恋柱の継子、人の恋路に世話を焼く   作:大同爽

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最新話です!
ついにアニメの遊郭編も終わってしまいましたね。
楓子ちゃんの大嫌いな童磨も登場しましたが、CV.宮野真守さんでしたね。

楓子「うん、知ってた。だろうと思ってた」

まあこの作品では童磨は倒されてしまっているので本編中での出番はありませんけどね!

楓子「宮野さんは好きだけどそれはそれとして童磨ざまぁwww」

ホント君、童磨の事嫌いね……
そんなわけで最新話!
どうぞ!







恋55 恋柱の継子と女子会

「――すみません、今日は集まっていただきありがとうございました」

 

 楓子が言うと集まった面々は応える。

 

「もう、何度も言わなくてもいいのに!」

 

「そうよ、困ったときはお互い様。それに、楓子ちゃんがこれだけ警戒するんだもの、相当な強敵なんでしょ?」

 

「ええ、まあ……」

 

 蜜璃とカナエの言葉に頷く。

 

「そんな相手にカナヲはわかるけど、私なんかでお役に立てるんでしょうか?」

 

 隣のカナヲを見ながら言うアオイの言葉に楓子は首を振り

 

「今回の敵はかなり厄介です。しかも場所が場所だけに夜でも人が集まる場所です。一般人の避難誘導や怪我を負った時にすぐに治療に当たれるように人手はできる限り欲しいです。

アオイちゃんは勉強熱心だからね。私が教えた治療技術をどんどん吸収しているから、アオイちゃんの知識がきっと役に立つよ」

 

「は、はい!」

 

 楓子の言葉にアオイは気合の入った顔で頷く。

 

「でも、そんなに警戒してる相手なのに、本当に私や義勇さん、蜜璃さんや伊黒さんは後方で控えてるだけでいいの?」

 

「ええ、もし私の想定を鬼側が越えてくるようならすぐに動いてもらえるように準備だけはしておいてください。まあそうならないように目下私とまこちゃんを中心に『梁』で情報を集めています。当日も『梁』で避難誘導を行う手はずになっています」

 

「なるほど、この場に真菰がいないのはそう言うことなのね」

 

「はい、私がいない間まこちゃんと宇髄様が情報収集の中核を担ってくれています」

 

「宇髄さんが?」

 

 私の言葉にしのぶさんが訊く。

 

「はい、もともとこの鬼を追っていたのは宇髄様ですから」

 

 頷いた私は経緯を説明する。

 

「今回の標的はもともと宇髄様が担当していたんですが、その鬼の潜伏している場所では不審な行方不明者や死亡者が多く見受けられるんです。まあ場所柄もあって全てがそうじゃないでしょうが、仮にそれを隠れ蓑にしているのだとしたらその鬼の被害者は相当な数です。喰らった人の数がそのまま力になる鬼の特性を考えれば、上弦並になっていてもおかしくありません」

 

「そんなに……」

 

 楓子の説明に集まった面々は息を飲む。

 

「そ、それなら後方に控える、なんてせずに私達も動かせばいいんじゃ?」

 

「そうすると蜜璃さん達の担当している地区が手薄になります。何より新婚さんと婚約している方たちがホイホイ行く場所じゃないですから」

 

「ん?どういうこと?」

 

「新婚さんと婚約している人が足を運ぶべきじゃないところで、行方不明者が珍しくない場所?いったいどこなの、今回の鬼の潜伏先って?」

 

「あれ?……あ、そう言えばまだ言ってませんでしたね」

 

 楓子はカナエの訝しむ問いにふと一番重要な部分を言っていなかったことを思い出す。

 

「今回の大規模討伐任務の舞台、それは日本で一番に色と欲に塗れた男と女の見栄と愛憎渦巻く夜の街――遊郭・吉原です」

 

 

 

 〇

 

 

 楓子の話も終わり、詳しい打ち合わせは後日改めて行うこととして、夜も遅くなりそうということで集まった面々は萌柱邸に泊まることになった。

 そして、夕飯もお風呂も済んだ面々は間の襖を開け放って隣り合った二部屋を大きな一部屋にした部屋で布団を並べていた。

 

「さ、もういい時間だしそろそろ寝ましょうか」

 

