絶対守護 ヒーロー嫌いのヒーローアカデミア 作:ひよっこ召喚士
待ってくださっていた方々に多大なる感謝とお詫びを申し上げます。
今回の第一種目においてはヒーローになるための基礎、それも心構えなどよりも前の身体能力や知恵と言った物を見ている。苦難を乗り越える力か知恵はあるか、そして入試と同じロボを始めに使う事でそれぞれの成長をみる。入試で合格した者は勿論のこと、合格できなかった者もそれを糧に出来ていれば話は違ってくる。
第二種目はこれも知恵も関係してくるが中でも戦略性や状況判断などに重きを置いている。そして個人戦ではないと言った点で協調性なども必要となる。一人で何でもできる者などまずいない。ヒーロー同士は商売敵ではあるが、互いに切磋琢磨する事や協力してヴィランと戦う事も考えれば必要な力である。
そして第三種目の『バトルロワイヤル』、本来であれば戦闘能力を見るだけの単純な種目として1VS1のトーナメントなどが考えられていた。しかし、実力が予定していた以上に伸びている1年の生徒を見て戦うだけでなくその者の在り方を見れるように自由度が高い物が良いと変更された。
優勝が1人であるという事実、全員が敵であるという状況、そんな中でどの様に動くのか、戦うステージは広く、様々な環境が用意されている。それぞれの得意不得意や相性なども重要となる。
『さあて、第三種目まで勝ち抜いた選手たちが無作為に選ばれたポイントに移動したぜ。スタート地点の条件は特別なく、不平等に感じるかもしれないが運も実力の内と言う事で理解して欲しい。さて、細かいルールのおさらいだ。1,ステージ外へでたら失格、2,戦闘続行が不可能な状態になったら失格、3,ステージ内の物は自由に使用してOK、サポート科は持ち込みも自由。様々な手段でここまで勝ち抜いた猛者たちだ。その中のナンバーワンを目指してプルスウルトラだぜ!!それじゃカウントダウンスタート』
『5』
『4』
『3』
『2』
『1』
『0、バトルロワイヤルスタート!!』
湧き上がる会場、それぞれのモニターでは既に選手たちが動き出している。残っている生徒たちも出場している仲間の応援に夢中である。
「まっ、あいつらなら乗り切るだろう」
『なんか言ったかイレイザー!!』
「こっちに反応してないで仕事しろ、山田」
□■□■□■□■□■□■□■□■□■
『始まったバトルロワイヤルの様子は各エリアに仕掛けられているカメラと生徒達からは見えない位置を飛んでいるドローンのからの映像で観戦してくれ。重要な戦局は中央に置いた巨大スクリーンに映されるが、気になる選手がいるなら専用サイトで追跡ドローンの映像を各自で見てくれ』
「その他にフィールドでの移動の軌跡や各選手のバイタルなど最低限の情報や一部教員からの解説やコメントなども表示される」
『それと各エリアのおさらいだ。巨大なビルの立ち並ぶ都市エリア、一般的な家屋の密集した住宅地エリア、木々が多く高低差の激しい山岳エリア、川や湖が大半を占める水エリア、災害発生地を再現したハザードエリアなどなどが存在する』
「主に人工物エリアと自然的なエリアに別れている。どんなエリアであれば自分の個性が活かせるのか、または苦手なエリアでどのように対応するか、エリアからエリアへの移動の動きも重要だ。さらに同じエリア内でも気温や風向き、明暗などの違いもある。自分の状況をもとにどう動いていくのかを見させてもらう」
『さぁて、選手達の動きを追って行こうか!!それぞれの選手の位置関係だけを表示するぜ!!』
プレゼントマイクの言葉と共に観客たちが見つめていたモニターにエリアの全体図と選手の位置が簡易的に表示された。それを見て、ほぉっとプロヒーローが思わず声を漏らした。
「全体的にはばらけてるが、とりわけマークされやすい奴らが外側だな」
