこっそり戻った四人は二時間だけ仮眠を取り、再び、今度は組む相手を変え楓子と炭治郎、善逸と伊之助の二手に分かれ周辺の調査に出掛けた。

 

 

 

 

 

「――そうですか……すみません、ありがとうございました」

 

 善逸は話を聞いていた老人にお礼を言いながら頭を下げる。

 老人は善逸に頷きながら去って行く。そんな老人の背中を見送りながら善逸はため息をつく。

 

「はぁ、昨日の楓子さんの調査以上の新しい話は出てこないなぁ……」

 

 言いながら善逸は眉をハの字にしながら肩を落とす。

 

「今回の鬼、太陽を克服してるかもしれないって話だし、下手すりゃあの無限列車の時のような上弦の鬼みたいな強い鬼かも……もしそうだったらどうしよう……」

 

 言いながら再び善逸はため息をつき

 

「って、あれ?あの馬鹿どこ行ったんだ?」

 

 ふと横を見れば、隣にいるはずの伊之助の姿が無いことに気付く。顔を上げて周囲を見渡した善逸は

 

「ん?」

 

 視界に白いものが見えた気がしてそれを追って視線を巡らせる。と――

 

「あれは……」

 

 善逸の視線の先に一人の女性が立っていた。

その女性は、真っ白な足首まで隠れるような長いスカートと手首まで隠れる長い袖の洋装に手には真っ白な手袋、白い服と対比するような真っ黒な艶のある髪、その髪の上に大きく広がるツバの帽子を被っていた。その帽子の下から覗く顔は整っており、どこか冷たい印象の美しい女性だった。

 

「綺麗な人だな……」

 

 その美しさに一瞬見とれた善逸は

 

「ん?」

 

 一つの違和感に気付く。

 少し離れた先にいるせいで気付くのが遅れたが、その女性の身長は明らかに日本人離れしていた。一瞬目の錯覚かと思ったが側にある家の屋根の高さなどから明らかにおかしい。

 見つめていると遠近感の狂いそうなその女性の姿に善逸は息を飲む。

 

「せ、背が高くて……よ、洋装で……長い黒髪……ま、まさかッ!?」

 

 恐怖でガクガクと震えだす善逸の視線の先で、同じように善逸を見つめていたその女性はニヤリと笑い呟く。声の大きさや二人の距離を考えれば通常は聞こえないだろうその声が常人離れした善逸の聴覚は鋭敏にその声を捉えた。

 

「ぽぽ……」

 

「ヒィッ!!?」

 

 その異様な声にとうとう悲鳴を上げる善逸。

 そんな善逸をあざ笑う様に微笑んだまま女性は踵を返し去って行く。

 女性が家の陰に姿を消すと同時に、善逸はその場にへたり込んでしまう。

 

「何してんだお前?」

 

「ッ!?」

 

 自分に呼びかける声にビクッと身体を震わせた善逸が恐る恐る振り返ると、そこには伊之助が猪の被り物を上にずらし団子を頬張りながら立っていた。

 

 

 〇

 

 

 

「――で、すぐに伊之助君とその女の人を追いかけたけどもうすでに姿は無かった…と」

 

「は、はい……」

 

 楓子の問いに善逸が頷く。

 昨日と同じ宿で夕食を終え、お互いに今日の成果を報告し合っていた四人。

 

「ふむ……」

 

 楓子は今聞いた一連の話を元に考えを巡らせる。と――

 

「そ、その…すみません!」

 

 善逸がバッと頭を下げて叫ぶ。

 

「……何が?」

 

 そんな善逸の姿に楓子はきょとんと首を傾げる。

 

「だ、だって、俺がすぐに追いかけていれば見失うこともなかったし、もっと早く解決してたかも……」

 

 そんな楓子に善逸は恐る恐る顔を上げて言う。

 

「あぁ……そこは確かにそうかもしれないけど、私個人としては無理に追いかけなくて責めるつもりはないよ」

 

「え?」

 

「そりゃ、すぐに追いかけてその女の正体を掴めればよかったけど、相手の力量もわからないのに一人で追いかけて何があるかわからない。実際昼間に現れてるわけだから鬼だとしたらかなり異様な奴になるわ。伊之助君と合流してから動いたのは、判断としては間違ってないと私は思うよ」

