それでもE3-4まで進めました
攻略完了までもう一息
大本営では深海棲艦の艦隊がこちらに向かっているのを確認した。海軍の2隻の軍艦と空軍の爆撃隊が駆けつけたが、呆気なく返り討ちにされてしまった
そのため急遽、作戦を変更し防衛戦を再構築することになった。それは地上からの攻撃である。地上からの攻撃をする。だが、これでは敵の上陸を許す形となる。しかし、それしか道はない。また、戦艦の砲撃でも耐えれるよう地下鉄を使った地下陣地は既に完成させていたので問題はない。また、軍艦の砲撃は曲射砲であるため精密射撃は出来ないはずだ。元帥はそう考え実行させたが、この考えは間違っておらず、意外にも史実では地上からの砲撃が有利というのは証明されている*1。只し、相手が普通の戦艦ならではの話だが
海外の力は当てにならず、それどころかロシアが侵攻してくる始末だ。幸い、北海道に侵攻してきたロシア軍は包囲して投降させることには成功したが、今度は浦田残党の侵攻が始まるのだ
「上陸を許すんですか?」
「やむを得ない。地上と空から叩く」
部下からの質問に元帥は淡々と答えた。敵がなぜヨーロッパ侵攻を止め、数日間も身を潜めて日本に侵攻したのか不明だ。ただ、呉鎮守府ではなく真っ直ぐ東京湾に向かっている!
「艦娘は何をしているんだ!?」
「あなた方はその艦娘を追い出そうとしたのでしょう。窮地になったら手のひらを返すのですか?」
ある官僚からは怒鳴り声を上げたが、元帥の指摘に黙り込んだ。一々、文句を聞いていたらキリがない。また対深海棲艦の兵器はあるのだが、何故か温存する声が軍内部だけでなく、他の省庁からも上がった
理由は「まだ調整は終わっていない可能性がある」「効果はないかもしれない。あれには多額の血税が使われている」などと言ってきたが、そんな見え据えた嘘に元帥は取り合わなかった
対深海棲艦の兵器が出来、姫級鬼級は兎も角、通常個体である深海棲艦の撃破が容易になると今度は仮想敵国と戦争をするための話が持ち上がった
別にこれは不思議でも何でもない。深海棲艦が現れる前からあったことだ。潜在的な敵国から同盟国まで自国民の生死に係わる利益を阻むためだからだ。他国もそれに備えているのだから特に可笑しくはない。元帥も軍人なのだから、問題にする必要性はない。しかし、その声は国や国民を守るよりも自分達の権力のために使おうとしているのが明白だ。それだけでなく、過去に国会の討論による政治利用に使われている。「艦娘の抑止力」という馬鹿げた意見もあったが、多分冗談だろう。元帥も提督も本気に取り合わなかったが。恐らく、国防大臣の息がかかったものだろう
なので、ここは感情的になるよりも警告した
「プライドを守っても国が奪われたら意味がありませんよ。幸い敵はこちらを舐めています。浦田結衣は瞬間移動出きる能力があるのにワザワザ航行して侵攻しているのですから。しかし、中途半端な戦力では日本を守れません。対深海棲艦兵器、六式パルス砲という秘密兵器も使わせて貰います」
「君、勝てないというのか? そんな訳が──」
「それに武田の要求は攻撃されたくなければ、天皇陛下の身柄を寄越せ、と言っています。敵の目的は明らかです。鳥羽伏見の戦いのようにこちら側を賊軍とするつもりです」
「いや……しかし……」
ある官僚は悩んだが、これは別におかしくはない。以前の時も浦田社長はそのような事をしていたからである。実は『艦だった頃の世界』において東京裁判では天皇を裁判にかけなかった。理由は様々あるが、結果戦後統治に使えるから残した言われている。つまり、GHQのやり方を真似しているわけだ
「使えるものは全て使います。あなた方も日本が浦田重工業の支配下になったら適当な理由をつけられて死刑か強制収容所送りになるでしょう。仮に免れても、もう今みたいな生活は出来ませんよ」
