バカンス取ろうと誘ったからにはハッピーエンドを目指すと(自称)姉は言った 作:haru970
作業BGMは前回と同じFate/ZeroのThe Battle is to the StrongとThis day, and never againでした。
ちなみに新たなアンケートを始めました、ご協力お願いします!
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セイバー、セイバーオルタ 視点
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醜い。
見るに耐えない。
今セイバーオルタの目の前にいるのはかつての自分の未熟さを体現した『青い』セイバー。
見ているだけで反吐が出るような『村娘』の頃の『理想』を未だに引きずっている『半端者』。 『コレにとどめを』とばかりに文字通りの全力で宝具を放つセイバーオルタは勝機を確信していた。
「
だが己の浅はかな考えに悔しさを感じているセイバーに誰かが声をかけ、彼女に『
「何?!」
セイバーオルタは過ぎ去った『
「馬鹿な!」
一時的に混乱していたセイバーオルタは考える、『何が起こった?』と。
そしてセイバーオルタは気付く、セイバーの近くで決して浅くは無い傷を負いながら膝をついていながらも笑うランサーの姿を。
「いけ、
「『束ねるは星の
セイバーは好機と見、宝具を開放しながら横をちらりと見ると切嗣とフラフラのケイネスの姿が見え、これにより一つの仮説を脳裏で考える。
ケイネスがランサーに令呪を使い、漁夫の利でセイバーを『倒す』のでは無く、『助ける』ように命じ、切嗣は令呪を使いセイバーに宝具開放を命じたのではないかと。
本来なら『何故?』と思うセイバーかもしれない。 切嗣が躊躇なく正面きっての全力で力を振るえるような今の状況に自信と共に前線に立っている事にも誇りに満ちていたかもしれない。
だが今のような切羽詰まった状況にそんな余裕は無く、ただ眼前の敵を倒す事に全身全霊を注ぎ込んでいた。
「貴様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
これに対するセイバーオルタは憎悪を糧にほぼ無理矢理に宝具開放直後の膠着をねじ伏せて、急激に宝具開放へと至る。
本来ならあり得ない所業。 だがセイバーオルタは今大聖杯と言う無限にも近い力を常に補給されている状態。 自身の体の負担など除外すれば宝具の連発は可能なのだ。
「見苦しいな、雑種! 『裁きの時だ。世界を裂くは我が
セイバーオルタがハッとし上を見ると上空で浮きながらアーチャーが鈍器のような、奇妙な杖(?)を構えていた。
この場違いな形をしたものは普通の人からしたら『何だアレ?』と思うかもしれないがこの場のサーヴァント全員に寒気が走る。
『アレは次元が違う』と。
それもそう、その名は『エア』。
本来は無銘であり、
あらゆる財宝の中で、ほとんど唯一贋作や派生した武器の存在しない、正真正銘アーチャー本人だけの宝具。
これを
「────アアアアアァァァァァァ────!!!」
「『────受けよ!
『
元が同じ神造兵装の部類とはいえ、一つは『対界宝具』に対して『対軍宝具』。 普通なら比べるもなくセイバーオルタの負けだろう。
だがアーチャーは現在のマスターが時臣の為、
「『────輝ける命の
『
そしてその間にもセイバーは宝具の真名解放を続けるのをセイバーオルタは気付く。
「グッ、ウゥゥゥゥゥ!!!(ふざけるな!)」
『
もともと黒い甲冑に幾度の赤いヒビが入り、それはセイバーオルタの青白い皮膚にも浸食を始め、『痛み』がセイバーオルタの体を包む。
「(ふざけるな! ふざけるな! ふざけるな────!)」
「『────
「『────
輝く光が飲み込む闇と衝突する。
そして驚くことに威力はほぼ互角だった。
これは魔力の源が原因となっている。
方や令呪の一時的なブーストを受けているセイバー。
方や満身創痍だが大聖杯と言うバックアップを受けているセイバーオルタ。
「グッ…………くぅぅぅ!」
「ふざ………けるな!」
相対するセイバーとセイバーオルタはこの膠着状態が続かないを理解している。
先程も並べたように令呪は一時的なブースト。
だが一画で互角と言うのなら────
「セイバー! 二つ目の令呪を以て命ずる!
