響け!ユーフォニアム一年目でゴールド金賞RTA   作:ブロx

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以下、本編になんら関係のない前書き。
 

 祝!パワプロクンポケット復活!
しかし初代がゲームボーイ(知wらwなwいwよw)のパワポケとは一体どんなゲームなのでしょう。・・・今や世界各地に散らばるpwpkファン。私は彼らを追い、取材を敢行致しました。

 ―――パワポケ1と2について一言。

pwpk1:智美さんグッドエンドルートが正史だから2以降はちょっとよく分からない。え? 今日のけっしょうせんと、じぶんの女と、どっちがだいじって?それ質問になってないよ両方だから。ちなみに幼馴染の子のルートをいくなら、絶対に甲子園優勝してドラフト1位を取った方がいい。出来なきゃ次の画面に行かずにデータを消すんだ。こたえるよ?

pwpk2:弓子おおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!


 以上が取材結果です。
ご覧の通り、どうかしてます。これって野球ゲームですよね?と毎回尋ねていますが、皆笑顔でこう言いました。

これは野球バラエティだと。










第十六回 その1

 

 

 

フラグ建築が楽しすぎていざその時が来たらガバるRTA、はぁじまぁるよー。

 

 

 嘘に決まってんじゃん(手のひらドリル)

順調が服着て歩いてる走者がガバるなんて(ありえ)ないです。

 

 さて現在は文化祭。

勉強と補習を行ったホモちゃんは学力が向上し、無事にこの日を迎えることが出来ましたとさ(駄文並感)吹部の公演も成功して現在の場所は・・・・ドリンク屋さん?みたいですね。

 

 出し物かな?ドリンクバー的な?おい走者もまぜてくれや! 

ズズー、うん!おいしい。自分で開けて飲む魔剤は最高です。虚しくないよ、本当だよ。

 

 さて(コスプレがまかり通る)この文化祭は信頼値稼ぎの宝庫です。あすか先輩を連れ戻すぞ大作戦早期成就の為に向かうべき場所は計3カ所。その全てに行ってRTA成就の糧にしましょう。勿論スキップ祭りはこのRTAが終わるまで開催中です。

 

 まずは黄前ちゃんがいる不思議の国のアリス喫茶!

あ・・・アニキィ~!こいつが走者たちの目指した、シャングリラでやんすか~~~!?(興奮)

 

 はい次。のぞ先輩みぞ先輩ポニテ先輩達がいる(え?天国?え?え?)メイド喫茶。

走者はねぇ!君たちみたいな、屈託ないねえ、子の笑顔が大大大大大好きなんだよ!

 

 はい次ラスト。あすか先輩と晴香部長がいる占い屋。

魔法使いのねーちゃんコスがすばら!フェアリーゴッドマザーみたい(小声)そんなあすか先輩とお話ししましょう。

 

『占ってもらう』

 

『占ってもらわない』

 

上を選択。すると~~?

 

 ―――誰との関係を占ってもらいますか?

 

『同級生』

 

『先輩』

 

 よっしゃ。下です下です! これは信頼値が一定を超えていないと選択肢すら出てこない系のやつです。第一段階は成功!

 

『田中先輩との』

 

『葵先輩との』

 

 ・・・・?葵先輩? 何で吹部辞めてる筈の葵ちゃんの名前が?え?辞めてないの?これって信頼値が一番高い先輩の名前が出るんだけど。ままええわ(思考箒)←放棄とスイープを掛けた激ウマギャグ。

 

上を選択です。日頃の感謝を伝えましょう。

 

『先輩のお陰で』

 

『ちょっと………』

 

 信頼値が上がりましたねえ!北宇治吹部最強のあすか先輩は変化球とボール球にはめちゃんこ強いですが直球ド真ん中ストレートには弱い。はっきり分かんだね。

 

だから黄前ちゃん!君の火の玉ストレートで、あの子の牙城を撃て!!(他力本願)

 

 ちなみにここで下を選ぶと先輩ルートB『きっと明日は』に入ります。

そうなるとあすか先輩を連れ戻すぞ大作戦はここで終わり、なんやかんやあって先輩のトッチャマとの対峙になります。 I am your Father.

 

愉快なルートですが今回はキャンセルだ。

 

 さて、これ以降は先輩の信頼値を上げつつ、あとは駅ビルコンサートと大作戦の開始を待つだけですね。

九月末に行われるイベント・駅ビルコンサートはカテゴリーキング清良女子がやって来ます。そこで!北宇治吹部が奴らを(合奏で)横合いから思い切り殴りつける!魔王がいるあの者らにとって北宇治は文字通りアウトオブ眼中ですが、そうはいくか。させるものか。

 

勝つのは北宇治です。現段階の演奏レベルならばそれが可能!

 

 ぶっちゃけそれくらい出来なくちゃ全国でゴールド金賞は獲れません!『ドリームソリスター』トロフィーもね。

 

 (実は人生に何度もある)一生に一度は正にこの駅ビルコンサートの時と言っても過言ではなく。しかしながら間もなくあすか先輩がカッチャマのせいで吹部を一時離脱してしまい、彼女の演奏レベル上げが出来ません。が!しかし!

