Re:ゼロ RTA (極力)原作ルート《完》   作:MOHIGE

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Vやねん!ガーフィールなRTAはーじまーるよー!

ヒロインより♂キャラの方が出番が多いので初投稿です。


第4章後半1

前回、ガーフィールをぶち切れさせたところから再開です。

 

 

 

 

 

■■■

 

 

 

 

 

 

地面からマナを吸い上げる。全身の骨格が隆起する。

理性が闘争本能に塗り潰されていくのが分かる。

頭に霞みがかかる前に、先刻の言葉を思い出す。

あいつは何と言った?母さんをバカにしたか?

――殺す、殺してやる。

 

咆哮を上げる。

小さい奴が3匹いる。1匹は壁の前だ。

2匹が逃げた。壁の前の奴は逃げない。

逃げないのか。じゃあ死ね。

地面を蹴る。飛ぶ。壁の前の奴に爪を振り下ろす。

 

ガリリッと爪が壁を噛む。

躱された?小さい奴はしゃがんでいる。

もう一度だ。腕を振りかぶる。

 

―シャマク

 

…?真っ暗だ。何も見えない。

背中に何かがぶつかった。

重い。身体が押される。前に押し付けられる。

見えるようになった。壁だ。

壁と何かに挟まれている。動けない。

 

―シャマク

 

また真っ暗だ。

足に何かされた。

ムズムズする。

見えるようになった。

 

―シャマク

 

また真っ暗だ。どうなっている。

 

 

 

 

 

■■■

 

 

 

 

 

 クゥ~疲れました!これにて工事完了です。

 後は目の前で岩満載の2頭引き竜車に挟まれてサンダル履かされたクッソ哀れなトラ君をスマブラするだけなので、倍速しつつ解説していきましょう。

 

 4章ボスの1体『ガーフィール』ですが、恵まれた体躯に超強化スキル『獣化』、さらに足が地面についていると無限リジェネ『地霊の加護』を備えたチート野郎です。『獣化』で体力と防御力を上げて『地霊の加護』で回復されるとこっちの戦力ではまともに削る事が出来ません。リジェネを封じるためには、地面と足が接触しないようにしなければいけませんが、暴れまわるトラに靴履かせるなんて無理です。

 とまぁ一見ムリゲーに見えるのですが、実は『獣化』すると知能が動物並みに落ちるというデメリットがあります。つまりシャマク系が刺さるようになるわけです。訓練されたRTA視聴者の皆さんならお分かりでしょう、ガバ耐性はRTAにおいて死を意味することを。

 距離がある状態で『獣化』からの初撃は、決まって『飛び込み』です。左右に躱すと連続『飛び込み』等の予定外行動で位置ずれを起こすので、ここはかがみ回避。タイミングがシビアなので要練習です(n敗)

 回避後はすかさずベアトリスがシャマクで動きを止め、道脇に隠していた2頭引き竜車で追突、車輪に輪留めを噛ませて動きを封じます。施設は『獣除け』の悪臭がまき散らされているので、事前に竜車がバレることはありません。以降はベアトリスの補助で魔法が使えるスバル君とベアトリスで交互にシャマクをかけ続け、足にサンダルを履かせて地竜2頭とオットー君でタコ殴りです。3人と2頭に勝てるわけないだろ!

 『魔水晶』を押し付けて『獣化』を強制解除すればもっと早く倒せるのですが、シャマクの効きが悪くなるし、予想外の動きをされて抜け出されると面倒なので、時間はかかりますが安定を取りました。

 この後はおきらくリンチ(意味深)が続くので倍速です。

 

 

……

 

………

 

 落ちろ!落ちたな。という訳でガーフィール戦勝利です。

 倒すとガーフィ―ルが仲間になって、クリアに近付くとかは、全然無くてぇ…事情が何も分からない状態でガーフィールを倒しても、得るものは何もありません。

 では何故倒したかというと、ガーフィール君に『試練』を受けてもらうためです。今日でエミリアが『試練』をクリアする予定なので、ガーフィールが『試練』を受ける機会は今日しかありません。じゃけんエミリアと一緒に『試練』受けましょうねぇ~

 という訳で、動けないガーフィールを簀巻きにして墓所に運びましょう。地面に触れると回復されるので、担いでいきます。

 

 おっ開いてんじゃ~ん

 

エミリア「えっ…スバル?それに肩に担いでるのって…」

ガーフィール「テメェ…ッ!放ッしやがれッ!!」

 

 暴れんなよ…暴れんなよ…

 

 さて、エミリアとガーフィールの二人で仲良くお受験してもらう訳ですが、アイテムでブーストしたエミリアと違い、ガーフィールはクソザコメンタルのままなので十中八九失敗します。なのでこっちでフォローしましょう。

 ここでどちらかが失敗したら、リカバリー手段がないので残念ながら再走です。ここまで来て再走なんていやよ~!