「お、脅す気か?」
「事実を述べただけです。貴方の敵は誰ですか? 軍の統合参謀長の元帥である私や深海棲艦と戦っている艦娘ですか? それとも漁業や航路を妨害する深海棲艦や国を自分達の好みに作ろうとしている浦田残党……いえ、浦田重工業ですか?」
元帥は暗い声で資料を投げた。情報によると国防大臣は生きているらしい。深海棲艦の捕虜になっているらしいが
資料を見た官僚は慌てた。人質になってるなら下手な交渉はすべきではない。しかし、この状況下では時間稼ぎで救助を送るなんて無理だ
政府高官は迷っていると近くにあった電話がなった。政府高官は受話器を手に取った
「総理、私です。敵の侵攻は止まりません。ヨーロッパのように蹂躙されるでしょう。……え? なぜ! ……既に話は元帥から聞いた?」
官僚は一瞬元帥を睨むようにみたが、すぐに顔色が青くなった
「は、はぁ……しかし……」
元帥は腕組みをしながら待っていた。今は文民統制であるため許可や根拠となる法律等がなければ軍は動けない。昔なら統帥権といったものがあったが、今では変わっている
元帥は政治家の電話のやり取りはどうでも良かったが、受話器から微かに聞こえる声に耳を傾けていた
『国民を守る兵器や軍隊はないのか? 元帥の説明と君からの説明を受けた時とは対応や行動が全然違うが?』
「そ……それは……」
『あるのか? 無いのか? どっちだ? 艦娘を追い出すどころか浦田結衣の復活を許し、浦田残党が力を増している。二度目の国家の危機なのにプライドや権力がそんなに大事なのか? 前の総理が聞いたら嘆くぞ』
官僚は遂に折れた。軍事作戦の根拠となる総理の署名と捺印が記載されている書類を奪うように取ると司令部に向かった
(旧史では軍の暴走。こちらでは自らの権力を守るため、あることに執着するどころか決断出来ない……か。危機的状況にならないと決断できないのか?)
元帥はため息をついた。最初から英断を出せるリーダーはいればこんなことはならなかったはずだ
「まあ、その政治家を選んだのは国民だから頭が痛いよな。政治家のレベルが低いということはその国の国民のレベルが低い。これは民主主義の基本だが、大半の人は多分分からないだろう」
元帥は肩を落とした。誰が言ったか知らないが政治家の質は国民の質*2、とはよく言ったものだ。浦田重工業は国民の心を掴んだからあそこまで力をつけたのだろう。亡くなったとはいえ、浦田社長の方が一枚上手だった
元帥の苦労を他所に部隊は再構成された。海岸に5式戦車と六式パルス砲を並べて迎撃することになった。空には陸攻である大量の銀河と四式戦闘機が空中待機していた。再調整した対深海棲艦兵器が浦田結衣に効くかどうか検討もつかない
普通の敵国の軍隊の上陸作戦阻止なら十分すぎる。しかし、相手は普通の軍隊ではない
兵士達は今か今かと待ち構えていたが、突然、東京湾に機雷を敷設していた場所から爆発した。水柱が上がると、別の場所で水柱が上がった
「敵は海の中を航行しているぞ!」
ある部隊長は叫んだ。何かがこちらに来ている証拠だ
そして、上陸阻止のために海岸に並んでいた戦車群付近の海域に水柱が上がったと思ったら黒い巨大な影が沢山海面から出現した。深海棲艦の軍団だ。艦種は空母ヲ級改flagship、重巡ネ級改、駆逐ナ級後期型Ⅱが複数おり、その中では1個体だけ艤装が大きい深海棲艦がいた。あれこそ浦田結衣だ
味方の陣地の前で堂々と現れるとは思ってもおらず、兵士達は驚愕した。敵はまだ攻撃はしていない。そのため、敵を発見するな否や軍は攻撃を開始した
銀河隊は五百キロ爆弾を搭載してはおらず、代わりに新型のイ号一型甲無線誘導弾を搭載していた。対深海棲艦の兵器として製造された兵器であり、以前の乙無線誘導弾と違い進化したものだ
