ギミックやら札制限やらで……
しかしイギリスの装甲空母であるヴィクトリアスを入手しました
しかし彼女……回転翼機とソナーを装備可能なのに、対潜攻撃しない
何故だ?
そして山風が改ニ実装するかも知れないですね
この作品では見かけませんが、物語の外では頑張っている……はずです
横浜から東京までは火の海だった。特に霞ヶ関から銀座、丸の内一帯のビルがレーザー兵器に焼き払われた。栄華を誇った銀座はみるも無惨な姿となった。避難指示は既に出ているが、逃げ遅れた人は多い。大勢の人が火や戦闘から逃れるように東京湾へ身に投げた。海保や海軍のフネが救ほうと必死になって動いていた。陸軍や空軍が全力で浦田結衣を率いる軍隊を食い止めようとしたが、止められなかった。対深海棲艦兵器も数の暴力では対応しきれない。しかも、不明戦艦『デビル』である浦田結衣がご丁寧にレーザー兵器で一掃したため、首都東京を守る4個師団と2個飛行隊は全滅した。また、結衣は見慣れない複数の飛行物体と空母ヲ級改flagshipの艦載機で辺りを焼け残ったビルの地下を漁り始めた
生き残りを始末するかもしれない。参謀本部の地下壕に潜んでいた陸軍司令部も見つかりほとんどの者は始末された
だが、東京が侵攻していた深海棲艦は突然、動きを止めた。いや、浦田結衣一人だけ動いていたが、彼女は舌打ちをすると消えてしまった
浦田結衣が居なくなったことで上陸していた深海棲艦は海へ向かって飛び降りた後、東京湾に消えてしまった。3時間に及ぶ戦闘だったが、後はえんえんと燃え盛る東京だけだった
辛うじて生き残った元帥は道路に立っていた。攻撃を受けた時に地下壕の総司令部にいたが、見慣れない飛行物体の攻撃によって崩れてしまった。何とか地上に這い上がったが、地上は地獄と化していた。街という街は燃え盛り、見るも無惨な姿と化していた
(日本を発展させておいて徹底的に攻撃するとか奴等は血も涙もないのか)
元帥は心の中で罵ったが、今は自分の身が大事だ。敵が去ったのなら、好都合だ。こっちは避難して態勢を立て直すしかない
怪我した足を引きずろうとした時、機械の駆動音が聞こえた。敵かと思ったが、煙と瓦礫から戦車が現れた
(なんでチハが動いているんだ?)
元帥は驚いた。旧式の、しかも退役間際の九七式中戦車が現れた。いや、後ろにいる戦車は八九式中戦車がいる。海外から研究用のために中古で購入したIV号戦車やIII号突撃砲どころかM24軽戦車まである*1。戦車隊だが、車両の種類はバラバラで輸送トラックを守るように進んでいった。連合軍の混成部隊? それか残存部隊? そんな話はない。海外では結衣によって大混乱している。日本を守るために身を挺して派兵するわけがない
元帥は手を挙げ、相手の戦車は気づいたのか停車した
「おい、何処の中隊か知らないが現状はどうなっている?」
元帥は叫んだが、戦車から降りてきた兵士を見て驚いた
女性兵士だ。いや、女性兵士は別に採用されているので驚く事はないが、明らかに多い。全員見たわけでも無いが、避難民以外は全員女性なのか? 実際に停車し様子を見ようと顔を覗かせているのは女性ばかりだ
「総理の指示で臨時に設けられた司令部に部隊に集合命令が下りました。生存者を集めながら向かっているところです」
女性兵士から説明を受けたが、元帥は複雑な気持ちだ。総理や政府高官は生きているらしい
(あれほど言ったのに……まあ、拳銃自殺していないだけでもマシか)
元帥はため息をついたが、政府はまだ壊滅していない事には少し安堵した
某放送局
