SIDE:嵐山隊
慣れない部分は多いが、サポートと的確な指示のおかげで被弾することなく戦闘を続けていられる。それでも出水のトリオン量からくる攻撃と三輪の
(嵐山さん3秒後にメテオラ、時枝さんは同時にテレポート、その後メテオラ、木虎さんスコーピオンで一撃を入れたら即離脱してください。離脱時にはシールドを)
戦いながら自然と移動をしているのだが、周囲に咄嗟に逃げ込めるような場所はなく、道路としては比較的狭くなっている。タイミングを揃えて、前後でまず挟み込む。
「メテオラ」
「くっ、視界を遮ったところで」
「っ!?違う!!後ろだ!!」
「メテオラ」
いち早く時枝が消えたことに気付いた米屋が忠告するも少し遅く、慌ててトリオン量の多い出水がシールドを張ったが被弾して大きく削られた。
「後ろだけじゃないわよ」
「なっ!?」
前後からの爆撃で視界の悪さが極まっている所に迷うことなく飛び込んだ木虎が上からスコーピオンで斬りかかり、米屋の首を跳ね飛ばし、咄嗟に三輪が放った鉛弾をスコーピオンで受けて防ぎ、その場から素早く離脱する。米屋は光となってその場から消えた。
そして木虎が離脱した瞬間に嵐山と時枝が挟み込んだまま攻撃を開始する。それも嵐山はメテオラを時枝はアステロイドと放つ攻撃の種類を違う物にしている。メテオラを防ごうと思うとシールドを広げる必要があり、アステロイドを防ごうと思うとシールドを絞る必要がある。
そもそも前後から襲ってくる弾を防ぐためにはどうしてもシールドを広げて展開する必要があるのだが、そこは三輪と出水とでカバーしている。その場から動かず、固定シールドでの
(攻撃中止して大丈夫ですが、警戒は怠らないでください)
悠菜の指示を聞いて攻撃を中止してみると、
「あー、作戦失敗か。イレギュラーがいたとはいえこうも何も出来ずにやられると腹立つの通り越してやるせねぇな」
「嵐山さん、
既に満身創痍で戦う事は出来ないのが目に見えている状態で足掻くような真似はせず、こちらの行いが間違っていると、自分の主張を伝えてくる。しかし、三輪の主張を聞くのならば
「甘く見ているってことはないだろう。迅だって近界民に母親を殺されているぞ?」
「……!?」
心底驚いた顔をしているという事は一切聞いていなかったのだろう。
「5年前には師匠の最上さん亡くなっている。親しい人を失うつらさはよくわかっているはずだ。
俺なりに迅についての考えを告げると、より一層表情を険しくする。そしてそのうえで、近しい人を失っておいて何故そのような考えなのか理解できないのか、やるせない気持ちを残したまま三輪は光となって跳んで行った。
「後、残ってるのは風間さんと当真か」
「向かいましょうか」
(いえ、直に終わります)
悠菜さんの言葉のすぐ後に2つの光が空に放たれ、そして続けてもう1つ光が跳んで行った。数的に風間さん、当真、太刀川さんの3人だろう。
〈嵐山さん。俺のツインスナイプでやってやりましたよ〉
〈佐鳥先輩だけじゃなくて迅さんの風刃のおかげでしょう。私も一応当真先輩の撃破に貢献してきました〉
通信で入ってきた情報は佐鳥と木虎の物だった。そう言えば最後に奇襲を仕掛けてから木虎が離れたが、その後でどうしていたのかは気にしていなかった。
(太刀川さんとの戦闘に余裕が少し出来ていたので、木虎さんにスパイダーを張ってもらい、其処に風刃を通しました。それだけで致命傷にはならないので木虎さんにスコーピオンで斬りかかってもらい、詰めに佐鳥さんに狙撃して貰いました。嵐山隊のみなさんお疲れさまでした)
「なるほど、時枝、木虎、賢、全員よくやった。悠菜さんもありがとう。おかげで戦いをスムーズに行えた」
仲間に慰労の言葉をかけた後で、急な展開ではあったがお世話になった悠菜さんにお礼を告げた。
(いえ、みなさんのおかげで想定以上の結果を得ることが出来ました。後は私と迅に任せてください。そのうち本部に顔を出すと思いますので、その際に改めて挨拶させて頂きますね)
そう言って悠菜さんからの通話は切れた。これで任務は終了だ。後は任せてくれと言っているのでこの後で何かするのだろうが、結果は後で訊けば良いだろう。
「改めて全員お疲れ。これで任務は終了だ。本部に帰還する」
「「「了解」」」
本当は迅の視点や風間さん側も書きたかったけど、技量が足りずごちゃごちゃになりそうなので、何が起きたかの説明だけに留めました。
少し短めですが、次から一気に進むし、原作主人公達も登場予定なので許してください。
ではいつもの挨拶でさようなら。
読んでくれている貴方に多大なる感謝を。