抜きゲーみたいな島に派遣された対魔忍はどうすりゃいいですか?   作:不落八十八

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男スパイ潜入!

 その後、詳細を詰めた那須はチャイムの音が鳴る数分前に生徒会室を後にしてエレベーターへと乗り、秘密基地へと降りていた。エレベーターの密室で漸く一人になれたからか、酷くでかい溜息を吐いた。それはもう普段の彼の姿に似つかわしくない程に大きなため息だった。

 

「……桐香さん、ほんと私生活がやばすぎる。そして、それを補佐する糺川先輩が不憫で仕方が無い……」

 

 階段を上り下りできない事から始まった私生活の支障っぷりをダイジェスト気味に聞いたからか、那須の表情は困惑よりも呆れの方が強かった。何せ、一人だと服が着れないからブラトップの部分で終わってしまい上を着ずに通学している事や、階段の上り下りができないからこそ那須が今使っているエレベーターが急遽工事された事は序の口である。

 

 食事がまともにできないため老介護めいた感じになっている事や、ついつい悪気の無い言葉で相手を傷付けてしまったり、良かれと思った事で相手に不利益を被らせるなどのオンパレードであった。そして、それをSSBIG3の糺川礼と女部田郁子の二人が全力で介護しているという実情を知ってしまったのだ。子供の会話のように脱線する話を一つ一つ繋げた結果がそれであった。おかげで十分もあれば終わる会話が一時間掛かったのである。

 

 とーかちゃん係の二人に内心で敬礼した那須はもう一度肩を竦めた。二人きりの会話でこれぐらい疲れるのだ。本格的に桐香を世話をし始めたら更に労力が掛かるに違いなかった。本来の仕事である風紀委員長をしながら主に桐香の世話をしているらしい礼へお疲れ様と一言労いたい気分ですらあった。

 

 そして、既に一同が集まっている秘密基地へと降りた那須を、一同が何処かはらはらとした様子で出迎えたのであった。

 

「な、那須しゃん! 大丈夫でしたか! 何もされてないですよねあの何か怖い瞳してるやべー生徒会長に連れてかれて大変でしたよねSSの親玉みたいなもんだし強引に迫られたりなんてしてたりして酷い目にあってたりなんて――」

「大丈夫だよ麻沙音さん。何もされてないから。はい、どうどう……」

「にゃぁん……那須しゃんの腕の中あたたかいなりぃ……」

 

 主人を出迎える猫のように飛び出してきたかと思えば、早口で錯乱し始めた麻沙音を那須は受け止めて背中を優しくさすった。彼方此方に麻沙音の柔らかな感触と良い匂いが混じって精神的にどうにかなりそうではあるが、目の前の錯乱する麻沙音のやばさに心が冷えていく心地であった。

 

「まぁ、見た所落ち着いてるし問題は無さそうね。アサちゃんが合流してからずっと心配そうにしてたのよ。それにつられるように私たちもって感じだったけどね」

「何事も無くて何よりだな。して、那須君、何を呼び出されてたんだ?」

「ふりょーさんしてるのバレちゃったのかな?」

「いや、学園内では吸ってませんからね……。どうやら、此方の上の方が現地協力を求めたみたいでその擦り合わせと言った感じでした」

「裏切り者……?」

「裏切ったのか……?」

「うらぎりだー?」

「むべ……裏切りですか……?」

「裏切り者なのだわ?」

「オンドゥルラギッタンディスか!?」

「熱い風評被害を受けている……。違いますよ、むしろ停戦協定めいたものを突き付けてやりましたとも。調査を邪魔するようなら腕の一本や二本覚悟しろって」

「ぶ、物騒過ぎやしないか……?」

「冗談ですよ。取り合えず、共有しておかないといけない事が幾つかあります。先ずは、生徒会長の桐香さんはNLNSのメンバーを把握していながら放置してます」

 