「誘導弾発射用ぉ意……撃ェッ!!」
『デビル』である浦田結衣に照準をした爆撃手が投下索を引いた。誘導弾は母機の銀河を離れて浦田結衣に向かって次々と飛翔した。対空砲火が凄いため距離をおいて攻撃を実施したのだ。浦田結衣だけでなく、重巡ネ級改、駆逐ナ級後期型Ⅱにも命中したが、中破すらしていない
それどころか、例のレーザー兵器でご丁寧に照射。銀河隊は全機撃ち落とされた。残りの航空機は空母ヲ級改flagshipの艦載機が対処していた。航空機がやられたため、地上部隊は応戦をした。5式戦車を初め重砲や野砲が火を吹いた。六式パルス砲はパラボラアンテナから青い光線を深海棲艦に向けて発射した。こちらも光線兵器も持っている!効果はあるらしく数匹の重巡ネ級改や駆逐ナ級後期型Ⅱが悲鳴を上げ中には撃沈した個体もいる。だが、浦田結衣本人は効果がない
ご丁寧にレーザー砲を照射し、地上部隊を壊滅させた。その後、敵は上陸し周辺の建物を破壊しながら真っ先に国会議事堂へ目指している。その間も地上部隊は物陰に隠れて攻撃したが、敵は隠れそうな場所に砲弾ではなくら毒ガス弾を撃ち込んで黙らせた。サリンらしく防護服を纏っていない者は悶えるしかなかった。残敵掃討と国会議事堂を占拠するためだろう。逃げそびれた市民達が逃げ惑い、レーザー砲のお陰で市街地は大火災が生じていた。浦田重工業の反乱にあった五年前とは比べ物にならない。異様な敵の姿と深海棲艦に兵士達は戦慄し、たちまち戦意を失った。敵の強さは既に知られているからである。しかし、ほとんど捨て鉢な勇気を奮い起こしていたのか、逃げた者はほとんどいない
重砲も超兵器も役に立たないので、業を煮やした兵士達は爆薬を抱えて突撃した。旧史において日本軍得意の肉薄攻撃である。ノモンハン事件ではソ連の戦車群に被害は与えたが、深海棲艦には効くわけがない。砲撃とレーザー砲で悉く迎撃された。希に深海棲艦の駆逐ナ級後期型Ⅱに激突したものがいたが、爆発はしたものの硝煙が収まると駆逐ナ級後期型Ⅱは平然としていた
そんな戦闘を訳ありの戦車部隊は見ていた。その戦車隊長も迷っていた。何しろ、自分達が乗っているのは最新鋭戦車ではなく、九七式中戦車……チハである。エンジンなど改装はしたものの、既に時代遅れのものだ。しかし、対深海棲艦兵器ですらないオンボロで敵を倒せるわけがない。部下達が命令を待っていたが、部隊長も迷っていた。このまま突撃するのは決死でも何でもない。ただの自殺だ
戦車部隊長は、一先ず東京に向かうよう伝えた。今は戦うのではなく逃げ惑う市民を守る事だ
実際にこの戦車部隊は戦力外のものだから
呉鎮守府
呉鎮守府では浦田結衣と彼女を率いる軍団が品川から上陸し真っ直ぐ東京へ向かって進んでいるのを知らされていた
半ば呉へ追いやられたとはいえ、これは不味い。直ぐに向かおうとしても時間がかかるし、分断させるための手段かも知れない
イントレピッドが自前の艦載機F-14を飛ばそうと主張したが、提督は止めた。今の浦田結衣だと簡単に撃ち落とされてしまうだろう
しかし、悩んでいる暇はない
戦艦水鬼改の提案を受け入れるべきだ
内容は「テレパシーを妨害する」手段である。ただ、その手段が電波方式でありHF帯である。これなら広範囲で伝送できるが、問題は送信出力だ
「強力ナ出力ガ無イト効果ハ無イ。後ハ私ガ接近シテテレパシー装置ヲ破壊スル」
「結衣は以前と違う方法で操っているのか?」
「ソウダ。奴ト戦ッタ時ニ感ジタノダ。コレハ貴方達ニ説明スルノハ難シイ」
提督は首を捻った。深海水鬼改の言っている事は分からないが、どうやらリリのことを知っているらしい
協力はしてくれるらしいが、誰も鵜呑みにはしなかった
「戦艦水鬼さん、君の望みは何?」