『突如、世界各国の海岸に集結し地上攻撃をしている深海棲艦の動きが止まりました。まるで、夢遊症のように海上で歩き回っています。しかし、調査しようと接近した沿岸警備隊は攻撃を受けたため、とても近づけません。謎の現象に各国の軍関係者は──』
「やった! 効果あったんだ!」
時雨はテレビを見ながら喜び、他の艦娘も歓声を上げた
「当タリ前。戦艦水鬼改ハ奴ノテレパシーヲ妨害スル方法ヲ模索シテイタ」
駆逐古姫は素っ気なく言ったが、時雨達は耳にはいっていなかった。浦田結衣のテレパシーには深海棲艦だけでなく、艦娘でも厄介なものだ。只でさえ浦田結衣の戦闘能力は厄介なのに、護衛しながら航行する深海棲艦には頭を悩ませていた。それに護衛する深海棲艦も重巡ネ級改、駆逐ナ級後期型Ⅱなどといった雑魚ではなくなった
操る手段であるテレパシーを妨害出来たのだから浦田結衣にとっては痛手だろう
(あのビジョン……まさか結衣が艦娘をテレパシーで操る能力を獲得した未来だとすれば……)
時雨はふとそんな考えが脳裏に掠めたが、直ぐに払いのけた
そんな事は起こるはずはない。起きてはいけない
「ねえ……広島市は天気が崩れやすいの?」
皆が喜んでいる中、ビスマルクが窓を覗き込みながら聞いた。ビスマルクの質問に歓声は止んだ
「今日は快晴のはずですヨ?」
金剛は答えたが、それもそのはず。今日の昼は快晴だと天気予報は言っていた
しかし、窓に叩きつけている風の強さは半端ではない。台風接近の話もない
「外を見てみましょう」
鳥海が提案したと同時に一同は屋上へ駆け付けた。外に出ると広島市には何処から発生したのか悪雲が立ち込めていた。風も強く放送局に上がっている日の丸と社旗が強くはためいていた
「何か……嫌な予感がしない?」
「夕立や台風にしてはおかしいっぽい」
アトランタも夕立も怯えるように空を見上げていた。明らかに夕立でも台風でも違う天候だ
時雨は辺りを見渡した。悪雲は広島市上空を覆っている。いや、意志を持っているかのようだ
風も不定期に吹いている。風が止んだと思ったら、それは一瞬であり再び強く吹いた。その度に旗ははためいたり、垂れ下がっていたりしていた
「なにかおかしい。引き上げよう」
「そうね。この天気は異常よ」
時雨は提案し瑞鶴も同意した。突然の荒天は珍しくないが、どうも違うように思える
一同は直ぐに地上へ降りた。玄関に着いたときには空は暗くなり既に大雨が降り始めた
雨が強く、雷も鳴っている。車両は無かった。別の作戦があるため時雨達を下ろすと移動すると言っていたが……
「提督、聞こえる? 2尉! ……雑音ばかりで繋がらない」
時雨は無線を試したが、提督どころか優子が乗っているヘリまで繋がらない
「川が赤いっぽい!」
夕立の叫びに皆は見た。京橋川が真っ赤に染め上がっていた
深海棲艦の縄張りではよく見る光景だが、まさか淡水の川まで赤く染まるなんて
「川の中に魚が生きている……あり得ない」
時雨は驚きを隠せなかった。深海棲艦の縄張りは特殊で赤い海域は、レーダーや無線などの性能が制限されている。その代わり、海洋生物に影響を与えるものであり、深海棲艦も決戦以外はほとんど使わない
だが、あの赤い水は生命に影響を与えないのか? しかし、それを考える余裕はない
何故なら、稲光が激しくなった
皆は驚いたが、雷が京橋川に落ち激しく爆発した。稲光が水面に当たっただけで爆発する事はあり得るのか? 次の瞬間、それは自然現象ではないと理解した
雷が落ちた場所に誰かがいた。黒い鉄の塊に透き通った白い肌。そして見慣れた人物が立っていた
奴が来た! フィラデルフィア計画から奪って瞬間移動出来る能力を身につけたと聞いたが、本当だ!
