バカンス取ろうと誘ったからにはハッピーエンドを目指すと(自称)姉は言った 作:haru970
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セイバー、間桐雁夜、チエ 視点
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間桐雁夜から話があると言われたセイバー運営は当初かなりの動揺があったもの、今はある一室で間桐雁夜と彼のサーヴァントをセイバーが案内していた。
最初は何かの策略と思い警戒したが、この運営の中で切嗣が「警戒はしても対処は難題」という事から客人として迎える事に。
セイバーを先頭に、間桐雁夜とチエはアインツベルン城内に招待されていて、もしもの時の為かセイバーが後ろで歩いている間桐雁夜とチエをちらちらと見てきていた。
「……(やはり後ろを歩かれるのは戦士として不安か。 さすが騎士王)」
と考えるチエに対して間桐雁夜は────
「(────三月のヤツ何考えているんだー?!)」
と心の中で叫んでいた。 気まずい(?)静寂の中を歩く音だけが支配して数分。
着いたのはボロボロのアインツベルン城内で数少ない、全く無傷の綺麗な部屋だった。
「この中に私のマスターがいます。 入ってください」
「え? セイバーは良いのか? これってその…正式な訪問じゃないし、俺も言うのもなんだが、もし俺が君のマスターを襲うかもって思うと────」
「それならば心配はさほどしていません。 その気があるのなら既にそうしているでしょうし、何より狂戦士として有名なバーサーカーをその様に御しているところを見るとマスターである貴方の影響が大きいのでしょう。
それにバーサーカーの振る舞いはどこかランサーのような騎士を思わせますので、敵意は無いと判断させていただきました」
「…………………(天使だ。 天使が目の前にいる)」
そう言い雁夜を見る凛としたセイバーはチエとは別の魅力さに溢れていた。 雁夜は思わず頬が若干熱くなるのを感じ、目をそらす。
この数か月間、(小)悪魔の三月に(ほぼ)無言のチエ。 天真爛漫で自分より魔法の素質のある(と思われる)桜ちゃん。
少し肩身の狭い思いをした雁夜にこうも他人、しかも英霊とはいえ少女に気を利かせられるのは心にぐっと来た(先ほどの『王』ではなく『ヒト』のセイバーを見たのも影響しているが)。
「じ、じゃあ俺もサーヴァントはここに置いていこう。その方が、普通に話し合いが出来そうだ」
「良いのですか? 私のマスターは…その…」
「この状況で流石に自分だけサーヴァントを連れて行くのはマズい。 変な緊張感が生まれるし」
「(確かにキリツグならそう取ってもおかしくは無い)………分かりました、では我がマスターと良い関係が築く事が出来るのを祈っています」
「雁夜、何かがあれば躊躇無く私を呼べ、さすれば首を────」
「────じゃあ行ってくるよ
雁夜はチエの言葉を遮り、さっさと部屋の中へ入り、それを見届けて数分。 部屋の外で待機していたチエとセイバーだが言葉は交わされず、ただ沈黙が続いた中、チエが不意に口を開いた。
「騎士王は霊体化しないのか?」
「私はかなり特殊なサーヴァントですので、霊体化が出来ません。私は生きたまま、『世界』と契約をしました」
「そうか」
「バーサーカーも霊体化しないのですか?」
「霊体化は出来ん」
「あ………」
先程の自分の事と、ライダーがチエは
セイバーは生前『王』であり、今までは様々な人間を見た。
だがそこで見たチエの瞳はその誰とも違い、唯一近い例を挙げるとセイバーが『アーサー王』として暮らしていた時代の魔術師のマーリンだった。
『魔術師マーリン』。 多くの神話、伝承に現れる偉大な魔術師たちの頂点のひとり。 半夢魔であり、人間に手を貸し、王を作り、その『物語』を観察し楽しむ。
その様な『第三の観察者』の『眼』をチエはしていた。 とセイバーは思う。
“と思う”のはチエがセイバーの視線に気付いたのか彼女の方を見る時にはいつもの感じに戻っていた。
「何か????」
「あ、いえ」
「「………………………………………」」
「バーサーカー」
「?」
そう言うと、セイバーは不可視の剣を取り出し、刀身を覆っていた風の結界を解く。 チエは敵意や害意が感じず、身構える事もなかった。
見えたのは黄金の剣。 どこまでも美しく輝く希望の象徴。
