呪術を持っていようがいまいが生き残れない世界に転生したらギャグみたいな力持ってたんだが?
やっぱつれぇわ
言えたじゃねぇか……

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ハジケるぐらいがちょうどいい

ためらうな
そのまま
やれ


人死にが屁でもないこんな世界じゃ

 物語として見るのが好きなのであって、実際に関わるのは嫌だ――これは転生テンプレと化している気がしないでもない。実際危険な世界に転生したら現実逃避のためにそんなセリフを言いたくなるだろう。私も言った。

 

 さあこの世界はどこでしょうか! ヒントは魅せてみろ伏黒恵!

 ハイ、これでもう分かる人は分かった。正解は呪術廻戦。正解者には東堂さんの水着ブロマイド写真をプレゼントしましょう。……え、いらない? ウン私もそう思う。そもそもそんな写真持ってないわ。

 

 まあ話を戻そう。

 どんな場所でも呪いが身近にあり、いつ誰が死んでもおかしくない。そんな世界に転生したと気が付いたら誰だって死んだ目になるけども、私の場合、もう少し違う理由で目が死んだ。

 

 転生特典――転生者に許された特権というか『こんな力使えるやつがいたら面白いんじゃね?』と創作に使われるネタであり、原作やらいらない事件に巻き込まれる可能性を爆上げするありがた迷惑。クッソいらねえから今すぐにでも着払い返金したい。

 あ、もしかして転生特典は呪力がなくなる代わりにゴリラパワーを持つことができるor呪力を得る代わりに身体がスゴイヤバイになる天与呪縛なのかって? 違う。全然違う。

 

 見て! 呪霊がいるよ! キモいね!

 あ、目と目が合った! こっちに気が付いたようだよ!

 真正面から来るぞ遊馬! エクシーズ召喚はどうしたんだよアストラル!?

 

「オナラ真拳」

 

 右手を後ろに回し、空気を掴むような仕草。いや、空気ではない。空気には色は付いていない。彼女はその薄黄色を質量があるかのように掴み、振りかぶり、

 

「――神無月!」

 

 全力投球ーーーーッ! 顔面にホール・イン・ワーン!! こうして呪霊は祓われた。

 

 皆様ご唱和ください。せーの、

 

 

 ――女子に持たせる転生特典じゃねぇ!

 

 

 オナラ真拳とは! ボボボーボ・ボーボボにて登場した能力である。知らない人はボーボボを読もう。知ってる人はもう一度ボーボボを読もう!

 

 その名前の通りにオナラを武器とするその攻撃の性質上、大技では敵に背中を向ける必要があるので使いにくいが、極めて強力な真拳である。

 また、使用者への負担も非常に大きく、その力を最大限に発揮すると使用者の人格にまで影響を及ぼしてしまう。具体的にいうと精神がバブちゃんになる。それを塞ぐためのものとして首輪――私の場合はチョーカーを身につけている。この封印は転生後の生涯一度も解いたことはない。これからも解きたくない。

 

 現実逃避のために真面目に考察したりガネメしたりロスティンペリダイ歌ったりいろいろ考えた結果、こき逃げジェットは強い。でも縁の下のところてんはいないんやなって……。ライチ味のところてんは今どこで何をしているのでしょう。いや、天の助は呪霊認定されそうだからいなくてよかった気もする。

 

 

 ……まあ、時々呪霊に絡まれたりしつつもなんとか日常を生きていた。

 そして、日常とは唐突に壊されるものである。ここ就職試験に出るから覚えておくように。

 

 

 ポストに投函されていた遊園地の優待券は期限を確認して財布の中へ。近所のお兄さんからもらった盆栽を手入れしつつ、天気予報とニュースを耳に。外出しても問題ないレベルに見目を整え、玄関に鍵をかけたことを確認して買い物へと出る。

 

「……うわっ、また増えてるし」

 

