三度目の人生はTS転生で、俺は艦娘! ……待て、なんか髪が白くて狐耳と尻尾があるぞ?!   作:艦これが何時までも続きますように

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アズレンコラボ楽しみな反面、怖いですね。

財布的な意味で

日常の1コマ



漁業の小話

徐々に艦娘、仲間が増えて鎮守府は賑やかになってきた。

 

叢雲や村雨などの駆逐艦、神通や天龍などの軽巡洋艦と羽黒と愛宕重巡洋艦。

 

「うん、皆よく食べるからな。頑張らないと」

 

艦娘の食事は人と同じでも平気だ。後は出撃で手に入れた資材の石油を妖精さんが手を加えたモノ。

 

艦の燃料は、最初の抵抗があったが。

慣れれば平気になった。食べた感想は、味が無くまるですりおろしたとろろ芋を飲んでるよう感じだ。

 

味がないので、ちょっと塩や醤油、戦果が高かった日は貴重な蜂蜜を加えたりする艦娘もいる。

 

「ふーふふん、ふーふふんー」

「お、ご機嫌だな! 加賀」

 

鼻唄を歌いながら朝食の準備をしていると、厨房に天龍が入ってきた。

 

左腕にはエプロンを持っているので、今日も手伝ってくれるようだ。

 

天龍は家事が得意な方だ。艦娘は家事が苦手な子も多い。

 

「むっ、恥ずかしいな、聞かないでくれ」

「ははは、良いメロディだと思うけどな!」

 

ニヤッと笑う天龍に、俺は参ったなと思いながら、まな板の上の人参を手早く切っていく。

 

「おっ、今日はきんぴらごぼうか?」

「ああ、沢山作りやすいからな。後はお弁当のおにぎり具材に、と思ってな」

「良い時代だな。米は旨いし、不足しているとは聞くけど俺達がいた時代より物がある」

 

天龍はそう言いながら丁寧に手を洗う。

 

艦娘は病気にはかからないので、塩分多くても問題ない。

 

が、やはり気になってしまう。なので、出来るだけ薄味にする。

 

「天龍は卵焼きを頼む」

「おう、砂糖はどうする?」

「……控えめで、駆逐艦は喜ぶのが多いが、巡洋艦達は、な」

「あー、確かにな」

 

こうしてせっせと人数分の朝食の作っていく。

 

人数が多いので中々大変だ。

 

途中から朝潮と暁も伝手だってくれた。

 

「おはよう加賀さん」

「おはよう、時雨」

「おはよっぽーいっ!」

「おはよう夕立」

 

朝食が出来上がり始めると食堂に艦娘が集まり始めた。

 

厨房と食堂の境目にあるカウンターにあるお盆に、朝食を盛り付けた食器を置いていく。

 

「うん、美味しそうだ」

「加賀さん! マヨ! マヨネーズほしいっぽいっ!」

「分かっている。ちゃんとあるから」

 

マヨラーではないが、卵焼きにはマヨネーズという夕立がテンション上げて、声を出す。相変わらず犬みたいに元気だな夕立は。

 

「ふぁ~っ、おはよう~、加賀さん」

「おはよう愛宕。寝不足か?」

「ええ、ちょっと夢見が」

「そうか」

 

ムードメーカーの愛宕も割と夢を見る方だ。

 

天龍はあまりみないが、夢をみた翌日は目に見えて落ち込むので分かりやすい。

 

「ほら、残さずに食え」

「ふふ、美味しそう。あ、今日のお弁当も楽しみにしてるわ」

「いや、普段と変わらず、おにぎりと漬物だぞ?」

「色々具材に変えてくれるでしょう? 後は好物の具材も一つ入れてくれるから、助かるのよ」

 

艦娘達が任務で海に出る時は、昼食は移動しながら、海の上で食べることが多い。

 

だから、お弁当は片手で食べやすい、おにぎりが中心だ。

 

