\ 光れ! 夢の星ー!♪ /
「おおー!」
「流石リーンボックスの歌姫、5pb.ちゃんね」
「ですぅ」
「ギンガさんも来ればよかったのに……」
「ねぷねぷ、どうしてギンガさんは来なかったのです?」
「いや誘ったんだけどさぁ………
『えー⁉︎ ギンガ、ライブ来ないのー⁉︎』」
『はい、リーンボックスの国内を散歩しているので、終わったら連絡をください』
『どうしてー⁉︎ 5pb.ちゃん好きじゃないの?』
『彼女の歌は好きなんですけどね、でも……世界は歌のように優しくはないんです……っ!』
『え?』
『優しくはないんですよ……っ!』
『え⁉︎ ちょっと、走ってどこ行くのギンガ⁉︎ ギンガーーーーっ⁉︎』
……って感じでどっか行っちゃったから、よくわかんないけど放っておいた方がいいと思ったんだよねー」
「師匠ってたまに意味不明よね、いやたまにまともでいつも意味不明って言う方が正しいかしら」
「……とりあえず今はライブを楽しみましょうよ」
「そうね」
\ みんなー! ありがとー! 次は、『Dimension tripper!!!!』!/
*
ネプテューヌ様から連絡をもらい、お散歩からリーンボックス教会に戻ってきました。リーンボックスは仕事では何度も来ているのですが、観光で来るのは久しぶりだったので、とても有意義な時間を過ごすことができました。
今日はベール様のホームパーティに誘われたので、女神様の皆さんとあいちゃん、コンパさんが先にリーンボックス教会にいました。皆様がパーティの前に部屋の片付けと掃除していたのですが、女神様にそんなことをさせては女神補佐官の名折れなので、全て私がやらせていただきました。五分、いえ三分時間をくださればどんな汚部屋も新築のように綺麗してさしあげましょう……!
「皆さん、お待たせしましたわね! 我が家のホームパーティにようこそですわ!」
「……というかベール、ほとんど何もしてない」
「……やめましょう。言っても虚しいだけよ」
「途中から来たギンガが、片付けも掃除も料理も全部やったもんねー! ふふーん!」
「何でネプテューヌが誇らしげなのよ」
「ギンガは私の部下だからーギンガの頑張りはわたしの頑張りだよー!」
「クソ上司ね」
女神様にそんな雑用をさせるわけにはいきません。女神様への奉仕こそ私の幸福です。それに、女神様の身の回りの世話をし続けてきた私にとってはそんなもの呼吸と同じです。
「さぁ皆さん! 思いっきり食べて、飲んで、騒ぎましょう! 今日のためにとびっきりのゲームも用意しておりますわ!」
「おおー! なになにー⁉︎」
「説明するより、見せた方が早いですわね」
そのゲームとは、特殊なカメラと立体投影により、フィールドに立ったプレイヤーをモンスターの姿として映し出し、プレイヤー同士はその姿で戦う、というものでした。すごい技術ですね。長くこのゲイムギョウ界に生きている私にとって、このような技術革新は感慨深いものがあります。
そして、何ということでしょう、プレイヤーであるネプテューヌ様とノワール様がスライヌの姿になってしまいました。ネプテューヌ様のスライヌ……良い!
「やいノワスライヌ! ねっぷねぷにしてやんよ!」
「何よノワスライヌって」
「てやー!」「うわぁ!」
「いえーい! ポイント先取ー!」
「……私を怒らせたわね! 覚悟しなさいネプライヌ!」
……これ、映像ではスライヌが戯れているように見えているだけで、実際にお二人はボコり合ってるってことですよね? 危なくないですかこのゲーム……
「ちなみに、もっと実践寄りのシュミレーションモードも用意してますから、戦闘の訓練にも使えますのよ」
「すごい……」
「面白そう」
「わたしもやりたーい!」
「ええ! どんどん遊んでくださいな!」
訓練にも使えるんですか。じゃあこれ欲しいです。イストワールに頼んだら経費でプラネテューヌ教会にもこれを買ってくれるでしょうか?
