転生したら米国二冠ウマ娘だったけどコーチの依頼が無くて極東に行ったら名コーチになって教え子に囲まれてます(仮) 作：罠ビー
ウマ娘の名前が多く出てきますが何度か出てくる名前以外どうでもいいです。
ようやく次から91年編ですが91年はそんなにしっかり書かない。たぶん次でクラシックやって宝塚くらいまでいきたい。
誤字報告ありがとうございます。
1991年2月14日
バレンタインデーという事でチョコを貰った。
それも結構な数を。私、女。しかしトレセン学園は実質女子校なので致し方ない面もある気がする。私の生徒達からはもちろん名も知らぬウマ娘からも程々に貰った。なんで？
とりあえず貰ったものはお返しをしなければいけない。生徒達には一緒にお菓子でも作って上げればいいかと思うが問題は知らない娘から貰ったものだ。どうやってお返しすればいいだろうか。私にお菓子作りは少々難易度が高い。
1991年2月20日
ゲート訓練をどうしようかと考えて襖を使って部屋の入口を細くしてみたが効果は無さそうだった。狭いところを通るよりか狭いところに居る事が問題なのかもしれない。ただあまり嫌がる事をさせるのもどうかと思うのでなんとか楽しめる方法で克服したい。……まあ焦らなくてもいいだろう。A組に上がる前のレース以外スタンドスタートも認められている。
1991年2月27日
3月に入ると学年末レースが始まる。サイアー達も自分の生徒達を自慢したい様子が見られる。それはもちろん私もなのでうちの子自慢をした。ブライアンズタイムがすごい楽しそうにニヤニヤしていてうざい。……がどうもブライアンズタイムのところにはかなり抜けた才能の持ち主が居るのは本当らしかった。
1991年3月3日
ひな祭り。日本の祭りだけど女の子のお祭りくらいフワッとしかわからない元日本人現アメリカウマ娘。それはそれとしてひな祭り杯という名前で今日から学年末レースが始まる。今日はC組の一年生でフィリークラスが対象でありパートナーやプライムステージ、サイレントハピネスあたりがうちの有力ウマ娘だろう。他のユウキビバーチェ*1、ワンダーパヒューム*2あたりが有力だろうか。今挙げた子達は内容もいいレースをしていた。ちなみにパートナーは結局スタンドスタートをした。来年はゲートスタートができればいいなと思う。
1991年3月6日
今度はC組の一年生でコルトクラスのレースがある。最注目はフジキセキの事はサイアーの贔屓目を無しにしても言える。それにジュニュインやツヨシとうちのクラスは注目の子が多くトレーナーの目を感じる。眼鏡の若手の女性が熱心にフジキセキを見ている。隣に居るウマ娘は……なんか手を振られた。なんとなく相手にしたくないので無視しとく。
さてフジとマーベラスが走る番だが、やけにマーベラスとうまのあっている奴がいた。どうやらブライアンズタイムの担当らしかったが……あいつは化けるぞ。トレーナーのタイプこそ選びそうだが柔軟性、ポジションを乱高下させてもそこそこのものになった自在性。今はまだ荒削りだがこの世代を代表する選手になる予感がした。
1991年3月10日
フジのレースを見ていた若手の女性トレーナーが訪ねてきた。流石にまだジュニアCクラスの選手に気が早くないかと思ったのでスカウトならお帰り願おうと思ったがフジに接触することなく眺めてた。いわくウマ娘の様子を見てその娘がどういう活躍をするのかを想像するのが好きらしい。バリキャリっぽいのに変わった趣味をしているなと感じた。度々来てもいいか？といっていたのでうちの娘達の刺激にならないようにと言っておいた。
1991年3月12日
……オイオイオイオイオイ。フジと同世代のブライアンズタイムの生徒も強いと思ったが一つ上のジュニアCの二年生組。ちょっとレベルが抜けていないか？ドリームクラスまでは間違いなく行けるだろう。そう確信できるだけの力があった。ブライアンズタイムがニヤついてる姿が目に浮かぶ……というかわざわざ来やがった。素直にすげえって言っておいた。キチンと大活躍できるように祈ってる。その生徒、ナリタブライアンの今後を私も期待していた。フジやうちの娘と走る姿を想像すると楽しいし、実際にその姿を見たい。
1991年3月14日
一通りうちのクラスのレースが終わったしホワイトデーなのでみんなでお菓子作りをした。……それじゃお返しではないとかそういうのはなしで。さて私だけでは不安だったので先生をお呼びした。ダンスパートナーの母。ダンシングキイさんである。おっとりした鹿毛のお姉さんで私と同じアメリカの生まれらしい。という訳でみんなでカップケーキを作った。
