バカンス取ろうと誘ったからにはハッピーエンドを目指すと(自称)姉は言った 作:haru970
“俺と僕と私と儂”を読んでいなくても楽しめますがオリジナルキャラ二人の
以下の情報を出しておきます(ネタバレはなるべく伏せておきたいと思います):
三月
見た目十代前半でゴス風ドレスの金髪碧眼、ハイテンションのお調子者。姓はない。
□□□・チエ
見た目十代前半で黒い着物の黒髪赤眼、低いテンションに無表情で姓を名乗りたがらない。 いつもマイソードを持ち歩いている。
尚この二人に血の繋がりは無い。
第1話 お巡りさんアイツDEATH
「
「“ばかんす”とは何だ?」
「は? マジ?」
私の名は□□□・チエ。 姓は名乗らん。
突然(自称)姉に“ばかんす”なるものを取ろうと誘われ共に
「ハァ………」
「そ、そんな落ち込む事ないんじゃない? ほらコーヒーか何か奢るからさ?」
「何で僕が君のような子供に慰めらければならないんだ?」
────何故か(自称)姉に手を引っ張られながらこのジャージ姿の男性に付きまとい話しかけたら不審者と思われたのかこの世界の警官らしき者が“ちょっといいかいそこの君?”と声を掛けられた。
ちなみに警官らしき者に声を掛けられた男性はかなり焦っていた感じがした。
(自称)姉の声が頭の中に響き“何とかして”と言ったから警官らしき二人の首を跳ねようかと返事を返した所すごく怒鳴られ“穏便に”と。
解せぬ。
なので男性と(自称)姉を担いでその場から近くのビルの屋根に飛び移り屋根伝いに飛翔して遠くに見えた公園に着地して下ろしたら男性は気絶していて(自称)姉にまた怒鳴られた。
解せぬ。 穏便にしたつもりだったのだが。
そして男性の意識が戻るまでに(自称)姉は私にこの世界の事を直に私の脳に
その際にいろんな景色や記録が意識を通る。
…………………成程この男性の名は
『チエ、ここからは私に任せて?』
『承知した
『もう! “
(自称)姉、
解せぬ。
「ん…」
「お、起きた?」
「君は…」
どうやら男性、間桐雁夜の目が覚めたようだ。 意識がまだ朦朧としているのかどこか気が抜けた声だ。
「ねえ、取引しない?」
「取引?」
「そ。 貴方に“魔法”教えるから冬木市に戻る気はない?」
「…………………………………ハ?」
___________
間桐雁夜 視点
___________
俺の名は間桐雁夜、冬木市の御三家の元間桐家の者だ。 色々あって今は間桐家と縁を切っている状態でルポライター活動をしながら世界をトントンと旅している。 今日も街を歩いていると急に少女から声を掛けられた。
金髪に碧眼、小柄な体と整った顔にフリルドレスはどこか幼さを感じつつ貴族の様な雰囲気を出す。 歳は十代前半と言ったところか?
その子の後ろには護衛らしき黒髪と赤眼をした女性がどこかつまらなそうな顔で俺を見る。 この国では珍しい黒い着物に手に持っているのは長い棒に布をかぶせているような物、こっちは十代後半か?
この二人を見るとどこか冬木市で別れた凛ちゃんと幼馴染の葵さんを思い出す(活発そうな態度と落ち着いた態度限定だが)。
「ねえおじさん、“魔法”の取引しない?」
「ハ?」
魔法? 何を────そこで俺はハッとする。 そうか、こいつは恐らくどこかの魔術師。 だがなぜ俺に話しかけた?
いや、そもそも魔術の世界が嫌気を差して抜け出したのだ。 今更係る気など毛頭ない。
「ごめんねお嬢ちゃん、でもそういうのは記事に出来ないかな?」
「む~、記事じゃなくて貴方に教えるの!」
「ごめん、冷やかしなら他を当たって────」
「────貴方じゃなきゃダメなの!」
俺は彼女達を無視して歩くと金髪の少女がしつこく付き纏い、声の音量も下げず“取引、取引”と声を出しているとなぜか俺の方が不審者扱いされる羽目に。
何故だ?! と言う間もなく、もう一人の黒髪の女性が俺と金髪の少女をいとも簡単に担ぎ文字通り飛翔して俺の意識そこで途絶えた。
気が付くと黒髪の女性に膝枕をされている形で金髪少女が俺に声を掛ける。
「────貴方に“魔法”教えるから冬木市に戻る気はない?」
「…………………………………ハ?」
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三月 視点
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「冬木市よ、私は帰って来たぞー!」
そう言いながら私は
だって
もう一度言うよ、Fateだよ?!