「(……ベール様)」
「(何ですの? パーティの最中に)」
「(実は……)」
「……え?」
ん? ベール様と教会員が話していますね。ベール様のあの表情……何か良からぬことみたいですが。ノワール様も気づいたようで、ゲームを中断しベール様に問いかけています。
「何かあったのベール?」
「いえ……ズーネ地区にある廃棄物処理場に、多数のモンスターが出現したという知らせがあったのですわ」
「……ズーネ地区、離れ小島ね。引き潮の時だけ地続きになるという」
「モンスターぐらいどこでも普通に出るっしょ」
「国が管理している地区ですので、そんなことはありえませんわ……でも、事実のようですわね。私、今から行って来ますわ」
国が管理している地域にいきなり多数のモンスターが出現する……おかしいですね。ゲイムギョウ界にはモンスター害というものはありますが、基本的に人が住むところとモンスターの住むところは被らないようになっています。
緊急事態とはいえ、せっかくのホームパーティですし、ベール様には楽しんでもらいたいものです。となると……
「ベール様、ここは私が行きます。引き続きベール様はホームパーティをお楽しみください」
「じゃあわたしも行くよー! 一緒に行こ、ギンガ」
「ネプテューヌ 、ギンガ……お二人の気持ちは嬉しいのですけど……これは私の国のことですからお二人だけを向かわせて私が行かないというのも…」
「じゃあベールも一緒に行こっか! こうしてわたしたちがいるのも、何かの縁だしさ! 手伝わせてよ!」
「またお決まりの友好条約を結んだ以上仲間ってやつ?」
「まーねー!」
「……私も手伝う。誘拐事件の時の恩を返す。良い機会だから」
「よーし、じゃあギンガも含めて四人で行こう! ノワールは来ないっぽいし」
「わ、私も行くわよ! ……あなたたちだけじゃどれだけ待たされるかわからないもの」
「皆さん……わかりました。では、私たち五人で……」
「いえ、皆様はここで待機していてください。モンスター退治は私一人で行きます」
「「「「え?」」」」
あの時と同じ『違和感』。普通に考えれば女神様四人と女神補佐官の私一匹ならモンスターの殲滅など容易いでしょう。しかし、だからこそ、女神様が動いてはならない……そんな気がしました。
「……どうして?」
「……これは誘っているようにしか思えません」
「誘っている?」
「はい、女神様がこのリーンボックスに集まっている時を狙ったかのようなモンスターの大量発生。偶然とは思えないのです」
「どういうことよ」
「誰かが意図的に、女神様が集まった時を狙い、モンスターを大量発生させ、そこに集まった女神様にまとめて何かをする。考えすぎでしょうか?」
「考えすぎね、それにもしそんな計画があったとして、ベール一人で行くことになったらそれは失敗するじゃない」
「そうだよー!」
「では、プラネテューヌで同じことが起きたら、皆様はネプテューヌ様を一人で行かせますか?ラステイションならノワール様を、ルウィーならブラン様を」
「そ、それは……」
「皆様がお優しいということもあるでしょうが、友好条約がある以上、この問題には女神様が力を合わせて対処するだろうという敵の狙いを感じます」
「「「……」」」
「ねえ? ギンガー」
「何でしょう、ネプテューヌ様」
「色々説明してくれるのはいいけどさー、ギンガはわたしたちが負けると思ってるの?」
「そ、それは」
ネプテューヌ様に痛いところを突かれてしまいました。女神様が負けるはずがありません……しかし……
「それにさーわたしたちが心配なのはわかるけど、その場所にギンガ一人が行くって言われたら私がどう思うかわかる?」
「……ですが、女神様に何かあれば国だけでなくゲイムギョウ界全体の危機となるかもしれません。私如きに何かあったとしてもそれは大したことでは……」
「……っ! そういうのやめてって言ってるでしょ! どうしてギンガはいつもそうやって……! わたしがどう思ってるかなんて考えてないじゃん!!」
ネプテューヌ様……? なぜ、怒っているのでしょう? 私がネプテューヌ様を侮っていると思われてしまったからでしょうか。弁明しなければ……
「はぁ、なんかムカつくわね」
「ノワール様……?」
「そうね……確かにギンガの言うことも一理あるけど、舐められてるようでムカつくのはわかるわ。それにネプテューヌの気持ちも少しわかるし」
「ブラン様……私は舐めてなど……!」
「まぁまぁ皆さん落ち着いて、きっとギンガは幼かった頃の私たちと今の私たちをまだ重ねて見ているんですわよ。けど、いい機会だと思いません?私たちがあの頃とは違うということをギンガに見せることができる」
「ベール様、私はそういうことを言っているわけでは……!」
「……ギンガ、黙って、女神命令。そしてギンガは来ないでね」
「ネプテューヌ様……!」
女神様が誰も私の話を聞いてくれません……なぜこんなことに……
「お姉ちゃん私も……」
「ネプギアも来なくてもいいよ、私たちでやるから遊んでて」
「お姉ちゃん……うん……」
ネプテューヌ様に黙るように命じられたので私はもうそれ以上は何も言えませんでした。脳内に語りかけるやつを使おうと思いましたが、それをしたところで意味がなさそうですし。
「変身!」
四女神様の同時変身、いつもの私なら狂喜乱舞するほどの光景ですが、今の私はそういう気分にはなれませんでした。
皆様が行く前に、ネプテューヌ様に黙れと命令されたとはいえ、これだけは言わないと……!