「不明戦艦……デビル……浦田結衣」
「何、突っ立っているの! 隠れて!」
アトランタは呆然としていたが、ビスマルクは小声で怒鳴りながら物陰に隠れるよう支持した。時雨達は急いで物陰に隠れたが、敵の動きは緩やかだ
ゆっくりと辺りを見渡し、そして放送局を見上げた
「何をしているの、アイツは?」
瑞鶴は何時でも射てるように弓矢を構えていたが、敵は艤装を変形させた
アーセナルシップ型にすると、数発のミサイルを打ち上げたのだ
「分かっていたけど、狙いは電波塔」
放送局の電波塔は別の所にあり、主に山頂にある。東京には東京タワーを建設予定しているが、ここは鉄塔を作る予算はないため、高台や山の山頂に立てている
尤も、浦田結衣は東京を火の海にしたが
遠くであちこち爆発音がしたが、どうすることも出来ない
「奇襲をかける?」
「敵は強いネ。応援を呼んで」
「それだと間に合わないっぽい」
隠れていた一同はヒソヒソ声で話したが、時雨は議論に加わらず相手を観察していた
敵は一人。しかし、数の暴力を対処できる能力がある
単にテレパシー妨害を遮断するために来たわけでない!
「提督、聞こえる? 浦田結衣が現れた。早く応援を……なんで繋がらないの。妨害をかけられた訳でもないのに」
瑞鶴は無線が繋がらない事に苛立っていたが、その時だ。浦田結衣がこちらを振り向いた
「どうした?」
時雨は咄嗟に後退りしたため、一同は討論を止めたが、その直後に無線からあの声が聞こえた
『やはり居たな! 東京に来ていれば歓迎してやったのによ。テレパシーを妨害とか味な真似をしやがって!』
何と無線から浦田結衣の声が聞こえて来た。瑞鶴が無線を数秒使っただけで割り当てたのか!?
「逃げて!」
時雨が叫んだと同時に敵の砲弾が頭上を通り過ぎた。レーザー兵器も乱射して放送局ごと破壊しているのだ。敵は瞬時に戦艦モードに変えるとこちらを攻撃してきた!
皆は一目散に逃げたが、敵はレーダー光線や主砲を照準も合わしてしないのか、辺り一帯を破壊していた
放送局どころか建物も駐車していた車も吹き飛ばし雨に混じって瓦礫をふらせた
ビスマルクと金剛は反撃したが、敵の53cm主砲弾を食らって大破して吹っ飛び、倒壊した建物の瓦礫に埋もれてしまった
時雨は90式艦対艦誘導弾を発射し、瑞鶴は艦載機を弓矢を放ち艦載機を上げたが、対艦ミサイルも艦載機も全てレーザー兵器に撃ち落とされた
「早く川から離れないと!」
「分かっているわよ! というか、何あれ! 滅茶苦茶よ!」
時雨の指示に瑞鶴は叫んだが、その直後、目の前の車両に53 cm主砲砲弾が命中し爆発したため、一同は爆風を諸に受けてしまった
夕立とアトランタと鳥海は地面に叩きつけられて意識を失い、瑞鶴と時雨は中破したものの何とか態勢を立て直したが、敵は攻撃を止めこちらを見ている
「時雨、何か作戦を立てているらしいが、無駄なことだ。海外の軍事力は再び潰した。日本はお前達のせいで邪魔されたが、別に構わん。逃げ回る事も出来ないぞ」
(こっちを追い詰めるために海外や日本を攻撃したの!?)
時雨は愕然とした。こちらの居場所を奪うためには確かに有効だが……
しかし、敵の考える事は理解しようとは思わなかった。何しろ、こちらに砲を向けている。甲高い機械音と装填する音が鳴り響いた。ワザと鳴らしているだろうが、こちらにとっては地獄そのものだ
時雨は連装速射砲を撃ちまくり、瑞鶴は狂ったかのように矢を射っていたが、どちらも虚しく装甲に阻まれるだけだ
「アアアァァァ!」
「ハハハ……提督に宜しくな」
時雨は叫び、結衣は嘲笑っていた。攻撃される覚悟を決めた時、結衣の艤装が爆発を起こした
誤爆? いや、立て続けに爆発がし、結衣周辺には水柱が立った
味方が来た!