「休戦協定ヲ結ブ為ダ。仲間ノ危機ヲ救ウタメダ。ソレニ両者トモ戦ワズニ済ム。良イ事デハナイカ」
時雨の質問に戦艦水鬼改は悲壮感に言っていたが、時雨は真に受けなかった
戦力を回復させる時間が欲しいだけだ。こちらは色んな問題を抱えているが、深海棲艦はそうではない
「期間は? 協定の更新とかあるの?」
時雨は慎重に聞いたが、戦艦水鬼改は答えず口角をつり上げていた
そして、その質問には答えず予想外の事を言い始めた
「コチラハ君達ノ政府高官ラシキ人ヲ捕エタ。断レバドウナルカ提督ナラ分カルダロウ」
「提督、聞いちゃダメだ!」
戦艦水鬼改が提督に紙切れを差し出し、時雨は警告した。他の艦娘も砲を向けたが、政府高官が人質になっていれば話は別だ
紙切れは写真だったが、提督と時雨達は覗き見るように写真を見たが、皆は唖然とした
「この人って……国防大臣?」
「何でこの人は捕虜になっているのよ!」
「ニューヨーク防衛戦で帰った時に輸送機が撃墜されたというのは本当だったのか」
時雨と瑞鶴は呆れていたが、提督は表情は変えなかった。恐らく、呆れているのだろう
「提督、どうする?」
「こちらで判断するわけにもいかないだろ?」
提督は困り果てたが、実際のところ人質と引き換え要求の対応は難しい
深海棲艦と手を結ぶとは言ったが、信頼するかどうかは別問題だ。それに休戦協定も守れるかどうかも不透明だ*3
恐らく切り札だろう
博士によると結衣が東京を目指して侵攻している。元帥に繋がるかどうかは別だが
「連絡しよう。繋がらなかったらこちらで決める」
提督はそう言い無線室へ向かったが、数分で戻ってきた
「いいさ。受け入れる。その代わり人質は解放させろ。今すぐだ」
(煮るなり焼くなり好きにしろ、なんて言えないから仕方ないね)
時雨は内心はそう思った。国防大臣の性格が変わるなんてこれっぽっちも思っていない
「交渉成立ダ。妨害方法ハコチラガ用意スル」
戦艦水鬼改はニヤリとした。こちらの要求が通って嬉しかったのだろう
「しかし、問題がある。高出力に出せる電波塔なんて無い」
「アルダロ。『テレビ』トカヲ流シテイルノガ。アレホドノ出力ガ出ル電波ナラ改造スレバ広範囲ニ無効化デキル」
これを聞いてその場にいた人達は真っ青になった。電波塔のことを言っているのか?
「無線機ではダメなのか!? というか、何故自らの手で作らない?」
「資源ノ無駄ダ。ソレニ奴ノセイデ人手ガ足リナイ」
「無茶言うな! テレビ局が素直に頷くと思うか?」
「ソチラノ問題ダ。知ッタ事デハナイ。準備出来タラヨベ」
提督は愕然としていたが、戦艦水鬼改は会議室を出たが、一行は困り果てた
「どうする、提督?」
「結衣は俺達の問題だから後始末はお前らでやれ、と考えているな」
武蔵は呆れるようにいったが、提督は悩んだ。高出力を出せる電波塔なんて無茶だ
「高出力が出せる電波塔のようなものは作れないか?」
「1から造るなんて直ぐには無理ですよ」
非現実かは兎も角、そんなことは想定していない
「クソ。こちらも腹を括るしかないな」
武蔵は心配したが、提督はどうやら思い付いたらしい
「大佐、曹長。浦田重工業の秘密を暴露するためには手段を選ばず戦いましたね」
提督は502部隊の二人に聞いた。曹長は眉をつり上げた
「昔の話だ。今はそんなことは出来ない。無関係な人達がいる施設を武力で占拠することなんて。それに出向いたところで協力してくれるかどうかもわからない」
曹長は何気なく言ったが、提督の考えている事が分かったらしく固まった
「いや、ちょっと待て。広島市にいる市民を騙すような事は……」
曹長は抗議したが、あきつ丸も神州丸も困惑した。何をしたいのだろう
数時間後
広島市では突然、避難命令が入った。避難命令がくだった理由は「深海棲艦の別動隊がこちらに向かって真っ直ぐ来ている。艦娘が迎撃のために出向いたが、東京へ部隊を差し向けたこともあってとても間に合わない」ということだ
