転生したら米国二冠ウマ娘だったけどコーチの依頼が無くて極東に行ったら名コーチになって教え子に囲まれてます(仮)   作:罠ビー

12 / 46
ウマ娘2期楽しみbot。
シンデレラグレイ履修しました(いまさら)。ノルンエースてゃんすこ。
新規ウマ娘だとやっぱり僕はツインターボちゃんですかね。キタサンブラックちゃんもすこ。


ターフの名優の助演作品

 1991年11月3日

 トウカイテイオーが出走しなかった菊花賞はレオダーバンが勝利した。レオダーバン自体は少々浮かない顔をしていたがサイアー担当していただろうマルゼンスキーはすごく喜んでいた。サイアー室に訪れたレオダーバンに言っていた言葉は真理だと思う。そのレースの勝者は彼女だったのだ。だからマルゼンスキーはレオダーバンを思いっきり祝ってあげていた。シンボリルドルフは複雑な表情をしていたが私はマルゼンスキーの方を支持したいと思う。そういう意味を籠めてマルゼンスキーにはおめでとうと言っておいた。ただ第三者だからなんとでも言えるのも事実である。私がルドルフの立場でも同じ態度でいられるか、同じ態度でいることが正しいのか。そう思うと難しさを感じる。

 

 1991年11月10日

 エリザベス女王杯はリンデンリリーが勝利した。特にこれといった親交もなかったため特に感慨もなかったが壇上に上がったトレーナーを見て驚いた。どうやら沖野トレーナーの担当だったらしい。なかなか調子が良さそうでやや歯車が狂っていたスピカにとってはいいニュースなのではないだろうか?カメラ端に映ったメジロマックイーンの様子も幾分が顔色が良くなっていて良かったと思う。

 

 1991年11月15日

 なんとなくイージーの所に電話をかけてみた。レーシングリーグ*1は苦戦……とは言わないまでもやはりトゥインクルシリーズより大変なのか苦労話を聞かされた。私の方はどうだと言われたので充実してると返した。いずれ私の生徒を送り込んでやると言うとお互い笑っていた。

 

 1991年11月24日

 今年のジャパンカップは9人の海外ウマ娘が日本にやって来た。国内総大将として一番人気で迎え撃つはスピカのメジロマックイーンといったところだ。リンデンリリーの勝利に触発されて気合いは充分といったところか……いや少しのり過ぎているようにも感じられる。

 一方の海外ウマ娘はマジックナイト*2やドラムタップス*3等のヨーロッパ勢が上位人気を占めておりあとはアメリカのゴールデンフェザント*4辺りが注目かといったところだった。ゴールデンフェザントはトゥインクルシリーズ4年目という事は同期だと思うが知らないと思っているとどうも彼女は1,2年目はイギリスで走っていたらしい。知らなくて当然だった。

 レースはスローペースの展開で内側の好位を走っていたメジロマックイーンに死角は無いと思われていた。天皇賞(秋)も一位入線はしていたためその力は海外にも通用するだろう。そう思われていた。

 ……正直にいうとゴールデンフェザントの目を見たとき一筋縄には行かないと思っていた。身体のキレ、絶対に勝つという意思。それがすごく感じられた。一方のメジロマックイーンは攻め気が足りなかったように感じられた。あの天皇賞のあとじゃなければ、そう思ってしまう。

 

 1991年12月8日

 ジュニアA組のコルトクラス王者決定戦朝日杯が開催される。今年からフィリークラスとコルトクラスでA組王者決定戦が別れる事になった。ちなみにフィリークラス王者はニシノフラワーで前週の阪神ジュニアフィリーズステークスで勝利している。

 残念ながらライスシャワーは骨折をしてしまい出れないため特に知っているウマ娘はいないのだが……と思っていると一番人気のウマ娘に既視感を覚えた。少し思いだそうとすると春頃のジュニアB組のレースで目に止まった娘だと思った。走りの才能はあまり感じないが何か気になると感じていたのだが……見違えるような身体の出来上がりと冷たいように見えて熱気を孕んだ瞳に驚きを覚えた。

 ミホノブルボン。彼女自身の才能の適性もあっただろうが彼女をここまで仕上げた手腕にただただ絶句するしかなかった。

 以前トウカイテイオーに話した事だがウマ娘とトレーナーはお互いビジネスライクに勝手に利用しあえばいいと言ったのだが目の前のミホノブルボンはその考えではまず到達できないであろうと感じさせられる、一種の奇跡だった。レースは語らなくていいだろう。笑うことなく、ただ然りと受け取ったトロフィーをサングラスをかけたトレーナーに渡した姿が印象的だった。

 

 1991年12月13日

 12月も半ばにさしかかり今年も終わりかとしみじみと感じる。という事はいつの間にか私が日本に来てから1年以上経っていたのだろう。流石に日本での生活もなれてきた。いい加減私も目付きの悪い怖いウマ娘という認識を覆せただろうか?そう思っているとトニービンがなにやら企んでいそうな目で私を訪ねて来た。ダンシングブレーヴの見舞いに行くと言っていたが去年の事を思い出す。