 

 皆さんご存じの通り歴代左右両翼の2キャラは主人公(ホモちゃんくん)より演奏レベルが下回る事がありません。必ず常に1だけ上回ります。

 

つまり!今までガン上げしてきたホモちゃんの演奏レベルがここにきて活きるという事!

 

 狙うは駅ビルコンサートで真由黒江じゃなかった上位者・清良の度肝を抜き、その後あすか先輩をさっさとカッチャマから連れ戻して彼女を覚醒。

 北宇治高校吹奏楽部は当代最強の吹奏楽部として常しえに輝き続けるって寸法です。テッペンを獲るとはそういう事です。世界の頂点に立つ者は!ほんのちっぽけな恐怖をもッ!持たぬ者ッ!!(DIO)

 

 ちなみに走者に恐怖はありません。第一回から言っているように、私が世界最速だからです。スキップ祭りでテンションが上がりましたが走者たるもの手は綺麗に、心は熱く、頭は冷静に。

 

 作戦開始はどんなに急いでも件のコンサートの後。なのでそれまでは黄前ちゃんと一緒にいる時間を第一に

 

 

 『危ない!』

 

 『危ない!!』

 

 『危ない!!!』

 

 

・・・・・。

 

・・・・・。

 

 は?

 

 

 ―――危なかった。

とっさに出た右手がその柔らかい腕を掴むと、私は自分の身体の方へ思いっきり引き寄せた。

 あまり使った事のない筋肉が悲鳴を上げ、もう離せよと訳知り顔で私の脳みそに命令するが、それをまた脳内でぶん殴ってこちらの言う事を無理矢理聞かせる。

 

「危なかったですね…、私は通りすがりの吹部部員の」

 

 

 ・・・とっさに3つ目の選択肢をせんたく選択。ここれはタイム制限つきの選択肢でです。1秒以内にこっちを選ばないと、ホモちゃんの運と演奏レベルが下がりがります。 3つある選択肢、つまりこれはとあるある人物関連だけに備わってるイベント特有の物。全てが低確率ランダムダムイベントであり、その攻略の難しさとストーリーの出来具合、何よりキャラの強さと怖さから原作通りクラゲとも魔王とも称されて、称されて、

 

 

「助けてくれてありがとう。貴女、北宇治の子?」

 

 

称されてててててててててててててててててててて

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ―――出会うお客さんには、出来る限りこう言ってね? 教わった台詞を、私ははっきりと口にした。

 

「一日を変え、一生を変えるカクテルを!」

 

「桃ちゃんいいよ~っ、もう最高だよう~~!」

 

 吹奏楽部の文化祭定期公演を終え、今私は自分のクラスの出し物に参加している。

 ここは色んな炭酸飲料や清涼飲料などの飲み物を仕入れて、そのまんまお客さんに売ったり掛け合わせてシェイクするなりステアするなりして販売するドリンクバー。衣装は勿論バーテンダー服。氷も、それっぽい器もバッチリだ。

 

 当初は普通のコスプレ喫茶でいいじゃないかという意見も出てたけど、バーじゃないと我がクラスだけのオリジナリティがない!と力説されては頷くしかなかった経緯がある。その際、髪型はツインテールにしてほしいと言われたが、髪型は変えたくないと私は拒否をした。

 

「おいおいこの店ジルがいるぜ」

 

「一杯貰おうじゃないの」

 

?ジル? おっと、お客さんが沢山。これは腕が鳴る…!

 

「・・・メニューも凝ってるね」

 

「実際のカクテルを模して作ってるのかな?」

 

「はい」

 

「……ポニーテールのジル・スティングレイ、そういうのもあるのか」

 

「ははあ……なるほど、確かに瓜二つ。正に逸材。ここの代表者は誰かな?」

 

「私です」

 

「グッジョブベリーナイス。 ウォッカマティーニ、シェイクでね」

 

「ギムレットを」

 

「それはまだ早すぎる」

 

「桃ちゃんお願い。これとこれをシェイクして、ステアじゃ駄目よ絶対。Time to mix drinks and change lives.」

 

「かしこまりました」

 

「そうだ、バーテンダーさん。カルモトリンは?」

 

「え?カルモトリン?」

 

知らない品名に、

 

「ないです」

 

このお店の発案者(店長)が即座に否定した。

 

「うちはノンアルコール専門です。雰囲気と、ドリンクの味を楽しんで下さい。 …いや~ごめんね桃ちゃん、分かってるお客さんは桃ちゃんの格好を見たら声を掛けざるを得なくて」

 

「へ~」

 

「分からない注文を言ってくるお客さんが来たら言ってね。あ、でも、お店が落ち着いたらシフト上がっていいからねえ~」

 

 そう言って自身もまたバーテン服な店長(同級生)は笑顔で踵を返していった。よし、じゃあもうちょっと頑張ってから久美子の喫茶店に行ってみよう。

 

一日を変え、一生を変えるカクテルを。

 

「すいません。キールを」

 

! 早速のお客さん。お任せあれ!