 

「楓子さん……!」

 

 楓子がニッコリ微笑みながら言った言葉に善逸は目に涙を浮かべる。そんな善逸を尻目に楓子は伊之助に視線を向け

 

「伊之助君はその女の人見てないの?」

 

「おう。俺が来た時にはもういなくなった後だったし、コイツの言う消えたって言う家の後ろも見たけどとっくにどっか行っちまってた」

 

「そっか……」

 

 伊之助の言葉に楓子は考え

 

「……これ、もしかしたら鬼の居場所わかるかも」

 

「えッ?」

 

「どういうことですか?」

 

「なんかわかったのかッ!?」

 

 楓子の呟きに三人が驚きに眼を見開く。

 

「いい?例の『八尺様』が目撃した人は今のところ善逸くん以外では恐らく失踪してる少年達だけ。噂にもなってるけど『八尺様』を目撃してしまったら神隠しにあうわけだ。つまり、現状『八尺様』は標的の前にだけ姿を見せるんだよ。つまり……」

 

「「………あ!」」

 

 楓子の言葉に炭治郎と伊之助はハッと眼を見開き善逸に視線を向け、三人分の視線を受けた善逸は顔を真っ青にして恐る恐る自身を指さし

 

「つ、次の標的は……俺?」

 

 震える声で絞り出すように言った言葉に楓子は

 

「まあ、そういうことになるね」

 

「カァッ!?」

 

 頷いた楓子に善逸は白目を剥いてあんぐりと口を開けて凍り付く。

 

「でも、これは私達にとっては好都合なんだよ。善逸君が標的になったということは最終的には善逸君の所に必ず『八尺様』が現れるってことだよ」

 

「なるほど!」

 

「じゃあ俺達は待っていれば向こうから来るってわけだ!好都合じゃねぇか!」

 

「好都合じゃねぇよ!!」

 

 納得したように頷く炭治郎と伊之助に善逸が叫ぶ。

 

「嫌だから!!俺絶対嫌だからね!!?失敗したら俺鬼の餌食になるじゃん!!無理無理無理無理無理ぃッ!!!」

 

「いやいや、善逸君落ち着い――」

 

「ムリィィィィィィッ!!!落ち着くとか無理ぃぃぃぃぃぃッ!!!」

 

 楓子の言葉にも耳を傾けず泣き叫んだ善逸は

 

「こんなところにいられるかぁッ!!俺帰るぅぅぅぅぅ!!」

 

 そのまま脱兎の如く部屋を飛び出して行った。

 

「あッ!!善逸ッ!!?」

 

「たくッあの野郎は!」

 

「行こう二人とも!!もう夜だ!!『八尺様』はもういつ現れてもおかしくない!!」

 

「はいッ!」

 

「おうよッ!」

 

 慌てて立ち上がった楓子は炭治郎と伊之助と共に善逸を追って走り出した。

 

 

 〇

 

 

 

「ヒィィィィッ!!!」

 

 善逸は恐怖に顔を歪ませながら走る。

 

「なんでだよぉ!なんでよりにもよって俺が標的になるんだよぉ!」

 

 目尻からボロボロと流れ落ちる涙を拭いながら善逸は走り

 

「あうッ!?」

 

 曲がり角を曲がったところで何かにぶつかった善逸は尻餅をつく。

 

「いたたたぁ……」

 

 打ち付けたお尻を擦りながら何にぶつかったのかを確認しようと視線を向けるとそこには

 

「ぽ……」

 

 そこには自身を見下ろす昼間の白い洋装の女性が立っていて――

 

「あぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!?」

 

 その姿に善逸は汚い高音で絶叫する。が――

 

「あら、大丈夫?怪我はなかったかしら?」

 

「……へ?」

 

 その白い洋装の女性は優しく微笑みながら善逸を見下ろす。

 

「ごめんなさいね。暗くてよく見えていなかったわ。大丈夫?立てる?」

 

「は、はい……」

 

 優しく微笑みながら差し出す女性の手を取りながら善逸は立ち上がる。

恐ろしい相手に会ってしまったかと警戒していた善逸に、しかし、女性は善逸の身体に着いた砂埃をはたいて落としながら

 