 絶句の表情で誰もが固まった。それならばいつこの秘密基地へとSSが流れ込んで来ても可笑しくない状況である筈だ。しかし、楽観視めいた様子で那須が語ったために何かあるのではと一同が続きを促す。

 

「えぇ、そもそも桐香さんはドスケベ条例に対して便利だなーぐらいの感覚らしくて、狂信的に実行するっていうスタンスじゃないそうです。なので、無理矢理するのはどうかなと情けを掛けてくれています。ただ、表立ってそれを口には立場上できないので、黙する事で協力してくれるそうです。良かったですね、今度、淳之介先輩お礼を言っておいてください」

「あ、ああ……。ああ……?」

「ただ、SSの配置やSHOガードマンに関しては手助けはできないそうです。こればっかりは信用問題や立場上に無理との事でしたので、此処は普段通りに突破して欲しいそうです。ただ、あんまり見つかると大きな案件にせざるを得ないので、その辺り気を付けて欲しいとの事です」

「つまりはいつも通りって訳ですね!」

「そうみたいだな? 黙ってくれてるからお礼を言わなきゃだな!」

「むべ……お優しい方なのですね……」

「次に、淳之介先輩が欲しがってる情報ですが、例の資料が風紀委員室に保管されているみたいです。持ち出しと部外者の閲覧は厳禁で、こればっかりはボクにも手に入らなかったので潜入する必要があるみたいです」

「でかした那須君! そうか、風紀委員室か、治安関連もSSの管轄だからな、当然か……」

「ただ……、その情報の対価としてボクが潜入する事を禁じられました。やろうと思えばやれますが、知っての通り桐香さんは此方のメンバーを把握してます。万が一四方八方の死角無くカメラを付けられていてボクだと認識されると拙い事になりかねません。すみません、こればっかりは迂闊でした」

「いや、良いんだ。情報が得られただけでも凄い成果だ。潜入は俺がやる。バックアップに影の薄い畔を連れて少数精鋭で行く。それでいいか?」

「影が薄い事は短所だと思っていましたが、こうして活躍の場が得られるとなれば頑張らないとですね! ただでさえ影が薄いですからキャラを濃くしていかないと!」

「いや、十分ほといと思うけどなふとりさんは」

「ごふっ、気にしているウィークポイントを突くとは麻沙音ちゃんもやりますね……! ですが、ちゃーんとダイエットもしてるんですよ! 具体的には五回増やしました!」

 

 淳之介との一般常識トレーニングの成果が出始めているのか、直接的な単語を出さないという約束を守った美岬であったが、逆に言えば普段言っていたそれを隠しただけなので、それが分かるメンバーには筒抜けであった。まだ、羞恥心を覚えるところまでには達していないが、良い変化だと淳之介はピッチに立つ監督のように頷いた。

 

「ミサちゃん先輩、ダイエットは筋肉を増やした方が早いのでやるとしたらスクワットしてみたらどうですか」

「あ、なるほど……。ながら筋トレって奴ですね! 参考にしてみます」

「ながら……?」

 

 しれっとえげつないアドバイスをした那須に他の一同は戦慄した。特に普段からスクワットをしている淳之介にはそのアドバイスに仕込まれた毒を理解できていた。スクワットは膝を九十度に曲げる程度が限界に近い角度である。ディルドを椅子に固定するという発想が美岬が出来なかった場合、当然床にそれは置かれる事になる。そして、ながら筋トレ、つまりはメインはアナニーなのだ。

 

 当然入れて抜かねばならないのがアナニーであるからして、それをするための膝の角度は如何程になるのか。九十度を超えたその角度は地獄のそれであり、そしてそれを繰り返すために足を開いていたとしても刺さる位置に至るかと言えば否である。精々が先端が当たるかどうかである。つまり、この体勢でアナニーは実質不可能と言える。

 