『さて、いつまでも広いエリアを維持していると選手同士が出会えねぇからな。ステージは一定時間で縮小させてもらう。次のステージ範囲は地面から伸びる色つきのライトで確認できるようになってる。そして、今イレイザーがいった外側に居る奴らは次のステージの範囲内に入らねえと即アウト!!必然的に移動せざるを得ないが、派手に動くと他の選手にばれやすいぜ』
エリアは8×8の64エリアに分かれており、一定時間ごとに一番外側のエリア、外周が削られる。次は6×6、4×4、2×2と段々とステージ全体の範囲は小さくなっていく。
「光同士の距離を確認すれば自分がどの位置にいるか分かるからな。中心に近いと分かった奴らは体力温存もかねて待ちの姿勢に入るだろう。そして、中間ぐらいに位置する奴らは先の事を考えて中央を目指すか、それとも一番外側からやってくるであろう選手を待ち伏せにするか、近くの選手を探して回るか、選択肢が多く、他の選手に遭遇しやすい。一番初めに戦いが起こるとすればここだろうな」
『おっと、イレイザーの言うとおり選手同士の動きが激しい中間でさっそく出会うみたいだぜ!!あれはっとスクリーンdの3で頼むぜ!!さぁて、あそこは何エリアだイレイザー?』
「……実況なら覚えておけ、
8×8のエリアに別れてることからチェスと同じようにabcdefghと12315678の英字と数字で表されている。全体図を見てみるとどうやら互いにより中央へ向かおうとしていた所をかち合ってしまったようだ。その対戦することになる相手は……
「ありゃあ、上鳴と塩崎だな」
『おおっっと、第一競技では強力な電撃を纏った拳でロボを粉砕し、第二競技では敵を痺れて動きを止めさせるなど強力かつ多彩な動きを見せたサンダーボーイと冷静な判断と伸縮自在な蔓の個性でトップ集団との争いに食いついたスーパーガールの対決だぜ!!』
□■□■□■□■□■□■□■□■□■
長期的な戦いになった事を考え、移動のリスクを取って内側を目指していた塩崎と中心に向かっていればだれかと戦えるだろうぐらいのテンションで進んでいた上鳴が住宅地の真ん中で出会った。互いに姿を確認すると静かに戦闘態勢に移った。
「へっ、一緒に訓練したとはいえ容赦しねえからな」
「承知しています。厳正な試合です、互いに悔いの無いよう勝負と致しましょう」
それだけ言うともはや言葉は要らないとばかりに距離を詰める上鳴、それを阻止して拘束しようと蔓を伸ばす塩崎、互いの距離が離れていたため上鳴は近づき切る前に蔓に絡めとられた。しかし、次の瞬間に蔓は動きを止めた。
「『
「ッ切断、ぐッ!?『
蔓の触れている部分に電気を集め、無理やり電撃を流し込む、塩崎は嫌な予感がした瞬間に蔓を根元から切断し、難を逃れた。上鳴は切断されたことを感じると電撃を強くし、流し込まれた蔓は耐え切れず炭化して拘束は外れた。
拘束を解いた上鳴はすぐさま攻撃をする為に足に電撃を流し込み強化を促し、その速度のまま電撃を纏った蹴りを放った。塩崎は盾を作り出して攻撃を防ぐとそのまま反撃の為の剣を創り、蔓で操って攻撃するが剣が上鳴の居た位置に届く頃には既にそこに上鳴はいなかった。
「『
「『局所帯電・
攻撃をする為に近くまで来ていると考えた塩崎は自身事封じ込めようとあたり一帯を蔓で覆い、ドーム状にするとドームから蔓を伸ばし、埋め尽くすように攻撃する。上鳴は自身の腕に限界を少し超えたぐらいまで電撃を流し込むと最大威力で蔓を攻撃し丸ごと消し飛ばす。
「はぁ、『スパークショック』、住宅地で良かった。利用できる物が多い」
「『ヴィアドロローサ』、それはこちらも水道があり、日が出ている。この状況で蔓は付きませんよ」
上鳴は消費した電気を外部から取り込む事で回復しようと電柱を蹴り倒し、斬れた電線から電気をもらい受ける。塩崎も蔓を伸ばし水を得る事で蔓の生育の準備を整え直す。長期戦になり、体力的にはまだ余裕があるが後に残す事を考えられなくなっている。互いに無駄な消耗を無くすために大技にかかる。