「バーサーカー。 貴方の目には、この剣がどう映りますか?」
チエは聞かれた通りにエクスカリバーを
「……………人間の『願い』という想念が星の内部で結晶・精製された神造兵装。
「…私には、この剣には戦場に散る全ての兵達が今際のキワに懐く尊きユメ………『栄光』という名の祈りの結晶が宿っていると考えます。 そしてこの輝きを標として、我が臣民は理想を求め、私はそれを示しました…………
結末は貴方も知るところですが、それに対して、私は間違いがあったとは思っていませんでした。救済したいと願う事はありましたが、後悔した事はありませんでした……ライダー達の言葉を聞くまでは」
エクスカリバーを消して、セイバーはチエに向き直る。
「ですが、あの時、ライダーの………征服王の言葉、生き様を知った時、私の中には間違いなく後悔や絶望があった。 救う事しかしなかった国の末路、カムランの丘での光景が、私の脳裏をよぎりました。
もし………もし他の者が選定の剣を抜いていれば変わっていたのかもしれない。 騎士王、アーサー・ペンドラゴンは『王』になるべきではなかったのかもしれないと……そう思いました」
「……………」
「ですがそれは可能性の話ですが………私はブリテンが滅ばない道があったのではないかと考えてしまうのです。 不毛だともわかっています。 例えどう足掻いたところで、私の生きたブリテンは滅び、そして今という世界が成り立つことは。
しかし、騎士王として、ブリテンを統べたものとして、私は救済の可能性をごく僅かでも秘めた聖杯を諦めるわけにはいかないと……そう、思って………います」
…………成程、なぜ三月が私に
まったく、あの蝙蝠め。
「………セイバー」
「…………何ですか、バーサーカー」
「私の事は『チエ』で良い。 その代わり、私も『
「…………え?」
「目の前の騎士王、
「…………それ………は」
「アーサーとして、アルトリアとして。 どちらでも『ヒト』としてあるべきで、捨てるべきではなかった」
「……私は、とある騎士に円卓を去る時に言われました『アーサーに“ヒト”の心はわからない』と。 私は王として、ヒトに理解される生き方であってはならないと、心の何処かで思っていたのかもしれません………………
だからこそ、貴方が私の願いを『ヒトの願い』であると征服王に説いた時、とても嬉しかった。 『ヒト』としての在り方を捨てたと思っていた私が、未だ『ヒト』でいられたという事が」
「…………私は事実を言ったまでだが?」
「きっと、貴方のような人が円卓にいたのならば、私は……私は『
「………………それもまた、『今』の話ではなく、数多ある『可能性』の話だ」
「ええ、そして私はこれからどのような選択をし、どのような結末に至ろうとも、私はそれを後悔する事はしません。 チエ殿、本当にありがとうございます」
「それは受肉してこの世界で生きるという事か?」
「それは……正直まだ分かりません。 ですが今はそれもいいかと視野に入れ始めているのは確かです」
「そうか」
「…………フフ」
「????」
不意にセイバーが笑い、チエが彼女を見る。
「いえ、
「…………………そうか」
「口癖も似ていますね」
「………………………」
セイバーはチエと同じように窓の外を見て、二人の間にまた沈黙が続いた。
チエ:……………
作者:な、何とか投稿できた。 僕、疲れたよチエラッシュ………
チエ:なら寝ろ
作者:酷いよ! あ、でもこれはこれで悪くないかも♡
三月:うわー、とうとう変なテンションになっちゃったよ
ラケール:ま、あれだけ夜更かしと徹夜してたら誰でも変になるわ
作者:俺は最強の作者だー! コーヒー淹れて来るぞー! フヒヒャヒャヒャヒャヒャ!
マイケル:めっっっっっっっっっっちゃFate/Zeroの事書くの好きなんだな
三月:今更? だって見てよこの書いたプロット。 Fate/Zero, Fate stay/Night, Fate Apocrypha、etc.
マイケル:おー………これは………
ラケール:よっぽどここまで書いたことに酔っていたと思ったら…………
作者:…………………………………
チエ:おい、こいつ立ったまま気絶したぞ?
三月:ね、ねえチエ? その手に持っているのは何?
チエ:“俺と僕と私と儂”の書きまとめた“ぷろっと”を見せただけだが?
三月/マイケル/ラケール:……………………………鬼か?!
ケイコ:うー?