具材はコンビニで売ってるモノを参考にしているが、物によっては用意出来ないのもあるので、軽く刻んだきんぴらごぼうやきゅうりの○ゅ○ちゃん、半分に切った唐揚げなど、手当たり次第試している。

 

ちなみに駆逐艦達からは、唐揚げが喜ばれた。

 

食べてる時に敵が現れるかもしれないので、おにぎりは小さめ、具材も食べやすく、小さめにしている。

 

「この前のほぐした鯖の味噌煮は、冷めても美味しかったわ」

「それは良かった。あれは作るのが大変だったからな、おにぎりに入れる時には鯖に漬ける汁の量とかな」

「味噌煮の汁で手が汚れないように汁を少なくしてるけど、ごはんには汁が染み込んでて、汗をかいた身体にはちょうど良いしょっぱさ。また作ってね」

「ああ、いいぞ。唐揚げよりは、アレの量を作れるからな」

 

俺の言葉に愛宕はやっぱりという顔になった。

 

アメリカはまだ大丈夫だが、友好国の中国がかなり危なく、中国との輸出入が難しくなっている。

 

とは言え、中国半島(最初の人生で言うところの朝鮮半島)が日本と近いので、貿易はなんとかなっている。

 

ただ、南シナ海ルートはほぼ不可能となった。

 

「やっぱり、お肉は手に入らない?」

「ああ、その代わり魚はなんとかな」

「皆、無茶するわね~」

「まあ、政府は突き上げが凄かったと聞く、政府も最終的には責任持てないからと、用意した誓約書にサインしろと」

 

漁師は深海棲艦によって大半、特に高齢者は廃業することになった。

 

だが、大半の漁師は漁師を止める訳にはいかない。家族や生活があるからだ。

 

既に政府は使用していない土地を買い取ったり、借りたりして、自給率を必死にあげようとしていた。

 

で、政府は仕事に溢れた人達を雇ったが、漁師に限らず、今までの仕事とは農業は違うので、上手くいかない。結局、仕事を止めて漁師に戻り、密漁が相次いで、多くの漁師が死んだ。

 

そんな時に、各地の鎮守府で艦娘の数が揃い始め、いくつかの鎮守府に漁師達が護衛でなくてもいい、見張りだけでもしてくれないか! と泣きついてきて、提督コミュニティの議題に上がり、最終的には輸送艦の護衛の訓練として複数の鎮守府合同で漁船を護衛して漁を行ってみた。

 

政府も条件付きではあるが、この漁に許可を出した。

 

安全第一を掲げて、この時の護衛に付いた艦娘は、大型漁船二隻に対して。

 

駆逐艦三十隻。軽巡洋艦五隻、軽空母五隻の四十隻だった。

 

 

結果は大漁ではあるが、艦娘を減らさないと割に合わないとして、漁船での漁は限られたものとなった。

 

現在、政府は内陸部での魚の養殖の研究を優先させている。この養殖は栄養剤の原料目的らしい。

 

 

各鎮守府と漁師達が協力関係を築く切っ掛けになり、場所にもよるが、漁前日に(大体一週間に一度のペースらしい)、近海の漁場付近を念入りに艦娘がパトロール。または、大規模実弾演習(と称した護衛)を行い、命知らずの漁師達が漁をしている。

 

「この鎮守府からは今度、神通達がいくことになった」

 

その時、上手くいけば魚を分けられるだろう。

 

「でも、平気かしら?」

「なにがだ?」

「制空権、ヲ級は少ないけど、ヌ級は最近多いわ」

「他の鎮守府が軽空母を出すと言っていた。それに比較的漁場は近い、万が一の時は私が出れば良い」

 

俺がそう言うと、愛宕は溜め息を付いてこう言った。

 

 

「ボーキサイト大丈夫かしら……」

 

その言葉に、俺は何も言えなかった。

 

 

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