絶対守護 ヒーロー嫌いのヒーローアカデミア 作:ひよっこ召喚士
『ついに始まった騎馬戦!!現在注目を集めてるのはプロの目さえも欺き1位を奪い取った首席ガールこと山稜瞳空!!10人以上が入り乱れる形で行われた怒りのアフガンでの大乱闘を制し、技名を叫ぶ姿からついたあだ名がリトルオールマイトこと緑谷出久!!氷と炎を自在に操り、多くの参加者をリタイアに追いやった氷炎使いこと轟焦凍!!口は悪いがその実力は確か、状況を把握し強力な爆発で場をかき乱す、目指すは下克上か!?爆弾野郎こと爆豪勝己!!先頭集団で起きた戦いを冷静に対処しきって、B組で唯一トップ5に入り込んだスーパーガールこと塩崎茨!!第一種目での1位から5位が全員別にチームを組んで争い合うぜ!!』
歓声と実況が混ざり合い煩い競技場の中で堰を切って始まった騎馬戦、私は準備が整うまでの時間を稼ぐために瞬時に全てのチームを色つきのプリズムで囲んだ。防ぐつもりはない、判断を遅らせ、行動を遅らせ、私たちが先手を取れればいい。
「私のドっ可愛いベイビーの一つ、スペシャルジェットパックです!!安心安全の設計で、内部に組み込まれた小さい燃料タンクと発電機で長時間の飛行を可能とします。ジェット噴射を使えば空中でもアクロバットは勿論、バチバチの戦闘も可能ですよ!!」
「しかもプリズムの足場を使ってるから負担も少ないよ。取蔭さんは急いで体に発目さんのベイビーを身につけて」
プリズムと発目さんのベイビーで空を飛び、安全圏から取蔭さんの個性で攻撃する。妨害はプリズムでいくらでもできる。鉢巻を取るだけなら取蔭さんの個性で手を飛ばせばいい。
「テメェ。このチビ女!!『
「それは特訓で見たな。角度も時間差も私の防御に関係ない。堕ちろ、『
「えっと、バズーカ発射!!」
「今回は非殺傷性ですが軽量化を重ね、片手で持てる上に高威力なベイビーです」
爆発同士をぶつける事で相手へ向かう爆風と爆炎を
広範囲をカバーできない相手には多方向から連続で飛んでくる爆発は対処しにくいが私は全て捉えて、そのまま脆いバリアを留めなく上からぶつけて叩き落とそうとした。さらに追い打ちで取蔭さんが発目さんのベイビーで攻撃を仕掛ける。空中で一回転すると爆発を用いてこちらへと飛び込んでくる。
「はっ、てめえのバリアでこれを受けきれるか『
度重なる特訓で私の個性に関しても考察されつくしている。まあ、主に考察をしていたのは緑谷だが、爆豪を始め他の奴も私のプリズムが本来とても
爆豪の狙いは一点への強力な攻撃でプリズムを破壊もしくは取っ払う事、先ほどの広範囲攻撃は私のプリズムを広げさせる作戦だったのか。無理に受けようとした場合には自信にダメージが襲う、競技を続けるためにはプリズムの陣形を崩す必要があった。ただし、それは今までならと言う言葉が文の前に足される。
「『効率低下』『エネルギー・バニッシュ』」
私の目の前に現れたたった
「何しやがった!?」
「もう少し加減が出来る様になれば良いんだけどね。私は君の様に天才ではないからね」
そう、この技ははっきり言って未完成なのである。今後の運用を考えるのであればまだまだ修行が必要だ。それもそのはず私が得たこの新しい力についてはUSJ襲撃後に両親が見舞いに来た時まで話は遡る。
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
病室で出来る事は無く、正確に言えば出来る事をすれば心操に怒られるため出来ずにいるためそこそこ暇にしていると目覚めて二日目にして早くも世界一見知った顔が訪れた。
「お母さんにお父さん、久しぶり!」
「久しぶりじゃないでしょ。学校や心操君からの連絡でどれだけ私たちが肝を冷やしたことか」
「そうだぞ。倒れたと聞いた日から気が気じゃなくて母さんの実家に何度願掛けしたと思っている」
「
石凝姥命様は鏡づくり神で天岩戸神話において三種の神器の一つである八咫鏡を作り出し、天孫降臨神話においても五伴緒の1人として
会話から分かる様に私の母さんの実家は神社で、その石凝姥命様を祀っている。死にかけている私に着いて祈るのであればご利益的にはそこまで間違っては無いが、もう少し命や医療に関わる神様の方が良いのではとも思う。
