大学生になった瞬間、平穏は崩れ去りました   作:99.9%果汁

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お久しぶりの僕です。果汁です。実に二ヶ月ぶりの投稿です。
皆さん僕のこと覚えてます?僕は覚えています(多分)


サ○ゼはコスパ最強で味も良しの学生の味方

「ラスト一曲行きまーす!ドラマツルギー!!」

 

 

 そう発すると同時に演奏が始まり、ライブハウス内がさらに高揚する。久しぶりのライブな上、これはラスト一曲ということもあって僕も珍しくテンションが上がっている。

 久しぶりのライブだから仕方ないよね。

 

 

 ちなみにメタいこと言わせて頂くと、今回のライブって実は2日前に決まったんですよね。

 ……うん、皆の思うことはわかる。

 それ聞いた大体の人が「は?」って顔してたから。何ならSNSで告知した瞬間、フォロワー数の半分くらいがそれだったから。ちゃんとリプに「いきなりすぎ」とか「なんで2日前?」とかまぁ、色々と来ましたよね。そりゃ。

 まぁ、そんな中でもちらほらと「2日後ですね!」とか「絶対行きます!」とか言う人いたのが驚きだよ。

 

 てか、良くそんな突然な状況にも来てくれたよね。フッ軽過ぎん?

 

 あと、もう一つ言わせて貰うとさっき2日前に決まったって言ったと思うんですけど、それ聞いたにも2日前でさらに言うと今回のセトリを知ったのも2日前なんですよね。

 ここまで言えば分かると思うんですけど、そうです。また、伊澄君です。しかも、今回に限っては学園祭とかみたいに2,3曲程度じゃなくてがっつり10曲以上ありました。

 10曲って…あはは。……鬼かな?鬼だな。うん、彼は人間の皮を被った鬼だわ。彼に慈悲と言う言葉は無さそうです。

 

 まぁ、今回のセトリって今やってるドラマツルギーと冒頭の曲でやったチェリボム以外は以前動画に撮ったことのあるやつか学園祭で弾いた事のある奴ばっかだったから思い出すだけで済んだんだけどね。

 え?それなら慈悲はあるじゃねぇかだって?これだから勘の悪いガキは嫌いだよ。

 

 …よく考えてみてくれ。演奏自体はまだいい、ただ、僕ベースボーカルなんですよね。しかも、冒頭のチェリボムってガールズバンドなんですよ。

 さらに言えば歌詞がそれなりにエチエチなんすよ。演奏はめちゃくちゃかっこいいんだけどね。歌詞が、ね?

 それを冒頭のいっちゃん最初の曲として歌うとは思わなかったです。

 ちゃんと観客の人達が引いてました。裏声オンリーで歌ったら。

 僕の裏声ってそんなに変かな?変なのかな?(知らねぇよ)

 

 まぁ、最後にはノッてくれてたからいいんだけどね。

 

 

 

「ありがとうございました!!Sound Blossomsでした!!」

 

『わぁぁぁああああああああああ!!!!!!!!!!』

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

「いやー盛り上がったねー!」

 

「いや、盛り上がったねじゃないんだけどね」

 

「何?結羽は何か不満あったの?」

 

「不満どころか疑問も浮かんだね。今回に関しては」

 

「というと?」

 

「まず…なんで報連相が出来ないの?」

 

「ホウレンソウ?あの野菜の?」

 

「報告・連絡・相談!」

 

「あ、そっちかー」

 

「逆に何で野菜の方を思いつくのか新たに疑問が出来たけどね」

 

「あははー、お腹すいちゃって」

 

「君そんなお腹すいちゃうキャラちゃうやろ」

 

「確かに。ポパイシチューとか美味しいよな」

 

「おひたしとかごま和えも美味しいよね」

 

「いや、まずもってほうれん草の話してないんだけど」

 

 

 

 ほうれん草で盛り上がる3人にそうツッコむとスマホの通知音が楽屋に響く。スマホをチラリと見ると予想通りだった。

 

 

 

『わしはサ○ゼのほうれん草のソテー一択』

 

「うん、だからね?ほうれん草の話はしてないんよ。サ○ゼの美味しいけどさ」

 

「もう結羽もいつまでも怒ってないで、反省会始めるよー」

 

「あ、元凶がそれ言う?」

 

 

 

 そうツッコミながらも楽屋の椅子に座ると、伊澄君はゲン○ウポーズをしながら口を開いた。

 

 

 

「じゃあ、今回のライブに関して皆の率直な意見を聞こうか」

 

「んじゃ、まず俺から」

 

 

 

 軽く手を挙げながら名乗りを上げたのはギターの柊木君だった。そして、何故か伊澄君と同じゲン○ウポーズをすると、一呼吸置いてから話し始めた。

 え?てか、何?それ流行ってんの?

 

 

 

「やっぱり…このバンドの華をもう少し際立てないと行けないんじゃないか?」

 

「……というと?」

 

「…このバンドの華と言ったら?」

 

「……口にしたくはないが、悲しくも結羽だね」

 

「しっかり悪口言うじゃん。というかいつから華になったんだよ」

 

「…その結羽の姿を見てみよ」

 

「え?僕はスルーなの?」

 

 

 

 柊木君の言葉に他の3人の視線が僕に来る。

 え?何?なんでこっち見るの?てか、今度は僕に何させる気?