────再度令呪を使い、ブーストされた状態の上に更にブーストをかければいい。
「!!! ハァァァァァァァァ!」
令呪二画のブーストにより、セイバーの『
「ふざけるなぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
これを見たセイバーオルタが憎悪と嫌悪に満ちた声で叫び、彼女の体は『
そして包まれる瞬間
セイバーは彼女のそばで共に立っている『仲間達』と共に自分に打ち勝っていた。
対する自分は『一人』。
この違いがこの結末を────
「(────ああ………何と…………何と────
温かい笑顔だろうか────)」
────セイバーオルタが消滅する前に最後に見たのは、助けに来てくれた意外な人達に向ける、自然とした笑顔を浮かべていた『アルトリア』だった。
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綺礼(老)、チエ 視点
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何ともあっけない。
そう思う綺礼(老)は黒鍵で動きを封じられたチエにとどめを刺す────
「────グフッ────?!」
────前に横からの衝撃で吹き飛ばされる。
「待たせたな、小娘!」
「間に合ったか」
「あ、貴方達は────」
チエが驚きで
「ほう、これはまた意外な組み合わせだ」
チエのそばに立っていたのはライダー(とゲッソリしているウェイバー)、そして綺礼(若)。
「やはり『面白い』」
笑う綺礼(老)を見ている者達の目の前で綺礼(老)の傷口などが動画を巻き戻しているかのように、
「ラ、ライダー…な、何なんだよあれは?」
「知らん。 坊主、余から絶対に離れるなよ」
真剣な顔をしているライダーを見てウェイバーは息を呑む。
「私は『言峰綺礼』。 それ以外何者でも無い」
「ふざけるな。 貴様は私などでは無い。 断じて。 今のを見て更に貴様を『人』と認める訳にはいかない」
「心外だな。 貴様自身、自分を『人』と思っていない者にそんな事を言われるとはな」
綺礼(老)は笑いながら綺礼(若)へと言葉をかけ続ける。
「『答え』が欲しいのではないか? ならば────ガハ!」
綺礼(若)が初動作無しの踏み込みで綺礼(老)を吹き飛ばす。 だが攻撃が当たる瞬間後ろへと飛んでいた綺礼(老)は地面に着地し、胸を掴みながら綺礼(若)を睨む。
「貴様…何故────?」
「────『何故』だと?」
言峰綺礼という人物は万人が感じるものをそうと感じる事が出来ず、その生まれ持った性に懊悩し続けて、本来ならば苛烈な人生を送る切嗣を自身と同じ存在であると推測し、自身の答えを見つける事が出来るかもしれないと切嗣に固執し、最後まで答えを得られず、代わりに他者の苦悩や絶望などに『快楽』を感じるようなサイコパスへと成り果てるはずだった。
自分の直感の赴くまま行動し、その結果がどうなろうと、挙句は自身の破滅でさえも『また良し』としていた。
それが通常の『言峰綺礼』という男の末路だった。
だが────
「────理由は至極単純。 私は『私の答えを探す』。 それだけだ」
綺礼(若)の言葉に綺礼(老)の目が見開く。
「馬鹿な! それこそ答えになっていないではないか?!」
「そうかもしれん」
あり得ない反論に綺礼(老)の思考はフリーズしていた。 言葉自体の意味云々以前に理解が出来なかった。
綺礼(老)は知る由も無いが、目の前の綺礼(若)は本来ある筈の無かった自分の問いを以前間桐雁夜に訊いていた、『聖杯に何を望む?』と。
帰って来た答えは自分と同じ『望むものなど無い』。
綺礼(若)は更に訊いた『何故聖杯戦争に参加した』と『
間桐雁夜は『答えられない』、『答えは自分で見つけるものだ』と言った。
その夜から言峰綺礼(若)は考えこんだ。 『では自分の答えは?』と。
そして先日、ついに出した答えを出した。
『自分の答えを探し続ける』。
間桐雁夜のような者が世界を旅し、そのように自分が納得出来る答えを得たのなら彼に習って自分も出来る筈、と言峰綺礼(若)の考えは至っていた。
勿論当の本人の雁夜にしてみれば目を泳がせながら『アー、ウン。ソウダネ』と棒読みで答えていたか、または『そんな訳あるか! ただ間桐家から逃げていただけだ!』とツッコんでいただろう。
「だが私はそう決めたのだ。 それにやはりその言葉で狼狽えている『貴様』は『私』などでは無い────!!!」
「────では頼むぞ、坊主!」
「あ、ああ! 令呪を以て命ずる! 宝具を使え、ライダー!」
綺礼(若)が綺礼(老)へと言い終わると、周りは夜の更地から真っ昼間の砂漠の景色へと変わる。
「な、こ……これは?!」
「フム、これがアサシン達を葬ったライダーの宝具の正体か」
綺礼(老)と綺礼(若)が周りを見る内にかつてライダーの家臣達が現れ戦闘への雄たけびを上げる。 これに反応し、綺礼(老)は黒鍵を構える。
「やはりこのゾクゾクとする感覚! 私は今、確かに『生きている』!」
綺礼(老)のその言葉に綺礼(若)も黒鍵を構え、前へと歩き出す。
「そこな者よ、別に加わる必要はないぞ?」
ライダーが綺礼(若)にそう言葉を投げる。