「まったく、でも目が覚めて良かったわ」
「無事とは言えないが命があって何よりだ」
「まあ、心配をかけたことは…ごめんなさい」
私の個性を鍛えるうえでも無理はしない様にと何度も言われて来たのに、いざヒーローを目指して入学した娘が無茶をして死にかけているのだから、悪い事をしたと感じている。
山稜ミコ 巫女ヒーロー「ミコミン」
個性、発動型「結界」
実家が神社でそこの巫女装束をイメージしたヒーロー衣装で戦う。
結界で敵を捕らえたり、攻撃を防いだり、味方の手助けを行う。
結界は自分を中心にするか、自分から札を飛ばして展開する。
直接的な攻撃手段に乏しい。
山稜
個性、発動型「エネルギー操作」
エネルギーを操作して戦うヒーロー。
細かい操作は苦手で攻撃を拡散させることで防ぐ。
拡散したエネルギーを液状にして相手にぶつけて攻撃する。
物理攻撃には弱い。
有名どころでは無いが防御主体で他のヒーローの援護や人質などの救出などにおいては一目置かれている。幼いころからヒーローを目指す理由であり、憧れである。それ故に今回の失態については私的には結構辛いところである。
「心操君に安静にするよう言われたそうだけど、退屈でしょう?本をいくつか持ってきたわ。それと食事はもう大丈夫と聞いたから」
「本は嬉しいけど、病院に重箱って……」
「回復にエネルギーは使いきってるでしょ?きちんと消化吸収が早くて日持ちする物を選んだわ」
「ありがたいけど、見た目のインパクトがね」
「はは、それだけ母さんも心配してたって事だ残さず食えよ」
「食べますよ。母さんの料理はおいしいし、ありがたく全部食べますよ」
投げやり気味に言い切ったが、実家を離れて少しだというのにもう長い事合ってなかったかのような感覚である。それだけ濃密な時間を雄英で過ごしていたという事だろう。そう思うとクラスの仲間の顔が浮かび自然と顔が綻んだ。
「ちょうど良いや。二人に聞きたい事があったんだ」
「「何?」だい?」
私の楽観的な判断も大きいがそれ以上に私の本当の意味での耐久力の低さ、それをどうにかする方法が無いかと、防御に関しては私なんかよりはるか先を行く二人に聞きたかった。
「お母さんの結界は私のより堅いし、素の結界でも大抵の攻撃は防げるけど、一応相手に合わせた結界を選んでるじゃん。それってどうやって瞬時にやってるの?それとお父さんは相手の攻撃全てをエネルギーに変換できてるじゃん。私は吸収しきれずにリバウンド喰らってる。そこいら辺は個性の違いなのかなぁ?それと工夫があったら教えて欲しい、お願い!!」
私はヒーローに成るために訓練をして欲しいと頼み込んだことを思い出しながら二人に頭を下げた。技術と言うのは決して安いものではないと私は思っている。それは血縁関係とは別で、大事な事だと思っている。
「なるほどねぇ。貴方なりに考えがあって訊いてるのは分かったわ。それに今回の件で課題も見つけた様だし、アドバイスするのはやぶさかでも無いわ」
「ああ、それくらい娘の為なら話すくらい訳は無い」
「じゃあ……「「ただし」」」
「明日には退院すると聞いたけど、それは構わないけど」
「退院してすぐは休むんだ。家で身体だけじゃなく心の方も落ち着かせる方が良い」
もちろん、訓練もその休息期間が過ぎてからだ。と言われて、今回の件は自分が悪い点が多く、両親の言葉は政論であるのではいと頷く。しかし、アドバイス自体は直ぐに貰えるという事になった。
「母さんが結界を瞬時に張る方法は……」
「方法は?」
「勘よ!!」
「へ?」
あまりにも、アドバイスらしくない言葉に唖然としてしまったが、母さんは誤魔化そうとするような人では無いので正真正銘の事実なのだろうが……
「冗談でなく勘と言うのは大事よ。見てから判断するのではどうしても遅れる。後の先を取り続けるのは適性が無ければ難しい。ならば相手より先に行動する必要があるわ。それが勘に繋がるわけよ。要するに相手を観察し、相手を知り、相手の次を読み取る事で相手の先の先を取る。そうすることで私は他のヒーローほど攻撃力が無くても戦ってこれたのよ」
先の先、要するに予想する力……だからか。