 だが、彼らが気付けなかったのは美岬の持つディルドの種類の豊富さであった。そう、このアナニー愛好家は馬ディルドを所有する猛者であり、美少女フィギュアを挿入しようと考える程に既に拡張済みだった。この助言により、ただでさえ山中を駆ける自転車漕ぎによって引き締まった両足が更に逞しくなる事を、今の彼らは知る由も無かったのであった。

 

「にしても……、正直意外だったな」

「何がです?」

「いや、那須君ってそういう話題あんまりってイメージだったんだが」

「そうですか? 細身ですけど、これでも筋肉凄い方なんですが」

「あー……、そうだよな、すまん。デリカシーに欠けたな」

「何でその配慮が那須君にはできて、アタシには出来ないのか不思議なのだわ」

 

 やれやれと肩を竦める奈々瀬だが、何処かまんざらでもない様子であった。手の掛かる息子を持って煩わしくも微笑ましいと、お母さんめいた事を思っているからだろうか。恋人を通り越して熟年の夫婦なのではと勘繰りたくなる二人の距離の近さに那須は桐香さん頑張れと内心で小さくエールを送った。正直対抗馬が軒並み逃げるような倍率になっていそうな感じではあるが、カップルになっている様子は無い。

 

 そんな風に場を茶化した奈々瀬と淳之介だったが、先の那須の発言により己の心の汚さを恥じた。そう、純粋にダイエットに対して筋トレを勧めただけであり、普段の美岬の会話というものを知らない那須には先程の伏せた部分を理解していなかったのである。よって、アナニーに対してスクワット要素を入れれば良いなどと考えた不埒な者たちはそろって内心で恥ずかしさを覚えていた。

 

「仲が良いなぁ……」

 

 辺りの様子を見やれば、何処となく淳之介の周りに麻沙音を除いた女性陣が近寄っており、傍目から見れば鈍感ハーレムのそれである。淳之介が誇りある童貞だとこじらせてなければ、今頃此処はヤリサーめいた酒池肉林会場と化していたのではなかろうかと那須は内心思った。

 

 わいわいがやがやむべむべと姦しい淳之介の周りを取り囲む面々を苦笑して那須は壁に寄り掛かった。麻沙音が猫のようにすっぽりと入ったダンボールの隣に位置する壁に寄り掛かる姿は保護者めいたそれであり、姦しい様子を楽しそうに眺めるそれはお父さんのようであった。改造スキットルから引き抜いた煙草を咥えて、火を付けようとして思い留まる。暇潰しの感覚で吸おうとしていたが、吸いたい気分になっていなかったからだ。

 

「……二日しか居ないってのに、随分と馴染んじゃったなぁ」

 

 嬉しそうな声を吐露して、咥えていた煙草をそっと戻した。ストレス対策で吸っていた煙草であるが、この場に居ると居心地が良くて吸う気になれないのだ。何処か懐かしい気分になり、ふと五車学園の頃を思い出していた。

 

 忍法の訓練を必死に頑張る達郎に助言を送り、それがきっかけで交友関係になり、当時達郎と付き合っていたゆきかぜや達郎の姉の凛子と知り合い、そこから更に交友関係は広がって、いつしか達郎とゆきかぜの三人でつるむようになって。それから奴隷娼婦事件が起きて、三人でつるんでいた筈なのに、二人がすれ違うようになって、それが見て居られなくなって任務を増やした結果がこの長期任務の依頼だった。

 

 懐かしくて、もう戻らないだろう光景に寂しさを感じた。その原因は己の血に宿る性欲の権化めいた魔族覚醒した対魔因子のせいであり、そして、性欲に負けたあの日の理性の敗北のせいでもあった。あの時、自分を押さえ付ける二人を押し退けていれば、性欲によって活発化した魔族因子を抑え込んで理性を保っていれば、もしかしたら今もあの二人の仲を裂かずに居たのかもしれないと思ってしまった。自分のせいで、己が血のせいで、二人に永別めいた溝を作り出してしまったが故の懺悔だった。

 

「……那須さん。私が居ますよ」

 