聖杯戦争だよ?!
いやー長かったよここまでの旅路。 まずはメンドクサイ────じゃなかった────“方針間違い”の間桐雁夜を冬木市に
え? まず“誰だよお前だって”? ご尤も。
私は
好きなものは甘いものと可愛いもの! 嫌いなものは…………………強いて言うのなら“外道”ってことになるのかな? チーちゃん風に?
あ、このチーちゃんっていうのはチエの事だよ! そうそうこの何か興味なさそうな着物を着ている私の
彼女はぶっきら棒と言うか色々過去にあったからな~。 私もチーちゃんの事言えないけど。
身長は秘密! スリーサイズは成長中! 特技は………今は秘密って事で!
「本当にこれで大丈夫なんだろうな三月?」
「んもう、心配性なんだからカーリーちゃん!♡」
「カーリーちゃん呼ぶな! 最後に♡付けるな!」
「カルシウム足りてる? カリカリしてるよ?」
「誰のせいだと思っているんだ! カリカリ言うな!」
「頭半分白髪になっちゃうよ~」
「ぬ、グッ…この────」
雁夜がなんか言っているけどしーらない。
「チエさん」
「何?」
「三月は何時もこうなのか?」
「ああ」
「………苦労しているんだな」
「別に」
「そう…か?」
「うむ」
雁夜とチーちゃんがブツブツとなんか言っているけどしーらない。
「でも……本当に桜ちゃんが僕の所為で────」
「────そうよ、間桐の家に養子として遠坂時臣が送ったってのは本当。しかも早く行動を取らないと
「!」
私は未だに優柔不断な雁夜に真剣な顔をして釘をする。 全く、ここに来るまで
ま、無理もないか。 事実を見せれば否が応でも納得するしかないし────
「────あ!」
「?!」
「タコ焼きだー!」
一瞬ギョッとした雁夜の肩がズレ落ちる気がしたけどお腹減ったもん! しょうがないじゃん!
ハフハフ、ウッマー!
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チエ 視点
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冬木市、あと少しの時間がすれば遠坂桜(いや今は間桐桜か)が三月曰く“酷い仕打ちをされる”。
その前にこの間桐雁夜に“魔法”を私が教え、現在間桐家を牛耳っている間桐臓硯に披露し間桐桜の身柄を正視の手続きにて確保、そして来るべき聖杯戦争に向けて準備をする。
………………これが“ばかんす”足る物なのか?
『違うに決まっているでしょ!』
『そうなのか?』
『そうよ、これはまだ序の口! まずは桜を魔の手から救うわよ!』
………………
『うっさい! バカンスの過程よ!』
……………解せぬ。
しかしこの場所はかなり私に馴染む。 現代風の建物などではなく、土地自体から霊脈が走っている。
気を引き締めなくては。
「雁夜くん?」
そうこうしている内に我々三人に誰かが声を掛ける。
振り向くと黒髪の女性が立っていて我々三人(主に雁夜)を見ていた。
「あ、あ、葵さん。お久しぶりです」
この女性は確か……
私は
………ああ、遠坂葵。今回の聖杯戦争の参加者にして遠坂時臣の妻であり、間桐雁夜の想い人、そして遠坂凛と間桐桜の母親。我が弱く、桜の事を間桐雁夜に頼み聖杯戦争に参加する事になる原因。
そして最終的に間桐雁夜が暴走し、首を絞められて精神崩壊する。
これを三月に教えられた時は暴走した間桐雁夜の首を跳ねるのかと聞いたが力強く全否定された。
「どうしたのその子達?」
「この子達? ………あ、ああ────」
「────お初にお目にかかります遠坂葵様、私の名はある事情にて伏せて置きなりませんが間桐雁夜様に間桐家までエスコートを頼みました。こちらは私の護衛を務めているチエと言います。お噂通り目麗しい方ですね。」
三月がスカートの端を摘み一礼をする。 突然の貴族作法で間桐雁夜の目が丸くなるが遠坂葵は何かに気付いたかのように微笑む。
「あらあら、良い子ね。 凛にも見習わせたいわ」
「! そ、そうだ葵さん。ところで今日は一人?凛ちゃんと桜ちゃんは?」
「…」
遠坂葵が目を伏せ、間桐雁夜が何か察したかのように拳に力が入った。
三月が彼に説明してように既に桜は遠坂家ではなく、間桐の娘になっているということがやっと実感したか。
「葵さん、何があったかは聞かない。でも…これから起こる事、俺がする事は許してほしい。それが貴女に俺が友人として出来る手助けだ」
ほう。 今まではウジウジとした覚悟無き弱者の眼だったが、今更ながら覚悟を決めたか間桐雁夜。
それ程までにこの遠坂葵の事を思っていたという事か?
