高坂さんが美しすぎてマジ麗奈直視できないRTA、はぁじまぁるよー。
前回は黄前ちゃんと一緒に吹部見学、そして後のベストオブトランぺッター高坂さんと共に早期入部を果たした所まででした。
さて早速スキップ。
楽器決めとかいうややもすれば希望楽器以外を割り振られるランダムイベントを突破し、無事クラリネットのパートに入れましたね。
こ↑こ↓は序盤の山場です。最悪このホモちゃんとはサヨナラバイバイな可能性がありましたが(8敗)、一発ツモとは大したものですね。・・・どうしてランダムイベントは無くならないんだろう?
『先輩のクラが聴きたいんです!!』
気を取り直して、この後は3年の鳥塚ヒロネ先輩に金魚の糞みたいにくっついて一緒に練習してれば、グングン演奏レベルが上がっていきます。
先輩の信頼値を上げていくと、一緒に練習した時に上がるホモちゃんの演奏レベルの上昇値もアップするので先輩はyou're my 1st priority.でも上げすぎないよう注意は必要です。先輩ルートに入っちゃう、ヤバイヤバイ。
『悔しくって死にそうです』
このゲームは登場人物全員に個別ルートがあるのでほんとフラグ管理が面倒です。その分イベントの数も豊富だからま、多少はね?
しかも噂の域を出ませんが未だ誰も見た事のないイベントもあるとの事。なので今RTAは一瞬も油断できな、
『葵さん?』
『えっと、どなたでしたっけ?』
・・・・・。あああああああもうヤダああああああああああああああ!!!!!
言ってる傍から来ました! 黄前ちゃんと幼馴染設定だと極々低確率で発生すると噂されてるランダムイベント、遭遇!斎藤葵です。
これマジ?選択肢どっちが正しいんだよ・・・・。検証もされてないランダムイベなんて本当(wikiにすら載って)ないです。気が狂いそう・・・ッ!
ま、まあとりあえず上選んどきましょう。カーソル動かすのめんどいし。
「桃ちゃんだよね?久しぶり。私のこと憶えてる?」
「え?葵さん? うわぁ、お久しぶりです。小学校以来ですか?」
「うん、久しぶり。でも意外だな、桃ちゃんが吹部だなんて」
「そうですか?」
「う~ん…、小学生の頃は何にでも興味が無い風に見えたから。でも三日会わざればって奴かな?」
「私は男子ではないですけどね?」
「ふふ、ごめん」
「いえいえ。 葵さんはサックスなんですね」
「テナーサックスなの。…まあ、あまり人気ないけれど」
「?」
「部員も、各学年に一人ずつ。もっといっぱい居た時期はあったんだけどな……」
「………」
『音楽って、良いですよね』
『…以前この部に何かあったんですか?』
あ、初見だからってスキップし忘れた。
けど大丈夫だってこの程度誤差だよ誤差安心しろよ~(ほんとぉ?)
なるほど葵ちゃんは黄前ちゃんの近所に住んでた幼馴染の一人、つまり三段論法で(適当)ホモちゃんとも幼馴染というわけですね。
ま、この人は気付いたら吹部辞めちゃうので、今回走者は特に重要視していません。ぶっちゃけこのルート走るうえでそんな暇ないって、それ一番言われてるから。
ちなみにですがキャラクリで3年生+同級生が葵ちゃんだと、場合によっては先輩ルートB『葵の青春』に入れますが、ちょっとアクション洋画ちっくなのが玉に瑕で走者はそんなに好きではありません(嫌いとは言ってない)
とりあずここは上を選択っと。・・・・って、は?
「でも、」
「……え?」
「最近始めた私が言うのもあれなんですが、音楽って、良いですよね。葵さんはそう思わないです?」
「………」
「どんな楽器でもどんな人でも、出す音には違いがあって。色って言うか、その人の特徴がついてるんです。
私、中学はずっと帰宅部で、久美子から音楽の話ばかり聞いてました。…あんな事があって久美子は少し傷付いちゃったけど、おっこは―――久美子はずっと頑張ってた。この子がこんなにも頑張れるのが吹奏楽なら、私もそれをやれば、テッペンを取れば、今から辞めないでずっと続けていけば。
人生で初めて、――私はその辺の石ころじゃないって事を証明できるんだって。今よりもっと良い自分になれるんじゃないかって。そう思ったんです」
「………桃ちゃん」
「あ、す、すいません。長々と意味分かんない事ほざいちゃって…っ。でもこれが今の自分の本心っていうか。吹部に入った理由っていうか…! 幼馴染の人にはあまり嘘つけないし葵さん何だか悲しそうに見えたっていうか…っ!」
「あはは。もう、――後輩がそんなの気にしないの」
「すいません……」
「いいのいいの。先輩なのに、後輩から元気もらっちゃったな。ねえ、もう少しだけ。――もう少しだけ、後輩の背中、押させて?」
「へ?葵さんなら……ドンと来いですけど?」
「ありがとう、桃ちゃん」
・・・?
・・・?