「『雷帝
「ちょおっと待ってください!!」
「『神判
互いに攻撃を繰り出そうとした瞬間に互いの射線の間に誰かが飛び込んで来た。それは騎馬戦にてあの山稜と手を組んでいた発目明であった。互いの攻撃がぶつかり合うのであれば威力がある程度削がれるが、どちらの攻撃も防御してない生身の相手に打てるような代物では無いので二人とも慌てて攻撃を止めた。
「あっぶねぇな!!??いきなり割り込んで何なんだお前は!!」
「戦いの邪魔をするつもりで?」
「邪魔なんてとんでもない!!私は素晴らしい戦闘が見えたのでぜひ提案をと思い声を掛けさせて頂いただけです」
「「提案??」」
早口でまくし立てる発目の姿に不信感を抱きながらも続きを促すように二人は発目に視線で合図を送った。すると最初から変わらないニコニコとした笑顔で言い放った。
「ええ、優勝を目指すためにも、敗退することになってもプロの目に留まるには長く生き残る事が大切、中央までの道のりの間、手を組みませんか?」
「第三種目のルールはバトルロワイヤルですよ?」
「全員敵だってのに何を言ってんだ?」
「いえいえ、第三種目の説明は『20名が特設エリアにて自由に戦って貰うわ。ルールは簡単、最後まで残ってた人が優勝よ』です。戦わないといけないとも手を組んではいけないとも言われていません。ただ優勝が一人であるとの事で戦う物だと思い込まされてるんですね」
失格に関する条件も1,ステージ外へでたら失格、2,戦闘続行が不可能な状態になったら失格だけであると付け足し、手を組む事はおかしなことではないと論じる。
「無駄な消耗を避けるためにも、後半になるにつれて裏切りの心配が増しますが、今の内、中央までの道のりと言う条件であれば組む事は不可能ではないはずですよ?それとこの提案を飲んでいただけるのであればお二人に私の発明したサポートアイテムをお譲りします」
「話が上手すぎます」
「裏がありそうだ」
「そりゃありますよ。私は私の
そう言うと大量に持ち込まれた発明品の数々を取り出し、簡易的な説明をしながら次々に紹介していく。目的の為に出場しているが、それが優勝とは限らない。そんな考えがなかった二人は呆気に取られていた。
「ヒーローを目指すお二人であればチームアップを図るのはおかしい事では無いでしょうしねぇ。どうです?私の提案にのってくれませんか?」
「どうすんだ?」
「今更戦いの雰囲気に戻れそうにもありません。提案に乗るのもありではないでしょうか?」
「まぁ、1人よりも生き残れる確率は上がるか?」
「おお!!それじゃぁ」
「ただし、条件の方は詰めさせて頂きます」
「まぁ、細かく決めといたほうが後で困らねぇか」
そうして急遽バトルロワイヤル中にではあったがチームアップを図り、発目のサポートアイテムの補助が付いた上鳴と塩崎、そして発明品を手に進む発目と言う少しデコボコとしたチームが完成した。3人となった事で数の有利を得たが中央までの道のりでそれが功を成すかどうかはまだ分からない。
前書きにも書きましたが、大変お待たせしました!!
第三種目を丸々改変したことにより、誰と誰が戦う、このエリアでは何が出来るとか考えれば考えるほどに悩んでいき、気付けばこの有り様でした。
前回の後書きでは山稜対他みたいな感じにしようかななどと考えていましたがそちらの案は変更しました。今回の話の通りチーム組む所もありますがバトルロワイヤルの良さを出すためにもう少しごちゃごちゃさせようと思ってます。
体育祭の終わりまでの設定は書き上げたので、連続で投稿とかは無理ですが、少しずつチマチマと投降していくので何卒お待ちください。
それではいつもの挨拶を少し変更しまして
長らくお待たせしても読んでくれている方々と新しくこの作品に目を向けてくれた方々に多大なる感謝を!!