「フ。 奴は『私』ではない。 その証拠に私自らが打ち取る必要がある、手出し無用だ
「ガッハッハッハ! まさか征服王の余が『立会人』をするとは思わなんだ! よかろう! 存分にやってやれい、若いの!」
「えええええ?! ライダー! 何を言っているんだ! 今が好機、あんな奴一人に全員で畳みかければ────!」
「────ウェイバー・ベルベット」
「え?」
ウェイバーは困惑するも初めて自分の名前を呼んだチエを見る。
「これは
「その通り! まさかこの時代にあのような者達の決闘が見られるとはまたと無い機会だぞ、坊主! その目にしっかりと焼き付けておけい!」
『えー?』と更にウェイバーは困惑するが仕方なく綺礼(若)と綺礼(老)の試合を見、ライダーの家臣達も見守ることに徹している。
そして『同じ存在』だが『違う理念』を持った二人の男達の激しい衝突に幕が上がる。
「(まさか三月はこうなる事を予想していたのか? …………いや、それはないだろう)」
そしてこのような考えがチエの脳をよぎるが『さすがにそれは無いだろう』と考え捨てた。
黒鍵、八極拳と体術の攻防。 どれを以ても一流で、代行者達の中でもオールラウンダーとはいえ実力が上から数えた方が早い言峰綺礼。
「わぁ………」
綺礼達の以前の戦いを見ていなかったウェイバーはその洗礼された、芸術とも言えるその二人のぶつかり合いに魅入れられる。
ウェイバーは一応魔術師として育てられた為、肉体労働など体を使った活動からはほど遠い生活をしていた所謂『インドア派』だった。
だが聖杯戦争に自らの意思で参加し、自分の
「ほう………(うん、やはり坊主も『男』よな)」
ウェイバーを見るライダーは内心笑っていた。 何故ならウェイバー自身気付いていなかったが彼の肩や首、腕などがピクピクと綺礼(若)の攻防に沿って無意識の内に動いていたからだ。
まるで彼自身が動いて戦っているかのように。
そしてその時は来た。
「あ────」
綺礼(老)が綺礼(若)の攻撃でやっと倒れたのだ。
これに対してウェイバーはどこか名残惜しい声を上げる。
まるでこの『物語で出てくるようなクライマックスシーン』に終わりが来てしまうのかと。
「まあまあ、そう気落ちするな坊主!」
笑顔をしながらライダーはウェイバーの頭を乱暴に撫でる。
「うわ! ラ、ライダー? ぼ、僕は気落ちなんかしていないからな!」
「あのような闘いを見たければ自分がその場にいれば良いだけの事だ!」
「ハァ?! ぼ、僕が?! む、無理だよ! 今から鍛えても────」
「────誰がお主に前線に立てと言った? 坊主の才能は別にある」
「え? そ、そんな才能が……僕に?」
「『策士』などはどうだ?」
「えぇぇぇ?!」
チエが急に割り込み、ウェイバーとライダーは驚く。
「おお、流石だな! 人を見る目がある!」
「で、でも僕は────」
「────自分に自信を持て、ウェイバー・ベルベット。 今までお前が行ってきた事に振り返ってみろ。 自分の師に認め始められるのはこの聖杯戦争前では考えられない事だろう?」
そこでウェイバーはハッと、まるで大きなパズルのピースが急にがっちりとハメ合うかのように考えがまとめられる。
そして今までの出来事から彼は慢心せず、ただ静かにその考えに浸かる。
「待たせたな、私の頼みに付き合わせてすまない」
綺礼(老)が塵となって消えて行くのを見届けた綺礼(若)が戻り、ライダー達に謝罪の声を出す。
「なーに、余達に憑き物が落ちたような、こちらも気分が良くなるようなその清々しい顔が見られたのは重畳よ!」
「何?」
綺礼(若)は気付いていないが、僅かにだが彼は笑っていた。
それは別に死闘に勝った高揚感からなどでは無く、文字通り心が穏やかになったのが顔に出ただけだった。
「さーて。 皆の者、準備は良いか?!」
作者:フゥ~……コーヒー、コーヒーっと
セイバーオルタ:おい、貴様
作者:え?! オルタナンデ?!
セイバーオルタ:コーラとハンバーグを買ってこい
作者:…………何で?
セイバーオルタ:あのバトルシーンは何だ?
作者:いや、一度FSN綺礼がFZero綺礼と戦ったらどうなるのかなーって妄想が暴発した末────
アーチャー:────見つけたぞ、雑種
作者:いーーーーーーーやーーーーーーーーーーーーーーーーー?!?!?!?!?!?
三月:うっわ、まだ根に持っていたのね
チエ:最古の『ガキ大将』だからな
次の世界でどんな展開を三月達にさせたいですか?
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原作沿い
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原作改変
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作者に任せる
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三月とFATEの関係が気になる、説明求む
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本編早よ!