 

 

 

「「…………Oh」」

 

「いや、『…Oh』じゃないんだよ。あと、瀬戸くんはスマホタップするのは止めようか。もう、通知見なくてもなんとなく答え分かるから」

 

 

 

 そういった瞬間、通知音が響く。スマホの通知欄に視線を向け、一応確認する。

 

 

 

『ほうれん草のソテーにちょい足し粉チーズ&黒胡椒すると美味しさアップだ』

 

「今、ほうれん草の話してないんだけど!?てか、なに?今の今までずっとほうれん草のソテーのこと考えてたの!?」

 

『あっ……Oh』

 

「いや、遅いわ!何もかもが遅いわ!」

 

「では、明日は結羽のなんとも言えないファッションセンスを見直そうということで、ショッピングモールに集合でいいかな?」

 

「「異議無し」」

 

「異議大ありだわ!そっちはそっちで勝手に話し進めるの止めません!?」

 

「てか、さっきから結羽は何を騒いでるのさ。この会議は今後のバンド活動において重要なんだよ」

 

「いや、重要な話ならいつまでもほうれん草のソテーのこと、考えてる人を放置しないであげて!あと、その雰囲気でどこに重要性が感じられるんだよ!」

 

「まぁまぁ、結羽も落ち着けって。とりあえずこの後、サイ○リア行くけど行くか?」

 

「もう完全にほうれん草のソテーで行きたくなってるよね!」

 

 

 

 結局、この後サ○ゼ行って辛味チキン食べてきた。

 瀬戸君は1人で店のほうれん草を刈り尽くす勢いでほうれん草のソテーだけを食べてた。よくあれだけ食べて飽きないね。

 最後の方とかお店の従業員さんが泣いて止めてたけど。僕はあれほどの衝撃は三日は忘れないです。

 サ○ゼ、コスパ、最強。

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

「ねぇねぇ、これとかどうかな?」

 

「いや、それだとファンキーすぎないか?流石に結羽の雰囲気には合わないだろ」

 

「だったら、こっちの方が良いんじゃない?」

 

「あーそれならこれと合わせると有りだね」

 

「……っ……っ」

 

「響のそれはこっちと合わせるのが妥当だな」

 

 

 

 どうも皆さんすでに置いてけぼりにされてます。桜岡結羽です。

 現在は、いつものショッピングモールにて、服屋を数店舗回っています。もうクタクタです。足は痛くなってくるし、皆が見てる服は同じような物ばかりだし、僕は何故こんなにも服を買うだけで疲れてるのか分かりません。

 あと、ちょくちょく伊澄君がよく分からないネタみたいな服を僕に買わせてこようとするのを誰でもいいんで止めてください。

 

 てか、僕としては服なんてジーパンにパーカーで充分だと思うんですよ。皆さんもそう思いません?

 仮に突然の雨でもフードが着いてるパーカーであればその場で雨を凌げますし、暑ければ脱ぐ事も出来る。逆に寒い日なら着るだけで暖かい。

 パーカーほど最高の服は無いと思います。

 

 

 

「とりあえずこの辺りにするか。皆はオッケーか?」

 

「僕はいいと思うよ」

 

「俺もいいと思う」

 

『同じく』

 

「んじゃ、結羽。いつまでも耽ってないでこっち来てくれ」

 

「…うぃ」

 

「とりあえずこれとこれとこれ着てみてくれ」

 

「……これ全部?」

 

「もち」

 

「拒否権というものは…」

 

「ないからさっさと試着室に行ってこい」

 

「……うぃ」

 

 

 

 そう言われ、流れるように促された試着室へと重い足取りで向かい、静かに試着室へと入る。

 もうすでに数店舗。今と同じ流れで試着室に向かう感じはまるで地獄に向かう感じでした。一先ず渡された服をワンセットずつ着ていく。着ては見せ、着ては見せを繰り返すこと数回。あと、いくつ同じ行程を行えば終わるんでしょうか。

 

 …はぁ、早く帰ってアニメ観たい。

 

 

 

「まぁ、こんなもんでいいか」

 

「そうだねー。これだけ買えば暫くはライブでの服装には困らないよねー」

 

「漸く…終わったの、か…?」

 

「おう、終わったからこれとこれだけ買ってこい」

 

「これ買えばもう服屋行かない?」

 

「行かない行かない」

 

「ほんとか?」

 

「ボクタチ、ウソツカナイ」

 

「なんで片言なんだよ!」

 

「いいから早く買ってこいよ」

 

 

 

 柊木君が指定した服を買いに行くとさらに僕は驚く。あれ?僕の目腐ったのかな。ゼロが1個多く見える気がするんだけど?

 あれ?そういえば、僕今日だけでいくら使ってるんだ?1件目でTシャツ3着、2件目で上着1着、3件目で黒スキニーとかいうズボンを2着、4件目で……。駄目だ。思い出すだけで鳥肌が立ってきた。

 今日のことは忘れよう。うん、そうしよう。

 

 

 

「買ってきた」

 

「んじゃ、そろそろ行くかー」

 

「え?どこに?」

 

「CiRCLEに決まってるだろ?」

 

「は?」

 

「結羽、何言ってんの?これからライブじゃん!」

 

「は?」

 

「しかも、今日はRoselia主催のライブだから気を引き締めろよ」

 

「」

 

 

 

 【悲報】またもや僕、ライブがあること知らされていませんでした。

 

 

 

「ちなみに今日のライブはこのセトリで行くから覚えておいてね」

 

 

 

 伊澄君に渡されたセトリを見るとまだライブでやったことのない曲が、しかし、個人チャンネルで過去に投稿していた曲が2曲、最後の1曲はまだ誰にも教えてないはずの練習中の『DAYBREAK FRONTLINE』が載っていた。

 いや、だからどうして君が僕の練習してる曲を知ってるんだよ!




ちなちな、今日でこの作品が一年らしいです。早いことです。
一年間で書いた話数は30話程度ですが、これからもゆっくりと書けていければと思ってるので気長にお付き合いください。

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