 と、しのぶが言いながら布団に入ろうとしたところで

 

「はぁ?何言ってんですか!夜はまだこれからですよ!」

 

 楓子は顔を輝かせて言う。

 

「女子がこうして六人もいるんですよ!宴の始まりですよ!」

 

「宴って……」

 

「いいわね!」

 

 呆れるしのぶだったがその隣で蜜璃が目を輝かせる。

 

「私ももう少しお話したいなぁ~。日頃から研究で遅くなるのはザラだし夜更かしは問題ないわよ」

 

「わ、私もこの時間はまだ起きてる時間ですし……」

 

「…………」

 

 カナエとアオイ、カナヲも特に気にしていない様子で頷く。

 

「まあ、みんなが大丈夫なら私も別に平気ですけど……」

 

「決まりですね!」

 

 楓子は言いながら見回す。

 

「女子が集まって夜に行う宴、西洋ではこれを『寝間着の宴(パジャマパーティー)』と言います!」

 

「ぱじゃま…」

 

「ぱあてぃ…」

 

「そんなのがあるのね!楽しそう!」

 

 聞きなれない横文字にしのぶとアオイが首を傾げる中で蜜璃は楽しそうに微笑む。

 

「そのぱじゃまぱあてぃでは何をするものなの?」

 

「そうですねぇ~、特にこれというものはありませんが、定番なのは『恋バナ』ですね」

 

「こいばな?」

 

「恋や愛についての話、略して『恋バナ』です!」

 

 蜜璃の問いに楓子は応える。

 

「あら、いいわね。私もみんなのそう言う話聞きたいなぁ~」

 

「では、立ってするのもなんですし座って楽にして駄弁りましょうか」

 

 カナエが頷いたのを見ながら楓子が言い、六人はそれぞれの布団に腰を下ろす。

 

「それで?みなさんどうなんですか、最近は?」

 

「どう、とは?」

 

「そりゃぁ恋だよ。それぞれ何か進展は?」

 

「わ、私は別に……」

 

「とか言って伊之助君と仲良しなくせに~」

 

「は、はぁ!?」

 

「あら?そうなの?」

 

 楓子の指摘にアオイが慌てる。そんなアオイにしのぶが目を丸くする。

 

「し、しのぶ様!違うんです!私は別に――」

 

「でも、伊之助君とてもアオイに懐いてるじゃない。アオイの言うことだったら素直に聞くこと多いし」

 

「そ、それは確かにそうかもしれませんけど、だからと言って別に特別な事があるわけじゃ……」

 

 否定しようとするアオイにカナエが言うと、アオイは押し黙り、

 

「そ、それに!それを言い出したら私よりカナヲの方が!」

 

「……?」

 

 話の矛先を自分からカナヲに移すべく言う。言われたカナヲは首を傾げる。

 

「最近炭治郎さんと仲が良いじゃないの。よく一緒におやつを食べてますし」

 

「それは私も気になっていたわ!」

 

 と、アオイの言葉にしのぶが言う。

 

「姉さんやアオイほど私はここに顔を出すわけじゃないし、カナヲの気持ちがどうなってたのか気になっていたの」

 

「あら!カナヲちゃん炭治郎君のこと好きなの!?」

 

 と、蜜璃も興味津々な様子で言う。

 

「好き、と言うかカナヲの場合はまだ自覚してない感じだったんだけど…」

 

「どう?その後は炭治郎君への気持ちについて何かわかった?」

 

「………」

 

 しのぶとカナエが言いながらカナヲに視線を向け、アオイも興味を持っている様子で、蜜璃も目を輝かせ、楓子も楽しそうに見つめる。

 五人の視線を受けたカナヲは少し考えこみ

 

「まだ…よくわかりません……」

 

 呟くように言う。

 

「でも――」

 

 言いながらカナヲは目を伏せ自身の胸元に手を添える。

 

「炭治郎と一緒にいると…ここのところがポカポカするんです」

 

「ポカポカ?」

 

「はい、上手く言えないんですけど……炭治郎と一緒にいたり、炭治郎のことを考えるとキュ~って温かくなってポカポカするんです」

 

「あらあら……」

 

「いいわね!素敵だと思うわ!」

 

 カナヲの言葉にカナエと蜜璃は楽し気に微笑み

 

