大学生になった瞬間、平穏は崩れ去りました   作:99.9%果汁

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あ、どうも果汁です。夜に上げて今度は深夜に一つだけ上げました。これは前話を書いてる途中で思いついていたのでさくさく書けました。


小悪魔との再開は悪魔とは違う意味でつらい~フルコンボだドンを添えて~

 やぁ、皆そろそろ僕の名前も覚えてくれましたかな?え?覚える価値ない?……あっはっは。面白いことをおっしゃる。その台詞、高校のクラスメイトにも言われたよ。…………え?嘘だよね?覚えてくれたよね?次から名乗らないよ?本当に名乗らないからね?本当だよ?うまい棒一本賭けるよ?

 

 っと、僕の事はさておき、そろそろ自分のキャラが掴めなくなって来ました桜岡結羽です。いや、言いたいことは全く分かんないけど、一応思い出してくれ。僕最初の挨拶でキュー○ー松本とかおもくそ意味わかんない事言ってるからね?その後、拉致られて正論ぶつけて、コンビニ強盗にアニメに対する熱い思い語ってるからね?もう訳わかんねぇなって感じなのよ。今も自分の口調が狂い始めてるし何が正解やら。

 

 え?なんでいきなりこんな話してるかって?それは僕にも分からない。そして、僕の今の状況も分かんない。何これ。助けて?……どこにいるかって?そりゃあ…………どこなんだろ。とりあえず凄く身体が痛いという事だけ言っておきます。あと、浮遊感凄いです。自分の体重が足先と手の先に掛かる感じでなんというか既視感を覚えてます。それよりここまで言えばどこにいて、誰に何されてるか分かりますよね?そうです。僕は今、ライブハウスCircleでまりなさんにアル○ンチン・バックブリーカーを決められてます。いやぁ、本当この人凄いよね。一応僕も19歳の男子大学生だよ?絶対僕の方が体重も身長も上のはずなのに軽々とこれやってくるんだもん。

 

 信じられないよね。あ、まりなさん。そこは駄目です。痛いです。痛いですから!

 

 

 

「いや~君も懲りないよねぇ。前回の初出勤から遅刻はするわ。今日も遅刻はするわで反省の色が見えないよね?」

 

「いやいや、前回に関してはしっかりとご説明したでしょ。まぁ、今日に限っては僕が寝坊したからしょうが無いんですけどねぇ……っ!」

 

「あはは~分かってるならちゃんと時間通りに来ようね。今日も忙しいんだから」

 

「だったら僕以外にも人雇いましょうよ。大体なんでこのライブハウスまりなさんと僕、それと週に一回しか来ないおじさんしか働いてないんですか!僕まだおじさんにも会ったことないんですよ!」

 

「あの人は本職があるんだから仕方ないでしょ!とりあえず今日のところは開店時間までに店内の清掃よろしく、ね!」

 

「うぐッ!」

 

 

 

 あ、骨イッた。絶対骨イッたよこれ!ボキッってなったもん!ボキッて!…………ん?あれ!腰の痛み無くなってる!いや、何でだよ!って突っ込みたいけど本当に腰の痛み無くなってる!しかも寝違えた首の痛みもない!……え?まりなさんって本当何者?あ、とりあえず清掃するか。また、変な技決められるのも嫌だし。

 

 

 

「こんにちわー!まりなさーん!」

 

 

 

 自動ドアの方から凄く元気な声が聞こえる。ここは頑張って高校の時に培った営業スマイルという奴を決めてみるチャンスかもしれない。なぜか前のアルバイト先ではお前は笑顔が死んでるから絶対にするなって笑顔接客禁止令敷かれたけど、よし!頑張ってみよう。

 

 

 

「…………あ、いらっしゃいませー」

 

「」

 

「あ、あれ?」

 

 

 

 はい、何があったか説明します。普通に接客挨拶したつもり何ですが、なぜか来店してきたピンク髪のおさげっこが僕の顔を見た瞬間、真顔でCircleを出て行きました。なんで?僕泣いていい?泣いていいよね?答えは聞かないけど!(某イ○ジン風)

 