へ、へ~、ホモちゃんってこんな性格なんすね?ロッキー1みたいだあ(直球) しかも葵ちゃんの信頼値が爆上がりしてる・・・?なんだこのイベントは・・・たまげたなあ。
ままええわ。(走る上では)こんなんどうだっていいでしょう。
気を取り直してスキップスキップ。さて部員全体の合奏もだいぶ上手くいった所さん!?で今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。
◆
「あらためまして皆さん、はじめまして。この吹奏楽部顧問の滝昇です。多数決により、この部の目標は全国吹奏楽コンクール出場という事になりました。その為にはまず、この場の全員で音を合わせて奏でる――合奏をより高めていかなくてはなりません」
―――音が出ない。
「小笠原部長。ひとまずはこの曲を全員で合奏が出来るクオリティになったら私を呼んで下さい。慣れない楽器を手にしている人もいるでしょう。今すぐとは言いません」
「え? は、はい…」
―――音が出ない。
「では皆さん。楽しみにしていますよ?」
「はい…!」
―――クラリネットから、音が出ない。
「帆高さん。初心者なんだからもっと集中集中」
「こら、あんまり詰め込ませすぎないの」
「は~い、ヒロネ先輩」
先輩達が何度も何度も教えてくれる。でも音が出ない。
「頑張りますッ!!」
「過呼吸で急にバタンと倒れないようにね?頑張るのは良い事だけど」
「私、これしかやる事ないんで!!」
「う~ん、それは頼もしい。かなあ…?」
ドの音が出ない。
「口の形を、こう。頬はそんなに膨らませない」
レとミの音も。
「――っ!」
「もう一度」
ドとレとミとファとソとラとシの音が出ない。
「あのっ、もう一度吹いて下さい!鳥塚先輩!!」
「え?私の?」
ドとレとミとファとソとラとシの音が出ない。
「先輩のクラが聴きたいんです!!」
「………。オッケイ、任せて」
上手くいかない。上手くいかない。
「――っ、ズウゥェアァァアアァァァァ……っ」
「もっと吐いてーもっと吐いてーもっともっと吐いてー」
呼吸が上手くいかない頭が上手くいかない。咽喉が、全部が、うまくいかない。
「はい休憩。…ねえ、帆高さん。貴女はまだ初心者さんで、まだまだこれから。なのに何でそんなに急いでいるの?」
――でもやるしかない。
「それしか。これしかっ、…ないからです先輩っ」
「―――オッケイ。じゃあ今日の目標は?」
「ドとレとミとファとソとラとシの音が出るまでです!!」
「残念だけど一朝一夕では無理かなあ」
鳥塚先輩はよく分からない色を眼に溜めてそう言った。
◇
「なんですか?これ」
「………」
迎えた合奏初日。
張り付けたような笑みを浮かべ、滝先生は氷と炎が混じった言葉を口にした。
「部長、私は言いましたよね? 合奏できるクオリティになったら呼んで下さいと。それがコレですか?」
それがこれ。それがこれ。それがコレ。
―――これ。
「これでは指導以前の問題です。今度はちゃんと、全員で合奏ができるレベルに達したら呼んで下さい。勘違いしてほしくないのですが、私は休日のこの学校に皆さんの指導の為だけに来ているのです。私の時間を無駄にしないで頂きたい」
「………」
「帆高さん? …どこ行くの?」
「すいません。ちょっとお手洗いに」
顔を伏せる。
鳥塚先輩には今の自分を見られたくない。その証拠に、女子手洗い所の鏡に映った自分の顔はひどく強く歪んでいた。
・・・・・。
「悔しくって死にそう」
音は出てくれた。
先輩達に教わった通り、楽器は音が出る物だった。私は前より確実に上手くなってた。――なのに現実は甘くなかった。
「悔しくて死にそう」
こんなものだ。自分はこんなものだと納得しかける。
所詮私はその辺に転がってる石ころと同じ。誰かに蹴られてどこかに行くだけのしょぼくれた石屑。久美子とは違う。…それが自分。
分かっていた筈だ。先ほど滝先生に言われた事も、冷めた目で見られる事も。
「悔しくって、死にそう」
鏡の中にいる、さっきからやかましい事をのたまう自分を拳で殴って力づくで黙らせる。こういう時暴力は全てを解決する。特に自分自身に対しては。
「―――上手く、なりたい」
ペチンと出た音が他の全てをかき消して、私は私を見つめる瞳を見る。
「上手くなりたい」
そこには火が見えた。
「上手くなりたい」
拳で隠れてる筈なのに。
「上手く、なりたい…っ」
この心に、消えぬ野心の火が灯る。
―――このままじゃ。悔しくって死にそう。
「………、え?」
「これ。使って」
果たしていつから見ていたのだろう。私の後ろには綺麗な青髪。たしかリードが二枚あるっていう楽器担当の、2年生の先輩がハンカチを差し出してそこに居た。
「あ、いや、その!すいません、ありがとうございます。…先輩」
「…気にしないで」
「洗って、返しますから…ッ」
「別にいい。………」
基本無口なんだろう。先輩は黙ってジッと、私を見ていた。
「―――泣く程」
「え?」
「泣く程。…哀しかったの?」
「いえ、哀しいというか」
「………」
感情というものが欠落してる。と一瞬思わせるような先輩の眼は、よくよく見れば後輩が心配だという感情の色が見え隠れしていた。
この人、良い人だ。私は直感でそう思った。
「…私、悔しかったんです。一生懸命頑張ってるのに滝先生にあんな事言われたのでもなく、…どうせ自分はこんなもんなんだって心の底で思っちゃった事が」
「………」
「悔しくって死にそうです。でも、もう泣き言は終わりにします」
「……それは、何で?」
「追いつきたい人がいるんです。――ずっと頑張ってるあの子に。私も同じくらい頑張ってやったぞって、いつか言ってやりたい友達がいるんです」
「………。そう」
先輩はよく分からない色を眼に溜めて、でもすぐにそれを閉じて小さく俯いた。
「情けない所を見せてしまってすいませんでした。あの、私、クラリネットパート1年の帆高桃っていいます。先輩はたしか2年生の先輩でしたよね?」
「……」
先輩はこくんと頷いた。
「お名前を聞いてもいいでしょうか?」
「………」
俯いたままのか細い声で、青髪の小さな先輩は声を出す。
「私は2年生。楽器はオーボエ。鎧塚」
・・・・・。
「鎧塚みぞれ」