「これってもう傍から聞いてたら……」

 

「もう、好きってことですよね……」

 

「しぃッ!こういうのは自分で自覚しないとダメなんですよ!」

 

 苦笑いのしのぶとアオイに楓子が言う。

 

「あ、そう言えば恋愛と関係ないんですが、炭治郎さんと言えば気になることが一つあるんですが……」

 

 と、アオイがふと思い出したように言う。

 

「炭治郎さん、とても優しくて気の利く方ですが、そんな炭治郎さんが月に一度いつも以上に私の事を気にしてくれる日があるんですが……」

 

「あら、アオイも?実は私もそれ感じてたのよ」

 

 アオイの言葉にカナエが言う。

 

「そうなの?私もまだ二度しか顔合わせてないからよくわからないけど……」

 

「私もあまり会う機会がないからよくわからないけど……」

 

「楓子は?この中で一番会う時間が長いんじゃない?」

 

 五人に見つめられた楓子は

 

「あぁ~…ついに気付かれましたか……」

 

 苦笑いで言う。

 

「いや、まあ私も気付いてましたし、なんならその理由も推察ついてるんですが……」

 

 言い淀みながら頷いた楓子は

 

「あの、一応先に断っておきますが、炭治郎君もほとんど経験則でそうしてるらしくて、深い意図はないらしいんですけど」

 

 そう言っておいてから口を開く。

 

「私も気になって炭治郎君本人に訊いたことがあったんだけど、本人曰く『自分の母親や知人の女性が月に一度、場合によっては二、三日くらい連日で特定の臭いをしてる時があって、そういう時は少し体調が悪いことがある』らしいんですよ。で、そういう時は身体を労わっていつも以上に気を回すようにしてるんですって」

 

「「「「…………」」」」

 

 楓子の言葉にカナヲを覗く四人がその言葉の意味を察し固まる。

 

「炭治郎君も気になって一度お母さんにそのことを訊いたら『大丈夫だからこれからは他の人にはそれ訊いちゃダメ』ってやんわり言われたんですって。なので炭治郎君はよくわからないままとりあえずでやってるみたいです」

 

「そ、そう……」

 

「へ、へぇ~……」

 

「それは…うん」

 

「まあ、悪いことでは…うん…ないよ…ね?」

 

 楓子の言葉に四人はそれぞれ微妙な顔で頷く。

 

「私もそれ言われたらあえて答え合わせするのも…って思ってその場はごまかしましたけど」

 

「そうね、それでいいと思うわ」

 

「確かに今思い返してみると…一致するわ。偶然だと思って考えてもいなかったけど」

 

 しのぶ、カナエの言葉に楓子は頷き

 

「まあ、これ以上は考えないようにしましょう。誰も損はしてないわけですし」

 

 楓子の言葉に四人は頷く。

 

「とりあえずカナヲちゃんの恋は引き続き見守るとして、カナエさんは……」

 

「そうよ!姉さんよ!」

 

 と、しのぶが興奮した様子で言う。

 

「いい加減姉さんの相手教えてよ!自分だけ秘密にするなってズルいわよ!」

 

「いや、別に秘密にしてるわけじゃないんだけど……」

 

 しのぶの追求にカナエは苦笑いで言う。

 

「でも、正直カナエさんのお相手はしのぶさん…と言うか義勇さんと相性最悪ですから、まだ知らない方がいいと思いますけどね……」

 

「そうなの?」

 

「誤解もあるでしょうけど、あの二人は基本水と油なんでしょうね」

 

「う~ん、まあ私としては将来義兄弟になる可能性もあるから仲良くしてほしいんだけど……」

 

「義勇さんがもう少し対人能力あげてくれれば……対人能力とは言わないまでも、もう少し考えてることを口にしてくれれば……」

 

「それは私も感じてるけど……」

 

「「「はぁ……」」」

 

 三人はそれぞれ三者三様の想いで揃ってため息をつく。

 そんな三人を見ながら

 

「……冨岡様と相性最悪で、カナエさんと懇意にしているお相手……まさか?」

 

 アオイはふと思い当たる人物が浮かぶ。

 アオイが気付いたことに気付いたらしいカナエは

 

「(しぃ~)」

 

「ッ!」

 

