最近、謎にBLEACHがマイブームに来まして、こうして話をアップしたいなぁと思い書き始めました。主人公は京楽さんいしたんですけど、あの人の口調って少年が目上の人に使うと無礼にもほどがある口調になっちゃいかねなくてどうしようかとも思ったんですが、えぇい進めちゃえと思いそのままで行きます。ときたま、敬語になっちゃうと恋もあるのですが、そこは許して下さい。
それでは、どうぞ。
P.S主はブリーチはアニメとブレソル、漫画は立ち読みでしか知らないのでところどころ突っ込みたくなるかもしれませんがお許しください。
その日、瀞霊廷では一人の男の隊葬が行われていた。大勢の死神が集まり、全隊長が最前列で黙祷をささげている。棺の上には美しい花が繕われた桜色の着物と、一と書かれた隊長羽織が掛けられている。他でもない、護廷十三隊総隊長にして一番隊隊長『京楽次郎総蔵佐春水』その人の隊葬である。死神代行・黒崎一護と協力してユーハバッハを討ってから幾星霜。老衰による死を今迎えたのである。
周囲には、伊勢七緒をはじめ各隊長、副隊長格が並び葬儀が行われている。
そんな光景を上から見る者が一人いた。
「ありゃりゃ、七緒ちゃん。そんな悲しそうな顔しないでよ。僕はこの生涯に満足してるんだよ。向こうで山爺や浮竹と待ってるからさ。元気な七緒ちゃんの笑顔が見ていたいんだけどなぁ。」
そう、たった今葬儀を行われている京楽春水である。とはいっても、体は半分透けており、消えるのも時間の問題であるが。
「にしても、まさか山爺以上に総隊長をすることになるとは思わなかったけど。これはこれで平和だったとも言えるのかな。君はどう思う、『お花』。」
「知るかい、ぽっくりといっちまって。まだまだ遊んでくれるんじゃなかったのかい。」
京楽の後ろには、花魁の姿に眼帯という一風変わった容姿の女性が立っており、質問に答えている。
「まぁまぁ、そういじわる言わないでよ。最後の方は結構遊んだでしょ。」
「まだまだツケは残ってるよ。」
「いやぁ、そこをなんとかならないかい。」
「ならないね。」
そんな会話を繰り広げていた2人だったが、ついに終わりを迎えようというのか残るは頭だけになってきた。
「また来世なんてものが僕たち死神にあるとしたら、遊んでくれるかい?」
「は、嫌なこった。」
「それは・・・残念だn「まぁ、」ん?」
「あんたみたいなのと遊んでくれるのなんてあたし位だろうし、ツケもあることだしね。次は――」
その言葉を最後に二人は尸魂界から消え去ったのであった。
――――――――――
揺蕩う意識のなか、京楽は最後のお花の言葉を噛みしめながらこれから起こることを考えていた。
「全くお花も人が悪いねぇ。にしても、これからどうなるやら。辺りは真っ暗で何も見えないしおまけに体も動かないと来た。浮竹ーー!山爺ーー!っと言っても出てこないか。こりゃ参ったな。八方塞がりだ。」
瞬間、京楽の言葉を受けてか、それまで暗かった世界に光が差し込んだ。否、光が包み込んだと表現したほうが適切だろうか。気づけば京楽は子供部屋に立っていた。
「まさか、死後の世界が子供部屋だったとはね。いや、ある意味僕らしいともいえるのかなこれは。」
部屋を物色しながら京楽はどんなおもちゃがあるのか確認をはじめる。ぬいぐるみからフィギュア、ゲーム機にトランプと粗方の遊び道具は揃えられていた。しかし、花札やおはじき、双六といった昔ながらのテーブルゲームは見受けられず、京楽からするとあまり触れたことのない玩具が多かった。
「時代的にみて現代過ぎないかい、これは。もう少し、おじさんにも分かるおもちゃが欲しいんだけど。」
フィギュアに手を触れながら、独り言ちた京楽の後ろからドアが開く音と同時に、何かを落とした音が聞こえた。霊圧知覚も意味を為さないんだなと考えながら後ろを振り向くと、一人の女性が口に手を当て固まっており目に涙をため込んでいる。
「これは驚いた。お嬢さん、大丈夫かい?」
「お・・・き・・・。め・・さま・・。」