「私は攻撃に
自分が個性に頼り過ぎていたという事を思い知らされた。攻撃を読み取る速度もかなり早いと自負しているが、明らかに見て分かる攻撃に対しても最適を求めようとして一拍行動が遅れてしまっていたのだ。その場の全てを読み取るだけの
「読み取るのは分からない攻撃だけにして、受けきる威力の調整はそれこそ
適当を求めるよりもテキトーを求めた方が良かったというのだから、自分の行動の無駄加減に笑いが込み上げそうになる。
「ありがとう、お母さん」
「何か掴めたのならそれで良い」
「それじゃ、今度は僕かな?」
肉弾戦向きでは無いがエネルギー系の攻撃を完璧無効化する父さんの個性は相性次第では無敵と成る。轟、爆豪、上鳴、耳郎あたりの攻撃は大体防げるだろう。
「父さんはエネルギーの操作ははっきり言って苦手なんだよ。相手の攻撃を利用する事もあるけど滅多にやらない。それにはちゃんとした理由がある。父さんはエネルギーの変換効率が悪いんだよ」
「変換効率?」
「ああ、敵の攻撃を100としたら父さんの利用できる力は10も無いんだよ。だからエネルギーを操ろうとする過程で大幅に
父さんは少ないエネルギーを上手く工夫することでヴィラン相手に立ち向かっているんだよと最後につけたされた。父さんは相手の力を利用して戦っているが、利用することを主体に置いていない。そこが私との違いなんだろう。
「エネルギーの利用手段が多いから相手の攻撃を無駄なく吸収しようと考えすぎていた?そうか、当たり前じゃないか自分から攻撃を
よくよく考えれば昔のあまり理解せずに個性を使っていた頃の方が耐久性は高かったのかもしれない。父さんの戦いからを意識しすぎて自分の戦い方を考えていなかったんだ。そもそもの父さんの戦い方の本質も間違えて捉えていた始末である。
「ああー今すぐに試したいけど、数日後か」
「約束して無ければ直ぐに試していたわね」
「いや、入院中は心操との約束があるから、退院した瞬間に試してたと思う」
「はは、まあ掴めるものがあったのなら良かったよ」
退院してから2,3日の間はリハビリとしての運動程度しか出来なかったが、二人から聞いたアドバイスを元に自分の弱点対策を
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
「そうそう、私は守れれば良いんだよ。エネルギーの利用何て二の次だ。お前らの攻撃を全て消し去ろう。私が目指す姿は絶対的な守護者だ!!『エネルギー・バニッシュ・フラグメント』」
プリズムを細かくしたものを周囲に適当に置いて行く、これは殆ど耐久力が無いが在り得ないレベルで攻撃を消し去る。吸収できるエネルギーは無いも同然ではあるが、手のひらサイズのプリズム一枚で爆豪の爆発を完全に抑える事が出来る。それがフィールドのあちこちに漂う様に浮いている。
「そして、私たちの騎馬としての役割は戦う事じゃない。他の騎馬への妨害だ。上手い事、プリズムを避けていかなければ攻撃どころか、移動もままならないよ」
「その隙間をねって体を飛ばし」
「私のベイビーで攻撃です」
そして狙う相手は決めてある。個性で様々な武器を作り出すことが出来、サポート科とも縁がある彼女のいるチーム。
「さて、1位から2位への宣戦布告だ緑谷。
「わっ!!麗日さん僕らを軽くして、常闇くんは翼を、八百万さんは向こうのジェットパックみたいに空中の移動を助ける物を!」
プリズムの板を作り出し、緑谷の騎馬を私たちがいる上空へと一気に持ち上げ、持ち上げた足場を瞬時に消し去る。飛ぶ手段が無ければ落下ダメージを狙えたのだが、流石に判断が早い。
この方が戦いが見えやすいのでベイビーを見せ付けたい発目さん的には良いはずだ。他のチームはわざわざ邪魔が多く、戦いにくい上空の敵を相手にしようとは思わない。発目のベイビーと八百万の『創造』の対決を始めようか。
「僕たちは飛んでるというより浮いてると言った方が良い。だから僕が攻撃すると反動で場外に出ちゃう。咄嗟に避けるために弱めに打つのには使えるけど」
「私はまだ物を浮かせられるけど肝心の浮かせるものが無い」
「黒影は翼の展開で攻撃まで廻せない」