 このネタ知ってる人いるのかな。流石に知ってる人は少ないだろうなぁ。まぁ、そんな事はおいといて、普通に考えて問いかけてから答え聞かないって地味に理不尽極まりないよね。てか、この伏せ方やばい?某カバの親子出てこない?大口開けてうがいしてるカバの親子出てこない?先に言っとくけど他意はないからね!もう一度言っとくけど他意はないから!(多分)そういや昔、色が似てるとかでコーラにカバ親子入れて、それを友人に飲ませてるドッキリ系の動画あったよね。当時は大笑いしながら見てたけどあれ、一歩間違えたらいじめだよね。

 

 まぁ、結局何が言いたいかと言うととりあえず泣いて来ます。事務所の机濡らす位泣いてきますね。

 

 

 

「もしも~し」

 

「…………はい?どうかなさいましたか?まりなさんなら事務所なんで呼んできましょうか?」

 

「いやいや~今はまりなさんには用がないので大丈夫で~す。それよりもここでまた会うとはモカちゃんびっくりですな~」

 

 

 

 いつの間にか背後にいたのか銀髪の少女が僕の様子を気にする事もなく話を続ける。しかも、なかなかにスローな話し方で少しばかりタイミングが掴みにくい。って、え?今なんて言ったこの子。また会うとか言ったよね?僕こんなスローな話し方する女の子と面識あったっけ?しかもよくよく見るとかなりかわいい。てか、いつの間にかその少女の周りにさっきのピンク髪おさげの少女と赤髪ロングの少女というより女性、茶髪ショートの女子に黒髪赤メッシュの少女がこちらを見ていた。

 

 うん、何だろうね。嫌な既視感を思い出すよ。そうだなぁ、あれは確か拉致られた時の感じかな。まぁ、今は拉致られてないし、誰かの屋敷でもないし、ただのバイト先なんですけどね。ほぼ無理矢理雇われた、が語尾に付くけど。

 

 

 

「モカ、この人の事知ってるの?」

 

「この前話したでしょ~コンビニでリサさんと仕事してる時に強盗にあったって~」

 

「え!?じゃあこの人強盗犯!」

 

「いやいや流石にそれは無いだろひまり。……無いよな?」

 

 

 

 そこの赤髪ロングよ。フォローしてくれたのは嬉しいが、なぜそこで問いかける。普通に考えれば強盗未遂の奴でもすぐに釈放される訳無いじゃん。あの日から数日経ってないんですぜ?そんな事されたら流石の僕も驚きでまりなさんに勝負を仕掛けるところですよ。流石に勝てないけど。思いっきり技決められそうですけど!やめて!そんな哀れむような目で僕を見ないで!

 

 それより、銀髪の子さっきコンビニ強盗とか言ったよね。コンビニ……強盗……あかん、強盗と口喧嘩した記憶と蝶野○洋似の警官に取り調べされた記憶しかあらんわ。でもさ、考えてみてくれ。普通にあっちの方が記憶としては強く残ると思うんだ。うん。

 

 

 

「えーと、とりあえず僕は何もやってません。だから、スマホ構えるの止めようね赤メッシュさん。いや、ほんと止めて!画面に『110』って数字見えてるから!いや、本当に!」

 

「お~、あの時と変わりませんな~」

 

「いや、変わりませんなって言われても君は誰だよ!多分あのコンビニにいたのかもしれないけど、僕あの時の記憶、ほぼ残ってないからね!蝶○似の警官しか!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 はい、僕はまたまりなさんに技を決められてます。確かこれ、スコーピオン・○スロックだったかな。うつ伏せにされて下半身がエビのように折られそうになっている形を思い浮かべてくれると分かると思うんだ。え?なんでそんなに冷静になってるかって?痛くないのかって?ものすごく痛いよ!!しかも、さっきの女の子達の目の前でこれやられてるからね?