「フフ、酷い顔ね。どうかしたのかしら?」

 

 善逸の顔に笑いながら、そっとポケットから真っ白なハンカチを取り出す。

 

「あ…ど、どうも……」

 

 善逸はそのハンカチを恐る恐る受け取りながら様子を窺う。

 

(何だろう?不思議な人だ……音が籠ってるような……不思議な音……)

 

 訝しむ善逸の視線を受けながら女性は微笑み

 

「何か怖いことがあったのかしら?よければ私の家に来ないかしら?怪我が無いかちゃんと見たいし、ぶつかったお詫びにお茶でもどうかしら?」

 

「え…いや……」

 

 女性の申し出に、しかし、今だ警戒の薄れない善逸は身構え

 

「……どうかしら?」

 

 そんな善逸に目線を合わせるように女性が前屈みになりながら妖艶に微笑む。

 その怪しい色香に善逸が一瞬ドキリとし、頷きかけた時――

 

「待てッ!善逸!!」

 

 後ろから炭治郎と伊之助、そして、楓子がかけてくるところだった。

 叫んだ炭治郎はそのまま口を開き

 

「その人、臭いがおかしい!!着いて行っちゃだめだ!!」

 

「え……?」

 

 炭治郎の言葉に一瞬呆けた善逸の背後で

 

「チッ」

 

 小さな舌打ちが聞こえ、同時に背筋に悪寒が走る。

 咄嗟に善逸は横に飛びのく。

 

 ドゴンッ!

 

 大きな破壊音に慌てて善逸が視線を向けると一瞬前まで自身がいた地面が大きく抉れ、大きく膨れ上がった右腕を打ち付けた姿勢のまま女性がゆっくりと視線を自身に向けていた。

 

「あら、勘がいいわね」

 

「ヒィッ!?」

 

 もし避けていなかったらどうなっていたかと想像した善逸は悲鳴を上げる。

 

「やっと会えましたね『八尺様』」

 

 そんな善逸のそばに着いた三人。その中から先頭に立った楓子が腰の日輪刀に手を掛けながら言う。

 

「『八尺様』……あぁ、そう言えば、そう呼ばれてるんでしたねぇ」

 

 楓子の言葉に女性――八尺様は肥大化した右腕を元の大きさに戻しながら妖艶に微笑む。

 

「あなた…鬼、ですよね?」

 

「ええ、ええ。そういうあなた達は鬼狩りですわね?」

 

 怪訝そうな顔で訊く炭治郎に八尺様も頷きながら訊く。

 炭治郎の困惑した様子に

 

「どうしたの、炭治郎君?何か気になることがあるの?」

 

 楓子は目の前の八尺様に警戒を向けたまま訊く。

 

「臭いが薄いんです。臭い自体は鬼のそれなのに、目の前にいるのにほとんど臭いを感じないんです。こんなの初めてです……」

 

 楓子の問いに困惑した様子で炭治郎が言う。

 

「あらあら、女性の臭い嗅ぐなんて随分不躾な子ですわね」

 

 そんな炭治郎の言葉に八尺様は妖艶に微笑みながら言う。

 

「……訊いてもいいかな?」

 

「あら、なんでしょう?」

 

 炭治郎の言葉について考えながら楓子は鋭く睨みながら訊く。

 

「なんで善逸君を標的に選んだの?鬼狩りを狙うのは危険性が高いんじゃない?私があなたの立場だったら避けると思うけど?」

 

「あぁ、そのことですか」

 

 楓子の言葉に八尺様はクツクツと笑い

 

「あなた方にはわからないでしょうが、人間は抱いている感情によって味わいが変わるのです。中でも恐怖は最高の香辛料となるのですわ。そこの金髪の彼の恐怖心はなかなかにそそられたもので、ついつい標的として定めてしまいましたわ」

 

 八尺様は答える。

 

「そう……なら、なんですぐに襲わなかったの?あなたが会った時、善逸君は十分すぎる程怖がっていたと思うけど?」

 

「わかっていませんわねぇ」

 

 楓子の言葉に八尺様はやれやれと肩を竦める。

 