少々私のガサツなところが出てしまい生徒達にじとっとした目を向けられた。それとカップケーキのバターの量はエグいと思った。それは学園の娘達がスイーツと体重がががと言い出す理由が理解できた。ところで途中入ってきたあの娘がダンスパートナーの妹だろうか。すごい個性的だった……黒歴史が疼く感じで。
追記:ダンシングキイの視線が熱っぽくて怖かった。
1991年3月17日
トウカイテイオーがOP特別を走った。抑えが聞いてない少々幼い走りを見せていたがそれでもその才能を大きく見せつけた。今年のクラシックの主役なのは間違いないだろう。リアルシャダイはあの娘ならやれるさと自分の生徒の2歳チャンピオン*3を応援していた。そういえばトウカイテイオーのトレーナーもけっこう若手の男性だった。若手に活気があるのはいいことだ。
1991年3月22日
春休み直前にジュニアBの2年生組のレースがあった。先日無視したのが嫌だったのかマルゼンスキーに引っ張られて一緒に見ることになった。マルゼンスキーはどうも自分の生徒達の応援もあるようだがライスシャワーにも期待しているらしい。
さて彼らは来年クラシックを走る娘達でだいたい夏頃までに所属チームを決めてジュニア限定戦にエントリーしていく。ジュニアクラスは今フジ達で来年新入生が入ってくるC組で一年生と二年生の二年間在籍する。その上にB組がありこちらも2年間在籍する。B組二年生が4月にA組に上がり私達から各々トレーナー指導のもとトゥインクルシリーズにデビューしていく。
レースに話を戻すと前評判は面識はほぼないサクラユタカオーのところのサクラバクシンオーが抜けていた。実際のレースを見た感じだと距離が味方したという感じでサクラバクシンオーが勝った。リアルシャダイ期待のライスシャワーは距離が足りなかったといった感じだった。一人すごい気になるウマ娘がいたが何に引かれたのか個人的にわからないウマ娘だった。……少なくとも走りの才能はそんなに高く無さそうなのだが……。
1991年4月8日
……やっぱり見間違えじゃなかった。今年ダンスパートナーの妹が入学してきて私の生徒になったけど……何言ってんのかわかんねー
追記:静寂な真なる闇の祖←きっと私のこと
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「どーだよサンデー。うちの娘達は」
「Marvelous」
サンデーのそのあまりにアッサリした称賛に拍子抜けする。マヤノもナリも私の贔屓目無しに見ても凄い才能だ。だがそれをコイツが手放しで称賛したのが意外だった。
いや、私がサンデーにコンプレックスを抱えてたのかと思う。結局私はアメリカ三冠のどれも手に届かなかったのだから。いつもつるむトニービンは凱旋門ウマ娘、後輩として入ってきたサンデーはアメリカ二冠ウマ娘。私の実績は二人に比べるとちょっと劣る。少なくともNRL内定をアメリカでとれる程ではない。でもサンデーはNRL内定がとれたはずだろう。
なんで日本に来たんだよ。私への当て付けか？
そんな気持ちが心の底にあったのだろう。トニービンに振り回されて人前でフリル衣装を着せられて踊る姿は滑稽だったし笑った。別に私の心は晴れないが。するとトニービンに連行されてなぜか私もステージにいた。
正月も冷やかしの予定だったけど一緒にWDT見てたし。なんなんだよ。お前が嫌な奴なら嫌えるのに。そういう思いからどうしてかこう喧嘩腰になってしまう。
それに辟易しながらもサンデーは付き合ってくれる。
「なあ、なんでお前日本にきたの？」
「……アー、成リ行キ。NRL落チタノト、ヨシダノ誘イ。アトフジガキタカラ」
その言葉に驚く。境遇が同じだったのだ。ドリームシリーズに落ちたことも、今見ている生徒が来たことも。
「あんだよ、似た者同士じゃねーか」
「私トオ前ハニテナイ。二冠トッテデナオセ」
ほんとムカつく女。
サンデー「(てきとーでいいでしょ)」
ダンシング｢ダメですわ先生。それじゃ爆発しちゃいます｣
サンデー｢(甘けりゃいいでしょ)｣ｻﾄｳﾀﾞﾊﾞｰ
ダンシング｢先生？先生？｣
フジ｢姉さんのそういうところが目を離せなくてね｣
ヒシアマ｢それはキッチンに入れるな｣
ダンスパートナーさん
サンデーさんの初年度生徒の一人。彼女より彼女の妹の方がアクは強い。次回参戦予定。おっとり天然の母とガサツな先生とちょっと独特な妹達。とやや苦労人よりのようでノリはいい。ゲートは敵。
C組は当歳以前
B組は当歳と一歳
A組は入厩前。