 最近、奇怪なオブジェが道端によく落ちている。無駄にグネグネしたカラフルなオブジェ。中には壊れたものもあるが、誰がなんのために使っているのかはわからない。現代アートってすげー。はえー。……あ、ど根性魔剣大根ブレードだ。タダだし貰おう。

 ウゴウゴ呟いていた呪霊は通りすがりざまにオナラ真拳(努力で色と音を限りなく減らしたもの)を使い除霊。そんな様子を偶然見ていた白髪目隠し男。

 

「へー、ここの呪霊祓ったのは君? 呪術師の才能あるよ」

 

「私呪術師やりたくないんだけど」

 

「試験は合格だ」

 

「私呪術師やりたくないんだけど」

 

「ここ君の部屋ね!」

 

「私呪術師やりたくないんだけど」

 

 こいつら話聞いてねぇ……っ! 残酷……! 世界はあまりにも残酷……っ! ……っ!

 勝手に呪術師にされたあげく呪術高専に入学を強制され有無を言わさず寮生活開始。この間、僅か3日である。残念、面倒事からは逃げられなかった。

 

「お、おな……っ! おならとか! クッ、ウッソでしょっヒヒ」

 

 どの程度の実力があるのかとイカれてるかを推し量る初任務にてオナラ真拳の存在がバレました。おのれ六眼。初対面のアレで呪力を感じなかったからもしかしたら術式ではないのでは? と疑われていたが再び呪霊を祓う瞬間を注視、確信したらしい。

 

「アッヒー、げっほ、げほ、マジでオナラで呪霊がっヒッヒ」

 

 笑いは止まる気配がない。精神小学生なのか? というぐらい笑いが続いている。教育者としてその態度はどうなのか。貴方……オナラを馬鹿にしましたね? 覚悟の準備をしてください!

 流れるようにスマートフォンを取り出し、電話帳からある人物を呼び出す。

 

「すいません、あの人にダイレクトサービス一つ」

 

 ――へい、サービス一丁!!

 

「ははっひっ……サービス?」

 

 電話一本即時対応。天より舞い降りる純白の衣を纏いし男、その名はサービスマン。それは布の中……つまりはその、サービスをしっかりと見せつけるように五条悟に覆いかぶさった。

 

「サービスだ、受け取れ」

 

 お前が無限によって物理的なダメージを負わないのは知っている。だが視界や匂いまでは日常的に無限ガードしてないよなぁ? これがオナラを馬鹿にした罰だ……!

 

「ご依頼のダイレクトサービス、配達完了」

 

「――ラートム(サービス)

 

 あっちが作品の名前使ったからこっちもこのセリフ使っても何の問題もないよね? ヨシ!

 

 

 

 次の日、彼女はあの五条悟に絹を裂くような悲鳴をあげさせるやべーやつとして。サービスマンは新手の呪詛師として認識されるようになった。




転生オリーシュ
通りすがるだけで呪霊を祓うし呪力感じないし術式の説明もしないのでどんな呪術を使っているんだ……!?と話題沸騰。オナラとか言えるかボケ。何かをきっかけにハジケリストになる可能性を秘めたかわいそうな子。

呪術師最強
不意打ちサービスには勝てなかったよ……。

ご近所さんその1
カリスマ盆栽士。馬鹿でかいハサミを持ってる。この世界ではボケ殺しと分裂したので6回キレても変身はしない。

ご近所さんその2
遊園地経営者。デスマネー・スゴロクは多分領域展開。マネーの風呂って体の汚れ落ちないよね?

ご近所さんその3
芸術家。道端オブジェの犯人。真拳使いそんなにいないから呪霊を素材にオブジェ作ってた。

サービスマン
近年のサービス事情に合わせてサービスの提供の仕方を変えた。

魚雷ガール
シリアスな原作でおふざけは許さない!なぜなら私は魚雷だから!

首領パッチエキス
死が身近にある世界に生きている現実に耐えられなくなった時に飲みなさい。

マジで
マジで!?マジでマジで!

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