大学生になった瞬間、平穏は崩れ去りました   作:99.9%果汁

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初投稿で質問をいただいたのでここでアンサーをしますね。

Q.なんの果汁ですか?

A.それは僕も分かりません。なのでご想像にお任せします。


てことで、質問などはこちらで返していこうかなと思います。



拉致されるのも慣れると諦めがつく

 どうも、桜岡結羽です。突然ですが皆さんにクイズです。僕は今どこにいるでしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 …………はい、正解は僕にも分かりません。それよか、目が覚めたらこの暗い空間に一人椅子らしき物に座らされていました。正直、目が覚めたばっかりで何が何やら理解が追いついていないんです。椅子から立ち上がろうにもどうやら足と腕は縛られているようで動けません。かろうじて暗さに目が慣れてきましたが、誰かの気配とか感じられません。

 

 てか、僕なんかしたんですかね?誰かに恨み買うような事。それともただの誘拐?え?19歳にもなって?いや、歳は関係無いか。いやいや、それにしてもただの男子大学生を誘拐するメリットってある?普通に考えて無いと思うんだ。うん。

 

 とりあえず僕が言いたいことは誰か助けて?出来ることなら解放して?お家に帰して?

 

 

 

「はぁ……昨日今日と何というかこの街に来てから色々とツイてない気がするな」

 

「あなたが結羽ね!」

 

「…………え?あ、はい。そうです。僕が桜岡結羽です」

 

「んー!……やっと会えたわね!」

 

「そうですね。やっと会えましたね。…………いやいや、なんで?」

 

 

 

 何が起きたか説明しよう。僕が悲劇のヒロインぶったことを口にした瞬間、パチンと何かのスイッチが押された音が聞こえたんです。まぁ、僕ヒロインでは無いんですけどね。まぁそれはそれとして、ね。

 

 そのスイッチの音が聞こえると同じくらいに僕のいるこの空間に明かりがついたんですよ。そしたら、僕は案の定椅子に縛られてました。何というか拘束されるの多いなぁ。まだ二回目だけど。って、また話がずれた。

 

 とりあえず、簡潔に僕が言えることは椅子に拘束された僕の目の前には瞳を子供のように無邪気に輝かせる金髪ロングの少女とオレンジ髪のショートな少女となんか目頭あたりを押さえて儚いとか呟いてる紫髪の女?男?の人と水色セミロングのおどおどした少女とピンク色のクマがいました。…………もう一度言おう。ピンク色のクマがいました。

 

 ………………何でクマ?いや、それよりも何で僕この子達に拘束されてるの?え?拘束されたの?てか、金髪少女なんで僕の問いに訳が分からないといった表情で首傾げる。……ちょっとかわいいじゃないですか。って、そうじゃなくて!

 

 

 

「あの悪いんだけどここどこ?てか、君たち誰?」

 

「ここはあたしのお家よ!そして、あたしは弦巻こころ!結羽よろしくね!!」

 

「あ、はい。よろしく、です?……いやそれよりここは弦巻さんのお家なんだね」

 

「そうよ!」

 

「そっかそっか、…………ところで何で僕はここに連れてこられたの?まさか、身代金目的とか?それならやめといた方がいいよ。僕んち別に裕福ではないからね?」

 

 

 

 いや冗談抜きに身代金求められても困るからね?僕のこと大学に行かせてくれた親には感謝してるけど、別に僕に兄弟がいなかったらから行けただけだからね。兄弟いたら普通に大学なんて行けなかったからね?ほんとにマジで。

 

 

 

「身代金目的?何の事かしら?」

 

「……え?違うの?じゃあなんで?」

 

「あたしが結羽とお話ししたかったからかしら?」

 

 

 

 ふむ。…………ふむ?え?じゃあ僕話してみたいってだけで連れてこられたの?誘拐まがいの事までされて?えぇ…嘘でしょ…。

 

 

 

「それよりなぜ結羽は椅子に縛られてるのかしら?」

 

「あ、それはぐみも思った!ねぇねぇ、ゆーくんはなんで縛られてるの?」

 

「いや、それは僕が聞きたいです」

 

 

 

 本当、なんで縛られてるんでしょうね。それより、彼女達と話してて少しずつ記憶戻ってきたんだけど、確か今日って平日だよね?自分の服装からしても大学に行く格好だし。荷物はどこにもなさそうだけど……。って事は僕は大学に行こうとする途中で攫われたのか。それに一部(クマ)を除いて残りの四人が制服着てるって事は今の時間は夕方なのかな?……なるほど。単位終わったな。(白目)

 

 昨日か明日だったら授業サボっても問題は無かったけど、今日はやばい。流石にやばい。大学でもぼっちなせいか代返も出来ないし……どうっすかな。(白目)

 

 

 

「こ、こころちゃん、とりあえず質問する前に縄を解いてあげようよ」

 

「それもそうね!……て、あら?これどうやって解けばいいのかしら?みーさーきー!あら、美咲がいないわ!どこ行ったのかしら?」

 

「み、美咲ちゃんはバイトがあるからって急いで帰っていったよ。……ね、ねぇミッシェル」

 

「そ、そうだよー。また今度埋め合わせするって帰っちゃったよー」

 

「それならしょうが無いわね!」

 

「……美咲はバイトなのか。それはしょうが無いね、こころ。残念だが、美咲と彼を会わせるのはまた今度にしようか。……あぁ、儚い」

 

 

 なんか話弾んでいるようだしそろそろ帰してくれないかな。ということで僕は彼女達にそう伝えると、弦巻さんは水色髪の花音という女子に縄を解くのを手伝ってもらい無事、腕と足は解放された。そして、僕はそのまま帰ろうとすると、弦巻さんが突然「まだ、帰さないわ!」と僕の肩を掴んでそう言い放った。なんでや!僕との用は済んだでしょうに。これから授業サボった言い訳を考えないといけないのにまだ何かあるんですか。それより何でオレンジ髪の子まで僕のこと押さえつけるんですか?左腕引っ張るのやめてください!痛いって!ちょっとまって!ほんとに肩外れるって!ちょっ、やめ……っ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、僕はそれからさらに何時間か経った後に帰してもらえました。てか、黒い服来た人達が現れたのもびっくりだけど車も家の規模もびっくりだよね。弦巻さんってお嬢様だったのか。あ、ちなみに授業に関しては教授から連絡があって欠席にはしないと知らせがありました。何があったのか分からないけど本当によかった……。


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