「いいですか?感情――とりわけ恐怖というものには〝鮮度〟があるのです」

 

「鮮度、だぁ?」

 

 八尺様の言葉に伊之助が怪訝そうに言う。

 

「そう!」

 

 そんな伊之助の言葉に八尺様は恍惚とした表情で声を張る。

 

「怯えれば怯えるほどに感情とは死んでいくものなのです!真の意味での恐怖とは、静的な状態ではなく変化の動態――希望が絶望へと切り替わる、その瞬間こそがもっとも美味であり至高の味わいとなるのです!瑞々しく新鮮な恐怖で彩られた死の味こそが私の求める美食!」

 

「じゃあ、これまでのこの里で行方不明になった少年達も……」

 

「ええ、ええ!彼らの恐怖も大変に美味でしたわ!時に甘くあやし、時に甘美な快楽を与え、希望のただなかから私に食べられるという絶望に叩き落された瞬間と言ったら……!」

 

 言いながら恍惚とした表情のまま八尺様はブルリと震え

 

「あぁ…思い出しただけで滾ってしまいますわ……」

 

 恥じらう様に微笑みながら言う。

 

「彼の恐怖もきっとこれまでの坊や達と同様に最高の美食となったはずなのに……そう、はずだったのに……」

 

 言いながら八尺様は恍惚とした表情から一転、憎々しげに楓子達を睨む。

 

「私の楽しみを邪魔したあなた方は、万死に値します。惨たらしく絶命させた後、少々気は進みませんが食して差し上げますわ。私、どんなゲテモノでも残さず平らげる主義なんですの」

 

「「「「ッ!!?」」」」

 

 瞬間、濃密なまでの殺気を感じ四人は一斉に身構える。

 

「さぁ、どなたから私の胃袋に収まりますか?」

 

 妖艶に、毒々しい笑みを浮かべて言う八尺様の言葉に

 

「誰がテメェに食われるかよぉ!!」

 

 真っ先に飛び出したのは伊之助だった。

 

「猪突猛進!!猪突猛進!!」

 

 叫びながら伊之助は二刀の日輪刀で斬りかかり

 

「ふふッ」

 

 八尺様はそんな伊之助の斬撃を難なく避け

 

「シッ!」

 

 右腕が女性のしなやかな腕は瞬きの間に大木のような腕に代わり、伊之助に向けて振るわれる。が――

 

「伊之助!!」

 

 炭治郎は叫びながら伊之助と八尺様の間に飛び込み

 

「水の呼吸 肆ノ型・打ち潮!!」

 

「ッ!」

 

 炭治郎の振るった日輪刀を飛びのいて避ける八尺様。

 

「へぇ…なかなかやりますわね」

 

 余裕の笑みで立つ八尺様を睨みながら炭治郎と伊之助は日輪刀を構える。

 そんな二人と鬼との戦いを見ながら楓子は

 

「立てる、善逸君?」

 

 今だ蹲ったままの善逸へ呼びかける。

 

「…………」

 

「大丈夫?どこか怪我してる?さっきの攻撃が実は当たってた?」

 

「い、いえ……」

 

 八尺様の様子に警戒を向けたまま善逸にチラリと視線を向けながら訊くが、善逸は慌てて頭を振る。

 

「ただ…俺は……やっぱり俺は…臆病なままで…二人がああやって戦ってるのに俺は……俺の足は動かない……俺はやっぱり何も変わってない……!」

 

「…………」

 

 善逸は涙を浮かべ顔を歪める。そんな善逸を見つめた楓子は

 

「そんなことない!」

 

 大声で叫んだ。

 

「確かに君は、臆病で!意思が弱くて!すぐサボる!甘えたで!スケベで!ヘタレなくせに女の子と見ればすぐにナンパする!……あと段取りが悪いよねぇ~!!」

 

「俺のこと擁護したいのか貶したいのかどっちなんですか!?」

 

 楓子の言葉に善逸が叫ぶ。

 

「あぁ、ごめん……まあとにかく!ホントに…ほんっっっっとぉ~にどうしようもない君だけど!」

 

「泣きますよ!」

 