 口元に人差し指を当てて悪戯っぽく微笑むカナエにアオイはビクリと体を震わせ小さく頷いて見せる。

 

「まあ彼に関しては私はいつでも、何ならすぐにでも関係を進めてもいいんだけど、良くも悪くも真面目な人だからね。いろいろ考えてるみたいなのよ。私はそんな彼を尊重しようと思ってね」

 

「とかなんとか物分かりのいい女のフリして猛烈に仕掛けてるくせに~」

 

「そこはほら、複雑な乙女心よ」

 

「フフ、カナエさんも恋する乙女なのね!」

 

 カナエの微笑みに蜜璃は楽しそうに微笑む。

 

「そう言う蜜璃さんは?伊黒さんとどうなの?」

 

「そうですよ。私がお屋敷を出てから少しは進展しました?」

 

「え、えぇ~?それは~……/////」

 

 カナエと楓子の問いに蜜璃が頬を赤く染めて言い淀む。

 

「あ、あのね…ふーちゃんがうちを出てから確かに寂しいけど、前よりも伊黒さんが訪ねて来てくれるようになってね……/////」

 

「「ほほう?」」

 

「へぇ?」

 

 蜜璃の言葉に楓子とカナエが声を揃えて、しのぶも興味深そうに見る。アオイも口には出さないが興味を持っているらしい。

 

「そうやって会いに来てくれた日は決まってうちに泊まるんだけど、その…そういう時は一緒の部屋で寝てね……/////」

 

「「「「ッ!?」」」」

 

「???」

 

 蜜璃の言葉に四人がゴクリと喉を鳴らし、カナヲだけはよくわからず首を傾げる。

 

「それでね、朝は一緒に起きてね!一緒に朝ごはんを食べるの!それがまるで新婚さんみたいでとっても幸せなの!!」

 

「「「「…………」」」」

 

 きゃ~!と顔を赤くしながら恥ずかしそうに言う蜜璃の姿に四人はきょとんとし

 

「「「「え?それだけ?」」」」

 

「?――うん!」

 

「「「「………」」」」

 

 蜜璃の言葉に四人は揃って肩透かしにあったような顔をする。

 

「あのヘタレ柱さんは本気で結婚するまで蜜璃さんに手を出さないつもりみたいですね」

 

「果たして誠実だからなのか…はたまた彼が臆病だからなのか……」

 

「ま、まあ伊黒さんも蜜璃さんのことを考えてのことなんじゃない…かしら……?」

 

「そ、そうですよ。それに、蜜璃様がこれだけ幸せそうなのでそれでいいんじゃないでしょうか……?」

 

 アオイの言葉に三人が見れば蜜璃は嬉しそうに未だに頬に手を当てて微笑んでいる。

 

「まあ確かに……」

 

「これだけ幸せだともっと関係が進むとどうなってしまうんでしょうね?」

 

「詳細は省きますが伊黒様が死ぬんじゃないですか?」

 

「「あぁ~……」」

 

 楓子の言葉にカナエとしのぶは納得した様子で頷く。

 

「しかし、そうなるとしのぶさんの話を最後にしたのは間違いだったかもしれませんね……」

 

「え?」

 

「それどういう……?」

 

「え?だってこの中でしのぶさんが一番大人の階段を駆け上がってるじゃないですか」

 

「は、はぁッ!?」

 

 楓子の言葉にボッと顔を真っ赤にしてしのぶが声を上げる。

 

「ちょ、ちょっと待ってよ!何を持ってして私が大人の階段駆け上がってるって言うのよッ!?」

 

「いやいやいや、ネタは上がってるんですよ」

 

 興奮して言うしのぶに楓子はジト目で言いながら顔の前で手を振る。

 

「しのぶさん、毎夜毎夜に義勇さんと夜の試合を繰り広げてるんでしょ?」

 

「なぁッ!?ど、どこ情報よッ!?」

 

「いや、一人しかいないじゃないですか?」

 

 楓子はため息をつき

 

「もうこの際だからいい機会なんでぶっちゃけちゃいますけどね。うちの親友から相談されてるんですよ。毎晩のように二人の夜の生活の声が自分のところまで聞こえてきて寝られないって」

 

「なぁッ!?」

 