「やっと来た! 囮役も楽じゃないわね!」
瑞鶴は喜んだ。実は提督も結衣が来るのを予測していた。なので、妨害を行う要員は極力減らしたのだ。赤色海域で制限になるレーダーや無線は、今では問題なく使えるが、わざと繋がらないようにしていた。そのため、提督が応答しなかったのだ
502部隊も引き揚げさせたのもそのためだ。敵を油断させるためである。というより、それくらいしないと敵は引っ掛かってくれないのだ
敵を確認すると大和達は現場に駆け付けた。京橋川を海から遡上してきた
本来の戦艦なら真水は海水よりも浮力が減少し、更に川底は海と違って浅いため、不可能に近い
しかし、艦娘であるためこういった事はクリアしている
大和武蔵がこちらに向かい、頭上にはイントレピッドが放ったジェット機艦載機、F-8クルセイダーとA-4スカイホークが飛翔していた
「敵を確認! 攻撃して!」
大和の号令と共に大和武蔵の4連装発射筒から対艦ミサイルであるSSM-1BとA-4スカイホークから一斉にAGM-65 マーベリックが発射された。本来なら空対地ミサイルなのだが、この際はどうでもいい。それに敵はレーザー砲を持っている
アイオワの主張は大体は合っていたらしくレーザー砲で大半は迎撃され、ジェット機も撃ち落とされたが、少なくとも十発以上は命中した
攻撃を食らっても浦田結衣は怯みもせずこちらを睨んでいる。時雨も瑞鶴も逃げているだろう
なら、やることは一つ
遠距離攻撃がダメなら接近して奴に砲撃を食らわせるだけだ
大和が動くよりも先に武蔵が既に駆け出していた。結衣も同時に動き出していた
イントレピッドの艦載機や現場に距離を置きながら優子が乗っているSH-60Jから放たれた対艦ミサイルを諸に受けても奴は動きを止めない
互いに砲撃していたが、双方とも撃たれながら急接近していき、格闘戦まで発展した
ぶつかり合いの衝撃で、周辺一帯の建物のガラスは全て割れた
結衣と大和達が戦闘している隙に時雨と瑞鶴は瓦礫の下敷きになっている金剛とビスマルクを助け出した。今、戦闘に駆け付けても邪魔になるだけだ
「瓦礫をどかして!」
「分かっているわよ!」
幸い深く埋もれていなかったため何とかビスマルクと金剛を引っ張り出したが、彼女は全身ボロボロだ。アトランタ夕立鳥海の損害は比較的軽いが、それでも明石に見せないといけない
「優子さん、金剛とビスマルクが大破した! 他にも怪我をしている!」
『分かった! 探照灯で位置を示して!』
SH-60Jが到着しターズが素早く収容すると飛び去っていった
元々、この作戦は損害が出てもおかしくなかった
「瑞鶴さん。まだ戦える?」
「戦えるに決まっているでしょ」
瑞鶴は中破はしてるものの、装甲空母であるため発着艦自体は可能だ
2人はすぐに現場に向かった
現場は乱闘を繰り返していたが、1対複数にも関わらず結衣の強さに手こずっていた。追い詰めたはずなのに、逆に追い詰められているみたいだ
それでも大和武蔵は攻撃を緩めず46cm主砲と途中て無理やり搭載した51cm主砲からの至近距離での砲撃を食らわせた
だが、相手はお返しとばかりに53cmを放ったため武蔵の艤装がボロボロになった。既に単装速射砲とVLSは破壊されボロボロになっていた
「クソ、前回よりも強くなってるなんて!」
「少し近代化改修したからといって私に勝てるわけ無いだろ?」