 そして、そんな寂しそうな那須の右手を握る柔らかな左手があった。今にも逃げ出してしまいそうな、脆い表情を浮かべていた那須を心配した麻沙音の優しい声が耳朶を打つ。すべすべと柔らかく、そして、温かい他者の温もり。それを感じ取った那須はノスタルジックな感傷を霧散させて隣を見た。そこには上目遣いで笑みを浮かべる麻沙音の顔があり、心配してくれているのだと実感を抱く事ができた。

 

 柔らかくも力を入れたら砕いてしまいそうなその左手を、壊さないように丁重に扱うような繊細さで握り返した。同時に麻沙音も少し力を込めて握り返す。隣に誰かが居てくれる、掌を握った感触がデジャヴを起こした。三人で仲良く手を繋いでピクニックに行ったある日の記憶を思い出した。依頼疲れで渋る那須を引っ張るように繋がれた両手の感触を思い出してしまった。

 

「……ありがとう、麻沙音さん。少しだけ、……少しだけこのままで」

「いえいえ、少しだけと言わずにずーっと良いですよ。昔、兄の後ろをついていく時はこうして握って貰ってたんです。近くに兄が居るって安心できたから。あっちで何か悲しい事があったんですよね。多分、それで寂しい思いをしてたんじゃないですか?」

「……そうなんだ。前に、依頼を失敗してね。友人の彼女を魔の手から救い出して欲しいって依頼を、ボクは真の意味で成功させる事が出来なかったんだ。実際に起きた事は言わないままで、無傷の振りをして、安心して笑みを浮かべたあいつをボクは……騙したんだ。それから、その時の事をきっかけに関係が壊れてね。どうしようもなくなって、彼らの前に居る事すら嫌になって、そうして受けたのがこの依頼だったんだ。水乃月学園に転校する長期任務の依頼をボクはこれ幸いと受けた。酷い奴なんだよボクは。本当に……酷くて、醜い奴なんだ、ボクは……」

 

 今にも泣きだしそうな表情で、ずるずると滑り落ちるように床にしゃがみこんだ那須は乾いた笑みを浮かべた。昨日はあれ程までに頼り甲斐のあった那須が自分にだけに弱さを見せてくれている。その事実に気付いた麻沙音は胸を締め付けられるような感覚を味わった。擬音で表すならば、きゅーんっというハートのエフェクトのついたものになったに違いない。人はそれを庇護欲と呼ぶ。

 

 俯いていた那須が縋るように自分の左手を握っている。そのギャルゲーめいたシチュエーションに麻沙音のゲーム脳が囁く。スチル回収の時間だぞ、と。もとい、那須の好感度を稼ぐための行動を取るべき場面だぞとゴーストが囁くのだった。

 

「えと、その……、逃げても良いんじゃないですか?」

「……え?」

 

 それは、今まで自分のマイノリティのせいで虐められた経験から出た言葉だった。誰だって辛い事に目を背ける事はある。それが、自分のせいだと言うなら尚更にその罪悪感は重い事だろう。麻沙音は自分のせいで追い込まれる兄の姿を見た事があった。

 

 兄と言う責務、両親からの躾という名目で、後ろについていくどんくさくて無口な妹、そこへ更に自身のコンプレックスによる虐めが加わって。言葉にするのが苦手だったから、ごめんなさいの気持ちを書き綴った手紙を渡して。激情のまま千切られた手紙、はっとした表情で自分を見る兄の顔が、今も忘れられない。

 

 逃げてしまった妹と、逃げられなかった兄。

 逃げていいんだよと言えなかったから、自分が重荷になってしまったから。

 どれだけ言い訳で取り繕ってもその過去は消えないのだから。

 

 そして、逃げた妹を置いて、兄は何時の間にか救われていた。奇しくも自分という重荷を捨てた日の出来事だった。その日の兄は嬉しそうに笑っていた。その事実が今も心の奥に残っている。そして、妹もまた救われた。皮肉な事に兄が救われたその日にだ。あの頃は二人ともにこにこと笑みを浮かべられた。幼さ故の心変わりは山の天気よりも変わりやすかったからだ。その日の事があったからこそ、兄妹は壊れなかった。二人の仲は今も度を越えて良くなったのだから。