「雁夜くん? 貴方一体何を────まさか、そこの二人と何か関係が────」
「────大丈夫、里帰りがてらうちの爺さんに会いたい人を案内するだけだから」
「では葵様、ごきげんよう」
三月がまた一例をして我々三人は間桐家へと向かった。
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間桐雁夜 視点
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「いやー!冷や冷やしたー!」
「それは俺のセリフだ。急に良い子ぶりやがって。何なんださっきのあれは?」
「心外ね、貴族の礼儀作法くらい私にかかったらチョチョイのチョイよ」
「君が言うのだから納得するけど」
「で? どうだった? 私が言った通りでしょ?」
「………ああ。 認めたくないが…………ありがとう」
「ん? 何を?」
「三月の事だから
「ん~、何言ってるかみっちゃんわっかんなーい」
全く、言葉は見た目のままなのに行動は彼女の方が大人びているな。
これは本当に言った様に“見た目より年上”って話は本当らしいな、爺の例もあるし。
こいつ、魔術師の癖に思ったより……“普通”だな。
「そういう事にしておくよ」
「ツンデレ?」
「ツンデレ言うな!」
「ツンカリツンデレ?」
「それも違う!」
前言撤回。こいつはやっぱり他の魔術師と同じでどこか好きになれない!
…………………
………………
……………
…………
………
……
…
「ここが間桐邸ね」
「…そうだ」
「…」
帰って来てしまった。
「
三月が何かボソッと言った気がするが今の俺は聞いている余裕はない。 チエはと言うとさっきから何か威圧めいたモノを発している。
まさかルポライターやっていた時に裏社会の人物の面接とかの経験ここで発揮するとは。
そのせいか体が震えているのが分かる。
……………いや、訂正しよう。 これはチエの所為ではなくここに戻ってきたからだ。
「邪を感じる」
「分かるのチーちゃん?」
「ああ」
「やばい?」
「全然」
「そ、お邪魔しま~す!」
三月が門を開けて、間桐邸内に入り俺と知恵も後を追う。
ってちょっと待て!
「おい! 場所分かっているのか?」
「………………ああ、そっか。 じゃあカーリーちゃんが案内して?」
「ちゃん付けはやめろ!」
「じゃあカーリーで」
「もう普通に“間桐さん”とか“間桐くん”とかあるだろ?」
「じゃあカリカリ君!」
「どこのアイスだよ! もう…………もう好きにしろ」
「うん、そうするよカーリー君!」
「…………………」
そして
俺達が暗い中へと進むと────
「うっわ、くっさ?!」
────三月が鼻を手で覆う。 無理もない、俺でさえ吐きたくなるような汚臭だ、よくこんな所に人が住んで生活できるな。 と言っても人の気配などしないが。そのまま進み、扉を開けると────
「雁夜か。二度と儂の前に晒すでないと確かに申しつけたはずだがなぁ。してその者共は?」
奥の部屋にはかなりの年配の禿げた老人が椅子に座っていた。
間桐臓硯。
そして今回
「お初にお目にかかります間桐臓硯様、私の名は三月・
「ほう、師匠とな?」
「ハイ」
「ふん、所詮は落伍者。 こんな小娘が師匠だと? 笑わせる。 それに、そこのもう一人の者の眼が気に入らん────」
「────遠坂の次女を養子に迎えたそうだな?」
横から話に入った俺を間桐臓硯が見て三月を見比べる。
「フフフ、耳の早い」
「そんなにまでして、こんな落ちぶれた魔導の血を残したいのか?」
「それをなじるか? 他でもない貴様が?一体誰のせいで、ここまで間桐が零落したと思っておる? 雁夜、お主が素直に家督を継ぎ、魔導の秘伝を継承しておれば、ここまで事情は切迫せなんだ。それを貴様という奴は────」
「────“聖杯を通じて不老不死を得る”。 誠に良い考えかと思います」
三月の言葉で
「お主、どこまで知っておる?」
「“六十年周期”、“聖杯戦争”、“サーヴァント”。 これを言えばご理解出来るかと。 雁夜は“間桐”として聖杯戦争に参加をしたいと私に仰られまして」
「……ク…カカカカッ! 何を言うかと思えば、今日の今日まで何の修行もしてこなかった落伍者が僅か一年でサーヴァントのマスターになろうだと?」
「彼にはそれを成し遂げる力がございます」
「何?」