 

「どうぞ」

 

「これは美味しい。何と何を掛け合わせているんです?」

 

「はい。それは―――」

 

 これとこれの合わせ技ですと説明すると、中学生くらいかな?背の小さい女の子はちょっと笑顔になった。

 

「…座ってもいいですか?」

 

「はい、勿論。元気がなさそうですね?」

 

「……。失礼します。実は私、今年受験生なんです」

 

「それは大変ですね」

 

「これはという高校も無しで、しかももうこの時期で。少々不安で」

 

「………分かります」

 

 他のお客さんは私以外のバーテンダー生徒が対応していて。気付けば私はこの中学生の子とマンツーマンになっていた。

 

「私も去年は受験生でした。推薦で狙える何かを、やっていたわけでも無かったですし」

 

「やっぱり怖かったですか?」

 

「勿論です。第一志望が落ちたらどうしようって、頭も頬も痛くなる時だってありました。でも、」

 

「…でも?」

 

・・・・・。

 

「選択、しましたから」

 

「――選択」

 

「ずっと頑張ってこなかった分、高校では頑張ろうって。ここから、きっとここから、私は私が石ころじゃないって事を証明してみせるんだって」

 

「………、」

 

「! すいません。お客さんの前で、何言ってるのか偉そうに」

 

「…。あ、いえいえ」

 

 そう言って手を優しく左右に振る彼女の笑顔の質が変わる。やんわりと弧を描く二つの大きな目は感謝を伝えており、下げる頭は一分の隙も無い。まるで造り込んでいるように。 思わずこちらも下げた頭を上げると、百円硬貨を律儀に4枚差し出して、笑顔のまま彼女は言った。

 

「カシスソーダを。追加で二杯下さい」

 

まるで気高さを可愛さで隠してる猫みたいだと、私は思った。

 

「私と貴女に。せんぱい?」

 

 

 

 

――その後、シフトが終わった私は大急ぎで久美子の教室に行った。

 

「自分で作ってみてなんだけど、超美味しかった。久美子も後で来てみてよ。でもなんでカシスソーダなのかな?意味分かる?」

 

「さあ? 単純に好きだったんじゃないの?」

 

 可愛らしい衣装が映える彼女が、ジト目で私を見る。あからさまに暇そうだ。みどりちゃんも葉月ちゃんも、椅子に座ってこちらを見ているだけだし。

 

「ちなみになんだけどさ」

 

「はいはい?」

 

「カシスソーダって何?」

 

「ぶどうの炭酸飲料といちごの清涼飲料の合わせ技。ロングドリンク」

 

「それすっごく甘そう」

 

(注釈:実際のカシス・ソーダは黒すぐり+ソーダ水の飲みやすいカクテルです。飲み過ぎ注意)

 

「氷を結構入れるから大丈夫だよ。意外と。本当のカシス・ソーダはお酒だけど」

 

 いつか飲んでみたいね。そう言って久美子を見ると、美味しいのかな~?みたいな顔をした彼女が私にメニューを手渡した。

 

「ところで注文は?」

 

「ほうじ茶下さい」

 

「はーいただいまー」

 

 久美子が入れてくれるほうじ茶は例え中身がパックであっても美味しいに違いない。そう思って一口飲むと、やっぱり特別に美味しかった。……いや、これ本当に初めて飲む味なんだけど。いい腕だ幼馴染。

 

「キュートなアリス衣装がグッドなウェイトレスさーん。これどこ産のほうじ茶?超おいしいんだけど。それとも腕上げた?」

 

「あ、ごめんそれウーロン茶だった」

 

 

 

 

「――てな事があったんですよ!!さっき!!酷いと思いません!? よりにもよってウーロン茶とほうじ茶を間違えて客に出すだなんて幼馴染としてっていうより人としてどうかと思いますよね!!みぞれ先輩希美先輩?!」

 

「え? うーん、一口で気付かない方もどうかな~」

 

「…普通は匂いで気付く」

 

 駆け込んだ教室は2年生の先輩達がいるメイド喫茶だった。

呆れ顔の二人が、私が注文した品物を持ってきながら苦笑いと無表情のコントラストを私に見せている。なんて眼と精神の保養だろう。

 

「しかもオマケにッ!桃が英語言えててビビっちゃったあーとか平坦な声で抜かして!なんだその平坦な声は平坦なのは昔からお前の胸だろってツッコんだら私出禁くらったんですよ!?意味分かんない! ですよね?希美先輩みぞれ先輩」

 

「桃ちゃん」

 

「帆高さん」

 

「はい何ですか!?」

 

「それは貴女が悪い」

 

注文したミルフィーユを差し出されながらそう言われ、私はやけ食いモードへと急速に移行したのだった。

 

 

 

 

 

 


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