「では皆さん、参りますわよ」
「……皆様……最後に1つ、どうか油断だけは「行くわよ、みんな」……っ!」
……行ってしまわれた。女神様たちを止めることができませんでした。私の杞憂で終わればいいのですが……
この時、どう思われようと、何を言われようと、どんなことをしてでも女神様たちを止めていれば……
『違和感』には気づいたのに、結局見逃してしまったから……
「ねえ、誰が1番モンスターを倒せるか競争するってのはどう? ……ってネプテューヌ⁉︎ 速っ⁉︎」
「『クロスコンビネーション』! 私が一位よ!」
「はぁ、もうあなたが一位でいいわよもう」
「苛立ってんな」
「ええ……ギンガのことですわね」
「知らないわよあんな人! ……っ⁉︎ ノワール! ブラン!」
「なっ!」 「ぐっ!」
「なんなのこれ!」
「ざけんなよ……っ!」
「触手……? 気持ち悪いわね!」
「……そろそろか」
「誰…? あれが黒幕……⁉︎」
「黒幕って、じゃあやっぱりギンガの言う通りだったってこと⁉︎」
「……女神たちよ……我がサンクチュアリに堕ちるがいい!」
「なにこの光は……?」
「力が……抜けていく……!」
「どうして……っ?」
「あの石のせいで、あれを破壊すれば! ……っ⁉︎」
「シェアエナジーによって生きているお前たちはその石に近づけない。お前たちの力で生まれるその武器もだ」
「どういうことですの……?」
「これは『アンチクリスタル』。シェアクリスタルとお前たちのリンクを遮断し、力を失わせる石だ」
「アンチ……クリスタル……っ!」
「いい写真が撮れたっチュ! これで世間に大旋風を巻き起こせるっチュ!」
「……こんなこと……ただじゃ済まさないわよ……すぐにぶっ飛ばしてやるんだから!」
「さて、どうなるかな? アンチクリスタルの結界の中で女神は力を失っていく、お前たちの勝ち目は刻一刻と無くなるのだ! ふっふっふ、あーはっはっはっは!」
「……おい」
「なんだ貴様か、貴様の出番はもう少し後だ」
(何あのモンスター? デカいし不気味ね……)
「退屈だ、戦いてぇ。そこに捉えてる女神を出して戦わせろおおおお!」
「馬鹿か貴様は! やっと捕まえた獲物を即解放するやつがどこにいる⁉︎ それにいくら貴様とて女神とタイマンで戦ったら負ける」
「あぁ⁉︎ 何だとてめええ!」
「事実だろう? 貴様が女神と戦って負けて死ぬのは勝手だが、『あの女神補佐官の男を殺せるなら協力する』と言ったからには私に従ってもらうぞ」
「ちっ……まぁいい、俺の狙いはあのクソ野郎、ギンガだからなぁ! ここに女神どもを捕らえときゃ来るんだろおおおお⁉︎」
「だろうな」
「あのクソ野郎だけは俺が殺す……ブッ殺してやるうううう!」
「ふん、まぁ任せたぞ、『ジャッジ』」
なんか原作ではいなかった変なキャラ出ました。
ジャッジさん色々やらかすのでジャッジザハードファンの方がいたらごめんなさい。