「信じるには御見せすれば良いのでしょうか、間桐臓硯様?」
「………良いだろう。 その挑発乗るとしようではないか小娘」
「ありがとうございます、ここは些か狭いので場所を変えていただけないでしょうか?」
俺達、臓硯、三月、と俺は蟲蔵に連れてこられた(チエは上で待つように言われ待機している)。
「さて、雁夜よ。主の力。どれほどの物か、儂に見せて貰おうではないか。 話にならんようだったら────」
臓硯が気味の悪い笑顔を作り三月を見る。
「────そこの小娘に自らここにいる蟲共に身を投げさせるとしよう。 桜がいるとは言え、もしもの場合の為にな」
俺は震える手を止めようと拳に力を入れる。 今更ながら本当にこれが通用するのかと不安になってくる。
『さ、ショータイムよ雁夜』
「なッ?!」
三月の声が文字通り頭の中で突然響いた
「む? どうした雁夜? 今更怖気図いたか?」
『ちょちょちょ、落ち着いてカーちゃん! 心の中でも十分聞こえるから!』
『誰がカーちゃんか! てかこれは何だ?』
『うーん、貴方が分かりやすい様に言うと“念話”?』
『何故疑問形?』
『厳密には違うから。 落ち着いた? まだ震える様だったら手を繋ぐ?』
そこで俺は気付く。 さっきまで震えていた手が止まったという事に。
全く、
俺は事前に話された通りにイメージを練り上げる。 想像するのは嵐、荒れ狂う風。
その途端部屋の中にありもしないか暴風が俺の前に発生する。
「おおう?!」
臓硯が何か騒いでいるが俺は無視する。 今のイメージの上に想像するのは火、どこまでも燃え盛る炎。この二つによって作られるのは────
「────こ、これは?!」
俺の前にあった風は球状に変わり、あらゆる場所に炎の波が表面を疼く。
太陽をした火災旋風の出来上がりだ。
「臓硯、俺は聖杯をお前に持ち帰る。その代わり遠坂桜を俺の養子にしろ。 そして俺が死ぬまでの間今後一切桜に手を出すな」
「貴様………まだ始まってもいない聖杯戦争に早くも勝ったつもりでいるのか?貴様は聖杯戦争を理解しておらん。確かに先程の魔術は魔導を捨てた身としては凄まじい。だがな、他の魔術師に追随を許さないというほどでもない。だというのに、“桜を寄越せ”じゃと? “手を出すな”じゃと? あれの調整は子が生まれるまで続ける────」
「────ならば致し方ありませんね間桐臓硯様。 その“桜”を殺し、聖杯を使い蘇生します」
「何?」
「その“桜”と言う名づけから女の子。 このような蟲に陵辱を受ける身とならば死を選ぶ方もいましょう」
「…………………」
俺の気の所為かも知らないが三月の後ろには
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三月 視点
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「────ならば致し方ありませんね間桐臓硯様。 その“桜”を殺し、聖杯を使い蘇生します」
「何?」
「その“桜”と言う名づけから女の子。 このような蟲に陵辱を受ける身とならば死を選ぶ方もいましょう」
こォんのォ糞爺ぃぃぃぃぃぃ! 人が慣れない貴族風競っていりゃ言いたい放題言いやがってぇぇぇぇ!
今の間桐臓硯は屑の中の屑と“知識”と知っていたけど認識間違っていたわ。
こいつは糞の中の○○○○で○○○○。 今すぐブッチ
この糞爺には聖杯と桜(または桜の子)は必須の
けどもしこのまま桜ちゃんをこの糞爺の思い通りに預けていれば……………
あ、アカンわこれ。 ワイブチギレそう。 殺気漏れそう。 捻り潰そう。
「────貴様ら、それは脅しのつもりか?」
糞爺が何か言ったけどこいつもう殺していいヨネ? サーヴァントの媒体いらないヨネ? いい加減笑いの仮面外そうガネ? 蝋人形にして良いガネ?
「脅し? 違う、これは取引だよお父さん。 家ごと夢を潰えさせるかそれとも血の繋がった息子にかけるかの、な」
おお、カーリーちゃんやるじゃん。
「…………良かろう。雁夜の意志、しかと受け取った。せいぜい、死なぬようにな」
私は殺気と怒りが外に出る前に無理やり押し留めたみたい。
セーフゥゥゥ!
“Fate/Zeroを最後に見たのは何年前だっけ?” と言う位うろ覚えなので原作キャラの口調とか設定大丈夫かな?
追記:
誤字報告ありがとうございます!
追記2:
少々読みづらかったので、多少修正いたしました