「しかもしのぶさん達は自分に聞かれてるなんて一切思ってないから次の朝に顔合わせても素知らぬ顔してるから、自分も言い出しづらいって」

 

「がッ!?」

 

「あぁ、普段義勇さんにあたり強いくせに夜はいいようにされてるんだなぁ、とかいろいろ思うけどそれも言えないって」

 

「ぐはッ!?」

 

 楓子の言葉一つひとつにしのぶがダメージを受ける。

 

「そ、そんな…じゃあ毎朝笑顔でおはようを言っていた真菰は……」

 

「内心で『昨晩はお楽しみでしたね』って思ってたんじゃないですかね?」

 

「~~~!!/////」

 

 追加ダメージにしのぶが崩れ去る。

 

「皆さんご覧ください。こちらがこの中で一番女としての経験をしているであろう方です」

 

「やめなさい!!」

 

 バスガイドのように右手でしのぶを示しながら言うとしのぶが叫ぶ。

 

「そっか~、披露宴の時には当分二世の予定は無いって聞いてたけど、なんだ~ちゃんとすることしてたのね!これは私もすぐに伯母さんになっちゃうのかしらね!」

 

「や、やめてよ姉さん!!」

 

 カナエの言葉にしのぶが叫び

 

「あ、あの…今後の参考にしのぶちゃん…いえ、しのぶさんのご意見を貰ってもいいでしょうか?」

 

「蜜璃さんなんで急に敬語になったんですか?やめてください、本当にそう言うのやめてください!」

 

 蜜璃が急に態度を変えたことにしのぶは困惑し

 

「…………」

 

「アオイ、その居心地の悪そうな顔が一番傷つくからやめて……」

 

 居たたまれない顔をするアオイにしのぶは泣きそうな顔をする。

 ちなみにカナヲはよくわからない様子できょとんとしていた。

 

「ま、結局しのぶさんも女だった、と言うことですね」

 

「うぐッ……」

 

 楓子がケラケラ笑いながら言った言葉でしのぶは言い淀み

 

「と、と言うか!さっきから他人のことばっかりで、そう言う楓子はどうなのよッ!?」

 

「え?私?」

 

 しのぶの言葉に楓子が頷き

 

「私なんかはもう毎夜毎夜と愛しのあの人にめくるめく爛れた夜を過ごしている――妄想してるバチボコの処女ですが何か?」

 

「なんでそれでそこまで自信満々の顔できるのよ?」

 

 楓子の不敵な笑みにしのぶがツッコむ。

 

「脳内の経験値ならば私はしのぶさんの経験を凌駕しますよ!」

 

「実体験を話しなさいよ!」

 

 楓子の言葉にしのぶが叫び

 

「あなた、今はいい相手いないの?」

 

 ため息混じりに言う。

 

「お?それは一人だけ結婚しているがゆえの余裕ですか?」

 

「違うわよ!」

 

 楓子が茶化して言うのをしのぶが叫び

 

「そう言えばふーちゃんはお館様のご子息様とはその後どうなの?」

 

 蜜璃が思わぬ方向から爆弾が投下された。

 

「ど、どういうこと!?楓子ちゃんがご子息様達にお勉強を見てるのは知ってたけどいつの間にそんなことに!?」

 

「楓子さんそうだったんですか!?」

 

「いや、二人とも落ち着いて……あとしのぶさんはなんでそんな苦虫噛み潰したみたいな顔してるんですか?」

 

 驚いているカナエとアオイを宥めながらその横で小芭内から聞いていた話を思い出して顔を顰めるしのぶに困惑した様子で訊く。

 

「というか蜜璃さん、なんで急に輝利哉くんが出てくるんですか?」

 

「それ!私達じゃそんな風に呼べないもん!」

 

「いや、私だって最初は嫌でしたけどお館様命令で、もはや最近は慣れですね……」

 

「それにこの間ふーちゃんが小さくなってた時には――」

 

「小さくなった間のことって覚えてないんで」

 

 蜜璃の言葉を遮って楓子が食い気味にどこか圧のある声で言う。

 

「そっか~…残念ねぇ~、ご子息様はふーちゃんに懐いているように思うんだけどなぁ~」

 

「いやいや、懐いてるって言ってもそれは親戚のお姉さんへの親愛みたいなものですよ」

 