 案の定見舞いだけでは終わらずダンシングブレーヴを散歩といって連れ出すと屋外ライヴの準備が整っており即席のライヴが始まった。奴めこれを習慣にする気だな。もちろんダンシングブレーヴはまだダンスをできる状態ではないためスタンドで歌っていただけだが……やはり超一流ウマ娘。非常に様になる。

 ライヴ後ダンシングブレーヴに面倒かけさせたと言葉をかけると『久々に人前に立って楽しかったよ。心なしか具合もいい』と言っていた。ウマ娘は競走■の魂を持って産まれてくるというのに関係があるのかもしれない。

 

 1991年12月22日

 今年の有馬記念の一番人気はメジロマックイーンだった。今年のチームスピカの快進撃は凄まじいものがあると感じる。しかしリンデンリリー以外微妙に歯車が噛み合ってないのは沖野トレーナーにとっては歯痒く感じるだろう。一番人気が必ず勝つわけではない。それがレースの面白いところであるが……。

 結果からの述べると今年の有馬記念は史上希に見る番狂わせとなった。実況が口にした『コレはビックリ』は失礼だがその場のほぼ全員が思った事だろう。14番人気のダイユウサクが一気にメジロマックイーンを差しきったのだった。これが不本意な結果であろう事はレース後のメジロマックイーンの苦虫を噛み潰したような顔が物語っていた。天皇賞とは全く逆の感覚の不調のように個人的には思える。建て直せるかはメジロマックイーンと沖野トレーナーの手腕にかかっているだろう。

 

 1991年12月24日

 クリスマスパーティーは今年も盛況だった。去年よりも生徒が増えたため騒がしさも数倍だ。そしてパーティー後に各部屋へ親御さんから預かったプレゼントの配布も終えた。『今宵は聖夜。闇に舞う堕天使も今宵は神の子の生誕を祝おう』とか言っているダークがサンタへの手紙を書いていたり、マーベラスが寝ないと言っていたのに疲れからか爆睡していたり、普段大人びているフジが最後まで起きていようとしたり非常に面白かった。皆子どもである。

 ちなみに寝やすくなるようにホットチョコを飲ませている。大人はずるいのである。

 

 

 

 今年のWDTはやはりDT史上珍しい半期でのDT出場*5になる、葦毛の怪物オグリキャップを中心に展開していく事になると思われる。中山で行われる今年のWDTで伝説となった有馬記念の再現となるのか。注目のロング(2500m)にはオグリキャップの他、昨年度新人王、白き稲妻タマモクロスや皇帝シンボリルドルフが新鋭を迎え撃つ。久々に出場権を掴んだハイセイコーとのスーパーアイドルウマ娘の共演にも注目が集まる。

 一方共演というとインターミドル(2200m)も楽しみである。天帝トウショウボーイとその弟子、演出家ミスターシービー。そしてインターミドルのスーパーカーマルゼンスキーも名を連ねる。

 エクステンドはサクラスターオーとミホシンザンの二冠ウマ娘二人にミスオールラウンダー、タケシバオーが 襲いかかる形。

 マイルはマイルの皇帝ニホンピロウイナー対狂気の逃げカブラヤオーの戦いにサクラユタカオーサクラシンゲキの両サクラのウマ娘が割ってはいれるか。

 スプリントはマイナーシリーズからドリームシリーズまでのしあがりDT出場を掴んだ苦労ウマ娘ハッピープログレスがどこまで力を見せられるか。

 ダートはフィリークラスながら南関で力を見せたロジータがついに参戦。オグリキャップ、イナリワンの活躍で注目が集まる地方のウマ娘達の戦いも目が離せない。

 

『1992年1月1日 日刊ウマ娘 WDT展望』

*1
米国におけるドリームシリーズ相当のリーグ

*2
主な勝ち鞍:ヴェルメイユ賞

*3
重賞4勝

*4
主な勝ち鞍:アーリントンミリオン

*5
ルーキーは夏以降のデビューのため半期扱い




ダーク「静寂な真なる闇の祖。共に聖夜を祝おうぞ」
バブル「先生、例え神に愛されてなかろうと平等に聖夜を訪れるんだ」
サンデー「オ前達ハソー言ウ言イ回シ好キダヨナ」


メジロマックイーンさん
ターフの名優。ウマ娘2期の主役の一人。だけど本格的な出番は引退後。サンデーさんとは史実ではけっこう関わり深いので出番はけっこうある予定。テイオーさんと同じくスピカ入りの理由は違う。

リンデンリリーさん
スピカというか沖トレーナーにある要素をいれた結果スピカにいる。スピカの良心枠。年代的にも丁度良かった。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。