至近距離からの53cm主砲を撃ち込まれ武蔵は京橋川から飛び出てしまい、そのまま半壊し燃えている建物に突っ込っこんでしまった。大和、アイオワ、ワシントンとコロラドが集中砲火で仕留めようとしたが、かわされ逆に丁寧に53cm主砲を食らわせダメージを与えていく
「敵の動きを抑えて!」
大和は支指示したが、既に敵は目と鼻の先にいた
「いつの間に!」
大和は慌てて46cm主砲を狙ったが、結衣に掴まれた
「フン、大和……あの時はよくもやってくれたな」
もがく大和に浦田結衣がレーザー兵器を切り刻もうとしているのか、レーザー砲を突きつけたが、結衣は動かなかった
「大和を離しなさい。さもないと16インチ砲の一斉射撃をするわよ」
コロラドが中破しても16インチ Mk.VIII連装砲改前門を結衣に向けていた。如何にモデルがモンタナ級戦艦とはいえ、ゼロ至近距離、そして徹甲弾でダメージを与えられる筈だ
しかし、本当の目的は大和の解放だ。でないと、切り札が戦闘不能になったらおしまいだ
「私に脅しか? え? 撃ってみたらどうだ?」
結衣の嘲笑いにコロラドは引き金を引いたが、コロラドはそれ以降覚えていなかった
鎮守府では戦闘状況がリアルタイムで伝えられた。結衣が瞬間移動で罠にハマってくれたのはいいが、相変わらずの強さだ
そんな時、大和が悲痛な叫びを聞いた
『提督! コロラドが消えました!』
「消えた? 何を言っているんだ?」
『文字通りです。アイオワ、攻撃して……すみません。無線切ります』
支離滅裂な無線に提督は頭を捻った。実はイントレピッドには早期警戒機E2Cホークアイまで持っており、現場の外から監視していた。情報はリンクしているため、モニター越しで敵味方の状況は大体分かる。しかし、戦艦コロラドはレーダーにハッキリと写っている。なのに、大和はコロラドが消えたと主張したのだから混乱した。機械の故障かと疑ったが、故障している形跡はない
「コロラド。おい、聴こえているか? 何処にいる!」
提督が無線で呼び掛けたが、応答しない。しかし、一緒に見ていた大淀は異変に気付いた
「提督……コロラドさん。今、高度三千メートルを飛行してますよ」
「はっ?」
「ちょっと待って下さい。高度が下がっています。二千八百……二千七百……」
提督は大淀の指摘に首をかしげた
……艦娘って空を飛べたっけ? 殴り飛ばされた? まさか……
広島市から離れた某公園
502部隊では避難民を誘導していた。警察や消防に説明し終え艦娘達と合流するだけだ
一部の避難民からは抗議があったが、いまは議論する暇はない
現に遠くで爆発音と敵のレーザー光線らしきものが見えたため戦闘は始まっている
なので、曹長が部下達とあきつ丸達に車両に乗るよう言ったが、その直後に物凄い音が聞こえた
軍用トラックはペシャンコになり、状況からしてまるで何かから落ちてトラックが大破したようだ
「何だ? 敵の攻撃……」
小隊長である中佐は駆け付けたが、大破したトラックを見て絶句した
トラックがどうというわけではない。何と艦娘であるコロラドが目を回している
「ど、どういう事でありますか?」
「まさか降ってきた?」
「でも、現場からは十数キロありますよ~」
あきつ丸、神州丸、まるゆは唖然としたが、隊長である曹長は見逃さなかった。コロラドの艤装に拳の跡がハッキリと残っていたからだ
コロラドが伸びている時、京橋川では戦闘は続行していた。しかし、ワシントンは大破して戦闘不能であり、アイオワも大和も疲労が溜まっていた
時雨と瑞鶴が来たときにはこちらが不利になっていた
「第二ラウンドよ!」
「分かっている!」