 蜜璃に言われ楓子も苦笑いで返す。

 

「じゃあ逆に楓子ちゃんはご子息様に特別な気持ちは無いの?」

 

「特別って言うかはわかりませんけど、それなりに親しくさせていただいているつもりですし、そう言う意味では親愛はあると思いますよ」

 

「そっか~……」

 

 楓子の返事につまらなそうに言うカナエに微笑み

 

「あ、でも――」

 

 そこでふと思い出したように楓子はバツの悪そうに苦笑いを浮かべ

 

「輝利哉くんは他のかなたちゃん達とはまた違うかも知れませんね」

 

「と、言うと?」

 

「いや…実は私なんだかんだ輝利哉くんには縁があるというか、何かと不甲斐ないところを見られているというか……」

 

 楓子は照れた様子で頬を赤く染める。

 

「しかも流石はお館様のご子息と言うだけあって、私の方が慰められたり……教育係を仰せつかってる身としては情けないんですが、それで結構救われることもあるというか、そういう時の輝利哉くんは年齢以上に頼りがいがあるというか……うっかりときめきそうになったり……」

 

『…………』

 

 楓子が何でもないことのように言う言葉に五人は――訂正、カナヲはよくわかっていない様子だが、他の四人は顔を見合わせる。

 これまで一切そう言った恋愛関連の話題の影すら見えなかった楓子に突如降って湧いた恋バナに四人は興味を隠せない。が――

 

「――まあ、私は小児性愛者(ショタコン)じゃないので恋愛感情としてではないですけどね~」

 

 当の本人は全くの無自覚でケラケラ笑っている。

 四人はこの無自覚な彼女に言うべきか言わぬべきか悩み

 

「まあ私はいいんですよ、今はまだ」

 

 そう言って微笑む楓子の言葉に押し黙る。

 楓子の微笑みに蜜璃とカナエとしのぶは以前に楓子に聞いていた「鬼籍に入った想い人」のことを思い出し、事情を知らないまでも何かを感じ取ったアオイはそれぞれなんと言ったものかと思案する。

 そんな四人とカナヲをぐるりと見た楓子はニッコリ笑い

 

「今はまだ…皆さんの様子見てるだけで十分おもしr――お腹いっぱいなので」

 

「今『面白い』って言いかけたわよね?」

 

「人の恋愛を娯楽にしないでください!」

 

 楓子の言葉にしのぶとアオイが叫んだのだった。

 

 




というわけで最新話でした。
今回のお話は遊郭編の導入の導入みたいな感じですね。
次回もう一話挟んで遊郭編に入る予定にしています!
皆さんお楽しみに!



そんなこんなで今回の質問コーナーです!
今回はMaxMixさんからいただきました!

――ウルトラギャラクシーファイト大いなる陰謀はご覧になりましたか?もし見ていたのであれば、やはり続編は見てみたかったですか?

楓子「見てましたよ~。私マックスとかコスモスとかメビウス好きでしたから令和になって帰ってきたのとか動く嬉しかったですね。欲を言えばTDGの三人の活躍ももう一度見たいですけどね。続編の公開の頃ってTFGの三人が周年記念の周期ですしワンチャン出演あるかな?なんてちょっと期待してたので続編見られなかったのは残念ですね。あと単純に気になる引きでしたし」

――楓子さんはアブソリュート・タルタロスの時空間移動能力欲しいですか?

楓子「え?欲しいですよそりゃ。あれがあればマルチバース的に戦力連れて来れるじゃないですか。あれがあれば鬼になる前の狛治さんとか鬼になる前の鬼い様(お兄様)とか、極論縁壱さんとか連れて来れるんで『ぼくのかんがえたさいきょうのきさつたい』が結成できますし、なんなら無惨を鬼にした医者とか連れて来れるんでもろもろの問題解決しちゃいますね……やっべ、マジチートじゃんタルタルソースさん。こんなもんチーターや!チーター!」

と言うことでした!
そんなわけで今回はこの辺で!
また次回もお楽しみに!



~大正コソコソ噂話~
この女子会が開かれているさなか炭治郎君達三人はそれぞれで別の任務に出ていたので不在でした。
ちなみに珠世と愈史郎はいましたが研究のために欠席しました。


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