「現状は私の作り出したもので対処するしかないという訳ですね」
「不利な状況下で戦うべきじゃない。敵は多いけど地上に降りた方が安全だ。だからどうにか隙を着いて下に降りよう」
降りようと思っても空中にも多くのプリズムが浮いている為、上手い事を移動することが出来ない。降りる事に集中すれば格好の的となる。狙ってやったが我ながらいやらしい戦法である。
「話し合いは終わりましたか?」
「ガトリング砲です。弾はゴム製ですがその速度と連射性は本物以上です!!」
「いっけー」
「勢いは僕が支える。とりあえず盾を!!フルカウル1%スマッシュ」
「はい!手を開けておきたいので常闇さんお願いできますか?」
「黒影!」
〈任せな。盾一つ支えるくらいならできらぁ〉
「空中じゃ変わらないから軽くするよ」
ガトリングから発射される弾を急いで作った盾で防ぎ、衝撃で飛ばされない様に反対方向に攻撃を放ちバランスを取っている。ならば全方位からくらわせてやろうと思い、空中のプリズムで弾をはじき、ゴム弾によるピンボールを空中に展開する。
「このまま防戦一方だ!!遠距離合戦になるとこっちの攻撃だと防がれる可能性が高いから不利だ。一度近付こう。、移動は僕と常闇くんで微調整する。八百万さんは相手からこっちを隠せる物を」
「近くで取り回しのきかないあの銃は使えんか」
「閃光弾に煙幕です」
「ウチが投げる」
向こうから何か飛んできている。麗日が投げたのか、曲がることなく一直線に向かってくる。近くのプリズムを操作して防ぐと結構強い光が溢れた。眩しいと感じる前に目くらましの類と考えていたので防ぐためのプリズムを展開していた。しかし、続けて煙が辺りを包み込んだ。
「これは探知するしかないか」
「ふう、爆風特化の爆弾です」
爆発すると同時に結構な風が吹き荒れる。煙が晴れると同時に結構近くまで近づいてきていた緑谷チームが目に入る。爆風でバランスが崩れかけているが黒影がお互いが離れない様に繋げている。押し戻されそうなのは緑谷の攻撃で耐えたのだろうが、咄嗟の力加減が上手くなっているな。
「麗日さん出来ました」
「任せて、浮かせて投げまくる」
何か小さい玉が大量に飛んできた。プリズムで防いでみるとプリズムに色が付き向こう側が見にくくなった。エネルギーでは無いので消せないし、着いた色を落とそうと思うと一時的に防御が出来なくなる。ならばカラーボールが尽きるまではこのまま同じプリズムで防いだ方が良い。
「取蔭さん、プリズムを細かく操作するから体を戻して、防ぎ切った後でもう一度仕掛けるよ」
「「了解」」
次々に作っては投げているのだろうが、八百万もエネルギーを残さないといけないだろうからいずれ止まるはずである。そう考えていると毛色の違う玉が飛んできた。何か起きるかもと告げてからあえてプリズムで止める。すると先ほどと同じ光と今度は音も大音量で鳴り響いた。よく見ると向こうは全員が耳栓をしている。私は音と光を消すためにプリズムを操作した。音が弱まり始めた所緑谷が動いた。
「麗日さん!!」
「無重力解除」
「フルカウル50%スマッシュ」
「うーん、やられたねぇ」
「逃げられましたね。でも」
『終了!!』
「終わりか」
「ベイビーもそこそこ使えましたし、空中戦という事で見栄えも良いのでは?」
「まあ、これで3種目目に進めるよ」
「逃げ切るので精一杯だったか」
「最後で一泡吹かせられたと言って良いのかどうか」
「浮かしてるだけだった」
「少し悔しいですね」
作戦として発目さんのベイビーを使っていくというのが大前提だったので最初以外は私が正面切って立ち向かう事は無かったが、常に妨害はしていたのでまあ
山稜が緑谷を狙った理由は発目に配慮しているという設定ですが、まあポイントの移動を考えると山稜チームと緑谷チームは鉢巻を取っても、取られても駄目なので、その2チームで戦って貰いました。
ようやく入院の際の話入れられた……両親からアドバイスを貰う予定は元々立てていたんですが話に付随して入れるのが難しかった。
次の話で地上側、他のチームの戦いと特訓の話を入れる予定ですが……全部入れると長くなりそうだし、もしかしたら区切るかも。
読んでくれている方々に多大なる感謝を