 

 ピンク髪のおさげさんはなぜか写真撮ってるし、赤メッシュさんと赤髪ロングさんは引いた目で僕を見てるし、銀髪ショートさんは一番に興味無くしてなぜかパン頬張ってるし、茶髪ショートさんはこの状況にあたふたしてるしで彼女だけだよこの場で正解に近い行動してるのは。まぁ、僕がその場に居合わせたらすぐに見ないふりして家に帰るけどね。

 

 正直、泣きそう。

 

 

 

「桜岡く~ん、お客さんとお話しするのは結構だけど……店内の清掃終わったのかな~?」

 

「あはは~まりなさん。僕の弁明は聞いてくれないんですね」

 

「え~?私には蘭ちゃんに襲いかかろうとしてる変態にしか見えなかったけどな~」

 

「ぎゃぁあああ!!痛いですって!力入れすぎ!折れる!折れますって!まりなさん!ちょッそこの赤メッシュさんちゃんと説明して!僕の下半身が壊される前に!」

 

「そこの変態に襲われそうになりました」

 

 

 

 ちょッ!嘘でしょあの赤メッシュ!平然と嘘つきましたよ!え?見た目は可愛いくせに中身は腹黒って訳ですか!あーそうですか!てか、まりなさん!さらに力込めるのは駄目!本当に折れる!折れるってば!…………あっ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんだ~誤解なら最初からそう言ってよ~」

 

「いやいや、僕最初から違う言いましたよね?言いましたよね?」

 

「す、すみません!うちの蘭ちゃんがッ!」

 

「あはは、いいんですよ。危うく冤罪であの世に行くところだっただけなんで」

 

 

 

 茶髪ショートもとい羽沢つぐみさんが機械のように頭を何度も下げてくる。いいんだよ。その優しさだけで僕の下半身は少しだけ戻ってくるから。まぁ、当の本人である赤メッシュもとい美竹蘭さんは我関せずといった表情でまりなさんが持ってきた飲み物を口にしているけどね。

 

 

 

「それより~、ゆーくんはなんでここにいるのかな~?……はッ!もしかしてモカちゃんの事が忘れられなくてとか~?」

 

「いやいや、まずもってさっきも言ったけどあの日の記憶はほぼ無いのだよ青葉さん」

 

「しかし、変な偶然もあるもんだな。コンビニ強盗に居合わせた二人が出会うなんて」

 

「そうだね~、でもあの時のゆーくんは今以上に凄かったけどな~」

 

「え?凄いって何があったの。モカ」

 

 

 

 先ほどからスローな話し方をする銀髪ショートもとい青葉モカに赤髪ロングの宇田川巴。そして、僕の笑顔を見て真顔でCircleを出て行ったピンク髪のおさげっ子もとい上原ひまり。彼女達はどうやら幼なじみらしくさらにAfterglowというバンドで活動しているようだ。

 

 なかなかに癖の強いグループだが、うん、若いっていいね!青春だね!僕まだ19だけど!……僕には青春が無いのかって?聞くなよ。分かってるだろ。僕の友達はアニメだけだよ!ふッ……泣きたくなるなぁ。

 

 

 

「えっとね~確かゆーくんが強盗のおじさんにレジの中身を取り出せ~とか言われてたんだけど~なぜかゆーくんはね~カウンターの下にある通報ボタンを連打してたんだよね~。しかも~フルコンボだドン~とか小さい声で嬉しそうに言ってたのですよ~」

 

「ぎゃああああああ!青葉!や、やめろぉおおおおおお!僕の黒歴史を掘り返すなぁああああ!何ですか!嫌がらせですか!何奢ればいいですか!僕ダッシュで買ってきますよ!だから、それ以上僕の奇行を晒さないでください!」

 

 

 

 椅子の上でジャンピング土下座をしながらどうやって取り出したのかも分からない諭吉さんを青葉にチラつかせる。なんかまたパシャパシャとシャッター音が聞こえるけどそんなん知るか。恥ずかしい過去を掘られるよりはマシなんだよぉおおおお!

 

 ちなみにこの後、青葉さんの行きつけのパン屋でパンを奢るという事で他の恥ずかしい過去を晒すのは止めて貰いましたが、しばらくの間、彼女達に会うたびにフルコンボさんと呼ばれるようになりました。しかもまりなさんにまで。……やっぱり穏やかさとか全くといって無いですわ。

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