「皆さん! 慌てずに移動してください!」
502部隊は警察や消防と共に避難民を山へ誘導していたが、曹長もあきつ丸も神州丸もそれどころではなかった
「これ、真相がバレたら広島県民がカンカンに怒る」
「仕方ないのであります」
「いや、そういう問題ではなくてね」
神州丸とあきつ丸はヒソヒソ声で言った。勿論、別動隊なんてウソである。要は人払いである
理由は勿論ある
「県知事に深海棲艦が攻めて来ると伝えるんだ。勿論、テレビ局には借りるよう伝える。緊急事態だと。何故、そんな事をする理由をするかって? テレパシーを妨害する時に浦田結衣が黙って居るわけがないだろ?」
提督の指摘に皆はハッとした。確かに高出力が出せる電波塔を作りテレパシーを無効化したとしても、浦田結衣がやって来る。逆探知すれば一発で分かる
こちらへおびき寄せる事ができるので、東京の危機は救えるだろう
……呉鎮守府がどうなるか不明だが
避難が行われている最中、あるテレビ局に二台のトラックがついた
降りたのは502武体の兵士達と曹長。艦娘7人が降りた
付いていったのは時雨、夕立、アトラン夕張、鳥海、瑞鶴、ビスマルク、金剛だ
艤装も装備している
「何で
アトランタは不満そうに言ったが、仕方ない。アトランタはニューヨーク戦で経験したからだ
時雨はトラックから降りると別のトラックへ向かった
「付いたよ。後は君の仕事だ」
「フン、中々ヤルジャナイ。感心スルワ」
荷台からは呆れる声が聞こえた。荷台に乗っているのは駆逐古姫だ。彼女は戦艦水鬼改の命令で連れてこられた
「それで、本当に浦田結衣のテレパシーを無効化出来るの?」
「ウソハ付カナイ。ソレヨリモ、アンナ飛行物体ヲマタ見ルナンテ」
駆逐古姫は忌々そうに空を睨んだが、彼女が見ているのは優子が操縦しているSH-60だ。警戒のために飛行している
ターズも乗っているらしいが
「撃ち落としたらダメだからね」
時雨は連装速射砲を向けながら言ったが、駆逐古姫は面倒くさそうに無人のテレビ局へ向かった
どういう方法なのかは不明だが、深海棲艦は深海棲艦のやり方で無効化する方法を見つけたのだろう
時雨は夕立を見て頷き、他の者も後に続く
(村雨、吹雪ちゃん、如月ちゃん……天国から見守って。仇は僕が取る)
時雨は心の中で呟いた。出撃する前に彼女達の墓の前で手を添えた。エボラウイルスが収まった時に港付近で彼女の艤装に搭載されていた主砲らしきものが見つかった。誰のか分からないが、明石は間違いなく彼女達のものだと断言した
今は墓の前に花束と一緒に備えている
彼女の無念を晴らそう
広島市外
「アイツら、何か大胆な事をしましたよ?」
「何なんだ? 提督はバカなのか?」
武田は部下からの報告を聞いて唖然とした。攻められていないのに何故か広島市は緊急避難命令が下されたのだ
こちらのテロ攻撃を予測したのか?
「嫌な予感がする。何かあったら結衣の援護をするぞ」
別に艦娘全員を相手にする必要性はない。比較的力の弱い艦娘を狙おう
そう心に決めていた
六式対深海棲艦パルス砲
超兵器の1つ。巨大なパラボラアンテナから発射される光線兵器
装軌式牽引車であり地上攻撃しか出来ないが、それで威力は高く、ある程度は戦果を納めている
しかし、戦艦レ級相手には分が悪く、姫級鬼級に効果があるかどうかは疑問ではある
強敵には効きませんでした
某怪獣映画に出てくるメーサー砲みたいとか言うなよ
……余談だが、真面目な話をするとメーサー砲のモデルは以前にも話していた通り旧日本陸軍が考えた対B29爆撃機用のZ(最終)兵器である殺人光線(正確はク號兵器)
実用化出来なかったものの、戦後に某怪獣映画にて対怪獣兵器として登場したものです