 コホン、と咳払いして続いた楓子の言葉に再び善逸がもはや涙目で叫ぶが

 

「でも…でもさ、君はちゃんと成長してると思うよ」

 

「え……?」

 

「だって、前の君だったら最初に八尺様に遭遇した時、例え伊之助君と合流してももう一回追いかけよう、なんてできなかったでしょ?」

 

「ッ!」

 

 楓子の言葉に善逸は眼を見開く。

 

「そりゃぁさ、小さな変化かも知れない。でも変化は変化、成長は成長だよ」

 

 驚いている善逸に優しく微笑みながら楓子は言う。

 

「例え牛歩のような成長でも、君はちゃんと前に進んでいるんだ。君はダメな子じゃないんだよ」

 

「楓子さん……」

 

「だからさ、立って一歩踏み出してごらん?君はちゃんと、前に進めるはずだからさ」

 

「…………」

 

 楓子の言葉に善逸の目つきが変わる。

 先程の怯えや悲しみはまだ少しあるもののそれを押しのけるような覚悟の色が見える。

 

「ッ!」

 

 ゆっくりと立ち上がった善逸は視線を炭治郎と伊之助、そして、彼らが刃を交える鬼へと向けられる。

 

「シィィィィィィッ!」

 

 大きく息を吸い込み吐き出しながら善逸は柄を握り、鞘に左手を添えながら大きく姿勢を落として構える。

 

「雷の呼吸 壱ノ型……」

 

 目を瞑りながら力を溜め込む様に構えた善逸は

 

「ッ!」

 

 カッと目を見開き、直後、雷の落ちたような轟音と共に善逸の姿が掻き消える。

 

「あぁッ!?」

 

「伊之助ッ!」

 

 伊之助と炭治郎はそれを鋭敏に感じ取り咄嗟に後方に避ける。

 

「ッ!?」

 

 二人の相対していた八尺様は一瞬呆け、直後――

 

 雷のような光が通り過ぎた直後、日輪刀を鞘に納めながら善逸が現れる。

 

「霹靂一閃!!」

 

「カハッ!?」

 

 それを認知した瞬間、八尺様の頸が宙を舞っていた。

 

「やった!」

 

「やるじゃねぇかッ!」

 

 その光景に炭治郎と伊之助が歓喜の声を上げ、善逸もまた表情に喜色浮かべ――

 

「「「ッ!?」」」

 

 直後、三人の目の前で予想外のことが起きた。

 宙を舞う八尺様の頸、そして、地面に残っていた胴体がドロリと溶けた。

 

「なぁッ!?」

 

「いったい何がッ!?」

 

 驚く三人を置いて楓子はいち早く溶けた八尺様の身体に警戒しながら駆け寄り

 

「これ……泥だ」

 

「「「泥ッ!?」」」

 

 溶けたそれを指で掬い取って擦ったり臭いを嗅いで確かめた楓子の言葉に三人が驚きの声を上げる。

 

「どういうことですか!?さっき俺達が戦ってた鬼は!?」

 

「俺達は泥人形と戦ってたって言うのかッ!?」

 

「いや…そうじゃないと思う」

 

 立ち上がり驚いている三人に、楓子は辺りを見渡し

 

「なんとなく絡繰りが見えてきたよ……炭治郎君!善逸君!近くに鬼の臭いかおかしな音はしない!?」

 

「え……?」

 

「どういう……?」

 

「いいから!」

 

 楓子の言葉に二人は首を傾げながらも言われた通りに辺りを探り

 

「ッ!?確かに近くから鬼の臭いが!場所は……」

 

「確かに変な音がします!これは…まるで土を掘ってるような……?」

 

 揃って眼を見開く二人は同時に

 

「「そこッ!!」」

 

 同時に同じ場所に刀を振り下ろす。が――

 

「「ぐッ!?」」

 

 固い地面に刃は通らなかった。

 

「ッ!臭いが離れていく!」

 

「これは…地面を掘り進んでいる!?」

 

「やっぱり!追いかけながら話すよ!先導よろしく二人とも!!伊之助君も行くよッ!!」

 

「「はい!!」」

 

「おうよ!!」

 

 楓子の言葉と共に四人は揃って駆け出す。

 