 という訳で結果発表まで倍速です。

 

 

 

 

 

■■■

 

 

 

 

今よりも若い、聖域の木々が見える。

前の『試練』で見た光景。

二度と見たくないと思った、あの光景だ。

 

聖域の出口に、4人の人影が見える。

婆、姉貴、その向かいに立つ、母さん。

母さんに抱かれているのは、俺だ。

 

 

これから母さんは村を出ていく。俺たちを捨てて。

そして外で幸せになることもなく、事故で死ぬ。

 

恨んでなんかいなかった。

俺たちを捨てて、母さんが幸せになるならそれで良かった。

なのに、そんな救いさえなかった。

 

俺は誰を恨めばいい?何を憎めばいい?

この憤りを、慟哭を、一体何に向ければいい?

 

「きっと、お父さんを連れて戻るから。それまで待っていてね」

 

――…

 

―――今、何て言った…?

前の試練にこんな場面はなかった。…そのはずだ。

 

父さんを連れて戻ると、そう言ったのか?

俺たちのために?

母さんは俺たちの為に出て行って、それで死んだってのか…!?

 

だったら、だったら――!!

なおさら救いが無ぇじゃねぇかッ――!!

 

母さんが歩き出す。

嫌だ、嫌だ!行かないでくれ!!

 

「やめろ!!行くなッ!!母さん――!!」

 

俺の声は届かない。

今見ているのは過去の光景だから。

 

嫌だ、これ以上見たくない。

『試練』なんぞクソくらえだ、早くここから出してくれ。

 

「ッ!?なんだ、体が動ッかねぇ!!」

 

誰かが体を押さえつけている。

やめろ、やめろ、こんなもの見させるな。

 

母さんの上に土砂が降りそそぐ。

母さんが土砂の中に消える。

 

「母さんッ!!母さぁぁああん――!!」

「―――う…ぐっ…うぅ……ぁぁ…ぁぁああああ――!!」

 

母さん、母さん――

畜生、今更こんなこと知りたくなかった。

自分が愛されていたなんて、今更知ってどうすりゃいいんだ。

俺なんか、いなけりゃよかったんだ。

母さんは、俺たちの事なんて愛さなきゃよかったんだ。

そうすりゃ、大好きな母さんは死ななかったんだ。

畜生、畜生、畜生―――

 

「おい、大丈夫か!?ひどいケガだ…すぐ手当を――」

 

 

―――は?

 

 

………

 

ハ、ハハ…なんだこれ。

母さん…助かってたのか…?

…何だよ、畜生、馬鹿みたいじゃないかよ。

俺の十年は、何だったんだよ。

ふざけやがって――

 

「………よかった……母さん………」

 

「………」

 

「………~~~~ッいい加減放しやッがれッ!!ナツキ・スバルッ!!」

 

 

■■■

 

 

「お疲れ様、このまま真っ直ぐ行けば、『試練』は終了よ」

 

「…それにしても、昨日まで『第一の試練』でピーピー泣いていた子がどうしたの?今はケンカしにいく悪ガキみたい」

 

「そう?…そうかも」

 

「どういう心変わり?」

 

「うん、スバルがね。酷いの。スバルは全然すごく見えないのに、すごい事沢山するのだけれど、それを私にもやれっていうの。普通のことみたいに」

 

「それでね、ガーフィールの事はあれこれ面倒見るのに、私には『ミーティア』をポンって渡しただけなのよ?『ガーフィールは失敗するから』って。ガーフィールは男の子だし、私の方が全然ダメダメなのに」

 

「だからね、思ったの。スバルがそうやって私を『全然ダイジョブ』みたいに扱うなら、私もスバルなんか、『すごい』と思ってあげない、って。スバルが私に出来ると思ってることなんて、スバルが思ってるより簡単にやってやる、って」

 

「本当にケンカしてるみたいね」

 

「ううん、ケンカじゃないのだけれど、競争?なのかな。私もこんな気持ちは初めてで、すごーく戸惑ってる」

 

「フフ、世の中の人間が貴女達みたいなのばかりだったら――争いが絶えないでしょうね!私の手が足りなくなるわ!」

 

光に向かって歩き出す。

結局、『試練』中に一度も『ミーティア』は開けなかった。

何度も挫けそうになったけど、この硬い魔法器の感触に触れる度、自分を奮い立たせた。

 

私はそっと『ミーティア』を開く。

スバルが写っていた。

なぜか裸でソファに座って、自慢げにこちらを見ている。

 

フォルトナ母様、ジュース、行ってきます。

それとゴメンなさい。エミリアはまた少し悪い子になるかもしれません。

多分男の子をグーで殴ります。

 




当時知らなかったはずの母親の事故を試練で見れるならその先が見れるのも当たり前だよなぁ?
ちなみにガーフィール君の試練には『ウル・シャマク』でダイナミック介入しています。

という訳で今日はここまで、ご視聴ありがとうございました。
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