あらかわい、え?この子たち世界壊せるってマ?   作:うろ底のトースター

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デカい褐色お姉さん
「私の話、まだかな。」


アルビノな恥ずかしがり屋ちゃんと戯れる実験

「精神汚染耐性、ですか?」

 

「飽くまで可能性の話だがね。」

 

幼女と遊んだ後、研究室に呼び出された俺は、博士からそんなことを言われた。

 

ちなみにこの博士(名前を覚えていない)、財団に多数存在する博士の中でも、比較的普通で人間的だ。

 

と、言うのも、

 

財団所属の博士のほとんどは、精神や()()()異常を抱えている。

 

31歳の不眠症ロリ、ネックレスに魂が宿った変態に、何体ものSCPを終了させてきた屈強な男。更には、カー○ルサン○ースまでいらっしゃったらしい。(殉職なされた)

 

わけが分からんね。

 

「その異常性が正確に判明するまでは、君と精神異常を伴うSCPとの実験は保留することとなった。」

 

「了解です。」

 

ま、お仕事の危険度は変わらずです。今日も張り切っていきましょー!

 

本日のお相手はこちら!

 

SCPー096 シャイガイ

 

名前から判断すると恥ずかしがり屋な男性(シャイなガイ)。だけど全然違った。

 

まずこのオブジェクトの異常性は、自分の顔を見た人間は例外なく殺すということ。しかも、対象を殺すまで顔を()()()()追い続けるため、二次災害三次災害が半端ない。

 

また、写真越しで見るのもダメらしく、極僅か、それこそ肉眼ではほとんど見えないレベルにしか写っていない写真を見られても殺すんだとか。

 

怖っ。

 

とまあここにも驚いたんだけどさ、もっと驚いたのが、"ガイ"って言っておきながら、女の子なのよね、この娘。

 

「なんで女の子なのにガイってつけたんですか?」

 

「この財団内で知っている者はいない。名付け親はもう殉職なさっているからだ。もはや永遠の謎だよ。」

 

はぇー・・・。

 

つーことで、戯れてきます。

 

え?深呼吸とか、心の準備とか?

 

毎度毎度見なくていいでしょ?飽きるだろうし。

 

 

───────────────────────

 

 

その娘は、部屋の隅で縮こまっていた。

 

病的に真っ白い肌、同じく真っ白い長髪、常人より長い腕。

 

さて、どうコンタクトをとろうかな。

 

「隣、いいか?」

 

「・・・は、い。」

 

声ちっさ。

 

まぁ承諾は貰ったし、遠慮なく座らせてもらおうかね。あ、でもちょっと距離は置く。怖いから。

 

「・・・。」

 

「・・・。」

 

お互いに無言。無言、なんだけど。

 

なんか、こう、チラッチラッ、って感じで視線を度々向けられてる、気がする。

 

確認しないのか?って?しないよ。

 

いやだってさ?顔みたら殺しに来るんだぜ?下手に確認して目と目が合っちゃったらどうするのよ。

 

なにか話さないといけないけど、この娘、あまり話したがらないっぽいからさ。どうしようかなって。

 

と、思っていたら、

 

・・・よ、よし。あ、あの・・・。」

 

何今のよ、よし、って。可愛いんだけど?

 

「ん?どした?」

 

「こ、怖くな、ないんです、か?わた、しが。」

 

あ〜そういう事か。

 

「怖いよ、率直に言って。」

 

「じゃあ、も、もっと私からは、離れた方が、いいんじゃ。」

 

「嫌だけど?」

 

「え?」

 

「人が怖がる条件ってさ、三つあると思ってんだ。一つは、相手が自分を殺せること。今みたいな状態のことだ。」

 

「・・・。」

 

「二つ目は、目に見えないことだ。これは、ウィルスとか細菌とか、そういったものが当てはまる。」

 

「・・・・・・。」

 

「そして、三つ目、未知であるもの。特に、有害の可能性を孕んだものだ。」

 

「あの、何がい、言いたいのか。」

 

「俺はね?怖いんだよ。なんで君が、顔を見ただけで人を殺すのか分からないってことが。だから、それを聞きたい。」

 

「あ・・・うぅ・・・。」

 

あら、今まで以上に俯いちゃった。それで、ちょっとだけ距離を詰めてきた。

 

「・・・わ、私、の、顔。み、醜いんです。」

 

ふむふむ、

 

「だ、だから、顔、見られるのが、は、恥ずかしくて・・・。」

 

なるほどなるほど、

 

「だ、だから、つ、つい、殺しちゃって・・・。」

 

「つい殺しちゃって。」

 

あ、そっかぁー。

 

「それじゃあ、さ。」

 

「な、何ですか?」

 

「その顔を、褒めてくれる人が居たら、どうする?」

 

賭けにでる。

 

話しながら、俺は気づいた。こいつ可愛いって。話しながら、命を捨てる覚悟はした。こいつのために賭けてやろうって。

 

「え、っ!?」

 

驚く彼女をよそに、ずっと顔を隠していた腕を取り払い、俯いていた顔を上げさせる。

 

ふーん?

 

「可愛い、めっちゃ可愛い。」

 

「あ、え?あ、えぇ?」

 

混乱してる。腕は、動いてない。

 

俺は、殺されなかった。

 

つまり、俺は賭けに勝ったことになる。

 

「カメラから隠してあげるから、お喋り、しようか?」

 

「・・・はい・・・。」

 

赤くなった顔も可愛い。

 

 

───────────────────────

 

 

暫く、話した。外のこと、俺の家族のこと。

 

そして、名前のこと。

 

この娘も、ルイと同じように名前がないとのこと。

 

だから、

 

「あ、朱里さん。その、名前、つけて、ほしい、です・・・。」

 

こうなるのは、何となく予想できてた。

 

名前、か。

 

真っ白、肌、アルビノ・・・。

 

「ノア、ってのはどう?」

 

「ノア、ですか?」

 

()ルビ()でノア。

 

別に方舟は関係ない。

 

「ノア、ノア、ノア・・・。ふふっ。」

 

ッ!?今すげぇゾクッとした。この娘の笑い方に寒気がしたのか?まさかな。

 

「ふ、不束者で、ですが、よろしく、お、お願いします。あ、朱里さん。」

 

うん、気のせい気のせい。なんか、言葉使いがおかしかった気がするのも気のせい気のせい。

 

『そろそろ、実験を終わってもいいかな?』

 

インカムから博士の声が聞こえる。

 

「あ、了解です。」

 

「もう、い、行っちゃうんで、すか?」

 

寂しそうにそう言うノア。

 

「まぁ、そうだね。大丈夫、また来るから。」

 

「そ、そうです、か。え、えへへ。」

 

「それじゃあ、またな。」

 

「はい、ま、また。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「は、早くも、戻って来てください、ね?じゃないと、わ、私、何す、するか、分から、ない、です、よ?」




神谷 朱里

自分の命よりも可愛い娘の心配をする狂人。なんか知らんけど精神異常に耐性がある。


ノア
(SCPー096)

なんか不穏な影あるシャイでサイコな女の子。

つまり、ルイにライバルが増えたってこと。


agoさん
不死蓬莱さん
誤字報告ありがとうございました。

SCP_foundationはクリエイティブ・コモンズ表示-継承3.0ライセンス作品です(CC-BY-SA3.0)

SCPー096 作者 Dr Dan様
http://scp-jp.wikidot.com/scp-096
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