 

 故に、あの日の兄めいた那須の表情を見て、兄とは違って気持ちを吐露してくれたからこそ、麻沙音はこの言葉を送りたいと思ったのだった。

 

「部外者の私が言うのもアレだけど……那須さんは頑張り過ぎたんですよ。なら、その頑張った分だけ、逃げても良いと思うんです。頑張り過ぎて壊れちゃうよりも、一時だけ逃げて心を落ち着かせるのも必要だと思います。多分、近過ぎたからこじれちゃったんじゃないですか? いつも一緒に居たからこそ、言いたい事が言えなくて、思いやり過ぎたんだと思います」

「……そうかも知れないなぁ。二人が別れたのって噂だったし、直に聞いた訳じゃなかったし……。ゆきかぜが構うのも様子を見かねたからだったかも知れない……」

「ゆきかぜ?」

 

 しれっと女性の名前が出て来て麻沙音は少し焦る。那須は苗字呼びを嫌うため名前呼びを推奨する。それをきっかけに相手の名前を呼ぶ事も常だ。現に自分がそうだったのである、そのゆきかぜと言う少女も同じである可能性は高い。

 

「うん、達郎の、えぇとボクの男友達の彼女でね。二人は幼馴染カップルで良い感じだったんだけど……、とある依頼を失敗してゆきかぜと達郎のお姉さんの凛子さんが一緒に捕まった挙句奴隷娼婦に改造された事があってね……。心配した達郎に土下座されて助けに行ったんだけど……成功して、性交しちゃってね……。兎も角、任務に成功して依頼を失敗したというか……」

「んんん?」

「まぁ、その一件が理由で色々あったんだ、うん。対魔忍あるあると言えばそれだけだけど、実際に自分が遭うと何というかアレというか……」

「何というか……対魔忍って業が深い感じなんですね……?」

「まぁ、敵が敵だから多少はね……。敵を快楽堕ちさせて奴隷にするみたいな事を普通にしてくる奴らだからね。殺さずに味方にしやがるからめんどくさいんだよ。全員首撥ねれば良いって訳にもいかないからなぁ。敵に回ったんだから全員殺しとけば楽なのに、それを回収して修復して対魔忍として再利用するとか……。人手不足も分かるけどそれをやらされる側になれよマジで、回収できなかったら回収できなかったらで上の糞爺共が煽ってくるし、老害しかいねぇのかよ絶滅しろ」

「あの、那須、さん? 那須さん?」

 

 沸々と、沸騰し始めた湯のように愚痴が漏れ始め、丁寧な口調が崩れ始めていた。普段の猫被りが剥がれた瞬間である。化け猫が猫被っている、彼の素顔を知る者はそう称した。何せ、彼は幾多の依頼を達成してきた篝火の対魔忍と呼ばれる人物である。灰色の髪に返り血を浴びて暗闇から帰ってくる姿を称した二つ名であり、そのギラついた双眸に睨まれたら失禁してしまう新人も少なくない。

 

 根の優しい達郎の頑張りと、ゆきかぜのサポートもあって猫を被るように矯正された那須は紳士的な美少女もとい美少年となったのだ。故に、被った猫の下には魔族絶対絶滅するマンの本性が居座っているのである。そう、那須は煙草を吸う不良のそれと何ら変わらない性格をしていたのだった。

 

「っと、ごめんごめん。少し本音が……」

 

 猫を被り直した那須に対して麻沙音は乾いた苦笑をせざるを得なかった。不良系美少女、有りだな、と思いながら。それはそれでデレが美味しいとエロゲー熟練者の麻沙音は思ってしまうのであった。




此処だけの話、過去が狂犬で今は忠犬やってる対魔忍も居るからへーきへーき。

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