「いいかい三人とも!やつ、八尺様は太陽を克服なんてしてない!」

 

 走りながら楓子は叫ぶ。

 

「さっきの泥になった身体、目の前にいるのに炭治郎君の嗅覚をもってしても希薄に感じる臭い、太陽の元に出てこれていたこと。これらで導き出される答え、それは……」

 

「「「それはッ!?」」」

 

「恐らく、奴の血鬼術は土や泥を操ること!昼間、太陽の元に出て来れたのは、奴はきっと自分の身体を泥で覆っていたから!泥に阻まれて日光の影響を受けなかったんだ!泥を操ることで見た目は人間に擬態して!あの一瞬で丸太みたいな剛腕に変化した腕も自分の身体の泥を瞬時に変化させたんだ!」

 

「そ、そういうことだったのかッ!」

 

「泥に覆われてたから臭いを感じ取りづらかったんですね!」

 

「そう言えば、音もなんか籠ったような変な音だと思ったけど、そういう理屈だったのか……」

 

 楓子の解説に三人は納得した様子で頷く。

 四人は鬼の臭いと音を追って駆ける。が――

 

「ッ!ダメだ!臭いが途切れました!」

 

「こっちも音が……!」

 

 二人が顔を顰める。

 

「くッ…山に入ったか……!」

 

 二人の言葉に悔しそうに呟きながら視線を前に向ける楓子。四人の視線の先にはうっそうとした木々の生えている森が広がっている。

 

「へッ!ここは俺に任せろ」

 

 考え込んでいる楓子の前に意気揚々と伊之助が歩み出る。

 握っていた日輪刀を地面に突き刺し、その刀の前にしゃがみ、左右に両手を大きく広げる。

 

「獣の呼吸 漆ノ型・空間識覚!!」

 

 掛け声とともにその鋭敏な触覚で気配を探り――

 

「ッ!怪しいの見つけたぜ!!この先に小屋がある!!」

 

「でかしたよ伊之助君!!みんな行くよ!!」

 

「「「はい(おうよ)ッ!!」」」

 

 楓子の掛け声に返事をし、四人は再び駆け出す。伊之助の先導に木々を縫うように走り跳び、一目散に進み――

 

「ッ!あれか!」

 

 進行方向にぽつんと立つ山小屋を見つける。

 

「待って」

 

 楓子は三人に止まるように手で制す。

 

「んだよッ!?さっさと突入しちまってさっさと鬼ぶち倒そうぜ!!」

 

「この小屋が無関係かもしれない。鬼の拠点だとしても人質や罠があるかもしれない。慎重に行こう」

 

「は、はい!」

 

「わ、罠ぁ!?」

 

「チッ…しょうがねぇな!」

 

 楓子の言葉に三者三様に、しかし、頷いたのを確認して楓子は日輪刀を構え

 

「合図したら炭治郎君が扉を叩いて。私と善逸君、伊之助君は扉の死角になるところで控えて様子を窺う」

 

「「「はい(おう)ッ!」

 

 楓子の指示の通りに配置に着くと、楓子に視線を向けた炭治郎は、楓子が頷いたのを確認して意を決して扉を叩く。

 

「はああ~い、どなたかな~」

 

 と、扉の向こうからしゃがれた声が聞こえ、ゆっくりと扉が開く。

 扉の向こうからヌゥッと老婆が現れ――

 

「だらっしゃい!!」

 

 その姿を確認するやいなや楓子が斬りかかる。

 

「がぁッ!?」

 

 頭から胴体まで真っ二つにされた老婆は直後すぐに泥となり、その泥の中からギョロリとしたまるで深海魚のような血色の悪い顔の鬼が飛び出す。

 

「くくっ…俺の擬態をよく見破ったなぁ~!!」

 

 鬼はギョロリとした目玉で楓子を睨みながら言う。そんな鬼に向かって楓子は目を細めながら

 

「当たり前だ。お前みたいなでかいババアがいるか!」

 

 至極当然な指摘をする。

 

「お前が『八尺様』の正体だな?」

 

「ああ、そうさ!ああいう見た目と喋り方の方がガキどもがほいほい引っかかるからなぁ!」

 