京楽は女性に近寄り気遣う言葉を掛けようとするが、そこで一つ違和感を感じた。自分の目線が上に向いていることである。元々、京楽の身長は192cmと現世の人間の中でも大きい部類に入る。確かに護廷には自分より大きな隊長もいたが、大きく目線を上げるなんてことはこれまでなかった。その自分が目の前の女性に対して大きく目線を上げなければいけないということに京楽は違和感を感じた。徐に、自分の体を見てみると自分の体がガリガリで童のような体型であることに気が付いた。我ながらこの体でよく歩けたもんだと自覚した瞬間、疲れが一気に体を襲いその場に跪いてしまった。
「アブない!」
女性は倒れた京楽を支えながらベッドまで戻すと布団をかぶせながら、
「今からお父さんとお医者さん呼んでくるから待ってて。」
と一言伝え、急いで部屋を出ていった。京楽は一度この状況を整理してみることにした。自分は護廷で隊葬されたことは覚えている。つまり、死んだ身ということだ。それに変わりはない。次に、現状だが自分の体は童まで戻っており、長期間運動や食事をしていなかったのか身動き一つとれない状態にあるということだ。そして、先ほどの女性の言葉から考えるに、あの人は母親の可能性が高く、自分はその子供である可能性が高い。自分は子供であると自覚した瞬間、頭の中に別人の記憶が想起されていく。内容的にこの体の少年の記憶だろうか。記憶の再生が終わると頭痛は収まり、京楽は一言つぶやいた。
「これは困ったねぇ、まったく。」
――――――――
その後、先ほどの女性に加え、白衣を着た医師らしき男性、私服の男性、10歳位の女の子が入ってきて、医師により次々と検査が行われた。血圧や呼吸状態だけでなく、採血や視力検査なども受けさせられた。京楽も自分の状況を理解した上で素直に検査を受けていく。問診で名前を尋ねられたときには、
「すみません、お名前をお願いします。」
「僕のかい?僕の名前は『八百万春水』だよ。」
「今日が何日か分かりますか?」
「今日は2***年**月**日だと思うんだけどねぇ。」
再生された記憶を頼りに質問に答えていく京楽だが、ある一つの質問で大きなミスを犯した。
「あなたの『個性』は何ですか?」
「・・・僕の個性・・かい。う~んそうだなぁ。しいて言うならあまり痛いのはしたくないねぇ。」
医師の眉がピクリと動いたことに京楽は気付いたが、何か違ったのだろうかと考える。戦うことは好きではないというのが本音だが、少年の口からそんな言葉は普通出てこないと考えて答えたのだが、それが表情に出ていただろうか。
その後も、いくつか質問に答えていく中で医師の反応が険しくなっていき最後まで質問を終えた後、医師は一息吐いてから、家族に検査結果を伝えた。
「息子さんですが、体調の面では何も問題はなさそうです。食事もはじめは胃に優しい重湯などから始めていってください。」
医師からの報告にホッと胸を撫でおろす家族たち。
「ただ、見当識の方で問題があり、自分の名前や生年月日は分かっているようなんですが、『個性』については覚えていないようです。カルテから見るに、息子さんは個性事故による一部の記憶の欠損が疑われます。分かりやすく言えば、自分を『無個性』と認識している状態ですね。」
医師からの説明に、家族は驚きの目をして春水を見て、春水の方はというと『個性』が何か別のことを指しているのだと周囲の反応を見て考えた。
「『無個性』でも、この子は何も問題ありません。こうして・・・無事に目を覚ましてもらえただけでも・・・良かった。」
そういって、母親は春水の体を気遣いながらも抱き寄せ、泣き始めた。それに続くように女の子と、父も春水の元に駆け寄り、家族で気持ちを分かち合わんばかりに抱き合うのだった。春水はその温かさに触れながら同時に、かつての京楽家の者とこの体の本来の持ち主であった者に思いを馳せながら、今後について、考えていくのであった。
如何だったでしょうか、死神って死んだあとどうなるのかなとか色々考えてはみたんですけど、こういう憑依転生しか思いつかなくてすみません。
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