瑞鶴と時雨は同時に動いた。ここで何か行動をしなければ作戦が無駄になる。先ほど無線で配置についたと言われたからだ。時雨は魚雷を全弾発射し、瑞鶴はターズから補給してもらった流星改を大量に放った。敵は戦闘機を持っていないのだから、攻撃し放題だ
戦艦とのバトルに夢中になっていたのか、魚雷や航空魚雷が命中した
「っ! 貴様ら!」
アイオワとの取っ組み合いを中断し、こちらに向かっている
「! ユーの相手は……グッ!」
アイオワは慌てて駆け寄ったが、結衣は鳩尾に拳を食らわしたため、アイオワは倒れる羽目となった
時雨は対艦ミサイルを発射したが、レーザー光線で呆気なく撃ち落とされた
「お前ら、何か作戦でもあるのか? 言っておくが、私を倒せる武器は無い。可哀想だから敢えて君達の作戦に乗ってやろうか?」
「分かったよ。それなら……今だ!」
結衣の嘲笑いに時雨が叫んだ
京橋川の海岸から黒い2つの何かがやってきた。駆逐古姫が猛スピードで駆け寄り結衣を抑えたが、結衣はそれよりも早く駆逐古姫を掴みとると水面に叩きつけた。しかし、駆逐古姫は囮。本当の狙いは戦艦水鬼改が近づく事である
戦艦棲姫改は怪物艤装は引き連れて居なかったが、結衣の艤装に手を突っ込んだ。艤装は固いはずなのに、どういうわけか戦艦水鬼改の腕は豆腐のように突き破っていく
「なっ! お前!?」
「以前トハ違ッテオ前ノテレパシーカラ、アノ金属ノ人形ノ信号ガスル。不思議ト思ッタ時雨ヤ陸奥カラ聞イテ納得シタワ!」
戦艦水鬼改は艤装から何かを引っ張り出した。水晶みたいなものだが、戦艦水鬼改は引き出すと簡単に握りつぶした
「何故、お前がそれを知っている?」
「昔、脳内カラコノ金属ノ人形ヲ通シテ『インターネット』ニ接続サレタ事ガアル。奴二反逆シタガナ。知ラナイノカ?」
戦艦水鬼改は鼻で笑ったが、結衣には想定外だったらしく戦艦水鬼改を蹴り飛ばした
「今だ、攻撃して! 逃がしてはダメ!」
大和や空母達が第二次攻撃隊である艦載機を飛ばしてきた。時雨も瑞鶴も再び攻撃に転じた
「クソ、撤退だ!」
ミサイルや魚雷や砲弾が着弾する直前、結衣は電磁波を発生させて瞬間移動してしまった
ミサイルも魚雷も砲弾も標的がいなくなったことで水面は巨大な水柱が立ち上がった
「逃げられた!」
「イヤ、遠クニハ行ッテイナイ! 手ヲ突ッ込ム際二発信器ヲ取リ付ケタ! 爆弾モ仕掛ケタカッタガ、間ニ合ワナカッタ」
時雨は悔しがったが、戦艦水鬼改は荒い息をしながら立ち上がった
恐らく、結衣にとっては屈辱的だからなのだろう
(だけど……何だろう?)
後から来た艦娘やSH-60Jがやって来て武蔵達を救助したが、時雨は余り喜ばなかった。確かに敵のテレパシー能力を奪った。結衣本人自身も使えるが、範囲は限定的である。機械が無いと広範囲に指示を出せないらしい。提督からの無線連絡で深海棲艦による地上攻撃は止んだと報告を受けたが……
(失敗……ではないよね?)
時雨は違和感を覚えた。なぜ、そう思ったのか時雨自身でも分からないが
余談
数十分後
コロラド「……空を飛んでいた夢を見ていたような気がする。ところで、ここは何処?(ムクッ)」
502部隊一同、あきつ丸など((((あんたは十数キロも殴り飛ばされた、なんて言えない。軍用トラックはオシャカになったけど))))
世の中、知らない方が幸せである場合もある(多分)
それはともかく、敵のテレパシー能力を下げる事に成功。深海棲艦を操る能力は大幅に下がったため一気に攻めるが……