 楓子の問いに鬼は下卑た笑みを浮かべて言う。

 

「テメェらをここで始末して、口直しにまた新しいガキでも見繕うかねぇ!今から楽しみだぜぇ!!」

 

「残念、あんたのその未来絵図は実現しないね」

 

「何ぃッ!?何が言いたいッ!?」

 

「だって、お前は今ここで私達に頸を落とされるから、さッ!!」

 

 言った直後楓子は日輪刀を構えて駆ける。

 

「フッ!!」

 

 そんな楓子に余裕の笑みで地面を手で叩き

 

「ッ!」

 

 直後、楓子達に向かって地面が触手のように襲う。

 泥の触手を

 

「獣の呼吸 特ノ牙・星光連流撃(スターバースト・ストリーム)!!」

 

 流星の様に煌めく十六連撃が軒並み触手を斬り落とし

 

「ハッ!」

 

 そんな伊之助の背中を踏み台にして跳び上がった炭治郎が日輪刀を振り被り

 

「水の呼吸 捌ノ型・滝壺!!」

 

「甘いッ!」

 

 炭治郎の振り下ろした斬撃は、しかし、再び隆起した地面から伸びた泥の触手に阻まれる。が――

 

「炎の呼吸 壱ノ型・不知火!!」

 

「がぁッ!?」

 

 燃えるような軌跡を描いて楓子の日輪刀が鬼へ向かう。

 楓子のスピードにすんでで避けたものの完全回避とはいかず、鬼の両腕が宙を舞う。

 一瞬できた隙に

 

「雷の呼吸 壱ノ型……」

 

 轟音と共に雷のようなきらめきが走り

 

「霹靂一閃!!」

 

 今度こそ鬼の頸は宙を舞ったのだった。

 




と言うわけでかまぼこ隊の活躍により見事鬼討伐完了です!
ちなみに今回のオリジナル鬼ですがモデルは言わずもがな、雰囲気のイメージは某型月世界の快楽天な人類悪な尼さんです。まあその正体は全く似ても似つかない奴でしたが……(;^ω^)
ちなみに今回の鬼が八尺様状態や老婆に化ける時に大柄になるのはもともとの肉体の上から泥で覆っているからです。
ジョジョのイエローテンパランスをイメージしていただければわかるかと。



さて、今回の質問コーナーです!
今回はウルトラオタクさんからいただきました!

――楓子さんに質問です!ウルトラマンで、ギンガからゼットまでの新世代ヒーローズ(ゼロ、リブット、グリージョ含む)に呼吸法を使わせるとすると、どの呼吸が合うと思いますか?原作にあるやつや、楓子さんが考えたオリジナルの呼吸で、何かあったら教えて欲しいです!

楓子「私、ウルトラマンはゼロくらいまでで以降一時期見てなくてちゃんと見るの再開したのはタイガからなんですよね。それも踏まえて言うと

ゼロ:光の呼吸(シャイニングウルティメイトのイメージから)
ギンガ:岩の呼吸(見ていないが声優のイメージから)
ビクトリー:見てないのでイメージつかない
エックス:見てないのでイメージつかない
オーブ:見てないのでイメージつかない
ジード:見てないのでイメージつかない
ロッソ:見てないのでイメージつかない
ブル:見てないのでイメージつかない
グリージョ:見てないのでイメージつかない
タイガ:炎の呼吸(父親のタロウのイメージから)
フーマ:風の呼吸(風をモチーフにしているらしい技がいくつかある様子から)
タイタス:炎の呼吸(声優のイメージから)・筋肉の呼吸(言わずもがな)
ゼット:光の呼吸(ゼロの弟子なので)
リブット:水の呼吸(攻防バランスの取れてそうなイメージ)

おまけ…某トゲトゲ星人さん:闇の呼吸(代名詞の『闇の○○』から)

って感じですかねぇ。これで納得していただければ幸いです」

ということです!
そんなわけでこの辺で!
次回もお楽しみに!



~大正コソコソ噂話~
楓子とかまぼこ隊の活躍により鬼の被害は抑えられましたが、この件は都市伝説として残り、後々ネットの界隈をにぎわすことになるのですが、それはまた別のお話。


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